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2011/04/28

原発広告とメディアの関係 その2 ~ 東京電力とメディアが事故後の広告料金を開示しなければならない理由

東京電力と保安院の記者会見が一本化されて以降、ブログ「情報流通促進計画 by ヤメ記者弁護士(ヤメ蚊)」の筆者である日隅一雄氏が会見に入れなくなったという。その理由について、日隅氏自身が記している。

・情報流通促進計画 by ヤメ記者弁護士(ヤメ蚊)
会見のテーマと関連のない訴訟の代理人が会見に出られないのはなぜ?~メディアの中立性とは

細野豪志は東京電力から多額の広告料金をもらっているマスメディアについて、

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「大企業でこれまで原発のことでものが言えなかったと言われるような企業やそこに努めている方々もそういう前提を完全になくして判断するような状況になっていると思いますよ」
 「すべての国民がこれまでの前提を白紙にしていろんな議論をすべき時期が来ていると私は思う」(http://www.ustream.tv/recorded/14288549の14分30秒当たりからご覧ください。細野さんの発言は15分15秒から)
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と述べた。
細野の言い分では、「とにかくいまは平時ではない。(広告などの)しがらみでモノが言えないとか、そういう状況を今回の事態ははるかに超えている」とのことだそうだ。
その認識自体に異論はない。

しかし、であれば――。
東京電力が、お詫びや節電のCМを出広するにあたり、テレビ局に対して実績料金(従来、広告主が媒体社に支払う際の広告料金)を支払うなどということはあってはならないことだ。

マスメディアが設定する広告料がその価値を失いつつある今、実際にメディアの広告営業の現場では、とてつもなく安い料金で広告枠が取引されることはザラにある。
広告というのは不思議な世界で、一物(広告枠)に対しての料金がさまざまにある。私が経験した雑誌の例で言えば、定価180万円の広告スペースを8掛けで売ることもあれば、30万円で売ることもあるし、ことによればもっと安く売ることもあった。
そして媒体社や広告代理店にとって、いい客とは高く広告枠を買ってくれるお客だ。しかし、そのいい客は実は高値で広告枠をつかまされている。
おそらく、それは広告主だってわかっているだろう。にもかかわらず、多額の広告料を支払うからには、その見返りがなければならない。
東京電力であれば、その意図は明らかに原発に対する批判封じだった。

しかし、今や東京電力の会社としての信用失墜し、株価は暴落している。にもかかわらず、今後、この会社は多額の賠償金を支払っていかなければならない。
そういう、まさに細野が言うところの「平時ではない、そういう状況をはるかに超えた事態」に、それでも東京電力がマスメディアメディアに対して平時通りの広告料金を支払い、広告代理店が平時通りのマージンを得ているのであれば、これは繰り返しになるが、あってはならないことである。

先日、東京電力に福島の農家の方々が抗議にやってきた映像が流れていた。その怒りは当たり前で、早急に十分な賠償金が支払われるべきである。ところが、そういう農家の方々には十分な賠償金が行かない、あるいはまったく行かないという状況の中、それを取材しているメディアの側には東京電力から多額のカネが流れているとしたら、これはもう本末転倒というか、何をかいわんやという類の話だ。

確かにお詫び広告や節電広告は必要かもしれない。だが、そうであれば東電は、これまでさんざん多額のカネを払ってきた媒体社や代理店に対して、「今回は異常事態であるから、無料で(ノーマージンで)広告を流させて欲しい」と言うべきである。そして、媒体社や代理店もそれを当たり前のこととして受け入れるべきだ。
そもそも、タダのような金額でCМを流している事例など、掃いて捨てるほどあるのだから――。

ところが東京電力は、メディアに対する広告料金を問われて(この質問は確か日隅氏によるものだったと思うが)、「私契約だから答えられない」と言った。地域独占を許されているほど公共性の高い企業が、この期に及んで「私契約」を持ち出すなどということは許されない。
そしてこれは同じく、公共性の高い電波を使って商売をしているテレビ局も同様だ。したがって、東京電力が情報を開示しないのならば、ここは自らが東京電力から受け取った広告料を公開するべきだ。

だが、この両者があくまで「私契約」をたてに広告料金を開示しないのであれば、政府の権限で調査をし、その結果を公表すべきである。
細野豪志には、自らの主張の正しさを証明するためにも、その先頭に立っていただきたい。

※関連エントリー
・広告不況がもたらすマスメディアのもう一つの劣化
・原発広告とメディアの関係

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コメント

>なんでも隠蔽、ここに極めり ~こどもたちを守ろうとしない政権はイラナイ
>【 追記:子供たちの20ミリシーベルトに決めたのは誰やねん!? 】
>>http://c3plamo.slyip.com/blog/archives/2011/04/post_2050.html
へのコメントを転載

厚労省は原発作業員の許容被曝量上限年間50ミリシーベルトを撤廃して会社命令で無制限に被曝させるようにした。殺人教唆犯である。ただちに上限撤廃を決めた厚労省上級官僚を逮捕して起訴しこの殺人教唆厚労省決定を即日廃棄無効化せよ。
そしてもしこの被曝上限撤廃決定に従ったものがあればそのものは殺人の実行犯として長期の実刑に服することになるであろう。

これらの厚労省通達は、すでに多数の被曝死傷者を発生させた福島第一原発原子炉メルトダウンレベル7の「人災」の発生責任者である菅内閣・東電・保安院の3者と事実を隠蔽して報道し被曝被害を拡大させた国営放送NHKの加害責任を事後法によって軽減無責化を謀るものであることは言うまでもないが、事後法成立以前にすでに既遂の加害責任については法的にいかなる軽減免責効果も持たないことも自明の理であるからして、菅内閣・東電・保安院・NHKの加害責任ある4者は風評被害を含む原発事故被害全額について全額賠償支払責任をまぬがれることはありえない。支払わねば刑法にしたがい実刑に服するだけである。

投稿: 通りがけ | 2011/04/29 09:52

孫正義氏は敵(法匪官僚および政商)の反撃を先手を打って封じよ。
>>http://yamame30.blog103.fc2.com/blog-entry-81.html
(から加筆改変)

>孫社長は要注意です。検察の魔の手が伸びる可能性もありますし、米国がトヨタを血祭りにあげたように、ソフトバンクが狙われる可能性もあります。孫社長は、大阪の橋本知事など、発信力の高い政治家と連携し、裏で手をまわされない様注意が必要です。<

政治家と連携しても無駄である。政治家自身常に政敵と争っていて他人の面倒を見れる政治家はいない。孫社長は業界内にも敵が多い人物である。復興のために義捐金として200億円もの財産を投じるのであれば闇雲に無能な公的機関へ広く薄く分散寄付するのではなく、敵の多い自分の電話業界電気通信業界とは無関係の政治力のある有能な民間産業界に絞って投じればよい。たとえば自動車産業、トラック協会などの復興のための流通コスト、高速道路通行料金や車検費用を孫社長の私財200億円ですべて肩代わりする、とか。

そうすれば電話電気通信業界と直接利害関係が無い政治力のある他業種産業界が孫社長の利害を超えた義捐の志を、既得権益利権勢力や同業他社政商の政治的謀略攻撃から強い政治力で頑強にがっちりと守ってくれる。

投稿: 通りがけ | 2011/04/29 07:37

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