正論
気になる文章があったので、それを入力して保存したまま忘れていたファイルがあった(年齢を重ねるとこーゆーことはよくあるのです)。
で、まあこの引用文をもとにどのように書こうとしていたのかも忘れてしまったので(爆笑)、クイズということでまずは下記の文章をお読みください。
******
結果的には起訴猶予でも確実な根拠があって捜査の対象になったり、本人は無傷でも直接関係者が起訴されたりした場合には、一定の責任を問われることはありうる。不法とはいえないが明白に不当な行為が証拠によって指摘された場合も、これに準ずるかもしれない。
しかし最大限ここまでである。疑いをかけられただけでも不徳のいたすところだという人も、指導者としての責任をとる人もいるだろうが、それは本人が決めることであって、他から強制すべきではない。ましてなんの具体的な証拠もないのに、憶測や予断や偏見や政治的打算に基づいて、政治的、道義的責任を問うという美名のもとに個人攻撃を加えるのは、明らかな政治的リンチであって、法が支配する社会で許される行為ではない。
******
いかがだろうか。ちなみに私はなんとも真っ当な認識だと思った(だから入力しておいた)。
そこで問題。この文章を書いた人は誰でしょう?
(しばしの行間)
答え 俵孝太郎。
実はこの文章は「リクルート事件・江副浩正の真実」のなかで引用されているもので、以下はこう続く。
******
リクルート事件の捜査終結が迫るにつれて、“巨悪”を逃すなとか、検察は弱腰だとか、こんどは政治責任の追及だとかいう声が出ている。言語道断である。検察と言う専門家集団が半年かけて調べたうえで、法と証拠に基づいてクロの疑いをかけ得なかったものを政治宣伝でクロにもっていこうというのは、黒髪をハゲと呼ぶような暴挙である。汚職や腐敗と同等の法秩序の破壊行為である。
******
ということで、これはリクルート事件真っ盛りの最中の平成元年五月二四日に読売新聞の「論点」に掲載されたものだそうだ。
念のため、俵孝太郎についてはこちらをどうぞ。
私は俵孝太郎というこの産経系言論人は一貫して嫌いで、むしろ最近、巷でその壊れぶりが話題になっている「痴知の巨人」の書くものを好んで読むタイプだったのだが、今改めて思うのは(これは蓮池透氏の時と同様なのだが)、自分の思い込みで事前にレッテル貼りをしたり予断を持ったりするのではなく、冷静に一つ一つの文章を読む力をつけていかなければいけないナということだ。
| 固定リンク
この記事へのコメントは終了しました。

コメント
いいものをご紹介いただきました。
「俵孝太郎」氏の言葉は、いまも正論ですね。
思想の右左を問わず、こういう真っ当な発言をする識者、知識人がめっぽう減りました。
投稿: 浮高亭瓢箪 | 2010/03/02 17:58