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2008/10/01

“電池の時代“が暴く原子力産業の暗闇

今週の日経ビジネスは第一特集が「東京電力、新日石、トヨタも危うい 電池を制す者 世界を制す」だったので久しぶりに購入してみた。
メインタイトルのリードは以下のようになっていた。

21世紀の産業革命が起きようとしている。 長らく人類にエネルギーを提供してきた石油は、環境問題や枯渇への懸念で、主役の座から降りようとしている。代わって登場するのが、飛躍的な進化を遂げる「電池」だ。 「石油の世紀」から「電池の世紀」へのパラダイムシフトは、現在の業界序列を崩し、産業構造を一変させる可能性を秘める。今日の負け組みが明日の勝ち組となる「下克上」をどう生き抜くか。世界経済がかつてないほど不透明さを増す中で、新たな成長の糧を目指した戦いが始まっている。

この特集、一つ一つの記事は面白かったが、個人的には肝心な視点が欠けていた。それは電池の躍進によって原子力産業も衰退に向かうということなのだが、まあそれは日経の媒体に期待する方がムリな話で仕方がない。が、私はこの特集を読んで、ますます以前に書いた流れが強まっていることを確信した。

いま日本では官僚によるデタラメが次々に明らかになっている。厚生労働省、農水省、国土交通省、、、およそありとあらゆるすべての官庁が呆れるほどのデタラメをやっているわけだが、もちろん原子力行政もその例外ではない。
というよりもデタラメのなかでも特筆すべきデタラメをやってきたのが旧科学技術庁(現・文部科学省)である。
ここ最近の事故米や食品偽装問題の背景には官民一体となった深い闇があるように見えるが、原子力産業が抱える闇というのは、おそらくその比ではないだろう。
原子力発電所という巨大プラントの建設に関わる利権をはじめ、廃棄物処理に至るまで、官民一体となったおよそさまざまな利権が存在する。
一方、定期点検などの際に実際にメンテナンスに入るのは孫請け、ひ孫請けの労働者であり、彼らは被爆労働を余儀なくされているはずだが、この問題が表立って報道されることはほとんどない。
そうして石油資源のない日本では原発が必要、原発は環境にやさしい、などというデタラメが洪水のごとく溢れかえっている。

しかし、すでに十分行き詰まっている原子力発電は、電池の時代、とくに家庭用の燃料電池が普及した時に間違いなくトドメを刺される。
そのときこの産業が抱える途轍もない闇が一挙に明らかになるはずで、それは年金問題をも上回るほどの衝撃を日本中にもたらすだろう。
しかし、それを解決しないことには、後世(それは次の世代とかいうレベルではなく、ことによると数千年、数万年という単位である)に莫大なツケを残すことになる。

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