民主党代表選 ~ 「朝日=産経」追い込まれて正体をさらけ出すメディア
どうやら小沢一郎に対するスタンスについて、朝日新聞と産経新聞の「主張」とまったく同じようである。
そういえば自民党と共産党もこの問題についてはタッグを組んでいましたね(w
まずは本日(9月4日)の朝日新聞の社説。
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小沢氏とカネ―仮に訴追を受けたなら…
民主党の小沢一郎前幹事長が、自らの資金管理団体の土地取引事件で、検察審査会の議決により「強制起訴」となれば、訴追に応じると明言した。
それ自体は、きわめて当然な判断である。
憲法の規定で国務大臣の訴追には首相の同意が必要だ。小沢氏はきのうのテレビ出演で、首相になっても自らの訴追に同意し、裁判を「堂々と受け、潔白を主張したい」と語った。
小沢氏の党代表選立候補には、「訴追逃れ」との見方がつきまとってきた。選挙戦序盤のうちに、そうした批判を払拭(ふっしょく)しておきたかったのだろう。
しかしながら、大きな問題はむしろそこから先に横たわっている。
仮定の話になるが、「小沢首相」が起訴されたとき、私たちは何とも異様な光景を目にすることになる。
刑事事件の被告は、一審の公判には必ず出席しなければならない。
判決の確定までは「推定無罪」の原則が働くとはいえ、私たち日本国民は裁判が終わるまで「被告席に立つ首相」をいただき続けることになる。
そのような首相が諸外国とどうやって首脳外交を展開するのか。公判中に危機管理や安全保障に絡む緊急事態が発生した場合、どう対応するのか。
裁判闘争をしながら、最高指導者の重責も果たす。そんなことが現実に可能だろうか。
小沢氏はこの間、検察の不起訴で「不正がなかった」ことが証明されたと繰り返してきた。しかし正確には、刑事事件として立件するに足る証拠が認められなかったということだ。
小沢氏のこれまでの説明には、腑(ふ)に落ちない点がたくさん残っている。
小沢氏は訴追を受ければ国会での説明に応じる考えも示したが、その前に、この代表選の中できちんと疑問に答えてもらわなければならない。
4億円の土地購入の原資をめぐる小沢氏の説明は二転三転した。手元資金があるのに、利息を払ってまで銀行融資を受けるといった不自然な資金の流れについても、納得のいく説明はない。小沢氏の了解なしに秘書が独断で処理したというのも、額面通りには受け取りにくい。
そもそも、この問題に対する小沢氏の認識は甘いと言わざるを得ない。
収支報告書の虚偽記載を、相変わらず「手続きミス」だと言っているが、収支報告書の記載が信用できなければ、政治資金公開制度の根幹が揺らぐ。単なる形式犯ではない。
今回の代表選では、カネと数の原理が幅をきかす「古い政治文化」の是非も重要な論点となる。説明責任を軽んじる政治もまた、古い政治である。
小沢氏がまずここで疑問に答えなければ、せっかくの政策論争の機会も十分に生かせない。
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なんだかもうアホらしくなってきたが、この社説に対する反論は「本のセンセのブログ」様の昨日のエントリーである「産経新聞の社説による小沢叩きの根拠には無理がある~郷原信郎つぶやき編集」をご覧いただければ十分である。
昨年、3月3日の大久保秘書逮捕以降の政局を「あぶり出し」と命名したのは田中良紹であった。
確かにこれ以降、そして今に至るまでマスメディアが大騒ぎをしている小沢一郎の「政治とカネ」なる問題は、どのメディア、どの記者がどれだけ偏向しているか、権力による世論操縦に荷担しているかをはかるリトマス試験紙となってさまざまな事実をあぶり出している。
一見、対立しているかに見える朝日と産経、あるいは読売、毎日、日経というすべての媒体が、根っこのところでは日本の権力構造と既得権益を守るためのプロパガンダとして、同じ方向を向きながら役割分担をしていたに過ぎないことが、ここへきてより鮮明になっている。その意味で、この民主党代表選の価値というのは日本の歴史に残るものだ。
まだまだこれから9月14日まで、メディアは総力をあげてデマゴーグをバラ撒き続けることは間違いない。私は最初はこれに対して腹が立って仕方がなかったが、こうなってくるとマスメディア(マスゴミ)も存分にやって欲しいと思うようになった。要はそれを一つ一つチェックして、どんどんネット上で晒していけばいいだけの話である。
その意味でこの土日のテレビ、新聞の垂れ流す“ニュース”はとても楽しみだ。そして週明けの月曜日のTBSラジオ「大沢悠里のゆうゆうワイド」は↓のような内容だという。
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9月6日(月)
8:30~
「政界のご意見番・渡部恒三登場!」
民主党衆議院議員の渡部恒三さんをゲストに迎え
ます。
ここでは、水曜日コメンテーター、ジャーナリス
トの田勢康弘さんも加わり、白熱している民主党
代表選挙について様々な角度からお話を伺います。
また、日本の政治を見続けてきた渡部さんならで
はの見方から、今後の日本政治の行方についても
お話頂きます。
政界のご意見番の注目発言、お聴き逃しなく。
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リンクはこちら。
なんとも香ばしい番組宣伝に、私は放送が今から待ち遠しくて仕方がありません(笑)。
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コメント
内閣官房機密費をもらった新聞記者、評論家諸氏は、自らの言論を金で売ったと解釈されても言い訳はできない。この連中は政治と金を小沢氏に追求する前に、言論と金の説明責任を自ら果たすべきである。職業倫理にもとる行為に対する説明を国民の前に明らかにしなければならない。
投稿: 職業倫理 | 2010/09/05 01:34
赤旗の日曜版のみ購読していますが、産経の引用で小沢たたきをしていました。何新聞だかわかりませんでした。
日頃無罪推定とか言っている人たちです。そして、でっち上げ逮捕、不当勾留されている党員がいます。それでいて、政敵が同じ目にあったら「ざまあみろ」です。治安維持法や国家機密法が敵対勢力に適用されるぶんには大歓迎なのでしょうか。
一方で、小沢を支持する議員に極右が多いことが目につきます。安倍と親しいと思われる人が相当数います。その辺も心配です。安倍と連合する懸念を持っている人もいます。
投稿: ルーピー | 2010/09/04 12:08
【言論と報道】ネットの影響力と民主党の取材拒否[桜H22/9/2]―外国人参政権を一足先に実現した民主党代表戦は憲法違反、よって無効です!!
ブログ名:「Funny Restaurant 犬とレストランとイタリア料理」
こんにちは。本日YouTubeで、チャンネル桜がかなりの人に見られているという内容の動画を発見してブログに掲載しました。チャンネル桜というと、数年前は、存続の危機にあって、少しの間ですが、放送を中止したこともありました。しかし、そこからかなり盛り返して、現状のような状況になりました。あまり、見ない人は、単なる右翼チャンネルと思っている方もいるかもしれませんが、彼らの報道姿勢には共感を覚えます。そうして、現在のマスコミ、今回の代表戦に関しても通り一遍の報道しかしません。少なくとも外国との比較からその異常ぶりを報道すべきと思います。いずれにしても、今回の民主党の代表戦の報道に限らず、このチャンネル桜のYouTubeでの視聴率高さ、何か現在のマスコミのあり方に最期の警鐘を鳴らしているように思えてなりません。詳細は是非私のブログをご覧になってください。
投稿: yutakarlson | 2010/09/04 11:33
おもしろがるのもよいですが、視聴せず、新聞不買など勇気ある実力行使が必要では?
投稿: 熊五郎 | 2010/09/04 08:39