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2006/10/31

iPodでAMラジオを聴く

 私はラジオ、それもAM放送が好きです。これはもうはるか昔、小学生の頃からで、以来AMラジオを聴いており、クルマの中でもAMラジオを聴いている時間は少なくありません。 さて、そのAM放送をmp3のデータにしてHDDプレーヤーで聴けないか、、、とずっと思っておりました。
 

 ま、これはトークマスターというAM/FMチューナーつきのMP3レコーダーを買えば簡単に解決します。ただしメモリが少なく、そのわりに高いという欠点があります(もともとNHKラジオの語学講座を録音してそれを出勤途中に聴くというニーズのために作られたもののようで、販路も電器店ではなく書店においてあります)。
 といことでこのトークマスターを買うのは逡巡していたのですが、radio SHARKというUSBから電源をとるラジオがあることがわかり、早速、秋葉原へ行って購入してきました。これは9000円弱したのですが、手持ちのiPodを使用できるので投資はこれだけ。あとはパソコンとつなぎ、いくつかのフリーソフトをダウンロードして設定することで、AMラジオの番組をタイマー予約でどんどんパソコンに録音することが可能になりました。あとはデータをiPodに移して出勤途中、あるいは営業先への移動途中に聴くわけですが、この環境は想像以上に快適です。
 ちなみに先週末、私が録音した番組は(すべてTBS)
  永六輔の土曜ワイドラジオ東京
  久米宏のラジオなんですけど
  宮川賢のパカパカ行進曲
  伊集院光の日曜日の秘密基地
 です。すべてクルマでの移動中などには聴いていたのですが、なかなか全部を聴くことができずに残念だなあと思っていたもの。これらの番組を改めてきちんと聴いたわけですが、そこで再確認したのは「ラジオは面白い」ということ。「パカパカ行進曲」のように単純に面白い番組もありますが、その他の番組はメディアとしての役割も十分に果たしています。少なくともテレビ、新聞のヘタレぶり、内容のなさぶりに比べれば、圧倒的に充実しているといえるでしょう。
 たとえば「日曜日の秘密基地」の「日曜ゼミナール」のコーナー。今回のテーマは「裏金」で光浦靖子が解説したのですが、そこで語られる公務員の裏金の実態には呆れるばかり。日本という官僚独裁国家が、旧ソ連という官僚独裁国家の末期と同じく腐敗しきっていることがよくわかりました。もうこの状況は小室直樹氏的にいえば「アノミー」です。ソ連はその後、崩壊したわけですが、日本はどうなるのでしょう?
 --なんてことを考えさせられる内容でした。
 この10月から土曜日の13時というのはTBSが久米宏、文化放送がみのもんた、ニッポン放送が小倉智昭がそれぞれキャスターをつとめています。文化放送のみのもんたは87年から続けているそうで、一方、久米宏は土曜ワイドラジオ東京以来のはずで20年以上ぶりにこの時間帯で復活したと思います(この番組は愛聴していた)。
 久米宏が久しぶりにラジオ番組を持つことになったとき、テレビではもはや番組を持てないからだというような解説をする記事をみかけましたが、おそらく違うでしょう。かつてラジオをやっていて、その後テレビでも活躍した人ほど、もう一度ラジオをやりたくなるものなのです(これは実際にある人から聞いたことがある)。
 みのもんたにしても「ラジオは局がやめてくれというまで絶対にやる」といっているそうです。彼らはラジオがテレビよりもはるかに自由なメディアであることを知っているのです。
 いわゆるテレビ、ラジオ、新聞、雑誌というかつての主要四媒体のなかで、最初に広告費でネットに抜かれたのはラジオです。ネットという媒体が爆発的に伸びていくなか、かつての四媒体の広告が不可逆的に減っていくのはおそらく間違いないと思いますが、しかしラジオという媒体は残るのではないかと私は思っています。というのも一つにはラジオには災害時の社会的インフラという側面があるからですが、ポッドキャストが普及する一方で全国のラジオ局の番組をネット経由で聴けるようになれば、それはそれで広告的な価値も上がると思われます。
 関西以外の人が道上洋三の放送を、名古屋以外の人がつボイノリオの放送を普通に聴けるといようになると、それはそれで面白いことが起こるし、広告を集める手段も増えるでしょう。
 とりとめがなくなってしまったのでこのへんでやめますが、最後に一つ、いま一番の楽しみは田中康夫が出演するアクセスを録音することです。

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