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2009/03/07

やっぱりこれはバカが仕組んだ国策捜査か?

3/4のエントリで私は「そこで現時点でのこの件に関する私の感想を述べると、これは沈没寸前の与党が政権交代の可能性が高い野党の党首を狙い撃ちした司法権力の発動なのではないような気がするのである」と書いた。

もちろん最初は国策捜査だナと思ったが、しかしそうだとしたらあまりにも意図が見え透いている。これが単純な国策捜査だとすれば、それを指揮した人間はただのバカだ。したがって、もうちょっと別の意図があるのだろうと推測したのだが、、、
政府高官による「自民党に及ぶことは絶対にない」という発言を見るに及んで、これはバカが仕組んだ単純な国策捜査のような気がしてきた。

ちなみに、今朝の朝刊(日経)では、いまだにそう発言した人物を「政府高官」と書いているが、これはネットを見れば一目瞭然、漆間巌という官房副長官だ。
では漆間とはどんな人物か。田中良紹によれば、

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今回の組閣で真っ先に連想したのは安倍政権の「お友達内閣」である。閣僚には麻生氏と安倍氏の「共通のお友達」がやたら多い。さらに二橋官房副長官を退任させて漆間前警察庁長官を官房副長官に起用した人事が決定打である。漆間氏は安倍政権で官房副長官に就任するはずだったが、安倍氏の政権投げ出しでふいになった。そのため既に退官をして民間に天下りしていた。その人物を麻生氏は再び引っ張り出した。安倍氏が果たせなかった約束を代わりに実行してみせた。うるわしい友情物語と言うべきか、或いは私的に過ぎると言うべきか。とにかく我々が見せられているのは安倍麻生(AA)「お友達内閣」なのである。
(田中良紹の「国会探検」-「選挙に勝たないための戦術」より)
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ということである。

官房副長官というのは霞ヶ関官僚のトップで、事務次官会議を主催する官僚のなかの官僚である。その人物が「西松の捜査は自民党に及ぶことは絶対ない」と断言したというのだからただごとではない。
これこそ新聞なら1面トップの右肩、テレビにおいてもトップニュースであるべきだ。にもかかわらず、メディアは書くには書き、流すには流すが相当にトーンを抑えているように見える。
そもそもこれだけの重大問題にもかかわらず、いまだに「政府高官」と表記する神経が異常だ。
もちろん、彼らのなかではルールがあって、官房副長官は通常「政府高官」と書くことになっているわけだが、しかしことがことである。
今回、この捜査が国策かどうかが問われている場面においては、麻生のお友達で警察庁出身の官房副長官がこういう発言をしたということがなによりも重要なはず。それを書かなければ、このニュースの価値は激減する。にもかかわらず、検察によるウラの取れないリーク情報をトップでバンバンと垂れ流しまくる一方で、事実をできるだけ覆い隠して2番手、3番手に持ってくるということは、つまりメディアが権力の意図に徹底的に沿っているという証拠に他ならない。

昨日、21時のNHKニュース9を見たが、男性キャスターと記者が小沢への疑惑を強調し印象づけようと必死になる一方で申し訳程度に国策捜査批判にも触れていた。そのさまは出来の悪いズッコケコントそのもの。しかもこれに続いたニュースが、定額給付金をもらったお年寄りが「ありがたい」といいながら仏壇でチーンとやって手をあわせているシーンであった。

と、まあこうして見ていくと、今回の小沢秘書逮捕というのは、追い込まれたアソーが本当に単純に小沢を追い落とそうと画策しただけなのかもしれない。
だとしたらこれはもうレベルとしては三流以下の陰謀である。
だが、「ゴルゴ13」を愛読している男なら、「してやったり。これで定額給付金をばら撒けば、選挙はオレの勝つ」と考えても不思議はない。

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