菅政権 ~ そう信じていないとやっていられない
菅直人新政権の支持率がわりと高い一方で、私の購読している少なからぬブログでは、この政権はすでに官僚に取り込まれているのではないかという指摘が出ている。
今、明らかなことは菅直人が表面上、「小沢離れ」なるものを実行していることだ。これをマスメディアは大喜びで報じているようである。
では、本当に菅直人は小沢から離れ霞が関に取り込まれたのか?
私はそうではないと思う、、、というかそうではないと思いたい。
民主党にとって直近の最重要課題は来るべき参議院選挙での勝利である。ここで参議院を安定して運営できるだけの勝利を得ないと、衆議院でいくら300議席以上を持っていても意味がないことは、自民党末期の安倍、麻生の二つの政権を見れば明らかである。
ところが、この参議院選挙での勝利が鳩山-小沢コンビでは危うくなってきた。そこで勝利のために選んだ最善手が菅直人を総理大臣にすること、そしてマスメディアの総攻撃をかわすことだったのではないだろうか。
実際、私も有田芳生さんの選挙を少しだが手伝っているが、この間の逆風というのはなかなか厳しかったが、これで風向きが変わることは事実だろう(ただし、街の声は意外に冷静で、マスメディアがしきりに出してくる世論調査の結果とは違った反応が多い)。であれば、この「小沢離れ」は正しいことになる。
では参議院選挙後の最大の政治課題は何か?
ちょっと前にテレビをチラッと見たとき、「菅政権の課題」なる話を田崎史郎という官房機密費授受疑惑のある御用記者が得々と述べたてていて反吐が出たものだが、その内容はくだらない政局話に終始していた。
が、私に言わせれば民主党政権の最大の課題は、前政権に引き続いて霞が関という独裁権力からその力を奪い取ること、そしてその広報機関であるメディアを叩き潰すことである。そのためには小沢一郎という政治家がどうしても必要だし、菅直人もそれはわかっているはずだ。
だから鳩山、小沢、菅の3人は、これからもその政治目標に向かって、裏では手を組んで行くのではないかと思うし、そうであって欲しい、そうでなければならないと思う。
小沢一郎という人は、自分が表舞台に立たなくても、自らの政治目標が達成されればそれでいいという考えの持ち主である。そして、むしろ裏側にいる方を好むようだ。
だったら小沢一郎は水面下に潜って、霞が関とメディアの足を思い切り引っ張り込んで窒息死させてくれればいい。
私はそう思うし、そう信じていないとやっていられない。
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コメント
先ずは「平野貞夫」氏の発言、『永田町漂流記』を照会しておきます。
とても意味深なだけでなく、1年前からの平貞さんの出たフォーラム等で聴いていて人間の”信頼性”をとても感じさせてくれる誠実な方と思ってるし、僕は「誠実」と「信頼」「品性」をいつも心の片隅で他者との関係を作ってきたつもりなので、60年来の親友(日共)との絶交も特にショックはなく、最近付合い始めた「官軍」さんのような方とも意気投合、19日(土)は名古屋へ応援に行くことにしたのだ。
◆平野貞夫”菅民主党新政権に感じること”
http://www.the-journal.jp/contents/hirano/2010/06/post_15.html
1年前の『6・4フォーラム』当時にも”小沢バッシングはオカシイ!”と言ってて、昨年末亡くなった”生涯を「革命家」で生きた”樋口篤三氏が元気でいれば、、、
小沢氏が後ろ盾になれる信念持った若手を立てた「新党」でも作ってもらって、樋口氏(日共を2度除名。キューバ政府から「友好勲章」を2度もらったとか)を敬愛する左派系労組・人士とが合流して、「中道左派」新党を9月までに出現させる、、、こんな妄想を考えたりします。
とても温かみのある「革命家」でしたから、追悼集会は2百数十人の廊下にまではみ出た、熱気あるものでした。僕が空席に座ったら隣は右翼の鈴木邦男氏、挨拶で「西郷で意気投合、また本を出す時は樋口氏と、と考えた」と称えていたし、昔「日本労働党?」を立ち上げたり、晩年に中核と革マルとの手打ちを画策したり、ピースポートの応援やら東村山などの市民運動に関わったりとか、ともかく幅広い人脈を持ってた人(平貞さんも追悼集会にきた)なので、小沢氏と連携できるマレな左派人と思っただけに、僕が今、1年前のように話しできないのが残念です。
参考までに、下記ブログを。僕も「追悼集会」のコメントをここに寄せています。
◆『正義の労働運動ふたたび 最終章』「要」氏のブログ
http://kaname.news.coocan.jp/
投稿: 田村 秋生 | 2010/06/08 16:06
とりあえずは新閣僚と幹部“ニコニコ学級会”菅内閣が学級崩壊にならんように。世論調査は芳しいそうでけど、これはギミックだらけの日和見数値って学習しましたからねぇ…
そんな鬱々なとこに国民新党と新党日本が統一会派を新たに結成し民主党とは解消したとのこと。
これは参院選後に民主分裂と自民崩壊で政界再編成を見据えた小沢グループと自民合流組らによる新党?と協力体制の布石ってこと?そんなシナリオなら大歓迎ですよ!
投稿: リキロン | 2010/06/08 13:36
左巻き菅政権の支持率はいずれ30%以下に。
菅の政策で支持できるのは、タバコ税の上げだけ。
左巻き菅は亀井との間で、官営郵政に戻すという郵政改悪を行うことを改めて署名確認した。
参議院選挙で惨敗し、菅は責任を取って辞任する短命政権となることを切望する。
投稿: 左巻き菅 | 2010/06/07 18:04
「裏道」さんの気持ちはとても良く!分かります。
僕も『小沢維新』他の関連本を読んでそれなりに納得し「小沢一郎」という政治家に(僕の心が)近づかなければ、それまでは「自称・菅派」だったのですから(実際に国会で活動してる最近の政治家の中では、声援してたのは江田と菅のみだった。細川政権瓦解から、旧社の土井にもバイバイしましたから。)。
既にご存知の「佐藤 優」氏の文化放送での発言”もう「官僚」に取込まれている”は、僕もそう思います。
先ず”左派寄り”?の政治姿勢があれば、少なくとも小沢氏と「民・由合併」で握手した「同士」です、仲間が検察・マスコミから攻撃されてる時、民主党員でもない我々が擁護の論陣?を張ってるのに、新自由主義に近いと言われる前原、枝野や仙石らの小沢批判してるのにも菅氏は、どんな行動を取ったというのでしょうか? 同じ党内幹部の”権力側からの攻撃”に対し、我々ネットがみんな認めるほど「小沢氏は政治家として全くオカシイ、辞めるべき」という状態ならイザ知らず、郷原元検事でさえ「検察はオカシイ」と言ってるのに、菅氏がそれにどう応え、どう行動したかということなのです。
そういう経緯を僕なりに40年前から振返って、今ここに「菅」氏にバイバイ!!宣言してるのです。
「人間的・政治家的”資質”」なのです、彼の野心に肩持つ気は毛頭ありません、それは小沢氏に対しても、です。
ただ9月を待って、今度は僕は”打倒”宣言をするかも知れません。元はといえば、今でも政策的には「ベーシック・インカム」とか他の色んな政策議論で田中康夫氏が前原を批判してるがごとく、「民主党」より「新党日本」の方が合致してる部分が多いのですから、”政権交代”は必要でも「民主党」が僕には絶対ではありません。
投稿: 田村 秋生 | 2010/06/07 15:31
Good job!
投稿: ichiro.jr | 2010/06/07 11:50