それでも怒らない日本人
昨日、クルマの中でラジオを聴いていたら、みのもんたが銀行に対する怒りを話していました。
いわく公的資金を投入して救済したのに、いまや大儲け。そのくせ金利はゴミみたいなもので税金もろくすっぽ払っていない。銀行は大きすぎて潰れると社会的に問題になるから救うけど、地方の商店は潰れようがなんだろうがかまわないというのはおかしいだろっ、、、と。
御説ごもっとも。確かに銀行というのはろくなものではありません。
私も昨年、以下のような話を聞いて怒るやら呆れるやら、、、
私は昨年、とある銀行(いわゆるメガバンク)で住宅ローンを組みました(正確には買い換えをした)。
そのときに銀行員と話をしていてときのこと。
そもそも銀行というのはバブルの時代以前からふざけたところで、自行の行員には一般の金利よりもはるかに優遇した利率で住宅ローンを貸し出していました。それは知っていたので、私と同年輩の行員(彼も住宅ローンを組んでいるという話でした)に、「どうせあなたがたは、われわれより低い金利で借りてるんでしょ? いいよね。おれにもその金利をあてはめてよ」と水を向けると、「いやー、さすがにいまはそれはないんですよ」とのこと。「ふーん、じゃあ聞くけど、あなたは金利は固定?変動?」と聞くと「変動」とのこと。
ほほー、それはこのご時世、先行きを考えるとリスクが大きい。「オレは怖くてそんなことできないなあ」というと、彼は平然とこう言ったのでした。「われわれの場合はキャップがついているんです。だから金利が上がった場合、そのキャップまでなんです」。
これにはビックリしました。住宅ローンを変動で借りた場合、金利上昇というのは大きなリスクです。もしドカンと金利が上がった場合、銀行は変動でお金を借りている人がたとえ苦しくなってもガンガン取り立てるでしょう。ところが、自分たちにはその金利にキャップがついていて、一定以上は上がらないというのです。
私は日本という国は北朝鮮と正しく同じ意味で独裁国家だと思っています。独裁の主体は官僚であり、その官と癒着した政界・財界が国民の金(=税金)の掴み取り合戦をしているのです。その一方で戦後、文部省が国民から思考能力を奪う教育を施した結果、それが見事に結実、いまや日本国民は目の前で滅茶苦茶な不平等が行われても暴動の一つも起こさず、自分たちよりもさらなる弱者へ向かってのイジメで気分を紛らわす始末。
この状況は小室直樹氏がよく指摘するところの、まさしく「アノミー」ではないかと思います。
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