有田芳生さんの民主党入りについて
有田芳生さんが新党日本を離党し、来年夏の参議院選挙に民主党から出馬することになった。
http://saeaki.blog.ocn.ne.jp/arita/2009/11/2010_2dd4.html
今夏、有田さんの選挙活動をささやかながらお手伝いさせていただいた者として感想を言えば、新党日本にとっては残念だが、有田さんにとっては良い判断だと思う。
有田さんの本日のブログには「敗戦記(1)」がアップされている。これを読んで、そろそろ忘れ始めていた選挙中や開票日のことを再び思い出した。このエントリーの最後に書かれているように、有田さんが民主党公認であれば、ほぼ間違いなく当選しただろう(相手候補が開票日の夜10時の段階で負けを覚悟していたというのは、今回、初めて知ってちょっと驚いた)。実際、選挙戦の終盤は「新党日本公認」よりも「民主党推薦」を強調したことは事実で、それについての批判的なコメントもいただいた。
しかしながら、もし有田さんが民主党公認であったなら、私個人は選挙活動のお手伝いをするまでには至らなかっただろう。私としては、旧知の有田さんが、板橋区、しかも事務所は大山という祖父母の代から地縁のある場所で、新党日本から出馬した、というこの3点がそろったことで「これはなんとしても事務所へ行かなきゃ」と思ったからだ。
おそらく選挙のプロから見れば、まったく組織のない有田陣営はいかんともしがたく力不足だったろう(なにせ私なんぞがボランティアをしているのだから)。選対本部長をつとめた民主党の熊木都議以下、民主党板橋区議団のみなさんも歯がゆい思いをしたかもしれない。しかし、一方で候補者及び新党日本の理念に共鳴し、志を同じくした人たちが集まって熱心に活動をしていたのもまぎれもない事実で、そういうなかで選挙活動ができたのは個人的にまことに貴重な経験だった。その意味で、そういう場を提供してくれた有田さんには感謝するしかない。
とはいえ、組織がないなかで選挙を戦うというのは本当に大変である。しかも総選挙前と後とでは政治状況がガラリと変わった。そうした中での今回の有田さんの決断は正しいと思うし、今後も応援していきたいと思う。
私が生まれる前から続いていた自民党政権が終わり、民主党を中心とする連立政権ができたことは喜ばしいことである。しかしながら、政権発足から2カ月を経て、鳩山内閣はやや迷走している。その理由は、田中康夫が指摘するように民主党内部も自民党同様に新自由主義派、既得権益派、共生社会派が混在するからであろう。
そういう集団のなかに新党日本の理念を持つ有田さんが加わって、本来、国民が期待している方向へ鳩山政権が進むべく活動してくれるのであれば、それは歓迎すべきことである。
では新党日本はどうなるのか。これについては今のところわからない。
ただ、チェ・ゲバラを敬愛する亀井静香の国民新党と田中康夫の新党日本が合流するのは悪いことではないと思う。なぜなら私は田中康夫は日本のフィデル・カストロだと思っており、だとしたらこの両者が一緒になるのは必然であるからだ。
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コメント
私は政治家ばかりに何もかも委ねるのは無責任だと思います。
全国民が政治に参加しなければ、政治家も我々国民の為に命を懸けたいと思わないと思います。
攻められるべきは、今まで無関心でいた我々国民です。
投稿: さとし | 2009/11/22 08:48
有田ブログのコメントで誰かが<「政治家:有田」のイメージの弱さ>を衆院選・敗因の一つに上げていますが、僕は『菅・民主党』時代の参院選でトップ当選、そして討議拘束のかかった法案(自衛隊派遣?)に”造反”したがため民主党内から非難され、すぐに議員を辞めた大橋巨泉を思い出します。僕はその流れを見てて、法案の当否よりも当時の菅代表が”三顧の礼をつくして”かどうか頭を下げて出馬、民主党躍進に貢献してくれた巨泉氏を党内で守れなかった菅さんに、それまで公労協組合時代から応援してきた糸が切れたのでした。それ以来、政治的リーダーとしての器・評価を≪菅⇒小沢≫に変更し、今に至っています。
有田氏が巨泉氏の”二の舞”をせずに民主党内で政治的”功績”を上げられるか否か、それこそ「政治家:有田」氏の力量が問われます。その時、”右でも左でもなく”既得権益集団・組織におもねることなく、真っ当な個人、生活弱者に依拠した「民主党」政治家として党内での発言・行動ができたならば、友党『新党日本』との有意義な橋渡し役となるのではないか、期待します。
僕は、理念としては『新党日本』の方に肩をもつので、「ベーシック・インカム」「公務員・行政改革」の議論、実行がどの位進展するか、有田氏を通して見守りたいと思います。
投稿: 田村 秋生 | 2009/11/20 18:56