八ッ場ダム問題-前原誠司に課せられた重要な使命
私は前原誠司という政治家が嫌いである。
この男が党首の時の民主党というのはひどいものだったし、外交、防衛についてのスタンスにはとてもではないがついていけない。さらに、小沢一郎秘書の問題の時には、どう考えても民主党の足を引っ張っているようにしか見えず、「早く自民党へ行けっ!」と思っていた(ま、私とて民主党支持者なわけではないのだが)。
その前原が国土交通大臣になって、いきなり八ッ場ダム問題に直面している。
大臣就任直後に八ッ場ダムの建設中止を明言、この連休には視察にも行ったが、建設推進勢力(=霞が関)はマスゴミを使ってウソとデマにまみれた徹底的な偏向報道で巻き返しをはかっている。
予想通りの展開ではあるのだが、ここで問われるのは前原がきちんと持ちこたえられるかどうかということだ。
あらゆる利権、しがらみが渾然一体となったダム問題というのはなにしろ簡単ではない。
田中康夫が最終的に長野県の知事を追われる原因も、突きつめれば「脱ダム宣言」に行きつく。県議会と信濃毎日
新聞が一体となって狂ったように(というか完全に狂っていた)ウソとデタラメを巻き散らかした挙句、県政をダム推進派が取り戻したのは記憶に新しい。
ことほどさようにダムというのは既得権益者の琴線に触れる問題なのである。
いま前原が巻き込まれているのは、言ってみればその長野の二番煎じの事態なわけだが、「国民の生活が第一」というスローガンを掲げて船出したばかりの民主党政権にとって、この八ッ場ダム建設中止問題は、図らずも最初の試金石となりつつある。
もしここで前原がアホータローのようにブレてしまったら、鳩山政権に対してせっかく膨らんだ国民の期待は急速にしぼんでしまうだろう。つまり前原はいきなり正念場に立たされたことになる。
これを乗り切ることができるのかできないのか? もし、八ッ場ダムの建設を中止し、さらにこれまでに計画されている他のダム計画についても全面的に見直すことができたならば、私の中では前原株が急上昇するだろう。
ということで、今回に限っては前原に是非、頑張って欲しいのだが、そのためには連立与党全体が前原を支える必要がある。
そうして霞が関、マスゴミ等の既得権益者の抵抗に屈せずに政権公約を実現した時、初めて政権交代という革命が成就したことになる。
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コメント
そもそもムダと言う根拠は何か?
費用がかかるから?
見た感じムダに思えるから?
みんながムダと言うから?
人の生活や命とコストと天秤にかけても良いのか?
異常気象が、問題となっている中、今後周辺、下流地域に水害、干害が無いと絶対無いと言えるのか?
ダム以外の方法って何か?
中止した場合、地域住民補償は当たり前だが、今後のインフラ整備、失われた温泉街、既に着工した部分の現状回復はどうするのか?
他にもムダと思われる公共事業が沢山ある中、なぜ住民を犠牲にしてまで八ッ場ダム、川辺川ダムにこだわるのか?
何一つ納得いく説明がなされてない。
これからどうするか分らないのに兎に角中止では、ダム建設は「ずさんな計画」と批判したにも拘らず、やっていることは同じではないか?
そもそも中止に賛成してる地域住民は与党の地方議員とそのダムと直接関わりのない人達ではないか?
投稿: | 2009/09/28 09:39
皆さんの意見と同様です。
政権交代したのです、自信を持って中止して下さい。無駄を無くすのでしょう、自民党、ゼネコン、官僚の為の利権を無くすためでしょう。誰に遠慮がいるんですか?
シッカリ国民の為の政治をして下さい。
前原国交相大臣は力強く対処し早めに中止して下さい。
投稿: muraki | 2009/09/26 21:51
ダムを中止することは、正しいかもしれない。
が、住民の意見を何も聞かずに中止するのが政治家。ようはこいつも今までのダメ政治家と一緒ってことだね。
投稿: | 2009/09/26 11:59
始めまして。私も同感です。
前原誠司氏については、否定的な部分が多いのですが、ここの頑張りよう次第では「見直し」が必要かと思っています。
投稿: 浮高亭瓢箪 | 2009/09/25 10:36