2012/08/11

伊集院光の原発廃止論

久しぶりにラジオネタを(元々、このブログは政治やら原発のことやらばかりを書いていたのではなく、私の好きなAMラジオの話なんども好き勝手に書いていたのである)。

今週、月曜日深夜の関東圏のAMラジオ放送は、すべて「なでしこ対フランス」の試合の中継だった(それも音声はすべて同一。これを伊集院光は「バカですよね」と言っていたが、いたって同感)。
結果、深夜放送のキー局は通常の番組を流さなかったが、ネットしている局向けには通常の番組が放送された(これを「裏送り」ということはラジオマニアの私も初めて知った)。
したがって、私の愛聴番組である「伊集院光 深夜の馬鹿力」も関東では聴くことができなかっのだが、幸いなことに地方の友人が録音してくれて、その音源を貸してくれたので、この「裏送り」の番組を聴くことができた。

とはいっても、やはり関東圏のリスナーに配慮して、今回の放送はいつもやっている通常コーナーはなく(といっても「深夜の馬鹿力」の場合、伊集院のフリートークが圧倒的に長いのだが)、リスナーから来た質問に伊集院が答えていくという形がとられたのだが、そのなかに「最近、原発反対のデモが金曜日に行われていますが、伊集院さんは原発の再稼働についてはどう思われますか?」という質問があった(おそらくこういう質問も、通常放送であれば絶対に読まれないだろう)。
以下が、伊集院のそれに対する答え。

 えーと僕はですね、再稼働するしない、廃止するしないっていう議論より先に、“原発がなくなったほうがいい派”としては、国内の原発のなかで、まずこれはないねというものをすべて廃炉にするから始めたほうがいいと思うんです。
 結局、いまの段階だとゼロか100かみたいな議論に絶対なっていく、これはあまりスピード感があるものとは思えないんですよ。だから真ん中に、頭がいいというか悪知恵が働くというか、うまく揚げ足が取れたりとか理詰めでいける人が、じゃあそのいまある原発のなかで順位をつけてくださいと、いろんな総合的に安全だったり必要だったりしていくと、少なくとも今の稼働率でこの夏乗り切れているということは、いらないものが相当にあるはずなんです。そのいらないものに関して、廃炉の確定をガンガン出していった方がいいと思うんです。そうじゃないとなか、なかちゃんと実利が取れないような気がして……。
 なんでしょうね、今まで原発って安全と言われていたことも危険って言われてきたことも、どれもこれも、危険度ですら、原発を作ってる人側から教わったことばっかなような気がするんだよね。
 だからもう今や、たとえば歴史の教科書が全部ウソでしって言われたのとあんまり変わってないから、どうしていいかわからなんですよ、何か自分の中で原発に関して。ただこんなになくていいことは少なくても確定でいいだろうっていう、それだけでもやっていく価値はある気がするんだよね。
 そうじゃないと裏表ゲームになった時に、全部取られる、全部稼働に近いような状況が起こるような気がするんで、まず少なくとも全廃する、もしくは全稼働するという話をいった置きましょうと。少なくともいらないものを全部壊し始めましょうよという、停めて廃炉にすることをしましょうというのをやるのはいかがでしょうか?

ちなみに、伊集院は昨年3・11以降、つい先日まで奥さんと別居していた。
そもそも伊集院は大変な愛妻家だが、震災や原発の影響を心配して、奥さんを和歌山の実家に帰していたのである。

さて、そういう伊集院の原発廃止論はなかなか面白い。
確かにそういうモノ言いをしてみて、電力会社がどう出て来るかというのは見てみたい気がする。
だが──。
おそらく、こういう案を出しても、原子力ムラは一切、受けつけないだろう。
なぜなら、廃炉にしたら原発を解体しなければならない。ところが、このコストがどの程度になるのか皆目見当もつかないからだ。
しかも、そこから出て来る膨大な放射性廃棄物の最終処分地はどこにもない。
だいたいが、この放射性廃棄物は万年単位での管理が必要だが、なにしろ原子力ムラの連中は、福島第一原発を襲った津波は千年に一度のものだから想定外と言っているのである。そんな連中が万年単位の安全など確保できるはずもないのである。というか、そもそも万年単位の管理が必要という時点で、小出助教がおっしゃるように、それは科学ではない(ところが、実際にはその研究にもジャンジャカとカネが投入されている)。

伊集院も言っているように、現状ですでにこのクソ暑い夏を乗り切れている。ということは、原発はほとんど必要ない。だが、これを停止したが最後、電力会社には天文学的な額の廃炉コストが降りかかってくる。
東京電力について言えば、さらに福島第一原発処理という天文学的額のコストがプラスオンされる。
もし、このコストが降りかかってきたら、電力会社はどこもかしこも大苦境に陥る。
それだけは自分たちの生きている間は避けたい。だったら危険だろうがなんだろうが、とにかく動かしちまえ。後世に生きる人たちのことは知ったこっちゃないというのが、原子力ムラの立場だろう。
要は、自分たちが見たくないものを見ないために、危険を承知で原発を動かそうとしているのである。

昨日は消費税増税の法案が可決された。
野田という日本の憲政史上稀に見るウソツキ男は、「孫子の代にツケを残さない」ための決断だという。
誰が信じるか、そんなこと(財務省 外国格付け会社宛意見書要旨)。

一方、原発は作って稼働してしまえば、万年単位のツケが孫子の代に必ず残る。しかも、事故が起きればさらなる悲劇が起きる。
誤解を恐れずに言えば、たとえ財政が破たんしても山河は残るが、原発が事故を起こせばそれも残らないのである。

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2011/12/31

2011年の○と×

今年は人生49年でもっともひどい年であった。
ということで2011年の○と×、というよりも×と○。

最大の×はもちろん東京電力福島第一原発の破局事故。
私は当ブログで、原子力発電所が破局事故を起こす可能性は十分にあり、しかも電力会社ほどデタラメなものはないということを再三、書いてきた。
たとえば↓

・北朝鮮についての続き

・予定調和国家

・北朝鮮よりタチの悪い会社

・不敬企業、不敬メディア

しかし、それにしても、ここまでの事態(原発3機がメルトスルー、さらに使用済み核燃料のつまったプールのある建屋がボロボロ)が起きると、驚愕、慄然とするより他はなかった。
しかもさらに驚くべきことは、ことここに至っても、マスメディアはほとんどまともな真実を伝えないことである。
私はいまでも事故直後の春先、テレビに流れた東京電力のお詫び広告についてこだわっている。
あの時の広告の実施料金はいくらだったのか?
東京電力はダンピングが激しい広告業界にあって、間違いなく正規料金を支払うクライアントである(なにしろ総括原価方式だから、広告料金の値引き交渉などする必要がない)。その東電が、あのお詫び広告で正規料金をメディアに支払ったとしたら、それは福島県民の補償よりもメディア対策を優先したことを意味する(もちろん広告代理店にもマージンがガッポリ入る)。
そして、調べる手立てはないけれども、3.11後のメディアの状況(とくにテレビ)を見ると、相当に高い確率で正規料金での取引がなされたのだと私は思う(金平茂紀なんぞは、まず自社の広告局へ行って、お詫び広告の料金を調べるべきだろう。なにしろ自分自身の給料の中に東電からのカネが入っている可能性があるのだから)。

・原発広告とメディアの関係(2011年3月2日記)

・広告不況がもたらすマスメディアのもう一つの劣化(2011年2月7日記)

東京電力とマスメディアに最大の×。

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『東京電力福島第一原発事故とマスメディア』
※紀伊国屋BookWebやソニーリーダストアなどへは左のリンクから。

同じく野田政権に最大の×。
私はかねて、少しの例外をのぞいて、「新政権は最悪を更新する」と思っているのだけれども、まあ野田政権はもちろん例外ではない。
しかし、この政権こそ独裁権力としての霞が関にとっては予定通りにできたもだろう。
思うに、ある時期から霞が関は自民党政権の存続を諦め、いずれ政権交代が起きることを視野に入れた。
しかし、ここで小沢一郎に政権を取られてはなんとしても困る。そこで、小沢一郎の“政治とカネ”のスキャンダルを捏造して、次期総理大臣が約束されていた小沢を民主党代表の座から引きずり下ろした。
ここで私は思うのだが、もし小沢が政権交代時にそのまま総理大臣となっていたら、今とはずいぶんと異なった世の中になっていただろう。そして、間違いなく東日本大震災、そして福島原発破局事故に対する対応も違ったものになっていたと思う。
その意味で、あの時に小沢スキャンダルを仕掛けた連中は万死に値する。
ということで検察と検察審査会に最大の×。

以上、こうして見ていくと2011年に起きた不祥事、不幸は、すべて日本のこれまでの権力機構の腐敗に由来していることがわかる。
ところが、依然としてこの体制は続いているのである。そして、そうである限り、私は第二の破局(「野田破局」)が来ると予想している。
なにしろ、放射能による災害は今でも続いているのであって、しかも広まっている。
「来年はいい年にしましょう」とは年末の決まり文句だが、残念ながら核による災害というのはわれわれの人智に及ぶところではなく、これから年を追うごとに状況は悪くなるだろう。

悪い話はこれぐらいにして、あとはサラッと。

ネットメディア、自由報道協会に○。
東京電力の会見を中継し続けた岩上安身氏のIWJは、絶望的なマスメディアと真逆の可能性をますます広げている。

東京新聞に○。2年ぶりぐらいで新聞購読を再開。「こちら特報部」は素晴らしい。

facebookに○。複数の小学校時代の友人を発見。

「久米宏ラジオなんですけど」と「伊集院光 深夜の馬鹿力」に○。
この二つの番組は相変わらず愛聴しているが、とくにラジオにおける久米宏の存在感は圧倒的。番組の企画力も素晴らしい。ちなみにこの二つの番組は同じプロデューサー。

しかしながら、総じてTBSラジオに×。
私は長らくTBSラジオがメインのリスナーだったが、上記の番組以外はもうあまり聴かない(永六輔さんの番組と「宮川賢バカバカ行進曲」「安住紳一郎の日曜天国」は聴くが)。TBSは伊集院に土下座して、日曜の午後に戻ってきてもらったほうがいいです。

逆に文化放送に○。
吉田照美の番組はとくにイイ! その他の番組もなかなかよく、平日につけるラジオはすっかり文化放送になってしまった。

立川談志師匠の訃報に×。しかして落語界のますますの活況に○。
個人的には今年は柳亭市馬を聴いた一年。
その市馬の年末の「年忘れ市馬落語集」に○。
この会に出演していた春風亭一之輔と桃月庵白酒に○。

中日のセ・リーグ優勝に○。そして落合監督の退任に×。
ま、来年のプロ野球はもう巨人で鉄板でしょう。

浦和レッズに×。来年は少しはよくなるかな。

最後に母校のサッカー部に○。
最近、スポーツはすべてダメダメなわが母校。ところが、サッカー部が関東大学リーグで初優勝。
大学選手権(インカレ)も決勝へ。
攻撃的で華麗なパスサッカーで、是非とも初出場、初優勝を!


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2010/12/31

今年の○と×

今年もお世話になりました。
締めくくりとして、個人的な○と×をアップします。

まずは菅政権と民主党に過去最大の×。
年末にきて、この政権はついに国民総背番号制の導入を進めることを決めたという。

・低気温のエクスタシーbyはなゆー
年末のドサクサにまぎれて「共通番号制度(国民総背番号制)」導入決定

日本は霞が関による超管理独裁国家であるというのが私の持論だが、国民総背番号はその霞が関の悲願である。来年はこの制度導入のための大キャンペーンがマスメディアを中心に行われるのだろうが、どんなにメリットがあろうとも、現在の霞が関体制においては、独裁の効率化、つまりさらなる国民締め付けの道具でしかない。

・本のセンセのブログ
「日本一新の会」代表 平野貞夫氏による論説~@jaquie35さんの連続つぶやきより編集

マスメディアに×。
もともと日本の記者クラブ制度というのは、霞が関からの情報下げ渡し制度でしかないわけだが、それにしてもここ最近のマスメディアの劣化は凄まじい。おそらくそれは、広告収入の激減による経営悪化と無縁ではないだろう。マスメディアは、これまで濡れ手に粟の莫大な広告収入を得てきた。それが社員の高収入を支えてきたわけだが、もはやその原資がない。かつてのようにマスメディアに気前よく正規料金を払って広告を出してくれるクライアントは、非常に少ない。逆に言えば、いまでも正規料金を払って広告を出してくれるクライアントに対しては最上級のもてなしをする必要がある。ちなみに、政府広報や電力会社の広告というのは、いまでも正規料金である。

TBS(テレビ、ラジオとも)に×。
マスメディアの中でも、とくにTBSの劣化が著しい。テレビはともかく、私はラジオについては評価してきたのだが、今年はアクセスという非常に重要な番組が姿を消した。また、平日の帯の番組も、その内容については「?」がつくものが多い。その結果、録音をして聴く番組以外は、文化放送にダイヤルを合わせる日が多くなっている。ということで文化放送に○。
ただし「伊集院光 深夜の馬鹿力」、「久米宏 ラジオなんですけど」、「安住紳一郎の日曜天国」は今年も○。これまで伊集院、久米は名人だが、安住は実力のある真打だと思っていたが、今年は名人への道を歩み始めたと思う。
TBSに話を戻すと、この会社は横浜ベイスターズの売却にも失敗したことも含めて、経営陣に根本的な問題があるように見える。ちなみに今年、書こうと思って書けなかったエントリーの一つは「TBSの心ある社員のみなさん(とくに若い方)へ」というタイトルであった。これはまた来年に。

radikoに○。

USTREAM、twitter、ニコニコ生放送に○。マスメディアが劣化してもまったく困らないのは、ネットから正しい情報が入ってくるからである。この流れはもはや止めようがない。発言の場をネットに移した小沢一郎の戦略は正しい。

有田芳生さんの参議院当選に○。ダメダメな民主党ではあるが、個々には素晴らしい議員がいる。ここ最近の有田さんの活動を見ていると、選挙を手伝って良かったと思う。

森ゆうこ議員に○。素晴らしいのひとこと。

小室直樹先生の訃報に×。
↓は会社のロッカーを整理していたら出てきた本。目次トビラには先生のサインが入っていた。
この本の中に練馬のアパート時代の小室先生の貴重写真が載っている。最初はスキャンしようかと思ったが、ちょっと考えてやめました(笑)。

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中日ドラゴンズのセリーグ優勝に○。日本シリーズ敗退に×。
昭和49年、巨人の10連覇を阻止して以来のドラゴンズファンである私にとって、この年の日本シリーズで敗れたロッテに再び負けてしまったのは残念で仕方がない。ただし、落合監督に対する信頼は微動だにしない。落合博満は平成の川上哲治である(関連エントリー→落合博満は“深い”)。

ワールドカップ日本代表に○。岡田監督、悪口を言ってごめんなさい。駒野のPK失敗は、ドーハの悲劇と同じく、サッカーの神様が下した「ベスト8はまだ早い」という裁きなのだと思う。

ザッケローニ新監督に○。ヨーロッパでは「終わった人」という評価もあったが、その風貌を見ていると、「日本もやっとサッカーの本場から監督を招へいできるようになったんだナ」という感じがする。もちろん、オシム監督も素晴らしかったが、ザッケローニにはテレビでよく見るヨーロッパの一流クラブの監督という雰囲気がある。そして、いかにもイタリア人しらいファッション。いずれ男性ファッション誌(「LEON」あたり)の表紙を飾るのではないだろうか。

浦和レッズに×。フィンケ監督の辞任は仕方がないと思う。

最後に自分のことについて。
25年間勤務した会社を辞めたことに△。この判断が正しかったのかどうかは、まだわからない。
ちなみに、すでに少々やっているのだが、来年からは本格的に電子書籍に関わる仕事をする予定です。
また、「ドキュメント出版社」のつづきも当ブログでは折をみて書いていこうと思う。とりあえず今考えているのは、私が創刊から休刊まで広告営業を担当した「VS.」(バーサス)というスポーツ雑誌についてである。

以上、今年の○と×、そして△でした。

ではみなまさ、良いお年をお迎えください。


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2010/12/17

伊集院光、東京都青少年健全育成条例改正案について語る


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