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2010/06/02

霞が関独裁との闘いは、ここからが正念場である

鳩山、小沢の辞任の報を受けて、、、

私が民主党政権に期待したことはただ一つだけである。
それは、霞が関による高度な独裁国家という、およそ民主主義とはかけ離れたこの国の本質を根本から変え欲しいということだった。

小沢一郎が民主党の党首にするとともに自民党の凋落が顕著になり、民主党政権の誕生が次第に現実味を帯びてきた昨年春、次期総理大臣の有力候補だった小沢は西松問題という「事件」をでっち上げられたことをきっかけに辞任した。
が、その後、鳩山由紀夫が党首として民主党を引っ張り、結果的に政権交代は実現した。
当初、私はこれで霞が関独裁に終止符が打たれるのだろうと思っていた。

ところが、真の意味での権力交代はまだ実現していなかった。
したたかな権力者たちは、民主党の中にウイルスを仕込んでいた。そういう連中が政権の足を引っ張る一方で、霞が関の権力と一体であるという事実を臆面もなくさらけ出したマスメディアは、既得権益を死守するために鳩山政権に対する総攻撃を開始した。

だから私は鳩山由紀夫と小沢一郎を応援していた。鳩山が普天間問題でグダグダとやっているのも、実はしたたかに霞が関との権力闘争を勝ち抜く手法なのではないかと考えてきた。
だから、あの煮え切らない、わけのわからない迷走にも一定の評価をしてきた。
少なくとも、鳩山があのように迷走したからこそ、普天間問題というのはここまで国民に浸透したと思う。
毎日新聞の世論調査によれば、普天間の辺野古移設について52%が反対しているという。
また社民党の連立離脱も64%が支持しているとのこと。
つまり、辺野古ではダメだという声が大勢であるから、そして鳩山自身が辺野古移設に反対する態度を覆したから辞任に追い込まれたわけだ。
一方、既得権益者たちはどうしても辺野古へ移設したい。日米同盟利権の亡者たちにとって、それ以外の選択肢はないわけだ。
と、考えると、霞が関とマスメディアという既得権益者たちは、ついに鳩山と小沢を辞任には追い込んだものの、こと普天間移設問題について考えると、まだまだ辺野古移設は微妙であるように思う。
なにしろ鳩山は辺野古に移設すると言ったことで辞任したのだから。
だとしたら、次の総理大臣に誰がなっても(たとえ衆議院選挙をやって自民党が政権に復帰したとしても)、辺野古に移設を強行することはもはや難しい。

つまり、鳩山・小沢コンビの霞が関独裁権力に対する闘いはまだまだ終わっていないのであって、これからが正念場なのではないか?
だとしたら、鳩山・小沢コンビはもはや失うものは何もないのだから、霞が関独裁をぶち壊すことに残りの政治生命を賭けて欲しいと思う。

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コメント

明治維新から築きあげられた官僚主導(独裁?)国家を叩き直し、民主主義国家を作り上げるには、どう考えても一政権ぐらいでは無理です。民主党の呉越同舟状態(&地方とのねじれ現象)を見れば、当分混乱が続くだろう事は、昨年の政権交代前から容易に想像が付いていました。

破廉恥な既得権益者達から国を奪い返し、子供や孫達に恥ずかしくない国を残すには、参院選で取り敢えず民主が勝って、小沢氏達が考えるような政治路線がそれなりに軌道に乗ったとしても、最低でも10年はかかる大仕事だと思います。

当面我々がすること(の一つ)は、マスゴミの毒情報に惑わされず、口先政治家を選択肢から除外し、「自分の未来を託せる、まともな国にしよう」という気概のある若手の政治家達を早く発掘し、盛り上げていくことかと思います。

投稿: 悪代官 | 2010/06/08 12:19

離職者の会に出たおかげでこのページに辿りつけました。

鳩山氏辞任について、本当に残念ですが、同感です。捲土重来していただきたいものです。記者クラブというくだらない制度があるために、どのチャンネルを回してもどの新聞のサイトを見ても(もう買うのはとっくに止めてるのですが)自分の国の首相をあざけることしかしてない異常な国です。退職金があるうちに国外退去するか?とマジで考えかけましたが旦那にこれで終わりではなかろうからまあ落ち着けと言われました。でも、こんなゾンビだらけの国やだな。正しいことしようとしてる人の足を引っ張るとか、ほんとやです。利権とかだけじゃなく、出る杭は叩くみたいなやな風土がやっぱりある気がする。

投稿: | 2010/06/02 23:30

是非とも、そうあって欲しいです。
あぶり出されてきた悪人を排除するために、負けるが勝ちで頑張って欲しいです!

投稿: | 2010/06/02 18:33

ご意見に賛成です。政治家は実行するべき政策で評価されるべきであって、、スキャンダルで政治家を追及すべきではないと思います。マスコミは、自らの既得権益を守るために政権の足を引っ張り、外国を利する事で国益を損なっていることに気づいていません。官房機密費をもらっていた評論家が世論を誘導し良いのでしょうか。マスコミの上層部にる人達が、末端の記者が集めてきた記事のうち都合の悪い記事を恣意的に没にして良いのでしょうか。

投稿: | 2010/06/02 17:16

ザッピング中、TBSひるおび、どんな政権でも沖縄問題がタブーになる懸念を述べた麻木久仁子が隣席の生方某副幹事長を“いまここで評論家然とコメントしている場合じゃないでしょう!”と一喝。いまこんな気概あるコメンテーターは皆無のテレビ等は暫しバカ騒ぎに酔いしれるでしょうね。

投稿: リキロン | 2010/06/02 13:37

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