鳩山政権-二重権力構造の中身
このたびの検察vs.小沢の闘いについて、私は日本を長年に渡って独裁支配してきた霞が関と国民の民意によって選ばれた勢力による権力闘争というコンテキストで見ている。
民主党が政権を奪取して以降、日本のメディアはしきりに「新政権は鳩山・小沢の二重権力構造」という風説を垂れ流した。
これは半分正しく半分間違っている。
つまり鳩山(=政府)と小沢(=連立与党)はそれぞれ役割分担をしながら一体となって新しい政権(=権力)を運営しているのであって、そこに立ちはだかったのが霞が関という独裁権力である。つまり霞が関対連立政権という意味ではまさしく権力の二重構造であって、政権交代が起きた瞬間から両者はどこかで決着をつけなければならない宿命にあった。
その権力闘争のさなかに、一貫して反権力の立場から活動をしてきた安田好弘弁護士が石川知裕衆議院議員の弁護活動をするというのは大変に興味深い。一般的に見れば、先の選挙で圧勝した民主党の、しかも当選二回とはいえ小沢一郎の秘書出身の議員というのは、これはもう巨大権力の一員である。にもかかわらず、その石川議員を弁護するというとこは、安田弁護士もまた今回の対決を権力闘争と見ているのだろう。
興味深いのは、今回も共産党が自民党と一緒になって検察の言い分を全面的に支持していることだ。これは昨年の大久保秘書逮捕時と同様で、つまりはこの党が霞が関独裁の中に組み込まれた予定調和の反対勢力(=民主主義というアリバイ)として存在することを示している(小沢関連~あぶり出された共産党の本質とハマコー騒動)。
また上杉隆のtwitterによれば、鳩山の「戦ってください」発言に記者クラブメディアが猛批判を加えているそうだ。
ま、それはそうだろう。鳩山が言う戦う相手の中にはメディアも含まれているのだから。つまり、メディアの側も喧嘩を売られたという自覚があるのである。
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コメント
16日の党大会で、有田芳生さんの参院選候補者承認が急遽中止にしたのは果たして賢明でしょうか? 有田さん自身インタビューで選挙に向けた活動が一切できないことに強く憂慮されておりました。何はともあれ嘆かわしいことです
投稿: リキロン | 2010/01/18 20:31