地震の際の原発関連ニュースは発表ジャーナリズムの典型である
原子力資料情報室の故・高木仁三郎氏にお目にかかったことが一度だけある。そのときに「私の親戚が浜岡原発の近くの市に住んでいるのですが、やっぱり浜岡はとくに危ないですか?」と聞くと、高木氏はしばらく考えて「どこも同じですね」と答えた。
確かに日本列島というのは地震の巣窟なわけで、そこに50基以上の原発があり、しかもその近辺に活断層があっても国と電力会社はそれを隠してきたわけだから、日本人にとって原発のリスクはどこに住んでいても大した変わらないのかもしれない。
けもども、、、
近い将来、必ず来ると言われている東海地震の予想震源域の真上にある原発というのは、やはり尋常ではない。
幸いにも今朝の地震は想定されている東海地震とは異なり浜岡原発が大事に至ることはなかったようだ。が、震源地や震度6弱の地域を見るとゾッとする。
そんななか、朝のみのもんたの番組を見ていると、みのが中部電力の関係者と電話で話をしていた。もちろん中部電力は「ぜんぜん大丈夫、しっかり対策をしている」というようなことを言うのだが、それをみのがさらに「きちんとやってますね」と太鼓判を押している。
ウソをつくことに関しては天下一品の電力会社の言い分をそのまま垂れ流すのは報道ではなく広報という。
ま、これはみのだけでなく、どこのメディアも同様で、こういうケースでは大抵の場合、電力会社による「放射能による影響はない」というコメントを一方的に垂れ流すだけ。もちろん地震直後は放射能漏れがあったかどうかを調べることはできないだろうが、しかしマニュアル化された電力会社の言い分をあとからきちんと裏取りしているメディアにはほとんどお目にかかったことはない。
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