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2009/04/30

小沢関連~「小沢が応援した河村がなぜ名古屋市長選で圧勝したのか?」

・THE JOURNAL「高野論説」
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 マスコミの挙国一致的な論調によれば、あらゆる世論調査で「小沢一郎代表は辞任せよ」の声が6〜7割を占めていて、にもかかわらず小沢が辞めずに居座っていることが民主党に影を落としていて、千葉と秋田の県知事選で同党推薦候補が“連敗”したのはそのせいだということになっていた。だとすると、26日投開票の名古屋市長選に小沢を先頭に鳩山由紀夫幹事長や菅直人代表代行がこぞって応援に入って河村たかし=前民主党衆院議員が圧勝したのはどういう訳なのか。

●何でも小沢のせい?

●民主優勢の地合いは不変

●世論調査の怪しさ

●オロオロするな民主党
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詳細は↓
小沢が応援した河村がなぜ名古屋市長選で圧勝したのか?
——千葉と秋田の県知事選は小沢のせいで負けたはずなのに…

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祝・1500勝達成!~ノムラ野球は日本社会に対するアンチテーゼである

そういうわけで昨日の朝は不快だったので、午後は外出もせず、自宅でビールを飲みながら広島-巨人、楽天-日ハム戦を交互に見ていた。

マツダスタジアムは本当に素晴らしい。昨年までならば、ちょこっとこすっただけの当たりでもスタンドインしていたが、この球場でそういうことはあり得ない。普段、狭いドーム球場を本拠とする巨人は、広くてオープンエアの球場をこれから苦手にするのではないだろうか? 要はぶんぶん振り回すだけでは得点できないわけで、ドームとはいえ広いナゴヤ、そして広島と3連続完封負けを巨人が食らったのはそれなりの理由があるはず。

一方、仙台はというと、こちらの球場(クリネックススタジアム)も素晴らしいのだが、惜しむらくは人工芝だということ。三木谷さんには、是非、この球場に天然芝を敷いて欲しいものである。

さて昨日のプロ野球の話題はなんといっても楽天・野村克也監督の1500勝達成。この数字だけでも凄いが、南海、ヤクルト、阪神、楽天の監督をやって負けの数が1506。わずか6つしか負け越していないのだから凄い。
このノムラ野球、私の印象だと好きな人と嫌いな人がハッキリ分かれる傾向にある。嫌いな人は「ああいうデータがどうしたこうしたというのは野球じゃない」というのだが、私は前者、つまり好きな.方である(それも相当に)。

そもそも南海の監督時代のキャッチフレーズは「シンキング・ベースボール」、つまり考える野球。ヘッドコーチだったブレイザーとともに推進したこの野球は斬新だった。当時のパリーグは2シーズン制だったが、南海は阪急、ロッテなどといつも優勝争いをしていたように記憶している(「あぶさん」の最初の頃はこの時代)。
が、野村さんは南海の監督を解任されてしまい、その後ロッテ、西武で現役を続けて45歳で引退、解説者になる。
この解説者時代に週刊朝日で連載していた「野村克也の目」を私は熱心に読んでいた。また解説者・野村といえば「野村スコープ」が有名なわけだが、私が最初に野村さんの解説が面白いと知ったのは、まだ解説者になりたての頃だった。新聞で「野村の解説を聞きながら野球を見ていると、野村の言った通りのことを後から選手が実際にやっていく感じ」というような記事を読んだ。そこで実際に中継を見てみると、まさにその記事の通りだった。

その後、野村さんはヤクルトの監督になり「ID野球」を提唱、見事に花を咲かせるわけだが、一方でマスコミのバッシングにもずいぶんとあっている。南海監督を解任されたときは夫人問題で、ヤクルト監督に就任するときもありもしない健康不安説のようなものを流され、さらに阪神監督の最終年にも再び夫人の問題で大バッシングを受けた。
とくに最後の阪神時代のバッシングというのは、“わかりやすく、しかも叩きやすい人物を見つけると異常なまでの(実は彼らにとってはそれが普通のことなのだが)執着心で叩き続ける”というマスゴミの習性をいかんなく発揮したものだった。
が、それでも野村さんは夫人のことを守り、3年連続最下位ということもあって監督を辞任した。
その後、社会人のシダックスの監督を経て、再び球団創設1年目に圧倒的最下位に沈んだ楽天の監督を引き受けたわけだ。

いま野村監督は大人気である。しかもローカルな人気ではない。全国的に野村監督のボヤキを聞きたがっている人がたくさんいる。それを、かつてあれだけ叩きまくっていたメディアもせっせと報道しており、もはや再びバッシングが起きることはないだろう。つまり野村克也という人は、その圧倒的な実力と結果でメディアの批判を封じ込めることに成功したのである。

優秀な指導者に共通するのは(これは企業経営者も同じだが)、言葉に力があるということだ。楽天の山崎武司は「週刊ベースボール」でかつてこんなことを言っている。

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野村監督の2年目になりましたけど、野村IDというものを取り入れて、マイナスになる要素っていうのはないもんですから、去年より今年、それを自分でうまくかみ砕いていけたところがありました。本当に21年もたって恥ずかしい話なんですけど、教えてもらうことが多かったですね。だから21年もやって、このぐらいの普通の成績なんですよ。もうちょい自分の頭が良くて、今のようにやっていたら、500本ぐらい打ててたと思うんですけどね。まあ、それはタラ・レバの話。後悔はないですけど、もうちょっと早く気づきたかったなというのはありますね(笑)。

やっぱり監督の人間性ですよね。カリスマ性もすごくあるし、野村監督の言葉は、野球だけじゃなく私生活に対して実がある。僕ら選手っていうのは、監督が「右向け」って言ったら右向かなきゃいけないわけですよ。だけど、なかには左向くやつもいる。70人の選手で、右向く人数が何人おるかっていことだと思うんですよ。野村監督は、ほぼ右を向かせる力を持っている。それは力ずくじゃなく、監督の全部を見て、選手が向くわけですから。そういうものが野村監督にはあります。20何年やって、いろんな監督と出会ってきましたけど、野村監督以外にも、右を向かせられるような監督もいれば、半分半分とか半分以上左向かれる監督もいた。僕も晩年の締めくくりをしようとするこの年代になって野村監督との出会いというのは、ほんと良かったなと思っています。僕の師匠であり、野球をやめたときにでもオヤジと呼べる人です。
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中日ファンの私としては、「あのやんちゃで何も考えないで野球をやっていた山崎武司がこんなことを言うようになったのか!」と驚くほかはない(ちなみに力ずくで右を向かせていたのが星野仙一か?)。

あるいはヤクルトの宮本慎也のこの記事

この他にも教えを受けた多くの選手が感謝して絶賛するノムラ野球。選手に徹底的に「考える」ことを要求するこの野球は、少し大げさにいうと現代の日本社会に対するアンチテーゼなのではないかと思うのである。
この国の権力は戦後一貫して「考えない国民」を作ることに腐心してきた。その結果、出来上がったのが郷原信郎が言うところの「思考停止社会」である。権力がどんなにデタラメをやろうとも「考えない国民」は怒りもせず、メディアの垂れ流す情報に意図も簡単に操作されてしまう。
ところが野村さんは、たとえ野球のこととはいえ「考えて考えて考え続けろ」と要求した。そして情報の大切さ、情報の活かし方、情報戦の重要さを説く。これは権力からすると反社会的思想の持ち主ということになる(ノーシンキングな長嶋茂雄はもちろんその対極にあって、権力には誠に好都合な存在である)。これだけの名将でありながら、一度ならずメディアからバッシングを受けた理由は、案外、ここらへんにあるのではないかと私は邪推してしまうのである。
しかしてそのバッシングを実力で封じ込めた野村監督には、まだまだずっと監督を続けて、「考えることの重要さ」を説き続けて欲しいと思うのである。

※昨日のTBSのニュース番組でQちゃんこと高橋尚子が野村監督にインタビューしていた。「それまで全部、自分が1番だったのに王のお陰ですべて2番になってしまった。その意味で王は自分の価値を下げ続けた人だ。年間の本塁打記録も10年はもつだろうと思ったら次の年には抜かれて、、、」と好調にボヤくノムさん。
ところがここでのQちゃんの切り返しが見事だった。「私なんか女性のマラソンで初めて2時間20分を切る世界記録を作ったのに、たった1週間で抜かれてしまいました!」。これにはさすがのノムさんも絶句。

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小沢関連~29日の日経朝刊にうんざり

昨日の朝、日経の朝刊をめくると「小沢氏進退 きしむ民主 GW明け以降に判断へ 情勢調査延期 『辞任派』に不満」「代表質問 民主不発 西松事件が足かせ 首相は『安全運転』」という2本の記事の見出しが飛び込んできた。

私なんぞは「相変わらずやっとるナ」と思うわけだが、休日でゆっくり新聞を見られる日にこういう記事をデカデカと書くのは、やはりタチが悪い。で、まあ読んでみるとひどい原稿である。たとえば進退問題に関する記事のリード。

西松建設の巨額献金事件を受けた小沢一郎・民主党代表の進退問題を巡り、党内のきしみが目立ってきた」

「巨額献金事件」を「受けた」という部分で私にはすでに意味不明である。
このリードは「月内の自発的辞任を期待していた党内の勢力は不満を強めている。」と締めくくられているが、「これだけ書いても辞めないのか!」と不満を強めているのは、アンタたちメディアの方じゃないかね?と皮肉の一つも言いたくなりますね。

この記事を読んでみると、「党内の根強い続投支持派がいる」としながらも、「自発的辞任を期待する勢力には失望感と焦りが広がっている」「月内にも新体制に移行し、衆院選準備を本格化させる必要があるとみているためだ」「藤井裕久最高顧問は二十四日、鳩山氏に電話で辞任期待が党内で九割に上ると話し、小沢氏に『空気』を伝えるように暗に促した」「『若手は暴発しますよ』。二十七日夜、都内のホテルで若手数人が小沢氏と距離のある仙石由人元政調会長を囲んだ。過激な発言が飛び出しても仙石氏が自制を求めることはなかったという」「若手のなかには、大型連休後に各グループ横断で辞任を促そうと連携を模索する動きも出始めた」と続く。

やれやれである。
仙石とその周辺を取材すればこういう声が出てくるのは事実だろう。しかし、いつも書いていることだが事実と真実は違う。
その意味で、この記事は真実に迫ろうという意図はさらさらなく、いっぺんの事実を大々的に拡大することで小沢のネガティブイメージを読者に刷り込む典型的な印象操作である。

しかもこの日はご丁寧にもう1本、すぐ隣にも同様の記事がある。それが代表質問に関する記事なわけだが、これもまた目を覆いたくなるような内容。

補正予算のに関する論戦で「民主党は衆院解散・総選挙に向けて対決ムードを高めようと狙ったが、小沢一郎代表の公設秘書が逮捕・起訴された西松建設の巨額献金事件が足かせに」なり精彩を欠く一方、アソーは「従来の答弁を踏襲する慎重な受け答えを貫いた」「下を向いて用意された答弁書を読む場面が多かった首相だが、失言を心配する与党幹部からは『アドリブなしの良い答弁だった』と評価する声があがった」。

いやはや、ここまで露骨にやられると笑うしかない(^_^;)。
それとともに、日経もそろそろやめ時かな、、、と思ったのであった。

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2009/04/28

小沢関連~「政治資金規正法の罰則適用は検察の気分次第? 総務省は判断できず」

こんな法案で秘書が立件されたことについて、小沢に「説明しろ」といってもそれはムリという話。
なにしろ総務省が説明できないのだから。

・THE JOURNAL
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 民主党が有識者を集めて立ち上げた「政治資金問題第三者委員会」が17日に開いた公開ヒアリングが、注目を集めている。

 2回目の会合にあたるこの日、同委員会は総務省行政企画局政治資金課課長補佐の市川靖之氏を招いてヒアリングを行った。そのなかで、同委員会の「資金の拠出者と実際に寄附を行った者とが相違する場合に、資金の拠出者を記載することが求められているのか」との質問に対し、市川氏は「会計責任者が法の趣旨に則り実態を把握して記載してください」と述べるだけで、逮捕された小沢代表の秘書である大久保隆規氏の行為が「違法である」との見解を示すことができなかった。

 さらに、「ある企業・団体が、人員、資金などをすべて負担して政治団体を設立し、完全に支配している場合、寄附者をどのように記載すればよいのか」との問いに対しても、市川氏は「適切に記載して頂きたい」との回答を繰り返すだけだった。
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詳細は↓
政治資金規正法の罰則適用は検察の気分次第? 総務省は判断できず

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2009/04/27

小沢関連~You Tube 田中康夫チャンネル より

・BS11「にっぽんサイコー!」4/25放送分:ゲストは田中良紹


・You Tube:田中康夫チャンネル:「一郎と康夫 マーベリックコンビ」


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草なぎ君、アクセス、ニコニコ動画

ストレスがたまっていたので少々飲みすぎて羽目をはずしてしまったら、警察のご厄介になってしまい、ひと晩ブタ箱にぶち込まれてしまった、、、

武勇伝という以外にない話で、それ以上でも以下でもない。ちょっと大げさにいえば男の勲章ですね。草なぎ君はブタ箱という場所をよく知らないSMAPの他のメンバーに大いに自慢して話せばよろしい。もっとも草なぎ君が本当にブタ箱に入れられたかどうかは定かでないが、、、

ところが、その程度のことで取材と称して大騒ぎをしたあげく、「やってはいけないこと」だの「ファンへひとこと」だのと「夢を壊した」だのと言い立てるメディアの連中は、自らがビョーキであることを満天下にさらしたに過ぎない。
どこかの局では飲酒運転の基準値をはるかに上回る量を飲んでいた、、、などと解説していたが、別にクルマを運転していたわけでもなないのに、そんな基準を持ち出すことはナンセンスである(草なぎ君がCM出演していたトヨタにとっては飲酒してブタ箱というのは少しく困った事態なのかもしれないが)。

むしろ私が気になったのは、マスゴミがバカ騒ぎをしているとき、しばしば権力はその裏でひっそりとおかしなことをしているということである。その前日に衆議院をスルッと通過した海賊法案などはその一つかもしれない。

閑話休題

本日はTBSラジオ「アクセス」に田中康夫が登場する日。ゲストは野口悠紀雄氏らしい。
2週間に1度しかない貴重な2時間。ビョーキのメディアにうんざりしている方々におすすめします。

そしてもう一つ。これは明日だが、なんと郷原信郎氏がニコニコ動画に生出演するとのこと。
題して「ニコニコ生討論会 東京地検特捜部とは何か?~元検事・郷原信郎氏が語る~」。

・元検事・郷原信郎弁護士が、東京地検特捜部を語る!

休みの前日にビールを飲みながら見るには最適?

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2009/04/25

小沢関連~二階は逃げ切り

「デジタル「紙の爆弾」(会員制)」によると、二階は逃げ切った模様。
すでに全国から集められていた検事は帰り始めているという。
つまり西松関連での立件は小沢一郎秘書の逮捕のみに終わったということになる。
ちなみにこの件を多くの新聞は「西松建設巨額献金事件」と表記している。つまりマスゴミの論理では、その巨額献金の対象は小沢一郎のみということになるのだろう。

・植草一秀の『知られざる真実』
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 日本国憲法は、罪刑法定主義(第31条)、法の下の平等(第14条)を定めているが、現実の法の運用において、広範な「裁量権」が警察および検察に付与されていることが、これらの原理、原則との関係で問題になる。

 警察、検察は巨大な「天下り利権」を保持しているが、この「天下り利権」が警察・検察の巨大な「裁量権」と密接に関わっていることが推察される。

 また、政治的な敵対勢力に対して、警察、検察権力が不正に、また、不当に利用されることも考えられる。

 法律の定め以上に重要と考えられるのが、「法律の運用」である。とりわけ刑事事件における身体の拘束などの強制力行使、あるいは、刑事事件としての立件の判断などにおいては、「デュープロセス」の厳格な運用と、「法の下の平等」の確保が不可欠である。

日本の現状は、望ましい状況から程遠いと言わざるを得ない。

警察、検察は「取り調べの完全可視化」にも消極的であるが、先進国のなかで日本の警察、検察制度には、多くの前近代的な諸制度が残されている。

警察、検察行政は人間の運命を変える爆発的な力を有している。その運用が不透明であることは許されない。

「天下り」を中心とする巨大利権、警察、検察権力の政治利用の問題がとりわけ重大である。国民全体の問題として現実を検証し、必要な修正を実現してゆかなければならない。
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詳細は↓
人間の運命を左右できる警察・検察の「裁量権」

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2009/04/24

Motherhouseのバッグ

営業マンにとってバッグというのは必須かつ重要アイテムである。
40代も半ばを過ぎた身としては、最近、またミニノート・パソコンを持ち歩き始めたこともあって、とにかく軽いバッグがいい。でないと、モロに肩に来るんですね。
が、軽くて手ごろなバッグというのがなかなかないのである(というか、「これいいナ」と思うものは大抵、とても手が出ないようなプライスがついている)。

で、しばらく前から興味があったのがMotherhouseのバッグ。
この会社を立ち上げた山口絵理子さんが「久米宏 ラジオなんですけど」にゲスト出演し、話を聞いて以来、ずっと気になっていた。

山口さんは埼玉出身で、大宮工業高校で柔道をやっていたが一念発起して、「普通は大宮工業高校からは行けない」(と久米宏が言った)慶應大学へ進学。その在学中に確かニューヨークの国連で働いて、発展途上国の支援に疑問を持ってしまう。で、自分の目で現地を見てみようとバングラディシュへ行ってみる。そしてわずかな滞在期間の間に現地の大学に留学することを決めて帰国。慶應を卒業後、バングラディシュの大学で学び、さらに卒業後、現地でジュート(コーヒー豆が入っているような麻)を素材として使ったバッグを生産して売ろうと決意、会社を立ち上げる。
ここで彼女が考えたのは、このバッグが単に発展途上国で作られた安かろうという商品ではなく、有名ブランドメーカーのバッグと伍していけるだけのブランド力を身につけて、きちんとした価格で売れる商品にすること。それがバングラディシュの人たちの経済的自立を促すことになると考えたわけだ。

と、こういう話を久米宏相手にしているのがまだ20代の女性なのだから、この時の放送には聴き入ってしまった。

さて、このMotherhouse。直営店もあるのだが、今月は池袋の東武百貨店の催事に参加している。東上線沿線の住民としてはこれは嬉しい情報なので、昨日、東武へ行ってみた(本館2Fの3番地)。
すると以前、新宿の小田急百貨店で見た時にはなかったバッグがあり、価格もなんとか手が届く!(ちょうど1人分の定額給付金分ぐらい)。 しかも軽い!
ということで衝動買いしてしまったバッグが↓。

http://www.mother-house.jp/collection/line/mens/mh044.php

色は「ダークインディゴ」。
まだ昨日の帰りと本日の出勤にしか使っていないけれども、非常にいい感じである。
昨日は電車で隣の席に座っていた女性が某高級有名ブランドのバッグを持っていたけれども、「オレのはそーゆーバッグとちょっと違うんだよね」という気分も心の中に芽生える。まあくだらぬ心持ちではあるのだが、そういうイメージが浸透していくこと=ブランド力が高まるということでもある。
しかしなによりも「応援したくなる会社」の商品を持っているのは、それだけで気分がいいものだ。

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2009/04/22

思考停止だらけのジャーナリズム業界

多少、遅きに失してしまったが、先週金曜日(4月17日)放送のアクセスについて書きたいと思う。

私はAMラジオのファンで、それももっぱらTBSラジオ党ではあるのだが、、、

この日はスペシャルウィークということもあり、麻木久仁子、二木啓孝のレギュラーに加えて高野孟とTBSラジオ政治記者の武田一顕がスタジオ出演し、さらに毎日新聞論説委員の与良正男や時事通信の政治部長、そして平野貞夫などが電話で出演した(時事通信の政治部長の話は聴いていない)。
一見、面白そうなメンバーではあるのだが、結論から言うとひどい放送だった。
TVタックルやサンデープロジェクトのように見るからに偏向している番組ではない。が、それだけに印象操作がうまいこと散りばめられているのである。

この日のテーマは「今の政治は面白いのか?つまらないのか?」。この問いかけの底流には、せっかく政権交代が近づいてきていたというのに小沢一郎の西松問題によって、その熱気が冷めつつあるのではないかという問題設定がある。
当然、小沢一郎の話が中心になるわけだが、出演者の言葉の端々に小沢は「金まみれ」「旧態依然の体質」という表現が、さも当然のようにサラッと出てくる。印象づくり、印象操作という観点からすると、このようにさり気なくやるのは非常にタチが悪い。
そしてこの場を仕切っている麻木久仁子。「これだけのメンバーが揃った」ということで興奮気味にまくし立てているが、やはり「小沢のお陰で政権交代が遠のいた」という「空気」を印象づけようとしている(荒川強啓にも同じ傾向がある)。

しかし、何よりも驚いたのは電話で出演した毎日新聞の与良である。この男は「自分は誰よりも政権交代を望んでいる」ということを述べた上で、「実はこれはテレビでは言えないが、自分のところに来るメールは100%(小沢を批判する)自分に批判的である」「なぜマスコミは信用されないのか。検察のリーク情報をそのまま書いているというような批判があるが、検察がこう書きなさいよということを書いているわけではない」とひとしきり愚痴り、さらに次のように話を続けたのである。
「小沢が違法か違法でないかはこの際、問題ではない。なんで小沢があれだけ多くの金をもらってしまったのかということに説明責任がある」
いやー、これには驚いた。この人は西松の件はもはや違法性の問題ではなく「あれだけカネをもらっていたことが問題で、それを説明しろ」というのである。そして自分たちは検察の言うなりではないというが、もちろん検察が露骨に「こう書け」というわけはない。が、うまく誘導はしているわけで、そのテクニックが抜群なわけだ。それに記者が見事に引っかかっているというに過ぎない。
この程度の認識しかない人物が、もはや落ちる一方とはいえ、一応、日本の有力新聞社の論説委員であり、社説をリードする一方でテレビに出演してしたり顔で「政局」を語るのだから、メディアのレベルは推して知るべしである。
高野や二木、あるいは武田も「カネをもらったのは事実で、小沢は金権体質」という認識では共通している。

しかし、小沢よりはるかに多額の献金を多方面から受けている連中が自民党にはわんさかいるわけだ。であれば野党議員より与党議員の方が、はるかに高い説明責任を求められてしかるべきではないのか。
あるいは今回の新しい千葉県知事の問題。自民党支部の名義でカネを集めてそれを自分の政治資金として流用した疑いがもたれている。その額は1億5千万円を越える。小沢は次期総理候補のナンバーワンとはいえ、現状では所詮、野党第一党の党首でしかない。一方、千葉県の知事といったら県民にとっては野党の党首よりもはるかに強大な存在である。にもかかわらずこの知事を追及するメディアの声は小さい。
そうして秋田、千葉で民主が連敗すると「小沢の責任論」をここぞとばかりに書き立てるのに、先週末に行われた複数の市長選で与党が負けを重ねるとひっそりと結果を載せるだけ。これにはほとほとあきれ返る。
小沢は森田なんぞとは比較にならないほどきちんとカネを集めてオープンにしていた。その表の献金の記載を間違えただけである。それでも金額の多寡が問題だというのならば、与良あたりはアメリカへ行ってオバマやヒラリー、あるいはマケインに「カネをたくさん集めるのは問題だ。きちんと説明するべきだ」とか言ってみたらどうか? ま、それは無理だろうからアメリカのメディアにそういう主旨の投稿でもしてみればよろしい。笑われるだけだが、、、

話を元に戻すと、私はこの与良や高野、二木のコメントを聴いていて感じたのは(あるいは「読むに堪えない」文章を書く岸井成格も同様だが-ちなみにこの男はザ・ジャーナルに寄せられた100を越えるコメントをガン無視することにしたようである-)、彼らは意図して印象操作に加担しているのではなく、むしろ完全な思考停止に陥っているのではないかということだ。
本人たちは反権力であり、いまの政権与党ではダメだと思っている。高野孟にしても、西松問題での小沢の身の処し方については代表続投論者のようだ。にもかかわらず何の疑問もなく「小沢は旧態依然の体質」と決めつける。本当に小沢が「旧態依然」で「カネまみれ」なのかを西松問題を通じて深く検証した形跡はなく、いとも簡単に世間に漂う(元々はメディアが作り出した)「小沢は田中角栄の流れを汲んでいてダーティ」という「空気」に乗って発言してしまう。私はここにジャーナリストと称する連中の根本的なたがの緩み、思考停止を感じるのである。
なかでもとくにその傾向が顕著なのが記者クラブにどっぷりと浸かった新聞記者連中で、それに比べるとまだしも高野や二木はマシな部類には入るということなのだろうが、、、

以上が金曜日のアクセスを聴いた感想である。
聴き終えたあとしばらくは腹が立ってしかたがなかったが、翌日、黒柳徹子が2時間丸ごとゲスト出演した「久米宏 ラジオなんですけど」を聴いて、やっとその腹立ちがおさまった。
それから、安住紳一郎が日曜日の午前中にやっている「日曜天国」はなかなかいい。

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2009/04/16

小沢関連~田中康夫「メディアも有権者も正念場」

・田中康夫 「メディアも有権者も正念場」
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メディアも有権者も正念場 【週刊会員情報誌「Kyodo Weekly」4月13日号】

 マネジメントの要諦(ようてい)は、人事と予算です。にも拘(かかわ)らず、霞ヶ関の人事と予算を牛耳っているのは、解雇とも倒産とも無縁で、結果責任を問われぬ匿名性に護(まも)られた官僚組織なのです。
 批判を恐れず申し上げれば、与野党を問わず大半の政治家は、慇懃(いんぎん)無礼・面従腹背な“宦官(かんがん)集団”が長年に亘(わた)って構築した舞台の上で、予(あらかじ)め巧妙に振り付けられた役柄を、露(つゆ)知らず、演じているに過ぎません。彼らが起案する法案とて、例外ではありません。だから、相も変わらず行政組織の肥大化と行政予算の無駄遣いに歯止めが掛からず、日本は混迷の極みを漂流中なのです。
 それが、元大蔵官僚の畏兄(いけい)・野口悠紀雄氏が看破した官僚統治の「1940年体制」です。而(しか)して政治家・小沢一郎が終始一貫、唱えてきた「日本一新」とは、斯くの如き「官治」を「政治」へと改めねば日本に希望の未来は訪れず、との厳然たる公理に他なりません。
 手前味噌ではありますが、山国に於(お)ける都合6年間の知事在任中に全国47都道府県で唯一、起債残高(借金)を連続減少させ、プライマリーバランス(基礎的財政収支)も7年度連続で黒字化できたのは、有為な中堅・若手職員を見出すべく、従来型発想で計上された予算の積上書(つみあげしょ)を1枚1 枚、深夜まで捲(めく)りながら議論しゼロベースで組み直したからであり、天下りと補助金の伏魔殿と化していた外郭団体の96%に及ぶ廃止・統合・縮小を敢行し得たのも、ヤマト運輸中興の祖、小倉昌男氏を起用したからです。
 が、人事と予算と法案を、選挙で有権者が選んだ人物の決断に委ねる事を、「官治」の周囲に集う「政官財学報の既得権益ペンタゴン」は潔しとしません。政界・官界・財界・御用学者の学界・記者クラブの報道の面々にとっては、現状維持こそが最大の目標。であればこそ、三百代言な言動を繰り返し、恰(あたか) も「改革」した振り程度の羊頭狗肉(くにく)に留めてくれた3代前の宰相は、ペンタゴンにとって極めて好都合な御仁だったのです。
 「『ガダルカナル』化する特捜捜査『大本営発表』に惑わされてはならない」と元特捜検事の畏友・郷原信郎氏が慨嘆するにも拘らず、“オザワン”辞任は不可避、と唱和する面々が新聞・TVの大文字メディアで跳梁跋扈(ちょうりょうばっこ)しています。それこそは、既得権益を死守するべくなり振り構わぬ自由民主党の思う壺。何故なら、小沢一郎・鳩山由起夫コンビが民主党の“アイコン”たればこそ、旧来的イデオロギーとは無縁の健全なる保守層が全国津々浦々で、市民運動政党から脱皮した民主党を主体とする政権交代に安心して信託可能と認識するに至ったのですから。
 利権ならぬ理念で集う民主党という集団を纏め上げてきたマネジメント能力と、候補者選定に留まらぬキャスティング能力に秀でた代表、そして“女房役”の幹事長が退陣したなら、健全なる保守層は棄権を選択、若しくは現与党に1票の減点式決断を行う可能性大。加えて、参議院で民主党、並びに新党日本と統一会派結成を英断した亀井静香代表代行率いる国民新党も、苦渋の状況に陥ります。「1940年体制」を打破する上で、如何なる大局観に立つべきか、メディアも有権者も、正念場を迎えているのです。
*****
以上、新党日本HPより全文転載。

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2009/04/15

過ちを改めるにはばかることなかれ

明日売りの週刊新潮は、一連の朝日新聞阪神支局襲撃事件を誤報と認め、10ページに渡る検証記事を掲載するという。

・asahi.com
週刊新潮、誤報認め「お詫び」 朝日新聞襲撃手記

・有田芳生の『酔醒漫録』
「ニセ実行犯」と「週刊新潮」

かつて週刊宝石が3億円事件犯人を発見した云々という記事を掲載し、雑誌の信用を著しく落としたことがある。結果、この雑誌は休刊してしまった。
今回の週刊新潮がどういう結末を辿るかはわからないが、この号はおそらくは売れるだろうとして、その先には苦難の道が待ちかまえているだろう。あらゆる商品にとって、信用を毀損することほど恐ろしいことはない。
しかし、それでもなお、今回、週刊新潮が誤りを認めることについては、その勇気を評価していいと思う。
飛ばし記事を書いてしまったらそれを認め、あとは地道に読者の信用が回復するまで頑張るしかない。

以下はこの件に関する4月1日の朝日新聞社説である(リンクがなかったので入力した)。

*****
「虚言」報じた新潮の責任

 未解決の殺人事件で、「真犯人」がメディアに名乗り出てきた。その証言を報道するにあたっては当然、真偽を詳しく吟味するのがメディアの責任だ。だが、週刊新潮にとってはそうではないらしい。
 87年5月3日、憲法記念日に記者2人が殺傷された朝日新聞阪神支局襲撃事件をめぐり、週刊新潮は実行犯を自称する島村征憲氏の手記を1月から4回にわたって掲載した。
 --在日米国大使館職員から襲撃を頼まれ、多額の現金と散弾銃を渡された。その銃で阪神支局を襲って2人を殺傷し、名古屋本社寮襲撃や静岡支局爆破未遂事件も自分がやった。
 「犯行の指示役」とされたのは米国大使館を昨年退職した男性だ。島村証言が真実ならば事件の核心を握るキーパーソンである。
 ところが、元職員は新潮社に「手記はまったくの虚偽」と抗議し、訂正と謝罪を求めた。これに対し、新潮社は先月、現金を支払うことで和解した。金銭で解決を図ったのは、誤報を認めたと考えざるを得ない。
 だが、新潮社は和解内容を明らかにせず、取材の経緯も説明しようとしない。報道に携わる出版社の責任を意識しているとは言えない。
 そもそも週刊新潮が島村証言の裏付けをとろうとしたのかすら疑わしい。犯行声明を書いたと島村氏が名指しした右翼活動家の周辺など、関係者に取材をした形跡がほとんどないからだ。
 当然なすべき取材をしていれば、島村氏の主張が「虚言」であることはわかったはずだ。実際、朝日新聞社が島村証言の裏付け取材をしたところ、事実と異なる点が数多く含まれていた。
 捜査当局の努力にもかかわらず、一連の事件はすべて時効になった。だが朝日新聞社は、今も真相解明に努めている。それは同僚の記者が殺されたからというだけの理由ではない。言論を暴力で封じ込めようとする、成熟した民主主義社会にはあってはならぬ犯罪への怒りからだ。
 「虚報」は事件の真相を追及しようとする努力をさまたげ、混乱させるものだ。伝統ある週刊誌の一つがこうした報道をし、過ちを一向に認めないのは残念というよりも悲しい。
 このところ、週刊誌の記事で名誉を傷つけられたと訴えた裁判で、週刊誌側に賠償を命じる判決が相次いでいる。いずれも取材が十分に尽くされていなかったことが指摘された。
 週刊誌報道が、不正の告発や重要な問題提起をした例は数多い。だからこそ、根拠の薄いうわさや危うい証言に頼らない、慎重な取材による事実の発掘という基本はゆるがせにできない。
 今回の週刊新潮の報道は、メディアの信用を著しく傷つけた。新潮社は、その責任を明確にすべきである。
*****

御説ごもっとも、ではある。他の新聞社も同様に週刊新潮の裏付け取材不足をこぞって指摘している。
たしかにこの事件は言論機関に対する重大な事件だったとも思う。
しかし、、、
それでもなお、私はこの社説に違和感がある。
だったら、いま現在進行形であんたがたがやっている小沢秘書逮捕報道はメディアの信用を著しく傷つける類のものではないのか? 検察のリーク情報の裏付け取材はしたのか? それをすることがメディアの責任ではないのか?
今回の週刊新潮は重大なミスを犯した。それに対する異論はないが、他人がやったことは指弾するが、自分たちのことを問われると口をつぐむというのであれば、「メディアの責任」という言葉はそのまま自分たちに跳ね返ってくることを朝日や他の新聞社は深く認識するべきだろう。

そうしてもう一つ。
東京地検特捜部さんへ。
今からでも「今回の捜査はミスでした」という勇気があなたがたにはないんですかね?

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小沢関連~郷原信郎「小沢代表が今、行うべきこと」

郷原信郎氏の「小沢代表が今、行うべきこと」という文章が日経ビジネスオンラインにアップされた。ただし数日たつと無料とはいえ、会員にならないと全文を読むことができなくなるようである。
が、「晴天とら日和」さんが全文を転載してくれているので、そちらを参照されたい。
私は気になったところだけ、アップしておく。

*****
半年以内に総選挙が行われるという政治的に極めて重要な時期に、野党第一党の党首の公設秘書がいきなり逮捕され、結局、起訴された事実は、3500万円という比較的少額の政治資金規正法違反、しかも、収支報告書に記載された「表の寄附」の名義に関する「形式犯」だけ、という従来の検察の常識からは考えられないものだった。

一方で、秘書逮捕以降、新聞、テレビでは、出所不明の「関係者供述」によって、政治献金が公共工事の談合受注の見返りであるかのような報道が連日行われた後、世論調査の結果から「小沢氏説明不足」「辞任すべし」が民意だとの報道が繰り返されている。

しかし、その辞任論の根拠は、「政治資金に関してかねて問題が指摘されていた小沢氏の公設秘書が政治資金規正法違反で起訴されたこと」だけだ。与野党の支持率を大きく変え、小沢氏を首相候補の筆頭から引きずり降ろす結果になった検察の捜査、そして、それに関するマスコミ報道についても検証を行うことが、国民が、小沢辞任論の当否を判断し、総選挙における政権選択を適切に行うためにも不可欠であろう。

(中略)

そして、もう1つ重要なこと、小沢代表の秘書が逮捕され起訴された事実が、果たして、政治資金規正法違反になるのかどうか、違法なのかどうかについて、根本的な疑問があるということだ。

3月11日の「代表秘書逮捕、検察強制捜査への疑問」 でも述べたように、政治資金規正法では、収支報告書に「寄附をした者」、つまり寄附の外形的行為を行った者を記載するよう求めているだけで、寄附の資金を誰が出したのかについては記載する義務はないというのが、これまでの一般的な解釈だ。小沢氏の秘書が、寄附の資金が西松建設から出たものだと知っていたとしても違反にはならない。違反になるとすれば、寄附名義の政治団体には全く実体がなく寄附行為者になり得ない場合、しかも、それを小沢氏側が認識していた場合だ。しかし、事務所を賃借し、常勤の役員もいると言われるこの団体が政治団体としての実体がないとは言い難い。それが実体がないと言うのであれば、全国に何千、何万とある政治献金を行うだけの目的の団体の設立届が虚偽で、それを寄附者と記載した収支報告書は虚偽記載ということになる。

もう1つ、あえて検察の解釈論を忖度するとすれば、今回の寄附名義の政治団体は、実体があっても、人的にも資金的にも西松建設のダミーであって、西松建設と一体のものだから、このような政治団体の実体を認識した以上、西松建設を寄附者と記載すべきだという、脱税事案などでよく用いられる「法人格否認の法理」のような考え方を取ろうとしている可能性もある。

しかし、実質的な所得の帰属に応じて課税しようとする税の世界の問題、その中で、実質的に多額の所得を得ているのに、それを形式上ごまかして税を免れようとしている人間を処罰する脱税事犯の摘発の問題と、政党・政治家が共通のルールによって政治資金の透明化を図り、健全な民主主義を実現していこうとする政治資金の世界とは全く異なる。従来の解釈を逸脱した法解釈による罰則適用は捜査機関による不当な政治介入を招く恐れがある、もし、そのような解釈論を取るのであれば、事前にそのことが明示される必要があろう。

このように考えると、小沢氏の資金管理団体の収支報告書について虚偽記載罪が成立するのか否かについて重大な疑問があり、そもそも、これを政治資金規正法違反だとする検察の主張自体が、公判審理に入る前の段階で崩壊する可能性すらある。

このような指摘が正しいとすれば、今回、小沢代表の秘書が政治資金規正法で起訴されたことが、ただちに小沢代表の説明責任や辞任の問題につながるということにはならないはずだ。

(中略)

しかし、今回の事件報道には、従来にはなかった一つの特徴がある。それは、従来、「関係者によると」「とされている」などと完全にぼかされていた取材源が、「捜査関係者」などと特定されている記事が多かったことだ。

そして、その報道の中には、看過し難い重大な問題を含 むものもある。
1つは、陸山会代表としての小沢氏の「監督責任」に関する3月8日の産経新聞の記事だ。3月25日の「検察は説明責任を果たしたか」で述べたように、代表者の責任は「選任」にも過失がある場合に限られるのに、ことさらに「監督責任」だけを強調し、小沢氏を議員失職に追い込めるように報じたこの記事は、この問題に関する関係者の行動や社会一般の認識に重大な影響を与えるものであった。

もう1つは、検察の小沢代表秘書起訴を受けて、小沢代表が重ねて違反事実を否定し、捜査・起訴の不当性を訴えて、代表続投の意向を表明した直後の25日午前0時から翌朝にかけて、「小沢代表の秘書が『西松建設からの献金だと認識していた』と、収支報告書へのうその記載を認める供述をしていることが関係者への取材でわかった」とトップニュースで報じたNHKの問題だ。

このNHK報道がきっかけとなって、多くの新聞、テレビが、「大久保隆規秘書、容疑事実を大筋で認める供述」などと報じたが、27日、大久保氏の弁護団は、大久保氏が自白していることを真っ向から否定した。

この報道が行われた後、各新聞、テレビで世論調査が行われ、「小沢代表の説明に納得できるか」「小沢代表は続投すべきか」という質問に対する回答結果が、翌週の初めに次々と公表された。NHKの報道と、それに追従した他のメディアの報道によって、多くの人が、起訴された秘書が違反を認めているのになおも違反を否定し続けている小沢代表の「苦しい言い逃れ」との印象を受け、「小沢代表の説明には納得できない」という回答に誘導されたと考えられる。

この報道が、小沢代表秘書の政治資金規正法違反事件による起訴をどう受け止めるべきかについて国民に誤った認識を与えたことは否定できない。

(中略)

小沢代表は、今回の事件が政治資金規正法違反に該当しないと一貫して主張してきた。しかも、筆者が指摘するように検察の起訴事実について重大な疑念が生じている。そうである以上、最も重要なことは、公判の場で早急に結論を出すことだ。選挙違反事件について公職選挙法で「100日裁判」が要求されているのと同様に、今回の事件についても、早急に公判前整理手続で争点を整理し、集中審理によって、早期に判決が出せるようにするべきだ。私は、起訴直後から、「選挙との関係を考慮し遅くとも7月ぐらいまでには判決が出せるようにすべきだ」と述べてきた(3月25日付朝日新聞など)。

弁護側が、早急に手続きを進めることを強く求めれば、裁判所も、検察もそれに応じざるを得ないはずだが、報道されている限りでは、小沢代表秘書の起訴から 20日余り経過した現在まで、保釈に関する動きも公判手続きに関する動きも全くない。違反に該当するかどうかも微妙な形式犯で40日以上も秘書の身柄拘束が続いているのは、決して容認できることではないはずだ。

今回の事件が小沢代表の政治資金管理団体の問題であり、起訴された被告人の大久保氏が、今も小沢代表の公設第一秘書の立場にある以上、小沢代表は、今回の刑事事件について当事者に準じる立場にある。小沢氏から公判審理の促進を強く求める意向が示されれば、 被告人の秘書本人も弁護人も従うはずだ。

秘書の逮捕直後から一貫して検察の捜査を批判してきた小沢代表の主張が変わらないのであれば、公設秘書が起訴された政治資金規正法違反事件に真正面から向き合う姿勢を明確に示し、公判での真剣勝負に挑むべきだ。そうでない限り、今回の問題について、小沢代表が、国民から理解と納得を得ることはできないであろう。

(以下略)
*****

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「小沢一郎」立件が不発となった地検特捜の敗北

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田中康夫 ニコニコ動画に登場

田中康夫が本日夜、ニコニコ動画に生出演するとのこと。

詳細は「うるとびーずの ♪MY LIFE AS AN OKKAKE♪」↓
康夫ちゃん:本日4/15ニコニコ動画に生出演!

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小沢関連~あぶり出された共産党の本質とハマコー騒動

田中良紹は今回の一連の西松事件、小沢秘書逮捕を「あぶり出し」と命名している。その意味は検察の実態、メディアの実態など、これまで見えなかったさまざまなものの実態、本質が、この件によってあぶり出されているということなのだが、その一つに共産党がある。
山口二郎教授はそれを以下のように書いている。

・YamaguchiJiro.com
*****
 過日、久しぶりに「朝まで生テレビ」に出て、民主党と小沢代表の進退について議論した。ゲストの政治家が言ったことは予想通りであったが、唯一失望したのは共産党議員の発言だった。彼は、検察の立件が百%正しいという前提をみじんも疑わず、小沢の金権腐敗を糾弾していた。

 それが官憲の弾圧と闘った輝かしい伝統を持つ共産党の議員が言うことかと、私は呆れ、がっかりした。敵対する政党が検察に弾圧されるのは、対決する側にとってはざまを見ろという感覚なのかも知れない。しかし、いまこそ政治家は党派を問わず、明日は我が身という感覚を持つべきである。
*****
詳細は↓
「正義の味方」の愚かさ

山口教授はこのように嘆いておられるが、しかし私に言わせれば共産党というのはもともとそういう政党なのである。

かつてハマコーこと浜田幸一が衆議院の予算委員長時代、共産党の正森成二の質問中に宮本顕治を殺人者呼ばわりして大騒ぎになったことがある。ハマコーはロッキード事件の裁判のなかで、小佐野賢治にラスベガスでの賭博の負け(一晩で4億6千万)を肩代わりしてもらったということが明らかになってしまったため、ついに大臣になることができず、やっと手に入れたのが衆議院予算委員長のポストであった。ところがこの発言であっけなく辞任に追い込まれる。
当時、ハマコーは粗野、粗暴、そもそもこんな人物を予算委員長にすること自体が問題だなどと、それこそあらゆるメディアに叩かれていた。
では、この質疑の時、正森はどういう質問をしていたかというと、「中核派を泳がせていた、法律違反で破壊する者を泳がしていたのはけしからん。自分はハマコーとは多くの点で意見が異なるが、このように中核派を泳がせておく、いわゆる泳がせ捜査はけしからんということについては不思議と意見が一致している」というようなことを言っているのである。
そして、これに対してハマコーの殺人者発言が始まるわけだが、、、
私はこの正森の質問自体に違和感を感じるのである。
だって正森はつまるところ「非合法の左翼は取り締まれ」と言っているわけでしょう。これに対してハマコーが「あんたらだって共産党だろーが」と言い返す。ま、その途中で宮本顕治を宮沢賢治と間違えてしまったのはいただけなかったが、実はこのハマコーの反応のなかに「共産党がそれを言ったらおしまいだろうがっ!」という気持ちがあったのならば、私は正森よりもハマコーの方が正しいと思うのである。
しかし、そんな議論はもちろんのこと当時は皆無で、メディアはもっぱらわかりやすい「悪」であるハマコーを叩きまくり、結果、ハマコーが予算委員長を辞任したことで溜飲を下げた。

このブログにおいてはいつもと同じ話になってしまうが、日本は民主主義国家ではなく、完璧なまでの霞ヶ関による独裁国家である。しかもこの独裁のすごいところ(急所)は、独裁というシステムの中に、共産党やかつての社会党という、一見、反体制の勢力を抱え込んでいるところにある。つまり共産党は、霞ヶ関独裁が民主主義を装う上での非常に重要なパーツなのである。今回の西松事件では、その共産党の役割までもがあぶり出されたに過ぎない。
そうしておそらく小沢一郎は、権力内におけるこの共産党の立ち位置についても熟知しているのだと思う。


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2009/04/14

小沢関連~田中康夫「小沢・鳩山コンビだから手強い 『官治から民治へ』の最終決戦 」

田中康夫が民主党の広報誌「プレス民主」で小沢一郎とともに総選挙にのぞむ決意を表明。
*****
自由党との合併直後の総選挙で私は、「日本の選択、始まる。」と記した民主党のポスターを企画・制作させて頂きました。それは、焦土と化した戦後日本に民主主義を、と誰もが願った往時の心意気を想起すべく、マイクを握って戸外で真剣に訴える菅直人、小沢一郎両氏のモノクロ写真を2枚並べたデザインです。
爾来6年。「官治から民治へ」と「日本の刷新、始まる。」最終決戦に、私も新党日本も、小沢一郎代表と共に奮迅します。
*****
詳細は↓
小沢・鳩山コンビだから手強い 「官治から民治へ」の最終決戦

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田中康夫氏、小沢氏擁護論を寄稿 民主広報紙に

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政権交代が実現した時、マスゴミは崩壊する

昨日、帰宅して何気なくポチッとテレビをつけたらNHKのニュースウォッチ9をやっていて、例のいけすかないキャスター(男)が「自民党の支持率が回復してどうのこうの、、、」と話していた。
これに限らず、すべてのマスゴミは「与党、自民、支持率回復。民主、小沢秘書逮捕のダメージが深刻。千葉に続いて秋田と知事選連敗で党内からは早期の退陣を求める声」という大本営発表を徹底的に垂れ流している。もう本当にこれはすごいですね。すべてのチャンネルと新聞が同じモードでやっているんだから、こりゃ北朝鮮顔負けどころか、北朝鮮はまだまだ日本のマスゴミに学ばなければならないことがたくさんありますな。

しかし、、、
ネット上にはこんな分析もある。

・国会傍聴記by下町の太陽・宮崎信行
*****
 昨日の秋田県知事選挙ですが、民主党が推薦を出した候補者はかなり善戦したのではないでしょうか。

 秋田県選挙管理委員会のホームページを見ると傾向がハッキリしています。鹿角郡小坂町というのは、県のもっとも北、青森県との境で十和田湖をかかえる自治体ですが、ここで、得票率89・6%。ずいぶん良い町長さんだったんですね。とはいえ、県最北ということは当然大票田の秋田市から一番遠い。当選した候補者は秋田市長でしたから秋田市で全得票の3割を集めています。が、地元・秋田市なのに、52・1%にとどまりました。

 市部と郡部の仕訳だと、民主党が支援した候補者は新知事を567票上回ってトップです。これはちょうど1年前の昨年唯一の国政選挙山口2区補選での平岡秀夫さんの票の出方に似ています。
*****
詳細は↓
沖縄にも政権交代ブロガー 秋田・民主党支持候補がまた郡部で勝つ 

さらに、、、
昨日のTBSラジオ「デイキャッチ」ではこんなこともあったという。

・国会傍聴記by下町の太陽・宮崎信行
*****
 TBSラジオの「デイキャッチ」は13日、鳩山由紀夫さんをゲストに迎え、「民主党の小沢代表、やっぱり辞めた方がいいと思いますか?」という題でリスナーから、電話、ファクス、メール投票を受け付けました。

 まず「辞めるべき」という意見が紹介されました。

 埼玉県秩父市 58歳男性「辞めた方がいい。法に触れるかどうかではなく、道徳的にいけないことをしてしまったという意識を持って欲しい」

 次に「続投論」。

 栃木県 27歳男性「仮に辞めたとしても、かわりになれそうな人はいないと思います」

 とっさに鳩山さん「さみしいね、それもね」と冷静なコメント。

 杉並区68歳男性「霞が関をぶっ壊すのは小沢さんじゃないとできません」

 次に「複雑な気持ち」の方々。

 富津市の60代女性「今すぐ辞めないでいいが、テレビなどで説明すべき。やっぱり今度の事件はおかしいでしょう?」

 鳩山さんがこの後しゃべりましたが、「小沢さんより麻生首相の方が政治献金は3倍以上多い」と話したら、荒川さんが驚き不勉強ぶりをさらしました。鳩山さんは「小沢代表はすべてオープンにしているから、見れば分かるという気持ちがあった。でも見ませんよね」とし、「先週も先々週も、『タウンミーティング(集会)を開いて、(主権者の)質問にこたえてください』と小沢代表に提案した」ことを初めて明らかにしました。

(中略)

 リスナーアンケートの結果は、発表されませんでした。

 4時の時点では「3時半の受付以来、電話、ファクス、メールが殺到しているようですっ!」という荒川さんの元気な声が電波に乗りましたが、鳩山さんが5時前にスタジオを後にする時には、挙動不審な不安定なアナウンスになっていました。おそらく「続投」の意見が殺到したことで、TBS社員のディレクターなどが集計結果の発表を控えたのではないか、と予想されます。

【追記 2009-4-13 17:20】
 TBSラジオ&コミュニケーションズは、「初めから集計結果は放送する予定はなく、意見を募集しただけだった」としました。電話での問い合わせに対して、折り返し回答がありました。【追記おわり】
*****
詳細は↓
◎鳩山幹事長があす小沢代表に「大型連休前に集会を」提言、拒否なら「代表辞任」を求めるもよう

さて、昨日のアクセスは田中康夫+湯浅誠で聴き応えがあったけれども、田中康夫もほとほとマスゴミの報道には呆れ果てているとお見受けした(ま、これは別に今回に限ったことではないが)。しかして、その横で平然と「北朝鮮のミサイルが、、、」とニュース原稿をそのまま読んでしまう渡辺真理という人の頭の構造が私には理解できない(もちろん小生、二流私大卒でICUをご卒業の才媛とは頭の構造が違って当たり前だが)。ま、この件に関しては田中康夫がきちんと突っ込みを入れてくれたのが救いだった。

ところでこのアクセスのカウントダウン・トゥディの第二位は「自民アレルギーは払拭された、秋田県知事選を受けて自民菅氏が発言」だった。自民では細田あたりもずいぶんとはしゃいでいるらしい。最初に書いたように、マスゴミも「自民支持率回復」報道一色である。
そこで私は思う。

面白い!だったら民主は小沢一郎が党首のままで、いますぐ選挙をやってみようじゃないか!

これだけマスゴミが偏向報道、印象操作をやって、それでどういう選挙結果が出るのか? これほど見てみたいものはない。もちろん、小沢のままで選挙をやったら、長野県における田中対村井の知事選と同様、マスゴミは凄まじい偏向報道をするだろう。が、それでも民主が勝ったら、与党だけでなくマスゴミも崩壊する。というより、自民は次の選挙で復活する可能性もあるが、マスゴミはただでさえ広告収入の悪化で経営が苦しいなか、読者の信用も失うことになる。となれば、ジ・エンドだ。
ネトウヨのみなさんも含めて、そういうマスゴミを見てみたいと思いませんか?

“特捜部長”司法記者と「飲み会」

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2009/04/13

小沢関連~BS11「にっぽんサイコー!」

BS11「にっぽんサイコー!」 第55回2009/04/11(土)放送
出演は田中康夫、田中良紹。

なお本日のアクセスは田中康夫出演。
現時点ではHPにテーマは出ていませんが、スペシャルウィークのためインターネットで放送を聴くことが可能。

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奇蹟の今上天皇

昨日、NHKスペシャル「象徴天皇 素顔の記録」(再放送)を見た。
私が読んでいるいくつかのブログで話題になっていたのだが、本放送(10日)を見逃してしまったので、日を置かずしての再放送はありがたい。

さて、この番組を見て私は改めて今上天皇の素晴らしさを再確認した。
かつて、まだ昭和の時代に小室直樹博士は「奇蹟の今上天皇」という本を書いた。もちろんこの時点での今上天皇は昭和天皇なわけだが、私はいまの時代に明仁天皇がいらっしゃることこそが奇蹟であると思う。

今上天皇と皇后陛下が皇居内を散策するシーンなどを見ていると、そのお二人の会話の内容、喋り方など、「本当の育ちの良さというのはこういうものなんだろうナ」と思わずにはいられない。
比較すること自体が不敬だが、アソーのような、ただカネがあるというだけの成金とは本質的に人間としてのレベルが違う。

だって今上天皇のマイカーは平成3年式のホンダ・インテグラですよ。しかもマニュアル。この映像、ホンダは嬉しかったでしょうなあ(ちなみに今上天皇がかなりのクルマ好きらしいことは以前から知っていた。徳大寺有恒さんの「ぼくの日本自動車史」には、その昔、鎌倉の若宮大路をクルマで走っていたら、前方から当時は皇太子だった今上天皇が、まさにプリンスを運転してすれ違ったことが書かれている)。
で、今上天皇はご自分でインテグラのステアリングを握り、皇后陛下を助手席に乗せて皇居内のテニスコートまで走るわけだ。
こうなってくると、男性誌で自分のクルマを自慢している自称・上流階級の連中が、すべてただのバカに見えてしまう。

そして今上天皇の沖縄への思い。また大規模な災害があるとなるべく早く現地に入り、被災者を激励する両陛下。
さらにサイパンへの慰霊の旅にも触れていたが、この時、韓国人戦没者の慰霊塔にまで訪れたことは割愛されていた。
まあここらへんは微妙な問題でNHKとしても避けざるを得なかったのだろうが(そもそも当時、この件についてはほとんど報道されなかったのではないか?)、しかし実はここにこそ今上天皇の意志がある。

天皇(制)というのは差別構造の頂点に位置するもので、垂直的な存在であるはずなのに、驚くほど水平的な視線をお持ちの今上天皇は、繰り返しになるが「奇蹟」である。

※今上天皇のネクタイは、きちんとディンプル(くぼみ)が作られていて、これも良かった。

※NHKはこーゆー番組を作っている分には、さすがだと思う。あと、昨日放送された楽天イーグルス・山崎武司の「課外授業 ようこそ先輩」も良かった。


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2009/04/12

八木啓代「ラテンアメリカと新自由主義」

尊敬する友人である八木啓代(やぎ・のぶよ)さんがついに(というか遅ればせながら?)、自らのページをブログ化された。

・八木啓代のひとりごと

早速、非常に刺激的なエントリーがアップされている。

*****
60年代から70年代にかけて、チリのアジェンデやペルーのベラスコ、パナマのトリホス、ニカラグアのサンディニスタといった「本気で貧困問題を解決しようとした」結果、アメリカ合衆国と富裕層の反感を買った政権が、暗殺やクーデターや(対立候補に外国資本から臆面もなく大量の資金援助を与えられた)選挙によってことごとく崩壊したあと、何が起こったかと言えば、答えは簡単。

小泉が日本でやったようなこと、つまり、新自由主義政策を、80年代のラテンアメリカで、もっとイケイケドンドンでやったわけ。

すでに幾多のすぐれた経済学者の方たちが指摘するとおり、新自由主義政策をやると、一時的に「好景気」な状態が生まれる。
これをもって、チリのアジェンデをクーデターで倒したピノチェトなどは、「自由主義の勝利」と言い回ったわけだが、所詮、それは一時的なものに過ぎない。

新自由主義という、富裕層を圧倒的に優遇し、福祉を切り捨ててゆくやり方は、結果的に弱者をさらに搾取することにしかならないから、当然ながら格差は拡大し、それが20年も過ぎると、弱者の側にある大量の貧困層は、社会に対して二つの大きな問題を提起することになるわけだ。

ひとつは、当たり前だが、治安の悪化。
食えなくなれば、人間犯罪に走りますわな。ジャン・バルジャンのような「飢えのため」までいかなくても、必死で仕事を探して、一生懸命働いてもワーキングプアでしかないなら、あほくさくなるのは当たり前です。
秋葉原事件じゃないけれど、人生に希望のない人間に、他者に対して思いやりを持てるわけもない。

もうひとつは、富裕層と大量の貧困層に別れて、中間層がなくなった結果、国民の購買力そのものが大幅に落ちる。
中南米の場合、主要産品は輸出用の第一次製品であることが多いので、これは直接的にすぐ影響をおよぼすわけではないにしても、長期的に見れば、やはり国内でモノがまともに売れないというのは、経済破綻への一里塚。

この80年代の新自由主義政策のおかげで、軍事政権は21世紀を松までもなく次々と国家経済を崩壊に導き、ハイパーインフレの中で、その座を追われたわけ。

で、そのあとをいわゆる民政(ただし、クーデターや軍事侵攻が起きたりしないように、米国が納得できる程度の穏健なやつ)が引き継ぐわけだが、それらの穏健派が、次々に敗北して、いまの、はっきり「社会主義を標榜し、キューバをモデルとする」と言い切っちゃうベネズエラのチャベスを皮切りに、「コカはボリビアの文化です」と主張して当選するエボ・モラレスという、もう、「米国に面切って喧嘩を売ることを怖いと全然思ってない連中」が政権をとってしまったわけだ。

それはどういうことかというと、大衆が、そんだけ、米国(というか、新自由主義)に対する憎悪感を募らせてしまったということ。
*****
詳細は↓
・ラテンアメリカと新自由主義

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2009/04/11

小沢関連~「政界アパルトヘイトを見逃すな!」

・You Tube 新党日本 田中康夫チャンネル
「政界アパルトヘイトを見逃すな!」

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2009/04/10

いよいよ新広島球場(マツダスタジアム)がオープン

広島の新球場「マツダスタジアム」がいよいよ本日からオープンする(この球場に関する過去のエントリーはこちら)。
新球場の開幕はドラゴンズとの3連戦。わが家のケーブルテレビでは中継を見られるのだろうか?
なんとしても見たいものである。

それにしてもオープンエアで天然芝の球場は甲子園(こちらも改装が終わったらしい)、神戸、広島とすべて関西以西。
名古屋以北は一つもないというのが情けない(コストバカは東日本の方が多いということか)。
私なんぞは埼玉在住だけれども西武ファンではないのだが、もし西武球場が天然芝のオープンエアになったらせっせと足を運ぶと思う。今年のライオンズのユニホームは格好いいし。

ちなみに久米宏はこのこけら落としの試合を観戦するらしい。そのため明日の「ラジオなんですけど」は岡山から放送するそうである。いまから新球場の感想が楽しみである。

おっとそれから、、、
「ラジオなんですけど」新アシスタントの堀井アナはなかなか良かったです。なんと堀井アナは土曜日は2時起きで、早朝はみのもんたとテレビをやって、午後、久米宏とラジオをすることに。これはこれですごいですね。しかも「ラジオなんですけど」の裏番組がみのだし。

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不敬企業、不敬メディア

このブログの内容を見て、筆者はどちらかというと左巻きではないかと思われる方が少なからずいるかもしれない。
が、そんなことはありません。
なぜなら、、、
私は大変に今上天皇を敬愛しております(これは過去にも何度か書いているが)。
とくに小泉以降、安倍、福田と続き、ついには史上最低のチンピラ総理を抱える今日、今上天皇がそこはかとなく醸し出すリベラルな雰囲気、国民、そして周辺諸国への柔らかい目線は、この国の信用をつなぎ止める最後の砦となっているのではないかとすら考える次第である。
その今上天皇と皇后陛下がご結婚50年を迎えられたことは誠にもって慶賀に堪えない。

ところが、この慶事を報ずるに際し、本日の日経朝刊1面では両陛下の写真を掲載したすぐ隣に「柏崎刈羽原発 月内にも運転再開」などという記事を掲載している。
私の考えでは東京電力こそは、断トツ日本一の不敬企業である(電力会社はどこも同様だが)。
数日前、日経はこの発電所の運転再開に関して、相も変わらぬ論旨を展開していた。曰く原発はコストが安い、地球温暖化意に有効などなど、、、
これは以前にも書いたが、原発の発電コストが安いなどというのは、放射能廃棄物の処理、あるいは廃炉の処理などのコストをまったく計上していないからでしかない。しかも、これがいったいいくらになるのか?最終処分場を見つけることはできるのか?などといった山積する難問についてはまったくまともな結論が出ていないのである(そうしたなかで、いま六ヶ所村ではこれまでとは桁違いの放射能汚染が進行中である)。
結果、これらのツケはすべて後世に先送りされる。現在、ハチャメチャなことをやっている連中(しかも暴利をむさぼっている)は誰一人として責任をとるわけではない。この圧倒的な無責任は国民に対する挑戦であり、イコール国民統合の象徴である天皇に対する不敬である。

そして、このような不敬企業の記事を、国民的慶事の隣に掲載するメディアもまた不敬である。

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小沢関連~「オザワンVS. アソヤンのロールシャッハ現象」

・日刊ゲンダイ 田中康夫「奇っ怪ニッポン」
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“オザワン”こと小沢一郎氏は民主党代表を辞すべき、との回答が依然として6割台。と鬼の首を取ったかの如く「記者クラブ」加盟各社は報じています。然(さ)れど冷静に眺むれば、“アソヤン”こと麻生太郎氏の現政権を認めない、との回答も、昨年末から長きに亘(わた)って6割台なのです。
 謂(い)わば、受け取る側の心理で絵柄が、老婆にも少女にも見えてしまう“ロールシャッハ・テスト”状態。とするなら、代表辞任を前者に要求する社説を掲げた何処(どこ)ぞの新聞社は、後者にも内閣退陣を求めねば論理的整合を取れますまい。にも拘(かかわ)らず、「公正」とは対極の自家撞着(じかどうちゃく)振りには目を瞑(つぶ)った儘(まま)、内閣支持率は2割台に回復、なあんて強調する始末。
 おいおい、1000万円を超える西松建設からの裏献金疑惑で東京地検特捜部に事情聴取された直後、20年来の側近が命を絶った元国家公安委員長の村井仁氏に県知事選で敗退する直前、一匹狼(マーベリック)な小生の支持率ですら4割台後半だったんですぜ。一体、如何(いか)なる客観性に基づき、支持率2割台を以(もっ)て首相信任と断ずる訳よ?
 他方、1人1度の投票に限定の「Yahoo!みんなの政治」では、75%が“オザワン”続投支持。口角泡を飛ばして「辞任不可避」と繰り返す御仁が司会を務める「朝まで生テレビ」でも、64%が続投支持。「記者クラブ」発表の数字との彼我の違いは一体全体、なんなんざんしょ??
 と疑問を呈したら、そりゃぁ、3時間に亘って検察批判を番組で繰り広げたんだから無理からぬ数字、と訳知り顔で「解説」下さったジャーナリストが居られました。
あのね、その論を演繹(えんえき)すれば、報道の大原則たる「裏取り」もせぬ儘、「関係者に拠(よ)ると」なる枕詞(まくらことば)を冠して、捜査当局の “垂れ流し”御用機関と堕した「記者クラブ」加盟各社の涙ぐましき貢献の成果が、冒頭に掲げた数値って訳ね。
 いやはや、正(まさ)しく“ロールシャッハ”現象。御用学者の学界、御用報道の報界を加えて「政官財学報」の既得権益ペンタゴンと小生が定義する、「1940年体制」に集う面々の思惑とは裏腹に、個々人に立脚したインターネット社会は、従来の特捜捜査の際の「世論」とは異なり、権力側にとって情報制御不能(アンコントローラブル)な状況に陥っているのです。
(新党日本HPより全文転載)
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バックナンバーは↓
http://www.love-nippon.com/daihyo_M2008.htm

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2009/04/09

小沢関連~「政治事件としての小沢事件は…」

・白川勝彦「永田町徒然草」
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政治事件としての小沢問題は、基本的に刑事事件でない。従って、これを弁護したり闘っていく者に法律的知識は必要ない。またこの事件を審判する者は、裁判官ではない。国民・選挙民一人ひとりである。もちろんその先頭に立たなければならないのは、民主党の国会議員であり、今度の総選挙で民主党公認として立候補しようとしている者である。賢明なる国民もその闘いをしなければならない。
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詳細は↓
政治事件としての小沢事件は…

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「tumblr」はやばい(とくに紙媒体にとって)

ネット上ではもはや当たり前のことなのだろうが、既存メディア、とくに紙媒体の関係者は案外と知らない可能性が高いことを書いてみる(ただし自分自身がまだよくわかっていない部分もあるので間違いも多々あると思う)。

tumblrというウェブログの無料サービスがある(→ウィキペディア)。

http://www.tumblr.com/

アカウントを作成すると、自分のページを簡単につくることができ、ここにネットを見ていて気になった記事、気に入った写真などをクリップしていくことができる。
昨年夏頃に私も友人の見よう見まねでアカウントを作成してみた。そうしてクリップなどをしていたのだが、正直、最初は何がおもしろいのかがわからなかった。
ところが、、、
今年になってからというもの、すっかりこのtumblrにハマッてしまった。
どのぐらいハマッたかというと、いつも頭の片隅に「tumblrを見たいナ」という気持ちがある。そして「tumblrを見るためにVAIOのtypr-PかiPhoneを買おうかナ」などというよからぬ邪念までが起きている。
では何がおもしろいのか?

このtumblrには二面性があって、一つは前述したクリップ機能。これが表側だとすると裏側にもう一つDashboardという機能があって、ここでは同じようにtumblrでクリップしている人で、「おもしろいな」と思った人のtumblrを見ることができるのである。
と、まあいってしまえばそれだけなのだが、、、

私も最初は友人のtumblrを眺めていたのだが、そのうち検索をしてtumblrで面白い記事をクリップしている人、あるいは男としては見ずにはおれないムフフな写真をクリップしている人を登録するようになった。
すると、日々のいろいろな記事のクリップから可愛い動物の写真、ものすごくうまい風景写真、そしてムフフな写真などがどっと見られるようになった。
これがたまらなくおもしろいのである(もちろん、おもしろさはそれだけではないのだが)。

某広告代理店の単月の締めの数字についての記事のクリップが出てきたかと思うと、もう可愛いとしかいいようのない猫や犬の画像が出てきて、次にををっと思うようなムフフ画像が出てくる。素材としては週刊誌や夕刊紙と似たようなものなのかもしれないが、何しろいろいろな人が時々刻々とクリップをしているために、そのスピードと量が半端ではない。しかも登録している人が増えると、どんどんクリップの量が増えていく。
私は現状、朝の出社前、そして帰宅後にtumblrをチェックしているのだが、この間にたまったクリップを見るのには時間がかかる。だったら営業の移動中、あるいは空いた時間に見たいナと思うのである。

いまのところ、そのための携帯ディバイスとして最適なのはiPhoneのようなのだが、どうせだったらブログにちょっと書き込みもできるネットブック、それもできるだけ軽いものが欲しい、、、などと考えるとVAIOが頭に浮かんでしまうというわけだ。
ついでにいうとレッツノートは所持しており、かつては持ち歩いていたのだが、40肩だか50肩だかわからないが肩の痛みに襲われてしまい、現在は自宅用のパソコンの一つになってしまっているのである(ただし指先を回すことでスクロールができるレッツノートのタッチバッドはtumblrとの相性が相当によろしい)。

で、まあ結局のところ今回、何が言いたかったのかというと、ネットに普通にアクセスできる携帯ディバイスが今以上にさらに世の中に出てきて、しかもそれを所持している人たちがtumblrのようなサービスに普通に接触をしだしたら、新聞や雑誌はトドメを刺されるんじゃないかということ。

これ、ホントにやばいです。

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2009/04/08

小沢一郎、北朝鮮問題に見るメディアの病理

いま、メディアから流れてくるさまざまな情報について、それを受け取る側としてもっとも重要なことは「とりあえず疑ってかかる」ということだと思う。とくにあらゆるメディアがトップで、しかも同じ方向で報じているものについては強く疑うことが必要だ。

小沢秘書問題が一段落ついたと思ったら(細かいところでは相も変わらぬ印象操作がせっせと行われている ※1)今度は北朝鮮のロケット騒動である。
まことにもってメディアによる印象操作の種は尽きない。
ここ最近の北朝鮮関連報道は、小沢秘書逮捕報道に続いてメディアの病理をさらけ出している。
そもそも日本以外の国が人工衛星打ち上げ用ロケットだと言っているのに、いまだにどのメディアも「ミサイル」という用語を使っている。

・THE JOURNAL 高野論説
*****
 発射の瞬間、私はちょうど「サンデー・プロジェクト」出演中で、しかもこの日の番組はこの問題1本で、中川昭一前財務相(事件後TV初出演)、民主党の前原誠司副代表、田中均元外務審議官、田岡俊次=軍事ジャーナリスト、森本敏夫拓殖大学教授らをゲストに迎えた討論の最中というタイミングのよさだった。数分後、政府発表に基づいて「発射した模様」とのテロップが流れたので討論は中断、画面が報道局のニュースルームに切り替わって、アナウンサーが息せき切った様子で「北朝鮮が弾道ミサイルを発射した模様です。今のところ日本に着弾したという情報はありません」と述べた。もうほとんど番組時間が残されていない中で「一言どうぞ」と促されたので、私は「先ほどのニュースのように、初めからミサイルと決めつけて、まだ着弾していないというような言い方はよくない」ということだけを指摘した。

 事前に米国防総省筋は「あらゆる観察結果からして人工衛星打ち上げ用のロケットである」と断言し、韓国政府も「ロケットと呼ぶ」と呼称を統一しているというのに、日本だけは政府もマスコミも「ミサイル」と言い続け、しかもこのTV朝日のアナウンサーのように「まだ着弾していない」というような言い方をすれば、「核弾頭でも装着したミサイルが日本に向かって発射されたがまだ命中していない」かのような切迫感溢れる印象を醸し出すことになる。そこに、政府発表と一体化しながら、意図的なのか善意の無知ゆえなのか、不正確極まりない言葉を使って無闇に危機感を煽り立てるマスコミの馬鹿騒ぎぶりの一端が露呈していた。
*****
詳細は↓
政府・マスコミ一体のテポドン大騒動のお粗末——「発射」誤報2回で日本の信用はガタ落ちに

確かに北朝鮮が困った国であることは間違いない。だが、その北朝鮮がロケットを打ち上げたがごときでこれだけ力みかえって大騒ぎしているこの国の様子を見たアメリカや周辺諸国の人々は、「やっぱりあの国も北朝鮮と同じぐらいおかしいナ」と思っているだろう。
ところが、この国ではすぐさま軍事力を増強する必要があるだのという言説が幅をきかせ、冷静な人たちは「平和ボケ」ということになるらしい。
恐るべきことに山本一太は「対北朝鮮に関しては、自衛権の範囲内での敵基地攻撃を本気で議論することが抑止力につながる」などと言っている。ではなぜメディアは山本一太なんぞにコメントを取りに行くのか。それは突拍子もないことを言うからである。突拍子もないということはおもしろい=目立つ=数字が取れる、売りになる、とまあそんなことしか考えていないのが今日のメディアである。

それにしても、北朝鮮に対する常軌を逸した政府の対応、メディアの報道を見ていると、実はこの国の権力者は、かの国の独裁ぶり、異常性を際だたせることで、必死になって日本という国はまともなんですよということを刷り込もうとしているようにも見える。それは裏返せば、霞ヶ関という独裁者の、現状に対する危機感の表れであるかもしれない。

最後に、今回の騒動で個人的に非常に納得したのは、ホリエモンの主張である。

・六本木で働いていた元社長のアメブロ
*****
まさに、杞憂の語源そのものだ。

杞憂 - Wiktionary

このカラ騒ぎ。テレビのニュースは「普段どおりに行動してください。政府の迎撃体制は万全です」と言いながら、政府の誤報をそのまま報道してしまうこの姿勢。臨時ニュース速報でやるこっちゃないだろー。こうやって、ミサイル防衛など無駄なところに、多くの国民の血税が投入されるのだ。

意味の無さについては、このエントリを参照してください。
「北朝鮮のロケット?ミサイル?」

[北朝鮮]「衛星」すぐに打ち上げ…朝鮮中央通信が発表

そんなに落ちてくるのが、怖いなら、種子島の射場を北朝鮮に貸してやれ。東南海上が広大な領土か、公海でない国は永遠にロケット開発ができないだろう。また、ならず者国家はロケット開発していけないが、まともな国はロケット開発してもいいという理屈は、アメリカがイラクを侵略したのと同じ理屈だ。いじめられっこが、通常どういう行動をとるのか考えてみると良い。アメリカだったら最悪銃乱射だ。日本だってトラックで繁華街に突っ込んだ事例だってある。愚策である。

追記:この場合、いじめられっこだからといって、悪いのは北朝鮮なのは間違いないと思うんですけど、追い詰めて、銃乱射をするかのように、周りの国に戦争なり、拉致なり仕掛けるのも、彼らが悪いですよ。もちろんですけど。でもさ、実際にやられたら困るのはわれわれじゃないですか?
だから、彼らが暴発しないように丁寧に扱わざるを得ないと私は考えますよ。銃乱射の被害者になりたくないですもん。正直、悪いやつを懲らしめられないのはイライラすると思いますが、それはぐっと我慢ですよ。
*****
詳細は↓
北朝鮮の「飛翔体」杞憂

*****
いつまでたっても、ロケットは戦争の道具と表裏一体のままというのは非常に残念なことである。というのが私の思いだ。今やジェット航空機が戦争の道具である戦闘機などと表裏一体である、などとは言わないだろう。北朝鮮だって普通にロケット開発が出来る時代になってほしいだけなのである。だから、国民は北朝鮮の「飛翔体」の実態を正確に理解し、日本政府が必要以上に軍事費を増やすことを監視しないといけないと思うのだ。ミサイル防衛など何の意味ももたない。弾道ミサイルは外交交渉を有利に進めるためのカードの一つであり、外貨獲得の手段にすぎないだろう。実際に撃てるものでもない。撃ったものを迎撃したところで、着弾する可能性をほんの少し減らすだけに過ぎない。そんなものに大金を費やすのは無駄以外の何者でもない。

追記:コストパフォーマンスの観点から私は発言しているのではない。そんなことに使う金があるなら、福祉なり国民生活の向上に使うべき、あるいは税金を減らせということだ。というよりむしろ、その金で、北朝鮮を豊か過ぎる国にしてしまえばよい。そしたら彼らが、外部に悪態をつくこともなくなるだろう。「飛翔体」が仮に東京の頭上を通ろうが、無視するのが最適だよ。もし東京に落ちるような事態があれば、それこそ北朝鮮は崩壊するだろうしね(私が住んでいるところが「飛翔体」のルートでないから、迎撃など無駄だと発言していると誤解されている人がいるようなので)
*****
詳細は↓
検察官の正義などなど。

※1 今日の日経の朝刊に「小沢氏 強気の4年目」という見出しの記事が出ている。締めくくりの文章は「三月三十日昼。小沢氏に近い石井一副代表、西岡武夫参院議員運営委員長、田中康夫新党日本代表、平野貞夫もと参院議員がひそかに都内のホテルに集まった。小沢氏が続投に意欲を示している間は支えるが、辞任を選んだ場合も邪魔をしない方針を確認した。側近たちも最終的な小沢氏の真意は読み切れない。」となっているが、これってきちんとウラは取れてるのだろうか?

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2009/04/06

小沢関連~田中康夫出演情報

田中康夫が本日のBS11の番組に出演とのこと。
小沢・鳩山体制支持を全面的に打ち出す内容。

・うるとびーずの ♪MY LIFE AS AN OKKAKE♪
******************

田中康夫です。

4月6日(月)22:00~23:00
BS11デジタル「INsideOUT」に生出演します。
★★☆☆tp://www.bs11.jp/news/59/
再放送は翌7日(火)
07:00~08:00です。
宜しければ御覧下さい。

猶、この間の「政治状況」に関する小生の発言は、
新党日本HPの
「政権交代を妨げる奴は誰だ! 
「官治」から「民治」へ」
★★☆☆tp://www.love-nippon.com/kanji.htm
で全て御覧頂けます。

******************

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2009/04/05

岸井成格の「説明責任」

もう間もなく始まるTBSの「サンデーモーニング」に、本日も岸井成格が出演するようである。

4月1日にTHE JOURNALにアップロードされた岸井の「小沢秘書逮捕と見るに堪えない政局」には、現時点で91のコメントが寄せられている(重複があるので実際は80ぐらいか)。
数もすごいが、驚くべきはその内容で、岸井の原稿に納得、評価するコメントが皆無なことである。
岸井が格好のネタを提供したことで、はからずもネットで情報を見ている少なからぬ人びとは、権力による印象操作に惑わされていないことを証明した。あえて岸井を評価するならば、その場を提供したことに対してであろう。

さてしかし、毎日新聞特別編集委員という肩書きを持ち、長年にわたって一般人では入ることが不可能な記者クラブに所属する、つまり特権を与えられて取材活動をしてきたプロの記者が書いた原稿に、これだけの疑問が寄せられている。だとしたら、岸井はやはりこの多くの方が発した疑問に対して答える義務があると思う。
そしてそれこそが、説明責任である。

そこで一つの疑問は岸井がこのコメントを見ているかということだ。おそらく岸井は原稿を書くとTHE JOURNALの関係者にそれを(メールかファックスでかで)送り、その関係者がアップロードをしているものと推測される。とすると、原稿を書くだけ書いて、その後どうなっているかはまったく知らない(知ろうとしていない)可能性はあると思う。
でれあば、早急にこの状況をTHE JOURNALは岸井に知らせて反論を促すべきだし、知っていて嵐が過ぎるのを待つとばかりに無視をしているのならば、これこそは無責任である。

ちなみに私はこのエントリーをアップロードする際にトラックバックを送った。しかし、反映されていないので、数日後に再度、送り直してみたが、やはり反映されることはなかった。つまりTHE JOURNALではトラックバックを取捨選択しており、私のトラックバックは許可されなかったわけだが、一応、今回のエントリーも岸井に対してトラックバックを送ってみよう。

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2009/04/04

小沢関連~「BS11『にっぽんサイコー!』」

・「BS11「にっぽんサイコー!」

第53回2009/03/28(土)放送分。
ゲストは田中良紹。
こういう番組が地上波ではまったくないというのもすごい話である。

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少しだけ小沢関連+ラジオ、女子アナの話

4月1日のエントリーで、岡庭昇の著書の「マスコミと裁判所は権力の手法の二大武器だ。そして、それらはみごとに重なっている。」という部分を引用したが、それをわかりやすく神保哲生が喋っている。

・「週刊ジンボウ」2009年4月3日(金)

私は当ブログでかねがねAMラジオの可能性について書いている。とくにポッドキャストにはそれを感じるのだが、ラジオも他のマス媒体と同様に厳しい。

この春、TBSラジオはポッドキャストで非常に人気のあったストリームからコサキン、若山弦蔵のバックグラウンドミュージックといった長寿番組までをバタバタと畳んだ。
このことに関して伊集院光が「深夜の馬鹿力」のなかで触れているのだが、、、

伊集院光、相次ぐ長寿ラジオ番組終了に思う

上記のエントリーは「はてなブックマーク」でも人気になっていたと記憶するが、自分自身「スポンサーを取る課の人」であるので、この伊集院の発言にはギクッとした(私もこの放送はもちろん聴いた)。
その上で言わせていただくと、ラジオ局の広告営業の人は、セールス先を間違えているのではないか?と個人的には思う。
「じゃあお前がやってみれば?」と言われると自信はないのだが、AMラジオを熱心に聴いている層(私の場合、もっぱらTBSであるが)に届くCMが案外少ないような気がする。
たとえばストリームを聴いていたリスナーは非常に良質だったと思う。しかし、それは広告代理店の好きな年齢層とか年収とか職業といった属性では表せない部分であって、そこを無視して、ただリスナー層の分類だけで広告をセールスするから、結果、反響もとれないということになるのではないだろうか。

それとJUNKのような深夜番組になると、そもそもCMが少ないから、ある時間でまとめて流してしまうけれども、あれはやめた方がいいと思いますね。私のように録音して聴いている人間はまとめてスキップしてしまう。もちろん深夜放送ならではの途切れないトークというのは魅力だけど、きちんと定期的にCMは入れたほうがいい。

で、それはそれとして、ストリームが終わり小島慶子の番組になったことについて触れると、結局、これは局アナを使うことによるコストダウンが一番大きいのではないかと思う。
ちなみに小島慶子アナは田中康夫や久米宏の相手としては抜群で、私は非常に評価している。もちろんピンで放送するのはまた別で、今週、本当にチラッとだけ放送を聴いた限りでは「ちょっと軽いかな?」という印象だった。が、これからに期待したいところ。

ついでにここまで話が脱線したので書くと、その小島アナが抜けた「久米宏ラジオなんですけど」には堀井美香アナが起用されるとのこと(本日がその第一回)。多分、非常に安定していていいと思うんだけど、個人的には「竹内香苗アナにならないかな?」と思っていた(ワタシはこーゆー女子アナ話とかが大好きのきわめて低俗な人間なのである。ただし、あえて言わせていただくと、「反権力は低俗に宿る」とも思っている)。
平日はみのもんたの相手をテレビでして、土曜日はラジオで久米宏の相手をする。しかも裏番組がみのなんて面白いじゃないですか。
それに伊集院光とやっていた「日曜日の秘密基地」で竹内アナのラジオでの実力(というか魅力)は証明済みである。生放送中、しかもうるさい桐畑 トールや伊集院が喋っている横で居眠りをしてしまう竹内アナ。マイクの音声を切るボタンを「押してみたくなって」ポチッと押してしまい、一瞬、放送を途切れさせてしまった竹内アナ。TBSの女子アナはラジオに登場するとまったく違う魅力、印象があるから面白い。

で、ここまで書いたからにはもう一つ女子アナの話を書くと、私はNHKの青山祐子サンのファンなのである。しかしニュースウォッチ9という番組で青山サンの横に座っている田口とかゆーキャスターの男は大変に不愉快で、とくにここ最近の小沢関連における偏向報道でその不愉快度がますます高まっている。したがってこの番組をまったく見る気にならない。是非、青山サンはピンでスポーツニュースをやって欲しいと切に願う次第なのである。

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2009/04/03

自壊するメディア

既存のメディアは完全な危険水域に入っている。それは各社の高コスト体質を支えている広告収入が驚くべき勢いで減少しているからである。3月締め広告代理店の決算内容が明らかになったとき、衝撃的であろうその数字に業界が震撼することは間違いない。
ただし私はこのご時世に絶好調の広告代理店を知っている。昨年の夏以降から劇的に上向いたというその会社は、扱いのほとんどが新聞で、毎日毎日、大手の代理店が埋めきれないスペースに原稿を入れて欲しいという電話が殺到しているのである。しかも全国紙、地方紙の区別なく同じ状況であるから、もうてんてこ舞いの忙しさだ。
もちろん小さな代理店であるから、クライアントも大きな会社ではない。本来、媒体社が設定した広告料金ではまったくもって費用対効果が見込めないが、半値というレベルではない安さのスペースが出てくれば、これは「買い」ということになる。
とそれはさておき。

ただでさえ、ネットの出現によって既存メディアの広告媒体としての価値が暴落しているなかで、この不況がそれに追い討ちをかけ、デッドラインへ向かうスピードが加速しているのである。
ここでメディアの経営者が考えなければならないのは、(所詮、無駄な努力かもしれないが)ネットとの親和性をいかに高めていくかということ、そうしてもう一つは媒体のクオリティを上げて、読者や視聴者を引き止めることである。

ところが、、、

今回の小沢秘書逮捕報道によって、そのクオリティに重大な問題があることが白日の下にさらされてしまった。
さらに、ほとんどのメディアが、この国の独裁者である霞ヶ関官僚の体制維持装置と機能していることも明らかになってしまった。
つまり、広告主の信用も読者の信用も崩壊してしまったのだ。いまメディアを襲っているのはまぎれもなく信用崩壊なのである。

毎日新聞の特別編集委員が小沢秘書問題について書いた原稿には、一般の人からの驚くべき数のコメントがつけられている。これを読めば、この特別編集委員の発言、主張がもはやまったく信用にされていないことは一目瞭然である。

そして今週になって朝日新聞が大変なことになっている。このことを論じる2ちゃんねるの掲示板はものすごいスピードでスレッドが進行しており、昨年の毎日新聞問題を上回る過去最高の勢いである。
朝日にしてみれば、そんなものは所詮、便所の落書きと言いたいところだが、その便所の落書きを自社の社員が朝日新聞社内から書き込んでいたというのだから救いようがない=これ以上のネタはない。

読売新聞のこの記事を読んでいただきたい。

民主、小沢氏擁護へ活発な動き「でも気になる捜査の行方」
*****
また、党所属国会議員の事務所に小沢氏の続投を支持する内容の電話やはがきが届いており、党内からは「受話器の向こうで文書を読んでるような感じだ。誰かが組織的にやらせているのではないか」との声も上がっている。
*****
本当にそんな声が上がっているのか。「との声」とは非常に多くの人の共通した感想なのか。ここのところにはそれは一切、書かれていない。ま、真相はそんなことを漏らした一人の関係者の声を「切り取った」だけだろう。事実と真実はまったく違う。メディアの常套手段は一つの事実を切り取って、それをあたかも真実のごとく見せる印象操作なのである。

今週発売の週刊新潮は小沢問題は少なく、ワイド企画の1本だけである。が、これがまた見ごたえがある(読み応えではない)。タイトルは「小沢一郎が『進退相談』した相手は『鈴木宗男』だって」である。これぞ新潮というタイトルのつけ方である。
記事内容は小沢は続投を決めあぐねていて会見の直前まで相談を重ねていた。その1人が鈴木宗男でプラス佐藤優の2人に相談したという。小沢は2人に「捜査が自分に及ぶのか」を聞いたところ「とても秘書の起訴だけでは収まらない。特捜部の狙いは小沢代表を逮捕することだろうと答えた」という。
また「もし代表を辞任して無役になれば、田中元首相と同じく、検察が逮捕する可能性は高くなります。だからこそ代表の座にとどまった方がよい、というのが2人の意見」で、「こうした助言があったので、小沢さんは続投を決めたのです」とのこと。この記事の最後は「代表居座りで、果たして司直の攻防を防ぎ切れるか」と締めくくられている。

この記事がどれだけ低レベルであるかは、もはやこの問題にちょっとでも関心がある読者ならば誰にでもわかる。読売の記事にしてもこの記事にしても、もしウェブでコメントをつけられる、トラックバックができる状況であれば、批判が殺到することは間違いない。

そうして読者は離れていく。読者が離れれば広告も離れていく。
メディアは信用崩壊のスパイラルに陥っており、いまのところここから脱出する手段はない。

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2009/04/01

小沢関連~小沢秘書逮捕と見るに堪えない「原稿」

「われわれは印象社会とでも呼ぶべき牢格子=島国のなかに囲い込まれているが、その印象の表面をあくまで印象としてかき回す、いわば記号操作こそが、最高度に達した権力の手法にほかならないのである。」
「マスコミと裁判所は権力の手法の二大武器だ。そして、それらはみごとに重なっている。」
(1989年7月31日初版 岡庭昇著 『この情報はこう読め』より)

この国のメディアの得意中の得意技は、レッテル張りによる印象形成と、その印象の洪水のような垂れ流しである。この際、その印象が事実かどうかはまったくの無関係だ。
今回の小沢秘書逮捕でもその技がいかんなく発揮されている。
ただ、今回はこの印象形成に対する疑問が市井の人々からわき上がっているのがこれまでと違うところである。
ネットが発達するようになって(実はパソコン通信の時代からそうなのだが当時とはスケールが違う)一つ世の中が大きく変わったのは、自分一人で思っていたことを実は多くの人が同じように思っていたことがわかるようになったことである。さらに、そういう人たちがメールやブログでつながるようになった。しかも彼らが発信した情報は検索と口コミによって多くの人々の目に触れることが可能になり、しかも無視できないトラフィックを得るようになってしまった。
これまで新聞記者は自分の書いた原稿について同業者以外から公然と批判されることはなかったろう。しかし、いまや無名の人たちがこの原稿を読んで、その内容を吟味し、論じることができる。
だが、そこのところがまったくわからない旧態依然とした記者たちは(しかも彼らは往々にして権威主義者である)、今日も昨日までと同様の手法で原稿を書き続ける。ちなみに下記のリンクで一番面白いのは、コメント欄である。

・岸井成格の「政界疾風録」
小沢秘書逮捕と見るに堪えない政局

※明日売りの「週刊文春」には「小沢一郎の賭け」というタイトルの櫻井よしこ、郷原信郎、上杉隆の鼎談あり。内容は読んでいただくしかないが、一点、郷原氏の指摘だけ引用しておく。
「もし今回の摘発が正統だとすれば、小沢代表以外の全国会議員が、検察にお目こぼししてもらっている状態です。これでは、もはや検察は“将軍様”。国権の最高機関である国会よりも検察の権力が上、という構図ができてしまうことが問題だと思うのです。」

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小沢関連~民主党に覚悟はあるのか?

いま民主党がこういう行動をして欲しいという個人的な理想を言うと、

党内が小沢支持でまとまる(前原一派はのぞく)
           ↓
その上で今回の特捜部の捜査、起訴、及びメディアの報道の偏向ぶりを徹底的に批判
           ↓
選挙に突入して国民の審判を受ける

となる。
ただしこのコースを選択するには、民主党には相当な覚悟が必要となる。自分たちが退陣勧告を突きつけた小沢一郎が続投するようなら、メディアはさらにS教新聞のように民主党を叩きに叩きまくるだろう。
もしそれで選挙に負けたら、、、
正直、仕方がないと思う。
しかし、それをやらなければ真の政権交代にはならない。現在の日本の状況を根本的に改革するには、岡田克也以下の面々では力不足も甚だしく、むしろさらなる霞ヶ関独裁が強まる可能性が高い。なぜなら、国民の審判を受けての政権交代という民主主義の一応の手続き、正統性を持った政権が出来、しかもそこに入ってきたのが世間ズレしていない、タフな駆け引きがまったくできない面々ばかりだと、簡単に、それこそ赤子の手をひねるように洗脳されてしまい、ますます官僚のやりたい放題になる。そういう事例は過去、数限りなくあった。突きつめれば、その積み重ねが政治不信なのである。
その壁をぶち破れるには小沢一郎の経験というのはどうしても必要で、極端に言えば小沢が少々ワルでも私は別にかまわないとさえ思っている。というか、ワルじゃないと改革なんてできませんよ。
つまり生やさしい覚悟では本当の改革はできないのである。今回の小沢秘書逮捕で、民主党はまさにその覚悟を問われているわけだが、残念なことに雲行きは相当に怪しい。

・田中良紹の国会探検
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民主党が選挙で勝って政権を取っただけで日本が良くなる訳はない。今この国が行き詰っているのは、戦後続いた自民党と官僚との協力関係が限界にぶつかったからである。官僚がシナリオを書き、それに政治が乗って、経済を主導した。その政官財の三角関係が世界を驚かす高度経済成長をもたらした。しかしそれゆえに世界はその成功の秘訣を解き明かし、日本という国の弱点を探り当てた。

失敗は成功の母だが、成功は失敗の素になる。高度成長の成功に酔いしれた官僚と自民党の間に腐敗が生まれ、それが国民の目にも明らかとなった。日本を世界第二位の経済大国に押し上げた構造が今度は日本を凋落させる要因となっている。それを変えるところに政権交代の意義がある。新たな構造を作る作業は政権を取った民主党だけで出来るものではない。与党と野党は政策を巡る対立を抱えながら、官僚と政治との関係を変えることでは協力していかなければならない。民主党が政権を取ろうが自民党が政権を取ろうが、政治が官僚を主導する体制を作らないと冷戦後の国際政治に対応する事が出来ない。
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「この問題が選挙に影響し政権交代が出来なくなるのは困る」と言う意見がある。これには多少の理がある。それを理解しているから、24日の記者会見で小沢代表は「辞任しないことの是非を国民に聞きたい」と言って早期の「解散・総選挙」を求めた。そのために党独自で選挙情勢分析を実施すると言う。その結果で政権交代に結びつかない事が判明すれば自ら身を引く覚悟だろう。それが今考えられる唯一の辞任の根拠である。つまり多少「公」を感じさせる辞任論である。

 それ以外は全て自分の選挙が苦しいから「辞めてもらった方が有利になる」とか、「選挙民に批判されるのが困る」とか、世間体を気にするようなつまらない「私」の辞任論ばかりである。もっとも私はただ単に選挙で政権交代することも「公」とは言えないと思っている人間だから、小沢代表の辞任論は全て「私」の政治の領域であり「公」はないのではないかと、泉下の勝海舟先生に聞いてみたいところである。
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詳細は↓
小沢辞任論の「公」と「私」

・白川勝彦「永田町徒然草」
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民主党には、“人を本気にその気にさせる”何かが欠けていることだけは確かなのである。これが私の気分だけならば大したことはないのだが、各小選挙区で立候補している民主党立候補予定者に対して有権者が感じている感じ・気分だとしたら深刻である。
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詳細は↓
さらば、小沢一郎。

私はまだ「さらば」というつもりはないが、小沢一郎以下の民主党の面々には(しつこいようだが前原一派はのぞく)、自分たちは間違っていないという信念を持ち、もう少し国民を信じてもいいのではないか?とは言いたいのである。

以前に紹介した八木啓代さんのエルサルバドルの政権交代に関する記事の一部を再掲する。
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問題は、一般メディアでのFMLNに対する激しい中傷報道と、極右ARENA政権下での弾圧に、一般民衆があえてさからって、「テロリスト」政党の「政治経験のないジャーナリスト上がり」に投票するかどうかってのがキモだったんですが、サルバドル国民は、日本人よりは大分メディアリテラシー能力があるようです。
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日本人のリテラシーも捨てたものではないと思いたい。

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