2014年の○と☓その3
以下は箇条書きで○と☓。
今上天皇のご健勝に○。
もはや今上天皇は安倍晋三に対する最後の「砦」である。
ところで、「平成」という元号であるが、これは「平に成る」ということだから、ある意味では「水平社宣言」の理念にもつながるのではないだろうか。
水平社宣言の最後の「人間に光あれ」の「人間」は「じんかん」と読むという説もある。「じんかん」とは「人と人の間」であり、転じて「すべてのもの」。つまり水平社宣言は「すべてのものに平等に光が当たるように」との願いが込められているというのだ。
天皇制と水平社宣言とは対極の位置にあるものだが、しかして今上天皇のお考え、あるいは行動は、「すべてのものに平等に光を当てよう」というところにあるのではないかと思うのである。
電子書籍のデータを読むのが仕事のため、今年もたくさんの本を読んだが、その中で印象に残った本をいくつか。
『どぜう屋 助七』(実業之日本社)
版元さんの話では、あまり売れていないということだが、データを読んだ私も妻も大変に感動した(聞くところによると、版元の部長も校了の時に“泣いた”そうだ)。
「浅草の老舗「駒形どぜう」を舞台に、幕末・明治の歴史の渦に翻弄されつつも、江戸っ子の意地と持ち前の明るさで店を守りぬく主人〈助七〉と、店に集う人びとの人生模様を描く、感涙必至の傑作歴史時代小説!」(帯より)
『いつかあなたも』(実業之日本社)
「在宅医療専門クリニック看護師の“わたし”と新米医師、院長らが、患者本人と家族、病とその終焉に向き合う。」(帯より)。
在宅医療に関するノンフィクションはたくさんあるけれども、小説は初めて読んだ。著者が在宅医療に携わった医師なので、リアリティがあり(実際、すべて実話を元にしているとのこと)、高齢の一人暮らしの母親を持つ身としては興味深く読まざるを得なかった本。
『江戸の貧民』
『33年後のなんなとなく、クリスタル』
スポーツ。
中日ドラゴンズに☓。
浦和レッズに☓と○。ミシャは持ってないのかな、、、
松本山雅FCに○。映画「クラシコ」を見てファンに(長野にも縁があったので)。
Jリーグ100年構想は着実に実を結んでおり、地域を、そして世の中を少しずつだけれども変えていると思う。
J3リーグに○。今年はスカパーオンデマンドを契約し、J1だけでなくJ2、J3の試合や結果もよく見たのだが、これがそれぞれに面白い。
来季は大宮がJ2に落ちたので、J2の試合を観戦しようと思う。金沢のパウロ田中が見たい。
J2昇格プレーオフ、J2、J3入替戦に○。レベルは低くてもかかっているものが大きい試合はしびれる。
最後に、我が母校、専修大学野球部とラグビー部の1部復帰に○。
とくにラグビー部は13年ぶりの復帰。
日本代表キャップ41を持つ部のレジェンド監督。村田亙氏を抜きにこの復帰はあり得なかった。
就任3年目。長い2部暮らしに慣れきったチームを改革、朝の4時起きで早朝練習、深夜まで選手との面接やミーティング。
単にラグビーだけでなく、心の教育までを実践。決してあきらめることなくポジティブになる精神を植え付け、最後の最後に勝利するという意識付けを徹底。
危ない試合を僅差で乗り切りながらシーズンを2位でフィニッシュすると、リーグ戦2部2位チームが入替戦で勝って昇格するのは初めてという快挙を外人選手抜きで達成。
優れた組織マネージメント力は将来の日本代表監督の候補になり得る人材。
以上、今年の○と☓でした。
良いお年をお迎えください。
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