都知事で本当に良かった石原慎太郎
新銀行東京が大変なことになっている。
呆れる果てるのはこの銀行を設立した当事者である石原慎太郎が「私はジュリアス・シーザーでもアレキサンダーでもない。一人の発案では行政は動かない」などとうそぶいていることだ。およそ行政の最高責任者とは思えない無責任ぶりである。
そして、「ああ石原慎太郎は東京都知事で本当に良かったナ」と思うのである。
だって、もしこの男が総理大臣になっていたら、日本国民全体に大変な災難が降りかかっていただだろうから。
新銀行東京は行くも地獄、戻るも地獄ということらしい。どちらにしても今後、さらなる莫大な税金のムダ遣いが発生するとのことで、東京都民はお気の毒としかいいようがないが、“イシハラ被害”が都民の範囲内に止まって本当に良かったともいえる(東京都の規模はちょっとした国家並みだが)。
かつて浅田彰と田中康夫が「石原慎太郎はおかしな野心を持って総理大臣になられるよりも東京都知事でいてくれたほうがいい」という主旨のことをいっていたと思うが、まさにその通りの結果である。
しばらく前にまことしやかに語られていた石原新党結成→石原総理待望論のようなものがもし実現したらと思うとゾッとするではないか。
ま、その代わりに出てきたのが小泉であり、安倍、福田なわけで、石原だろうがなんだろうが国民的な被害は大してかわらないような気もするが、、、
それにしてもここ最近の流れを見ていると、大きなニュースがあってもすぐにまた次のニュースが出てくるために、どんどんそれ以前のニュースは報道されなくなり、忘れ去られていく。「あたご」の件はどうなったのか? 石破の責任はどこへ行った? 年金問題はどうなった? イラクの問題はどうなった? 食の安全はどうなった? 吉野家は牛丼を24時間販売することになったそうだがBSEは本当に大丈夫なのか? 柏崎の原発はその後どうなった?
ちょっと古い話だけれども、耐震偽装の時に当時の自民党幹事長だった武部は「悪者さがしをするとマンション業者はバタバタ潰れて景気に悪影響を与える」なんていったものである。思わず出た本音だったが、姉歯一人で事件はお終い。そんなはずはないだろう。
つまりすべての問題がまったく解決されていないのである。
そのツケはどこかで必ずくる。
それもドカンとくるはずだ。
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