サッカー日本代表は、南米選手権に出場するべきだ
昨日、↓のニュースを見て胸が熱くなった。
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サッカー、日本出場辞退再考促す
【リオデジャネイロ共同】アルゼンチン・サッカー協会は5日、東日本大震災の影響で南米選手権(7月・アルゼンチン)の出場辞退を申し入れた日本に対し、再考するよう促したことを明らかにした。再考期間は10日間としている。5日、日本協会の小倉純二会長が大会開催国の理解を得るため、アルゼンチン協会のグロンドーナ会長と会談した。小倉会長は4日、7月のJリーグ開催で代表チーム編成が困難になったことなどから、大会を主催する南米サッカー連盟のレオス会長に辞退を伝え、了承されている。
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サッカーの日本代表は南米連盟からの招待を受けて、7月の南米選手権への出場が予定されていた。1次リーグの対戦相手はコロンビア、ボリビア、そしてアルゼンチン! 今年1月、アジアカップに優勝した日本としては、早々は訪れない強化の機会であるだけに、私もこの大会を楽しみにしていた。
ところが、、、
震災の影響からJリーグの日程が厳しくなり、代表を編成できないということで、日本協会は辞退を申し入れたのである。
このニュースを最初に見た時、私はガッカリするとともに、むしろこういう時だからこそ日本代表は南米選手権に出場して欲しいと思ったものだった。そこへ舞い込んだのが冒頭のニュースだ。
で、まあ以下は私のまったく根拠のない憶測である。
アルゼンチン協会とて、日本が未曾有の国内に直面していることは百も承知、二百も合点だろう。にもかかわらず、辞退を申し入れてきた日本協会に対して彼らは「考え直してはどうだい?」と言ってきた。
それは、なんとなれば彼らがフットボールの持つ力を知っている、、、というか確信しているからではないかと。
思えばアジアカップ優勝で日本中が沸いたのは、3.11のわずかひと月ちょっと前のことであった。その余勢をかってJリーグが開幕した直後に東日本大震災が起こった。
暗転。
あまりにも大きな震災の爪跡、そして勃発した信じられないほど大きい原発のリスク。
そうしたなかで3月29日に行なわれた復興支援の日本代表対Jリーグ選抜のチャリティマッチ。
もちろん私もテレビの前で食い入るように見た。多くの人が同じような思いでこの試合を見て、遠藤と岡崎のゴールに喝采を送っただろう。
そうして後半、訪れたカズのゴール、、、、、
いつ以来なのかもわからないほどに久しぶりのカズダンスを見た時、私はテレビ画面の前で「やっぱりキングはキングだったんだ!」と叫びつつ、「真っ当に努力をしている人は必ず報われるんだナ」という当たり前の事実を再認識した。
一方、福島で起きている原発事故は、デタラメのツケである。どこかの知事が「天罰」などとのたまったが、バカなことを言ってはいけない。東京電力はひたすらに利益を上げるため、ムチャクチャなコストダウン=安全マージンの削減を断行し、マスメディアや学会にはカネをバラ撒くだけバラ撒いて買収した。その莫大なデタラメのツケが日本国民どころか世界中の人びとまでをも巻き込むほどの大きなツケをもたらしたのだ。
第二次世界大戦で敗戦国となった日本とドイツの大きな違いは、戦後、日本が経済で復興を目指したのに対してドイツはスポーツで復興をしようとしたことだ、、、という話を聞いたことがある。両国はどちらも見事な復興を果たしたけれども、しかし日本はその経済優先思想のなかで大きな歪みをため込んでいった。その歪みが極限にまで達した末に爆発したのが、今回の原発事故ではなかったか。
ま、これはあくまで個人的な意見であるが、であるとするならば次なる復興は経済優先とは別の道を目指すべきでないかと思う。その時、たとえばJリーグが掲げる百年構想は大きなヒントになるような気がする。
だからこそ、日本代表は南米選手権に行って欲しい。私は切にそう思うのである。
※と、このエントリーを書き終わってネットを見たら、↓のようなニュースが流れていた。
・日本が出場可否再検討、南米選手権
日本協会の英断を望みたい。
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