« 数十年に一度の偉業? | トップページ | 盗まれた都市 »

2006/07/21

読売新聞のニュース感覚

 私は別に熱心な新聞ウォッチャーではないのですが、しかし思わずのけぞってしまう記事を見たので書きます。
 その前に、、、
 八木啓代さんの日記には、イスラエルのレバノン攻撃のことが書かれています。いわく「本格的な“民間人の大虐殺”」と。
 そして、最後は
*****
もともと日本人は国際ニュースに感度悪いんですが、今回のはちょっとひどくないかい? 特に朝日新聞など、すでに死んでいる感じがします。行きの飛行機で読んだル・モンドなんて、ジダン頭突き問題も吹っ飛んで、ほとんどこのニュース一色の記事だったのに....。
*****
 という文章で締められています。
 そこで本日の夕刊です。

 ま、さすがに腐っても朝日なのかどうか、1面トップはベイルートに入った記者からのルポです。「空爆で完全に崩壊した商店街」というキャプションのついた写真も大きく掲載されています(撮影は記事を書いた記者)。記事のタイトルは「暮らし壊滅 ベイルート南部ヒズボラ拠点」となっています。
 一方、日経は2面の「ニュースの理由」で今回の軍事攻勢の解説をしています。毎日新聞も8面でやはり記事を書いています。
 そこで本日の真打ち、読売新聞の登場です。
 1面を見てみます。そこには本日の夕刊のトピックが書いてあります。ん? どうやら15面の「地球びっくり箱」というコーナーに「男性ベリーダンサー レバノンで大人気」という記事があるようです。小さな写真の下には記事のトピックがあります。そこには「レバノン・ベイルートで、大人気の男性ベリーダンサー、モスバ・バールベキさん(35)の魅惑の舞台を見た。あやしい色気の漂う情熱の踊りで、イスラム社会のタブーに挑んでいる」と書いてあります。なにやら興味をそそります。すぐに15面へ行きたいけど、一応、2面をチェック。1段で「地上戦で2人死亡 イスラエル軍」というタイトルの15行の記事と「アナン総長と協議 ライス長官」というタイトルの7行の記事がありました。その上の写真は「ヒズボラとの戦闘で死亡したイスラエル兵の葬儀に参列し、嘆き悲しむ仲間の兵士たち(AP)」とキャプションのついた写真。
 そしていよいよ15面です。「地球びっくり箱」というコーナーはこの面の半分ぐらいを締めています。下段は全5段の広告なので、このページの記事の4分の3ぐらいが「地球びっくり箱」です。
 タイトルは「ベリーダンスゲイ達者」。リードは「レバノンの首都ベイルートで中東イスラム社会でタブー視される、男性ベリーダンサーが人気だ。きらびやかな衣装で肢体をなまめかしく動かす女性ダンサーとは趣を違え、男の妖しい色気を発散する“舞王”モスバ・バールベキさん(35)。幾多の戦火に耐え、なお文化を愛してきた、この国の厚みを見る思いがした。(ベイルートで、岡本道郎、写真も)」。そして「クラブの舞台で、妖しい色気をふりまくモスバさん」の写真が3点。あとは6段の記事です。
 これ以上は引用しません。とりあえず朝日と読売の紙面を見比べていただくのが一番かと思います(図書館とかで)。
 私も基本的にはPANDORAさんと同じく朝日新聞はすでに死んでいると思いますが、この記事を見ると読売はすでに100ペンぐらい死んだかな、、、

|

« 数十年に一度の偉業? | トップページ | 盗まれた都市 »

コメント

この記事へのコメントは終了しました。

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 読売新聞のニュース感覚:

« 数十年に一度の偉業? | トップページ | 盗まれた都市 »