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2010/09/14

民主党代表選 ~ 子供手当はバラマキではない

いよいよ本日は民主党代表選の日。
革命は成就するや否や?
この選挙結果によって日本の行く末は大きく変わる。おそらく後世の歴史家もそう評価するだろう。
その大事な日を前にして、昨日は一つエントリーをアップしようと思っていたのだが、なんと熱が出てぶっ倒れてしまった。しかし、なんとか代表選までに間に合わせたいと思って続きを書いてアップする。

自民党というヘタレ野党の幹事長に就任した世襲政治家が、「小沢さんはバラマキ政策だから総理になっても協力できない」というようなことを言ったという。マスゴミに登場するコメンテーターと称する人物もこぞって小沢批判の中心に、このバラマキという言葉を使っている。

昨年、民主党政権になって子供手当の支給が始まるということになったとき、まだ会社員だった私は結婚はしているが子供はいない、自分よりやや年上の人から「給料は減ってるけど子供手当をもらえるんだからいいねー」と言われたことがある。
その時には何も言わなかったが、しかし心の中では「子供を育てるのにどれだけカネがかかるかわかってるのかいな」と思ったものだった。

現在、出生率は1.4人を切る水準にある。つまり女性一人が平均して子供を二人は産まない。これをもって世の中は一人っ子社会になっているという人がいる。が、これはあくまで統計上の平均値の話であって、私の印象では実数としては意外に一人っ子は少ない(ちなみに私¥も二人の子持ちである)。もちろん、以前よりも一人っ子率が増えてはいるのだろうが、子供がいる世帯は案外と二人以上である。
これは親の立場からすると、「二人を育てるのは大変だけど、でもやっぱり一人ではかわいそうだ」という心理が働くからだと思う。つまり結婚しても子供を作らない夫婦、あるいは結婚しない人たちが増える一方で、子供がいる家庭は二人以上の子供がいる、つまり0人か2人以上かという中で平均して1.3人ほどという数値が出てくるのだと思う。
そして、この時代、やはり子供を育てるのは大変だしカネがかかる。一人でも十分に大変だが、これが二人以上となるとさらに大変だ。

私に「いいねー」といった方は毎年、夏休みはご夫妻で海外に行って過ごされているが、私なんぞは子供ができて以来、プライベートで海外旅行なんて行ったことがない。つまりもう圧倒的に可処分所得が違うのである。
もちろん、子供をつくりたくてもできないというご夫婦もいる。が、自分たちの意志で子供をつくらないご夫婦も多い。私は別にそれを批難するつもりはない。子供をつくるということが純粋に現代の日本においてはものすごいリスクとなっていることは事実で、そんなリスクを背負うより気楽に夫婦二人で豊かな生活をしたいと思うのも人生の選択である。
ただ、そういうご夫婦もいずれはいまの若い人たちの世話にならなければ生きていけなくなる。
年金制度がどうなるかはわからないが、年を取れば介護だって必要になるだろう。そういうことを担うのはいまの若者たちであり、子供たちの世代である。しかも来るべき超高齢化社会の中で、若い人はどんどん減っていく。だとしたら、社会全体で彼らを育てていくという考え方はあっていいし、私は当然のことだと思う。
少なくともそういう想像力をちょっと働かせれば、子供手当程度の金額を「バラマキ」だとか「いいねー」だとかという結論は出てこないのではないかと私は思うのだ。

これまでの日本の仕組みは徹底して企業優先、なかでも大企業優先であった。つまり自民党政権においては大企業優遇という名のバラ撒きを延々と続けてしていたのであって、その結果、経済は強くなったが生活が真の意味で豊かになるまでにはいたらず、そうして気がついてみると一部の既得権益者だけがボロ儲けをする仕組みができ上がっていた。
小沢一郎はそのカネの流れを変える、今あるカネの使い道を変えるといっているだけである。にもかかわらず子供手当や農家の戸別所得補償はバラマキだ、財源がないなどというのは的外れな議論だ。

一方の菅直人はというと、消費税の増税に続いて今度は法人税の減税を言いだした。この期に及んで企業優先の社会に立ち返ろうというのだがら、これでは政権交代の意味はまったくない。どこぞの野党の幹事長が、菅直人とであれば話し合いの余地があるなどと放言するのもむべなるかなである。

と、こう考えていくと、この代表選の争点は昨年の衆議院選に立ち返ったものであって、その結果いかんによって国民生活が大きく変わることは間違いない。
かつて、ある自民党の世襲議員が「伸びていく人の足を引っ張るな」とヒステリックにわめいているのをテレビでみたことがある。これに対して小沢一郎は自由競争はもちろん必要だが、その前提としてきちんとセーフティネットを作らなければならないといっている。これは「すべてのものに平等に光を当てる」=「人間(じんかん)に光あれ」という政策だ。
そして小沢の場合、その上で国民一人一人に実は自立を促しているのではないかと私は思うのである。

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コメント

子ども手当は恥知らずなばらまきでしょ。
頑張る人の足を引っ張るのは悪いことにきまってます。ヒステリックなのは金持ち批判を繰り返す民主党員です。ろくに働きもしないで他人のものを盗ることばかり考える民主党の政策こそ最大の間違いです。

投稿: 共和党支持者 | 2010/11/10 00:43

前に書き込みましたが・・やはり菅さんが選ばれましたね(笑)
しかし今回は菅さんだと云っていた方はどんなソースをお持ちなのか・・聞いてみたいものです

ところで農家の個別所得のばら撒きの件ですが・・アレはいらないと思います
なぜなら我が家は20年前まで農家でしたからわかるんです・・
農家だけで食べている人はごくわずかです
昔からサンちゃん農家といわれるように他に収入があるから必要の無いオタクが多いのです
後昔あった今もあるのかな?遊休農地の手当ても馬鹿みたいだと思います
休ませんる=他に生活の手段が在るんですよ

シャッターどおりの商店主さんと一緒で他に生活の糧を得る手段があるからまったく農家の個別所得保障は馬鹿みたいな政策だと思います

投稿: 大和は国のまほろば・ | 2010/09/15 20:42

自分も残念でしたよ。
頑張ってやって行きましょう。
まずは身の回りからスタートです。

投稿: sqrpyoshi | 2010/09/15 11:02

初めまして。こちらのブログには昨年の総選挙前に有田氏のブログからたどり着き、以後、愛読させて頂いている者です。ROM専でしたが、今回初めてコメントいたします。

ツイッターのやり方がまだよく分からないのですが、裏道様のツイッターに、オウム事件で有名になられた弁護士さんのことが言及されていましたね。私はこの方のブログも覗いております(こちらもROM専です)が、この弁護士先生、小沢氏に対する偏見が以前から結構ひどいです。政治というもののとらえ方や、現在が歴史の一大転換期であることに気付いて無いこと、などとなど・・。
カルト宗教への警告や法律解釈などの点では大いに勉強になるブログですけど、政治に対する見方はいまいち底が浅い感じです。本日更新分の記事などは、菅内閣現閣僚の新左翼内ゲバ気質さえ彷彿され、正直読み終わって、ぞっとしました。

本日は、同居家族(みんなB層で、菅の勝利に何の疑問も抱かない)とは最小限の会話しかせず、もっぱらネットにいそしんでます。

これからも、毎日ROMらせて下さい。


投稿: ニートもどき | 2010/09/14 20:46

民主党代表選は周知の通り、小沢氏が敗れました。しかし敗れても、小沢氏が常に日本にとって重要な政治家である事には何ら変わりはありません。

この先もし、今後菅内閣が今回の名護市議会議員選挙の結果を無視し(民主党党員・サポーター票では沖縄県分は小沢氏のポイントが上)隷米・官僚のいいなり・そして取り調べの無可視を続ける様ならその時は強烈なしっぺ返しをくらうでしょう。

まだ多く書きたいのですが、この内閣を今後も注視しつつ、今日はこの辺で。

投稿: 阿部 裕 | 2010/09/14 20:27

外国人も投票する朝鮮韓国・民主党代表選。
金額は異なるが菅も小沢も共に、子ども手当や高速道路無料化(税金による運用)などの税金バラマキ政策は同じで期待がもてない不毛の選択。
小沢は財源がないのに満額支給するというからなお悪い。財源がないのにあると誤魔化して政権交代した真夏の夢が忘れられないらしい。
再び財源があるといって誤魔化している。はたして二度も誤魔化せるものか。
社会主義バラマキ民主党を衰退させなければ日本が衰退する。必要なのはバラマキでなく企業減税などの成長戦略による富と雇用の増大。
社会主義・菅直人は、一に雇用、二に雇用、三に雇用と言っているが、雇用は手段ではなく目的であることが分からな人が総理である最大不幸社会が実現する可能性あり。

投稿: 左巻き菅 | 2010/09/14 14:51

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