ひょっとして独裁が終わる?北朝鮮が少しうらやましい件
昨日からメディアは金正日急死一色である。
この“大騒ぎ”ぶりを見ていると、ひねくれ者の私は、日本人はホントに北朝鮮のニュースが好きなんだなァと思うのだが、それはさておき、、、
メディアの一連の報道には共通点があって、それは突きつめると「北朝鮮は異常な独裁国家で、その独裁者が死んだ後は不安定になるかもしれない。この国は核開発をしているので、暴走しないとも限らない」というあたりに収斂する。
本日の東京新聞社会面を見ると、「19日、平壌で、金正日総書記の死去を受け、泣き崩れる市民=共同」というキャプションで複数の女性が泣き崩れている写真を掲載している。確かにこの写真だけ見ていれば、「やっぱりおかしな国だナ」とは思うが、朝鮮半島には「泣き女」という類の人がいるわけで、それを知っていると知らないでは、この写真の見方も相当に変わってくることは事実だ。
さて、金正日後の北朝鮮がどうなるのか。
もちろん私にはわからないが、それでもあえて個人的な予想を述べてみると、噂の三男が順調に権力を継承できるとは思えない。つまり、個人崇拝を基本にした独裁というのは、そうそう長続きはしないのではないかと思うのである。
「しかし、現実に独裁は金日成から金正日に引き継がれたじゃないか」
と言われれば、まあその通りなのだが、だからこそ誤解を恐れずに言えば、金正日というのはそれはそれでなかなか大したものだったわけで、金正恩なる人物にそれほどの力はなかろうと思うのだ。ほら、「世襲経営は三代目が潰す」なんてこともよく言われますしね。
で、その場合、どうなるかというと、しかし北朝鮮というのはなかなかにしたたかな国だから、おかしな暴走はせずに(その素振りは見せるかもしれないが)、なんとか軟着陸する方向へ向かうのではないだろうか。
で、まあもし本当にそうなったとしたら、北朝鮮がうらやましいナと私は思うのである。
なぜなら、日本の独裁権力というのは霞が関という組織にる集団的な独裁であるため、個人による独裁とは比較にならないほど強固で、終わる見込みがないから。
私は何度となくこのブログで書いているが(例:世界の独裁者が憧れる国)、日本こそは世界でもっとも優れた独裁国家である。なにしろこの制度は“民主主義”をも呑み込んで成立しており、国民の多くは自分たちが独裁国家で暮らしているとは思わない。
それをいいことに、霞が関を中心とした利権共同体が、国民をなめきって、およそやりたい放題にやっているのがこの国の本質である。
金正日が死んで、北朝鮮の核がどうなるかなんて、ハッキリ言ってそんなことを心配している場合ではない。
なにしろ、すでにこの国は東京電力の核で壊滅状態なのである。
しかも、この福島第一原発から飛散した放射能は無主物で、東電の知ったことではないという。
北朝鮮の拉致問題で激怒する日本人が、なんでこの論理に激怒しないのかが私には不思議だ。
その福島第一原発はメルトダウンどころかメルトスルーをしており、今現在、溶け落ちた核燃料がどこにあるのかサッパリわからないのに、野田という総理大臣は高らかに「収束宣言」。
本来ならばその放射線量の高さから、全員退避させなければならない地域が広範にあるのに、まったく無視を決め込んだあげく、徐々に住民を戻していきたいのだそうな。
そういうことだから、今後、住民の健康被害については、放射能との因果関係をおいそれとは認めないだろう(それは数々の公害問題で経験済みだが)。
ま、福島第一原発事故の収束がいつのことになるのかは誰もわからず(なにしろ放射能の影響というのは万年単位で残るんだから)、少なくとも野田が生きているうちに終わることはない。つまり、未来の世代がどれだけ野田を呪おうが恨もうが、死んだ後のことは知ったこっちゃない。究極の無責任、これが現在の民主党政権の本質だ。
だが、そもそもこの野“ブ”田、本来ならば総理大臣にはなれないはずだった。
普通のまともな民主主義国家だったら、小沢一郎が総理大臣になっていたはずなのである。
ところが、次期総理大臣が確実だった小沢に対して霞が関はスキャンダルをでっち上げ、野党第一党代表の座から引きずり下ろすと、それでも政権交代を実現した民主党に対して、今度は鳩山由紀夫を袋叩き。並行してさらに小沢のスキャンダルをでっち上げ、ついには検察では起訴できないから、検察審査会という謎のグループを使って強制起訴。
その際の捜査報告書には、検事のでっち上げが書いてあって、それをもとに素人の検察審査員が起訴議決をしたらしいよ。日本のマス・メディアではほとんど報道されてないけどね。
さらに、あのフロッピー前田君は「自分が裁判官なら小沢は無罪」と法廷で証言。
つまり小沢スキャンダルはすべてねつ造だったわけだ。
そうしてアホ菅を経て登場した野“ブ”田は、霞が関、財界の意のままに大増税、TPP。でもって本心では年金の支給年齢も引き上げたいそうで、その一方で税金ぶち込んで有史以来、最大の犯罪企業である東京電力は救済したいらしい。
本来ならば、勝俣恒久やら清水正孝なんてとっくの昔に逮捕されてなければいけない大犯罪者が娑婆でピンピンしているのだから凄い。
これほどの無法とデタラメがまかり通る国家というのは、そうあるもんのではない。
ついでに言うと、日本人は北朝鮮のメディアを見て「おかしな国だ」と喜んじゃってるけど、日本のメディアも凄いよ。
福島のみならず東北や上信越、首都圏でも大変なことが起きているのに、まるっきり無視。テレビでは毎日、アホなお笑い番組垂れ流して「何もなかった」ことにして国民を「収束洗脳」中。「臭いもの蓋」に習って言うと「ヤバい情報にメディアの蓋」だね。
でもって、放射能の汚染水が漏れたりすると、「影響はありません」という政府や東京電力の発表を垂れ流すけど、発表情報をただ右から左へ流すだけなら、子どもでもできる。本来、その発表が事実かどうかを調べるのがジャーナリズムの役割のはずだけど、そんなことをやっているメディアは皆無、、、
と、まあ、北朝鮮にも決して引けをとらない超独裁国家・日本。
ところが、あちらはひょっとすると金正日の死をきっかけに、少しばかりまともな方向へ動く可能性もある。対して日本の独裁はまだまだ続く。
実は北朝鮮のニュースを熱心に見ている日本人には、そのことへの恐怖感というか抵抗感が、心のどこかにあるような気が私はするのである。
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コメント
国会議員は国会で直ちに地位協定を緊急破棄せよ。
「結集してこそ初めてパワーになる ~「新しい政策研究会」137名」Goodbye! よらしむべし、知らしむべからずさまへのコメント
http://c3plamo.slyip.com/blog/archives/2011/12/post_2252.html#28408
>地位協定破棄の絶対必要性について、独りファシズムver.0.1さまのところで万機公論しました。
http://alisonn003.blog56.fc2.com/blog-entry-147.html#comment764
Comments
(1)昭和16年23~29日報知新聞
>これらの金があたかも揮発したかのように報じられているが、売り抜けた投資集団の口座へ転移されたことは語るまでもない。
その投資集団とはこれでしょう。↓
アメリカの地底政府 1~6
http://www.lib.kobe-u.ac.jp/das/jsp/ja/ContentViewM.jsp?METAID=10014383&TYPE=IMAGE_FILE&POS=1
全く「息をするように嘘を吐く」とはこいつらの事です。
それにしても、昭和16年にこんな記事が掲載されていたとは驚きです。
この後、太平洋戦争が起き、神風特攻隊です。
いったい、海に散った先輩にどんな顔をしたら良いんでしょうか。
今は当時から少しも進歩していないし、むしろ悪くなっているのは敗戦でアメリカの九一の支配が強まったからでしょう。
[2011/12/21 23:27] URL | Kita [ 編集 ] TOP ▲
(2)略
(3)Kitaさん
興味深い資料ありがとうございました。
追加追補として、こちらが参考になるかな?
1.http://www.h5.dion.ne.jp/~chosyu/irakusenryousiltupaisibeigunteltutai.html
2.長周新聞「宮城県 水産業潰す漁港6割淘汰 外資略奪の為の復興計画」12月14日
など(最新号の記事はまだアップされてないですね)
さて、私はキタさんご紹介のユダヤ地底王国という悪性度最悪のがん細胞が、宿主地球を浸潤増殖する手足がアメリカ軍であり、現在病期ステージが進行してユダヤ米軍超悪性腫瘍は地球を滅亡させる寸前にまで成長しています。
この悪性腫瘍をここまで増大させた栄養動脈が日米地位協定であり、地位協定治外法権がほしいままに霞ヶ関スパイを使って日本人からとことん搾取し続けるのが、日本の米軍基地であり思いやり予算であり防衛軍備購入防衛省汚職談合であるのです。
よって地位協定というユダ金戦争狂悪性腫瘍の栄養血管を破棄遮断すれば、今やそれ一本にすべての栄養を依存している癌組織は死滅するしかありません。
地位協定消滅後は地球に巣食う最大の凶悪癌を治療して治癒せしめた日本国平和憲法が、世界の平和外交をリードすることになるでしょう。
これが私が地位協定破棄を日本が世界をリードする扶桑の島国の伝統復活の切り札と考える理由です。
[2011/12/23 08:34] URL | 通りがけ [ 編集 ] TOP ▲
投稿: 通りがけ | 2011/12/23 09:31
足元の地位協定犯行の実例
目で見る地位協定>1965年沖縄 「少女轢殺」 報道写真家嬉野京子の証言
>>http://blog.livedoor.jp/ikedakayoko/archives/51424388.html
占領国のABCCが日本に強要した被曝被害
【視聴注意・動画:世界は恐怖する 死の灰の正体】原水爆実験後の日本1957. 原爆被爆者の異常出産 enzai.9-11.jp/?p=9665
投稿: 通りがけ | 2011/12/23 07:10
「DVの連鎖遺伝」もしくは「二人精神病」を根治する。
さて検察は戦前から特高検察というゴロツキよりさらに悪いアメリカ同様の鬼畜でした。敗戦後乗り込んできたGHQの占領統治の手先ポチになって生き延びた彼らは、DVや精神疾患が外形上偽性遺伝するのと同じように治外法権で暴虐凶悪犯罪やりほうだいのGHQの姿をそっくりそのまま自分たちへ取り入れたのです。米軍同様口先だけの「トモダチ」「民主主義」「人権」「自由平等」などの美辞麗句の偽善お題目をテキトーにちりばめてマスゴミと共謀して不正を誤魔化しつつ、かつそれをも効果的に心理的恫喝に使いながら暴力の揮いたい放題に、米外交官でもないのに勘違いして日本人である自分にも治外法権があるかの如く振る舞いつづけてきた。
かくしてここまででたらめな法匪鬼畜検察が出現し、判検癒着して司法を奇形化し、警察キャリアエリートと一体になって不正に談合して日本の司法全体を鬼畜以下のどん底にまで腐らせた。
つまり、地位協定を破棄して治外法権は外交官のみの特権であるという国際法の常識を日本国に確立発効させれば、日本国憲法に従って今の奇形司法法匪検察泥棒警察を一網打尽に弾劾検挙訴追できるのです。
さすれば日本の独立復興はたやすい。なぜなら地位協定という奴隷契約こそ日本をアメリカスパイ天国であり官僚天国でありスパイ官僚天国であらしめる原因病因病原体なのであるから。
投稿: 通りがけ | 2011/12/22 05:10
>小佐古氏や小出氏はその目撃者証人である。
この小佐古氏について、「街の弁護士日記 SINCE1992」様のブログに詳細情報が記されている。2つほどさわりをご紹介。
1.>2011年4月30日 (土)
http://moriyama-law.cocolog-nifty.com/machiben/2011/04/post-36f6.html
ついに漏出、学者の良心
政府様が「国民の安心」のために、日夜、心血を注いで努力されておられる神々しいお姿に、忠良なる下僕として、心から敬服する次第でございます。
さて、政府様は、東電や電力業界、これに蝟集する官僚やメディアなどに言いくるめられておらぬことを示し、専門的立場から対処されておられることを演出するために、原子力の専門家らを内閣官房参与としてご起用されておられます。
ところが、こともあろうに東京大学大学院という官学の殿堂からお選びになった小佐古教授が参与を辞任したというでばありませぬか。(以下略元ページ参照)
2.>2011年5月 3日 (火)
http://moriyama-law.cocolog-nifty.com/machiben/2011/05/post-74b1.html
小佐古参与会見中止 政府圧力で
資料を揃えて改めて詳しい会見をするとしていた小佐古氏が官邸の圧力で、急遽2日の会見をキャンセルした。
中日新聞の会見中止の記事を見て、一遍に目が覚めた。
正直者の僕は、政府がそこまでやるかと、不覚にも驚いた。
全国紙では、少なくとも目立つスペースには取り上げる可能性は低いと思うので、以下に記事を張り付けておく。(以下元ページ参照)
投稿: 通りがけ | 2011/12/21 09:09
まことに同感、そのとうりだと溜息ついてます。本日(12.21水)の文化放送朝の番組で上杉隆氏が日本のジャーナリズムについてポストに連載するとのお話がありましたが、まったくどうしようもない国ですよ。何ができるか考えてわたくしは原発について国民投票しよう、との発案に賛同してカンパしました。だめだと思っても、残り少ない命のある間できることをしようと思ってます。わたくしは独り身で子供なし、子供なしを今ほど「よかった」と思ったことはありません。30年前わたくしが大学生だったころから「年金は危ない」だのなんだの、この国の重大な問題があることは、言われていたのだ。「疑わない」ということは罪深い。
投稿: ミヤコ | 2011/12/21 08:37