嘘を100回言ってデッチ上げた“真実”の大嘘がバレても、また新たに100回嘘をつく日本経済新聞
本日(2014年4月12日)の日経朝刊に「エネルギー、将来像見えず 基本計画「原発ゼロ」は撤回 当面は火力に依存」という記事が掲載されている。
この記事はまずこう始まる。
「政府は11日に閣議決定したエネルギー基本計画で、民主党政権が掲げた「原発ゼロ」を撤回した。安全が確認された原発を動かす方針も記し、全基が止まっている原発の再稼働に一歩踏み出した。ただ、原子力、ガス、石炭などの電源構成の明示は先送りした。当面は化石燃料を燃やす火力に依存せざるを得ず、エネルギー政策の将来像は描ききれていない。」
日経は原子力の比率が書かれていないことにいたくご不満のようだ。
「政府が新指針で原発を「重要なベースロード電源」と位置づけたのは重要な一歩といえる。発電コストが安く一日中動かす電源という意味だ。」
嘘も100回言えば真実になるというが、その嘘がバレてもまた100回、嘘を言い続けるという姿勢。
「発電コストが安く」→廃炉や放射性廃棄物の処分費用を計算に入れずに、まだ与太話をするというのか。ためしに福島第一原発の最初の運転から今日時点での発電コストを出してみればいい(もちろんここには何十年後かに石棺にした時までにかかると予想される費用も入れる必要がある)。これは黒字ですか?
「一日中動かす」→出力を落としたら危ないから、常にフルパワーで動かさざるを得ないだけ。
「もっとも太陽光や風力は発電効率が悪く、原発のように一日中発電できない。」
→原発で作った熱の3分の2は海に捨てて、海水の温度を7度も上げてしまう原発のどこが発電効率がいいのかご教示願いたいもの。
「結果的に、火力への依存構造が続く可能性が大きい。発電に占める火力の比率は足元で9割を占める状況にある。政府試算によれば、13年度の液化天然ガス(LNG)など燃料費の増加は3.6兆円に達するといい、電気料金は震災前より全国平均で2割超上がった。日本全体の貿易赤字の拡大要因でもある。」
→そりゃ円安になればコストが上がるのは当たり前だ。
「老朽化した火力発電所の利用は事故の原因になるので設備の新設や更新が不可欠。だが二酸化炭素(CO2)の排出量の多い火力発電所の新設には慎重な意見も根強い。」
→老朽化した原発をコストを下げるために使い続けた挙句、とんでもない破局事故を起こしたことは捨象するらしい。
「今回の基本計画も火力依存の副作用に事実上、目をつぶった格好だ。電力確保は日本経済の生命線だが、地球温暖化対策を巡る世界との政策協調では課題を残した。」
→いま目の前で起きている、とてつもない原子力の副作用には一切目をつぶった格好だ(笑)。
さて、この記事では3人がコメントをしている。
「電源比率示さず経済にマイナス 橘川武郎氏
橘川武郎・一橋大教授 原子力、石炭、再生可能エネルギーなどの優先順位や将来の電源構成が書いていないのは日本経済にマイナスだ。将来像がわからないから企業も火力発電所などの建設投資に動きにくい。焦点の原子力も「可能な限り依存度を下げる」としながら「重要電源」とするのは矛盾しており、将来どうしたいのかわからない。政治の決断力のなさが表れている。」
驚いたことに、このコメントがいちばんまとも(失笑)。
次がこれ。
「「重要電源」明記、料金安定に期待 塩田英俊氏
塩田英俊・SMBC日興証券シニアアナリスト 原子力を「重要なベースロード電源」と明記したことは評価できる。1日中動かす「ベースロード」と強調したことで再生可能エネルギーとは役割が違い「再生エネが普及しても原発が必要」というメッセージになる。安全性を確認した原発の再稼働を進める方針も示したことで、産業界は電力確保や電気料金が安定するとの期待を持てる。」
この人物は現在の産業界が良ければ、後のこと、将来のことは知ったことではないらしい。
そして唖然とするのが最後。
「原発建て替え産業の育成を 柏木孝夫氏
柏木孝夫・東工大特命教授 原発の再稼働を進めるリアリズムは評価できるが、いまある原発の再稼働だけでは原子力産業が育たない。国内でも原発の建て替えをすすめて技術と人材を育成しておくべきだろう。アジアを中心に原発の新増設は進んでおり、技術開発の競争に取り残される恐れがある。」
「原発キ○ガイ」とでもいうのか、頭が完全にイカれてます。
私は長らく日経を読んできたが、数年前に購読をやめた。
その後、しばらく新聞はとっていなかったが、評判のいい東京新聞を1年ほど購読。が、これもやめて再び日経を読むことにした。
権力の広報紙を読むことで、相手が何を考えているかを知ることは重要である。
その意味では、日経とNHKの報じていることは、よく精査しなければならないと思うのである。
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コメント
中日新聞 購読者 愛知県 無職72歳 男
今の日経、それではただの紙屑 のように思います。
政府が「重要なベースロード電源」と閣議決定した翌日、
4月12日の中日新聞は、現実をよく捉えていました。
第1面 エネ基本計画 での深田主幹の論説
本紙は2011.8原発に対し「命や安全より経済性を優先さ せてはならない」と唱えたが、今再び言わねばならない
からはじまり
・安全性 核の不安は人類最善の対処レベルをこえる ・持続性 太陽、地熱など自然、生かす技術もある
原子力に頼らないことこそ、私たちの進むべき道。
第2・3面 政治部‣城島.横山 東京経済部.岸本
[ 支持率頼み 民意無視 ]
[ 原発「膨張」へ布石 ]
原発回帰どころか新増設への布石・輸出推進などであり 「膨張」路線への舵切りである。
安倍政権は東電福一原発事故の原因が十分解明されてな いのに原発売り込みをしているがトルコは地震、ベトナ ムは津波、中東はテロ・核のごみ問題も輸出かと比判。
第5面 社説 原発回帰の危険な道
万に一つ許されない、それが福一事故の手痛い教訓だっ たはず。ならばなぜ避難計画が必要なのか。
4月17日に 「特報」 紙面半分
「東電 後始末に背」「一企業では除染は不可能」だと
社説
「小泉・細川共闘」
安倍内閣が原発推進路線をひた走ることへの危機感から 再生可能エネを普及させ、脱原発に向けた国民運動を起 こすことが目的で、5月立ち上げる
「自然エネルギー推進会議」
両元首相にとっては雪辱戦なのだろう・・・道のりは険 しいが、あきらめてはいけない。
といって体力も乏しい二人に、死ぬまでムチを打つのか、中日新聞のこの論説。
それもしかたないであろうか
今の、国会議員達も政党も、もう、死んでいる。
国民は寝ている。
ばい菌のような内閣だけが、わがもの顔で動き回る。
国民を守るべき公明も、民主もどこも、さらには、労組(特に電気)も、安倍内閣の政策に腑抜けとなった、自分の立場、職責を捨ている…・もう死んでいる。
悲しいかなもうあてにはならない、
地位も名誉も投げ捨てて挑む老齢の元首相二人には是非
暗黒へと突き進むこの国の進路を、まともな方向にと切ってほしいと祈るばかりです。
4月18日 「特報」 紙面半分
川内原発の審査大詰め
火山を甘く見るな
2月の中日新聞「特報」ページでは
函館市 原発建設に反旗
対岸の「大間]差し止め提訴へ
など原発の危険性のほか、日々福島第一原発の状況についても見取図で示し説明しています。
福一原発事故では故郷大地が滅失し多くの人が離散させられた。こんなことは、国民どこに住んでいようと、忘れる日はない。
私でさえテレビをみて判断ができるのに、安部総理は0.3平方キロさえ、理解すらできずにブロック発言していた。
それも、国民の誰でもが耳を疑う大嘘 ときている。
このように右か左どころか、事の良しあしも判断できないような人間の屑 を私たちは首相に置いてしまった。
その結果がこのざまだ。
つぎにこんな事故があればもう日本は終わりかも。
国外に売った原発が爆ぜたら、責任とれんではないか。
電力不足、経済がどうの どころではない。
私たちにも責任がある、小さなことでもいい、できること
から頑張るべきだと。
たとえば、函館市は大間原発に反対しているが、訴訟費用もかかる、寄付で応援するとか、再稼働阻止を訴えている自治体へのふるさと納税もいい。大きな力になるかもしれない。
今は、次の大事故が起きないことを、ただ祈るのみ。
投稿: マッハの市 | 2014/04/19 02:09
国会質疑で3.6兆円の損失は、福島第一原発の発電量まで入れて計算していると指摘された。日経のこういう記事を情報操作という。読売新聞の原発推進の社説にもあきれたが。
投稿: クリ | 2014/04/12 13:06