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2010/12/08

東京都青少年健全育成条例 ~ 最有害コンテンツは石原プロ制作の刑事ドラマである

今年6月に都議会民主党などの反対で否決された、東京都の青少年健全育成条例の改正案が提出され、今度は民主党も賛成に回るという。

・有田芳生の『酔醒漫録』
東京都青少年健全育成条例改正案の問題点 ーー都議会民主党は改正案に反対をーー

東京都青少年健全育成条例改正案を推進する統一教会

夏の参議院選挙で有田さんを支援し、この法案に反対しているグループと連携もしていた民主党の都議会議員も、今回はアッサリと賛成に回るらしい。
国政でのヘタレぶりばかりが注目されている民主党だが、実は都連も同じレベルのヘタレぶりをさらけ出している(築地市場移転問題についても民主党できちんと事態を把握して質問できる都議はほとんどいらないらしい)。
民主党がこんな調子だから、石原珍太郎のヨタ、妄言が止まらない。以下は毎日jpの記事。

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石原都知事:同性愛者「やっぱり足りない感じ」

東京都の石原慎太郎知事は7日、同性愛者について「どこかやっぱり足りない感じがする。遺伝とかのせいでしょう。マイノリティーで気の毒ですよ」と発言した。石原知事は3日にPTA団体から性的な漫画の規制強化を陳情された際、「テレビなんかでも同性愛者の連中が出てきて平気でやるでしょ。日本は野放図になり過ぎている」と述べており、その真意を確認する記者の質問に答えた。

 7日の石原知事は、過去に米・サンフランシスコを視察した際の記憶として、「ゲイのパレードを見ましたけど、見てて本当に気の毒だと思った。男のペア、女のペアあるけど、どこかやっぱり足りない感じがする」と話した。同性愛者のテレビ出演に関しては、「それをことさら売り物にし、ショーアップして、テレビのどうのこうのにするってのは、外国じゃ例がないね」と改めて言及した。【真野森作】
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さすがは名うてのレイシスト。
この男の脳みそは「どこか足りない」どころか「ドカンと足りない」。ま、昆虫なみですね。
笑えるのは、この男とコンビを組む副知事の“作家”である。
こちらはtwitterで、

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マンガの関係が好きな人のなかには人生が行き止まりと感じている人が多いという印象を受けます。生きている女を口説きなさない。瞬間、瞬間、言うことが予想外に変わるから、そのほうがおもしろくて未知で愛おしいよ。
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余計なお世話とはこのことだろう。
いやはや、都民でなくて良かった(といっても埼玉県もひどいものだが、、、orz)。

さて、しかし本日書きたかったのは、石原や猪瀬のことではない。
昨日、私はtwitterで↓のようにつぶやいた。

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東京都健全育成条例がまたぞろ復活して、都知事や副知事がアホなことを言っているらしいが、だったら一番有害なのは石原プロがやっていた刑事ドラマだろ。人権もヘッタクレもなく被疑者をボコにするドラマによる洗脳効果ってのは凄まじいぜ。いまでもCSで再放送をやってるけど、あれこそ大問題。
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私は40代後半であるが、小中学校の頃にはテレビドラマの定番の一つが刑事ドラマだった。
ガキの私ももちろん好きで、なかでも石原プロ制作の「太陽にほえろ」は、毎週、見ていたクチである。
そして、当時は刑事が犯人をボコボコにしたり、そもそも被疑者の人権など存在しないことを前提にした取り調べのシーンについて、何の疑問も抱かなかった。
しかし、よくよく考えてみると、このドラマこそマンガなどとは比較にならないほど有害なコンテンツだったのではないかと私は思うのである。
警察の被疑者への暴力の絶対的な肯定、その根底にある警察は正しいのだから何をしてもいいという思想の強制、植え付けは、現在のこの国の本質である警察国家、あるいは検察国家を作り上げる上で非常に重要な役割を担っていたのではないだろうか。
つまり、「太陽にほえろ」をはじめとする多くの刑事ドラマ(とくに石原プロが制作していたもの)は、日本人が見てはよくせせら笑っている、わざとらしい北朝鮮のプロパガンダドラマと本質的なところでまったく変わらない。むしろ、プロパガンダがそれとわからない分だけタチが悪い。
石原プロ制作の刑事ドラマというのは、いまでもCSなどで放送されているし、DVDも普通に売られている。
青少年に悪影響を与える有害コンテンツを規制するというのなら、マンガよりも前に、この日本人全体に悪影響を与えたといっていい最有害コンテンツの再放送やDVDの販売こそ規制すべきである。

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コメント

石原は死ねばいいと思うよ?

投稿: ネ申 | 2010/12/15 15:10

いつもお世話様です。石原慎太郎にしろ猪瀬直樹にしろ彼らは本当に言論人なのか疑ってしまいますね。と言うわけで今回はこの2人への「手紙」をここで書きたいと思います。下ネタも入れていますが、これも東京都健全育成条例への怒りゆえご理解ください。

拝啓 石原慎太郎様

年を取られたとは言え、バイアグラもいらない位の元気さの様で何よりです。最もその元気さは昔から如何なく発揮されている様ですが。あなた様は変な条例で漫画を規制しようとしていますが、自身の作品の方がよほど官能小説並みのエロです。
そんなエロ小説を書いている方がこの様な条例を推進しているとは笑止千万です。あなたが思っている以上に今のこどもは色々な意味で成長が早くて、今の小学生の高学年は自分らの世代から見たら高校生、中学生はもう完全に大人と変わりません。彼らは携帯電話・そしてインターネットというツールでPTAくらいでは把握できないくらいのモンスターになっています。その事は今の学校の状況つまり学級崩壊・いじめの自殺・援助交際等のニュースを見れば一目瞭然。この条例を制定すれば健全な青少年育成が達成されると考えていたとしたら、よほどのおめでたい人間と言えるでしょう。他人に厳しく身内(特に息子たち)に甘いあなた様には都知事を引退される事を望みます。そもそもあんな汚染地に市場移転を強行しようとすること自体、理解できないのですが。

拝啓 猪瀬直樹様

おなじ物書きでも前者が小説家ならあなた様はジャーナリストに近かったと言えますが、権力側に付いた途端の変わり身の早さには恐れ入ります。副知事というポストはペンを放棄するくらい魅力ある地位なのでしょうか。もしあなた様にジャーナリズムの精神がひとかけらでも残っているのならこの条例にはぜひ反対して頂きたいです。それが出来なければ、ジャーナリズムとしての文章は二度と書かないでいただきたい。

投稿: 阿部 裕 | 2010/12/09 23:27

 古事記もいけないのでしょうか。修正案の方が悪質な感じです。近親相姦まで禁止の対象としています。まことに「不敬」な人たちです。珍太郎はたんなる国賊ですが、日頃忠君愛国などといっている自民民主の方たちの勤王精神を疑います。

投稿: ルーピー | 2010/12/09 00:02

そういえば、北では同性愛は死刑ですね。理想郷をわざわざ批判する珍太郎は、近親憎悪としかいいようがありません。

投稿: ルーピー | 2010/12/08 23:58

東京都の条例って例えると
『悪いことしたら逮捕~』みたいな感じの法律ができて、
『おまえの母ちゃん出べそ』って悪口言っちゃったけど逮捕されるのか?ビクビク
みたいな萎縮を招くみたいな・・・

それと石原さんの思想は例えると『里に熊が下りてきた。
何とかしないと。そうだ、ボクは熊が嫌いなので
山の生物全滅しよう。』

投稿: | 2010/12/08 19:32

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