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2007/04/23

ずば抜けておもしろかったスペシャル番組

 少し前のことだが、週刊文春連載の小林信彦氏のエッセイに伊集院光のラジオ番組のことが書かれていた。そのとき小林氏は「伊集院という人は今が絶頂の時ではないか」というようなことを書いていたと記憶している。
 昨日までの2週間、ラジオ局は聴取率調査週間ということで、各番組がスペシャル企画を用意していた。もちろん私はいつものようにパソコンで録音して聴き続けているわけだが、、、

 以前にも書いたが私が聴いている番組はすべてTBSである。月曜日は2週間に1回、田中康夫出演時のアクセス、そして伊集院光の月曜ジャンク「深夜の馬鹿力」、火曜日は爆笑問題の火曜ジャンク「爆笑問題カーボーイ」、そして土曜日の「久米宏ラジオなんですけど」、「宮川賢のパカパカ行進曲」、日曜日「伊集院光 日曜日の秘密基地」を録音している。
 これらの番組は普段からそれぞれ十分に面白いが、とくにスペシャルウィークは力が入って面白い。
 そんななかでも昨日放送の「日曜日の秘密基地 伊集院光珍コレクション里帰りスペシャル」は飛び抜けて面白かった。「かった」と書いたが私はまだ最初の1時間半ぐらいしか聴いていない。いつもは通勤電車の中で聴いているのだが、昨日は何気なく、夜寝る前に聴いてみたのだが、眠るに眠れず、結局、1つの話題が終わるまで聴いてしまったのである。
 今回のスペシャルは伊集院光が骨董市やJRの忘れ物を販売するコーナーで購入してきた(そういう趣味があるとのこと)個人情報のつまったさまざまな珍品を、元々の持ち主に返そうというものである。その役はいつも出演している若手芸人が担ったのだが、のっけから4、50年前に撮影された数百点の写真をその持ち主に返すというもの(伊集院はこれを骨董市で5000円で買ったのだという)。
 先週、この番組の予告が行われていた時点から、そんなことが可能なのだろうかと思っていた。しかし実際に聴いてみると、これが下手なドキュメンタリーよりもはるかに面白いのである。ラジオという媒体は「運転しながら」「仕事をしながら」など「ながら聴取」が多い媒体だ。
 もし昨日、この番組を聴いてはいたが結末まで聴けなかったリスナーは、きっとものすごいフラストレーションが溜まったことだろう。実際、私は昨晩聴いた続きを今日の通勤電車の中でも聴いたのだが、途中でぷつんと切れてしまった時には「ひょっとして録音がうまくいかなかったのではないか」と焦った。これは携帯の電池が切れただけのことであったが、それでさえ「続きを早く聴きたい」と思ったものである。

 先日、広告代理店でラジオ局にいた人と話をする機会があった。その人物はラジオの広告セールスがいかに大変かという話をしていたが、こういう番組を聴くと、本当にラジオはまだまだいくらでも可能性があると私は思う。
 またラジオの電波というのはせっかくwebと相性がいいのだから、単に音声をネットに流すだけではなく、他にもいろいろと連動していくことができると思うのであった。

 それにしても小林氏ではないが、伊集院光のラジオにおける充実ぶりというのは本当にめざましいものがある。欠点があるとすれば、あまりにも番組としての完成度が高いがゆえに「ながら聴取」になじまないことだ。私の中では伊集院は現在、間違いなくナンバーワンパーソナリティであり、久米宏や永六輔も越えている。

 その伊集院の番組に投稿をしてみた。ラジオに投稿するのは25年以上ぶりのことである。読まれるかどうか、、、かつて味わったドキドキ感が少しだけよみがえってきた。

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