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2007/10/17

バッシング報道の危うさ

前回、TBSの放送免許こそ取りあげるべきだと書いたが、これはもちろんテレビについてでありラジオの方はいたって真っ当だ。これはテレビとラジオが経営的に分離独立していることが大きな要因だろう。独立採算であるがゆえにラジオの経営は厳しいようであるが、しかしこの真っ当さを理解できるのは上質なリスナーであり、そこをセールスポイントにすれば広告営業の可能性はあるように外部からは見える。


14日放送のTBSラジオ「伊集院光 日曜日の秘密基地」のオープニングトークでは伊集院が沢尻エリカと内藤-亀田戦を引き合いにしてバッシング報道の危うさにについて語っていたが、これが非常に真っ当な内容であった。
それまで人気があったものを突然、突き落として全員で叩くという行為、さらに人気を上げるのに荷担していた当事者(亀田戦でいえばTBS)までもがそれに乗っかる構図は、メディアにいる側である伊集院をして「恐ろしい」と表現していた。
ちなみにこれと同様のことを言っていたのはやくみつるで、内藤-亀田戦後にワイドショー(web上で見たので番組名はわからない)に出演した彼は、亀田に物を申したさきがけのように言われることについて、「ここで調子をこくと、またいつ状況が大逆転して自分が叩かれるかどうかわからないので、できるだけ静かにしようと思っている」というような主旨のことを言っていた。

伊集院に話を戻すと、そのときに一例として挙げていたのがTBSの「サンデージャポン」だった。この番組は元々、亀田親子をさんざん持ち上げていたらしいが、先日の放送ではいきなり内藤をゲストに呼んで大々的に持ち上げていた(私はいつもこの時間はテレビを見ていないのだが、偶然、すべてではないがその放送を見ていた)。そのとき司会の田中裕二自身も「もうあっという間にコロッとかわる」というようなことを言っていたと思う(記憶が確かではないが)。つまり確信犯なわけだが、その豹変ぶりはやはり驚くべきもので、視聴率さえ取れればこれまでのプロセスには目をつむる、出演者やテレビ局のなかにその間の心の葛藤がまったくないというのであればメディアの状況は相当に深刻である。
そのことを同じTBSの系列で放送している自分の番組の中できちんと話す伊集院光は大したものだと思う。
その一方で、個人的には真っ当なメディア・リテラシーの持ち主に見える太田光があの番組に対してどんな感想を持っているのかは知りたいところである。

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