現代の特攻隊と東京電力の崩壊
すでに多くのブログ等で話題になっているが、海江田万里が出演した田勢康弘(失笑)司会の番組で、「現場の人たちは線量計をつけて入ると(線量が)上がって法律では働けなくなるから、線量計を置いて入った人がたくさんいる」、「頑張ってくれた現場の人は尊いし、日本人が誇っていい」と言ったという。
私はこの件を聞いて瞬時に「要するに戦時中の特攻隊と同じじゃないか」と思った。本来、海江田はこのようにあってはならないことが福島第一原発の現場で起きているなら、厳重に指導しなければならない側の最高責任者である。にもかかわらず、その人物がこんなトンデモ発言をしているのなら即刻クビを飛ばすべきだ。
そもそもーー
海江田が言う「現場の人」の中に、おそらく東京電力の社員はほとんどいないだろう。その多くは“協力会社”、つまり下請け、孫請け、孫々請け……の人たちのはずで、彼らが高い放射線を浴びた結果としてガンになったとしても、それを東電や国が補償するわけではまったくない(東電は“協力会社”の労働者がどれだけいて、福島の現場を離れた後にどうしているかもしっかり把握していない)。
にもかかわらず、「線量計を外して働いている現場の人は尊い」などと言うのは、要するに「特攻隊員は英霊だ」というのと同じであって、そのうち政府から、あるいは電力会社からたっぷりカネをもらっている自民党の連中から、「福島原発の作業で命を失った人たちは英霊だから靖国神社に祀るべきだ」という声が出てくるかもしれない(アベシンゾーあたりが言い出しそう)。
原発を所管する大臣がこれほどのトンデモ発言をしているのに、しかしマスメディアの反応はきわめて鈍く、フジテレビにいたってはこのご時世に27時間テレビとかいうアホ丸出しの番組を垂れ流していた。
私は政府や東電による節電恐喝を絶対に許さないが、しかし日本という国全体が非常事態に陥っていることは事実である。にもかかわらず、このような番組を延々と垂れ流しているテレビ局は国賊としか言いようない。
なにしろエアコンの設定温度を下げるよりも、テレビを消すほうがはるかに節電効果は高いという。ならば、テレビを見ないのが一番いいわけで、政府はこのようなムダな電波を垂れ流す放送局の免許をさっさと取り上げるべきである。が、それをしないのは、つまりマスメディアもまた東電と同じくズブズブの既得権益グループの一員であるからだ。
世界最悪の放射能テロ会社が救済され、この非常事態にもっともムダに電力を消費しているテレビ局に何の咎めもないーー。
まさに狂っているとしか言いようがないが、しかし私はこういう状況は長続きはしないと思う。
なぜなら、当たり前の言い方になってしまうが、デタラメのツケは必ず来るから。
したがって、東京電力は自らが起こした史上最大規模の犯罪の責任から逃れることは絶対にできない。現在、東電は会長の勝俣が中心になって必死に延命を画策しているが、前代未聞の放射能災害の現実を前にして、何の正義もないそのような姑息な画策は必ず吹き飛ぶ。そして東電が吹き飛べば、それに連なる既得権益グループも一緒に吹き飛ぶ。
「本当かいな?」と思われる方もいるかもしれないが、兆候はすでに出始めていて、その一つが東電女性社員殺人事件の犯人として無期懲役が確定していたゴビンダ・プラサド・マイナリ氏に対する再審の可能性浮上ではないかと私は思うのだ。
これまで東電は、どんなデタラメをやっても、それを表に出すことなく情報をコントロールすることができた。それが東電の卓越した影響力、支配力、権力基盤の拠り所だったわけだが、今、そのコントロールが効かなくなりつつある。その象徴が東電女性社員殺人事件の再審への動きで、もしこれが実現すると、東電の力はいよいよもって落ちる。コントロール不能に陥った飛行機が落ちるのは自明の理である。
| 固定リンク
| コメント (1)
| トラックバック (0)

















