2012/02/29

万死に値する菅直人、枝野幸男は即刻議員辞職するべきだ

とにかくまずは下に貼りつけた動画を見ていただきたい(約1時間)。
私はこの動画の存在をブログ「EX-SKF-JP」様のエントリーで知った。
ありがとうございます>「EX-SKF-JP」様

この動画は2月23日に放送されたBBCのドキュメンタリー「Inside the Meltdown」である。ナレーションは英語だが、インタビューを受けているのはすべて日本人なので、英語が分からなくても見る分には支障はない。

民間事故調の報告書が出て、菅直人への対応に批判が集まっているが、私は「ただちに問題はない」と言い続けた枝野幸男もまた万死に値すると思う。
しかもこの時、枝野は「原発被害が拡大する『悪魔の連鎖』を懸念し」ていたのであり、「(昨年3月)14日から15日にかけては、(原発被害の連鎖の)可能性もあるのではないかという強い危機感を持ちながら仕事をしていた」のだという。にもかかわらず、「専門家でもない私が個人の印象として、『私はこう思う』と申し上げる立場ではない。」ので、この専門家でもない男は「ただちに問題はない」と言い続けた。

当時、枝野には家族を首都圏から逃がしたのではないか?という疑惑があった。もちろん、それが本当かどうかはわからないが、少なくとも枝野を含めた政府関係者は発表とは裏腹に、現実がとてつもなく過酷な状況であることを理解していたわけで、そうと知ったら家族を逃がしたとしても不思議はない(枝野の件は、メディアがちょっと気合いを入れて調べれば、すぐにわかることだろう)。
実際、3.11の翌週に家族を関西へ逃がした知り合いの話では、この時、平日にもかかわらず東京駅で新幹線の乗車券を求める窓口は長蛇の列だったそうだ。

一方、それとは知らない国民は、枝野の「ただちに問題はない」を信じて通勤、通学を続けていた。
有史以来最大級の原発事故が起こり、現に進行中だったにもかかわらず、時の政府は国民に一切、真実を知らせなかった。東京電力は現場を放棄して撤退したい(=世界中に放射能を蒔き散らかしてもやむなしと判断していた)という状況であったにもかかわらずである。
これはもう、どこぞの独裁国家が国民に対して情報隠し、操作をしているとかなんとかいうレベルではない。

※おそらくSPEEDIの存在を知らなかったというのもウソだろう。
・低気温のエクスタシーbyはなゆー
「〔原発事故〕菅直人首相(当時)が「SPEEDI」の存在を知っていた傍証」

そこでもう一度、「Inside the Meltdown」の以下の部分を見ていただきたい。

「最悪の場合、200キロ、250キロ、300キロの範囲まで逃げなければいけない。そうなると首都圏が全部機能マヒする。ということは事実上、日本が機能マヒしかねない」と菅直人はいう。
おそらくこの「機能マヒ」という言葉の非常に大きな部分は、「経済的な機能マヒ」にあると私は思うのだが、もしそうだとするとこの国家は原発で最悪のシナリオが起きた時に国民が被るリスクと、経済的な機能マヒとを天ピンにかけて後者を選んだことになる。
つまり国民の命と安全を守ることが、この国ではファースト・プライオリティではなかったのだ。
政権交代時の民主党のキャッチフレーズは「国民の生活が第一」だったが、菅政権においては「国民の命と安全が第一」ではなかった。そして、これは自民党政権時代もそうであったが、この国の真の権力者にして独裁者である官僚の一貫した考え方である。
「それでも首都圏が機能マヒに陥らなくて良かったじゃないか」という意見もあるかもしれないが、私はそういう問題ではないと思う。

そしてもう一つ、原発事故は今現在もまったく収束していないどころか、一体、炉の中がどうなっているかもわからない。にもかかわらず野田現政権は、「冷温停止状態」という大ウソをついている。
おそらく、一般人の年間の被曝限度は1ミリシーベルトまでという従来の法律を遵守するならば、依然として相当程度の機能マヒが起こる可能性は強いだろう(なにしろその地域は広範である)。
ところが、日本という国家はその基準自体を変えてしまった。京都大学の小出裕章助教がたびたび指摘している点であるが、これはもはや法治国家ではない。では、なぜそんなことをするかというと、「機能マヒ防止=経済(カネ儲け)最優先」であるからだ。

今回の福島第一原発事故は、長く後世にまで重大な影響を与えるもので、今生きている人間にはその結末がどうなるかは誰にもわからない。
であるならば、今、経済的に三等国、四等国になったとしても、少しでも後世への影響を減らすべきだと私は思うのだが、現状ではそのような考え方はこの国の既得権益者には微塵もない。つまり、現在の自分たちの生活さえ維持できれば後のことは知ったこっちゃないのだ。
しかもそのために原発の再稼働も狙っており、それを率先する経産大臣が日本国始まって以来の大ウソつき・枝野である。
どうなってるんかいな、この国は?

本来なら、菅直人と枝野幸男は即刻、議員辞職である。収束宣言をした野田、そして細野も同罪だ(この連中に議員年金など一銭も支給する必要はない)。
また、東京電力の経営陣も逮捕するべきである。
そして、直ちに福島第一原発に関する情報をすべて公開し、どんな犠牲を払ってでも年間1ミリシーベルトを越える地域に住む人々は移住させ、事故のこれ以上の拡大をまずもって止めなければならない。
そのために、経済が混乱しようが首都機能が多少なりともマヒしようがそれは仕方がないし、東京電力が潰れようが、それこそ知ったことではない。
なんとなれば、破局事故はもう起きてしまったのだから。
私は今の日本にとってもっとも大事なのは、国民全員が、福島第一原発の事故とはそれだけのものだったということを正しく知ることだと思う。

※それにしてもBBCと日本のマスメディアとのクオリティの差は絶望的だ。


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2011/09/12

鉢呂辞任と柳田辞任の共通点

今回の鉢呂経産相の辞任騒動を見ての私の第一印象は、柳田稔が法務大臣を辞めた時に酷似しているナということだった。

といってもすでに忘れかけている方々も多いだろうが、菅内閣の法務大臣だった柳田は、第一次菅内閣の法務大臣に就任したが、それからわずか2カ月ほど後に行なわれた地元での大臣就任祝いのパーティの席上での発言をマスメディアが失言として大々的に報道したことで辞任に至った。

その柳田は法務行政については確かにまったく素人だった。だが、それを言うなら歴代の法務大臣にも素人はたくさんいたし、たとえ玄人でも官僚の軍門にあっさりと下る人間もいる(たとえば千葉景子)。そもそも、大臣に求められるのは知識よりも見識であろう。

・千葉景子、死刑を執行 ~ 霞が関の高笑いが聴こえる

そこで柳田であるが、彼は当時、村木厚子氏の冤罪事件でその威信が地に堕ちた検察を立て直すべく、「検察のあり方検討会議」を立ち上げて、そこに郷原信郎、江川紹子といったメンバーを入れた。つまり、それなりの見識で検察改革に「やる気」を見せていたわけだが、その途端に「法相は国会答弁では二つ覚えておけばいい。『個別の事案については答えを差し控える』と『法と証拠にもとづいて適切にやっている』だ」という、どこが悪いのかさっぱりわからない発言をマスメディアにピックアップされて辞任に追い込まれたのであった。

・柳田失言騒動に対する違和感の正体

そこで鉢呂に話を戻す。
私は「死の街」発言にしろ、本当はどのような表現をしたのかいまだに曖昧な「放射能をつける云々」の発言にしろ、そんなことで辞める必要はまったくないと思っていたが、辞任の記者会見を見ていた人のツイートの中には、「こんなことで辞めるということは、所詮、その程度の人物だったということ」という主旨のものも少なくなかった。そして、その気持ちも私は非常にわかる。
鉢呂は社会党出身ということだが、辞任会見を見ている限り、確かに政治家として信じた道を貫こうという胆力が不足していることは否めない。
しかし一方で、柳田の時と同様、鉢呂もまた原発に対して、現職の国会議員のなかではかなり真っ当な部類に属する見識を持っていたこともまた間違いない。
(↓ブログで紹介されているツイートも是非、参照されたい)

・晴れのち曇り、時々パリ
マスコミ独裁暗黒国家『ニッポン』。閣僚を怒鳴りつけるチンピラ記者が支配する国。もはや戦争だ。

・スロウ忍ブログ
鉢呂経産相が不適切発言の責任を取り辞任。マスゴミによる揚げ足取りに負けた脱原発派議員。

・河野太郎ブログ
無念の経産相、辞任

そして鉢呂は経産相に乗り込んで、その見識を披露した瞬間に、マスメディアによって大バッシングを受けて辞任したわけだ。まさに柳田辞任にソックリである。

それにしても、↓の会見映像での記者連中の傲慢さは呆れるしかない。とくに15分あたりからは田中龍作氏のブログにも書かれている通りである。

・田中龍作ジャーナル
鉢呂経産相辞任 記者クラブに言葉狩りされて









Video streaming by Ustream

この会見を見てわかるのは、3・11の地震直後、福島第一原発の原子炉がおかしくなり始めた時点で現場からの全面撤退をしようとした、つまり後のことは知ったこっちゃないということで逃げ出そうとし、それができないとわかると、今度は自分たちに責任ができるだけ降りかからないように、これまで以上にウソとデタラメをまくしたて、出さざるを得ない資料は黒で塗りつぶすという、そういう大犯罪企業に対しては何ら責任追及をしない連中が、その大犯罪企業を真っ当に監督しようとしている大臣の首をとって喜々としていることだ。
ということは、つまりマスメディアも大犯罪者側の紛れもない一員なのであろう。

さて、そして――。
後任の経産相は、原子炉がメルトダウンしているにもかかわらず、「ただちに影響はない」と言い続けて電力会社を泣いて喜ばせた“あの枝野”だという。
柳田の後の法務大臣が“あの仙谷”だったことを考えると、今回もまったく同じパターンだと言えるが、それだったら最初から枝野を経産相にしておけよとも言いたくなる。
実はそうせずに、なぜ野田がわざわざ最初に原発に慎重な人間を経産相に据えたのか、その真意が私には測りかねたのだが、ひょっとして内閣発足の頭から前官房長官の枝野を起用すると叩かれるということで、反原発でうるさい鉢呂を潰してから枝野を起用しようというシナリオが最初からあったのかもしれない。
とこれは自分で書いていても相当にうがった見方だナと思うが、もしこれが当たっていたら、霞が関をバックにした野田という男は相当に手強い。

Gwngos
かくもさまざまな言論操作

Small
『東京電力福島第一原発事故とマスメディア』

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2011/08/30

霞が関の傀儡・野田佳彦の登場は、独裁の危機の裏返し

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 この国が独裁に支配されていると言ったら、反発するひとは多いだろう。軍事政権が成立しているわけではないし、選挙で選ばれた政治家が権力の座にあり、マスコミもまた報道の自由を国家に保障されているではないか、というような反論が出ても、ある意味で当然かもしれない。
 だが、むろん、そうであるからこそ、この「一党独裁と、それ自身でもありそれを支えるものとしての情報帝国主義」という問題意識を、あえて提出しているのである。古典的な形式とは隔たったものであるがゆえに、この独裁は強固なのであり、民衆に革命の、あるいは改善の意欲をも起させない。
 端的に言ってしまえば、これは、民主主義を十全に手段として使うことで成りたった、民主主義を否定する支配の完成、すなわち独裁なのである。
 この、「民主主義を手段として成立した独裁」というはなはだしい逆説をこそ、なによりも認識しなければならない。

岡庭昇著「かくもさまざまな言論操作」より
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野田佳彦が民主党代表に選出され、総理大臣となった。
海江田万里との争いは不毛以外のなにものでもなく、結果、菅直人よりもさらに悪い、おそらく憲政史上最悪の部類に属する総理大臣が誕生したことになる。この野田に比べれば、安倍、麻生、はたまた小泉純一郎でさえもひょっとしてマシだったかもしれないとさえ思う。
では、何がそれほど最悪なのかと言えば――
これほどまでに露骨な霞が関独裁の傀儡はこれまでいなかったという意味で最悪なのである。

今日の政局を見るためには、時計の針を小沢一郎が民主党の代表に就任した2006年の時点に戻す必要がある。
この時点の民主党は前原体制が引っかかった偽メール問題で大揺れに揺れて窮地に追い込まれていた。この危機を救ったのが前原の後任となった小沢一郎である。小沢は直後に行われた千葉の補選に勝ち、以後、着々と党勢を回復させ、2007年の参院選挙では大勝利をもたらし、ねじれ国会という状況を作り上げた。
これに心胆を寒からしめたのが、霞が関の独裁権力である。
おそらく、この独裁権力も当時の自民党に権力維持装置としての耐用年数が訪れつつあることは気づいていただろう。であれば、いざという時のために民主党内にも同様の装置の受け皿を作っておかなければならない。
しかしそれは、小沢ではない。なぜなら小沢は霞が関独裁というこの国の正体を的確に見抜いた上で「国民の生活が第一」の政権を作ることに目標をおいていたからだ。しかも外交的にも対米従属からの独立がその基本にあった。
これは、長らく日本を支配してきた独裁権力にとっては、社会主義や共産主義などとは比べものにならない“危険思想”だったのである。
しかし一方で、さしもの従順な国民の間にも政権交代への機運が醸成されつつあり、次の衆議院選挙では確実に民主党政権が誕生するのは明らかであった。そして、そうなれば小沢一郎が最高権力者の座に就くこともその時点ではまた明らかだった。

そこで起きたのが、政権交代選挙の直前といっていい、2009年3月3日に起きた小沢一郎の秘書である大久保隆規秘書の逮捕である(西松事件)。
以後、検察から流れるリーク情報をマスメディアという洗脳装置が大々的に垂れ流すことで、小沢はついには代表を辞任することになる(そのへんの流れについてはこちらを参照されたい)。
当時、朝日の星浩、毎日の岸井成格(この男はネット上でこの原稿を書いて読者から批判コメントが殺到すると、何の反論もしないままトンズラした)、田勢康弘などを筆頭に、ほとんどすべてのメディアが小沢バッシングという新たな鬼畜米英に邁進したわけだが、ではいまこの大久保秘書の裁判はどうなっているのか? 大久保氏は確かに現在も裁判を闘っているが、その訴因は「西松事件」ではない。なぜなら、「西松事件」というのは公判の途中で、検察側の証人が検察のシナリオを覆す証言をした結果、裁判そのものが成り立たなくなって雲散霧消してしまったからだ。
では、現在、大久保氏は何の裁判を争っているかというと、石川知裕議員が逮捕された、いわゆる「陸山会事件」である。この時、大久保氏も逮捕されて、ここで検察は「西松事件」を捨てて、陸山会事件へと訴因変更をしたのである。
そして、この裁判は9月26日に判決が出る予定だが、検察側の圧倒的不利が予想されている
これだけの経緯があってもなぜ、メディアが検察の捜査や自分たちの報道を検証することなく、「脱小沢」を喚き立てるのか? それが独裁権力の“国策”だからだ。

そこで野田佳彦である。
いまなぜ野田なのか。それは、最初に書いたように、野田が完全なる霞が関傀儡として存在するからだ。
この男はこれからも原発を推進するという。福島ですでに信じがたい破局事故が起きながら、それでも原発を否定しないのはなぜか。
それは、独裁権力が原発を否定しないからである。
では、なぜ霞が関は原発を否定しないのか。それは原発もまた独裁権力の“国策”だからだ。
なにしろここには無数の利権がゴロゴロと転がっており、さらに原発推進の前提として官僚は無謬であるという、本来、あり得ない神話が組織内に横たわっている。もし、ここで原発が間違っていたということになると、それは霞が関の“国策”そのものが間違っていたということになり由々しき責任問題が発生する。そのようなことはあってはならないことで、ゆえにこれからも原発は粛々と推進するのが彼らの立場であり、その際、国民の命と安全、健康など知ったことではない。

しかし、それにしても、なぜここまで霞が関傀儡があからさまに透けて見える野田なのか。
実はここに私は日本を長年にわたって支配してきた霞が関という独裁権力の危機意識を感じるのである。
普通に考えれば数年がかりで小沢という危険思想の持ち主を潰すことができたことは、独裁権力にとって大勝利だろう。
だが、9月26日に判決が出る陸山会事件の行方は彼らが当初思い描いた結末にはならない可能性が高い。そういう判決が出た場合、体制に少なからぬ影響が出ることは間違いないだろう。そのための十分な備えとして野田が必要であったということが一つ。
そしてもう一つ、いまや霞が関の独裁体制を揺るがすのは小沢ばかりではない。その筆頭が福島第一原発の破局事故であり、いつ収束するのかもわからない人類史上、未知の放射能災害である。実はその深刻さを彼らは表向きの言動とは裏腹にそれなりに理解しており、だからこそ自分たちに災いが降りかからないよう、現状でできる最善手として超傀儡の野田が登場させたのではないか? 私はそのように現状を邪推するのである。

※お知らせ
冒頭で引用した岡庭昇著「かくもさまざまな言論操作」は近日、新たに「究極のニヒリズムを越えて――原発社会との対峙」という1章を加えてより電子書籍化されます。
また、これより先に、戦後の日本思想の古典である久野収、鶴見俊輔、藤田省三著「戦後日本の思想」も電子かされます。
詳しい刊行予定は志木電子書籍のサイトをご確認ください。

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『東京電力福島第一原発事故とマスメディア』

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2011/08/17

菅の裏切りを見抜けなかった「権力&マスメディア」にとっての次期総理の条件

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 記者クラブは、怠惰ゆえに取材をしないのではなくて、おそらくはある種の信念として、本質的にそれを許容しないのだ。そうでなければ、しばしばがんばって独自取材を試みた加盟員が叱責されたり、ときにはなんらかの処分さえ受けるなどということが、ほんらいあるはずがない。
 きわめて挑発的な言い方になるかも知れないが、つまりは怠惰によるのではなく、むしろまったく逆に、いわば「努力してなにもしない」のではないのか。そのことによって、官庁製の発表記事を、そのまま積極的に、公認された情報として仕立て上げる力学、と説明することも出来る。もはや、こういう意味での、報道という「制度」が成立している、ようにわたしには考えられるのである。
  (中略)
 報道は積極的に無為であることによって、官庁が仕組んだ工作を公的な情報として認知させるべく「協力」する。これをたんなる追随と考えるのはあやまりであり、事実はニヒリズムに基づいた民衆蔑視が、積極的にそのような姿勢をとらせている。かくて、報道的な感性とは、人間同士の対等な向き合い方を拒否した、いわば支配者の感性なのであり、その自意識によって、民衆に情報を「与える」ものとなる。
 そこでは、権力と報道とは一体なのであり、もはや、権力が報道を利用するというよりは、すでに報道が権力それ自身でもある。そのようなものとして、支配の総体としての情報帝国主義が存在するのだ。

岡庭昇著『かくもさまざまな言論操作』より
**********

やっとこさ菅直人が辞任する方向らしい。
次の有力候補は野田佳彦だそうだが、この野田なる人物が総理大臣になればどうなるかは、植草一秀氏のブログを読めば十分である。

・植草一秀の『知られざる真実』
野田佳彦氏が新代表に就任すれば日本は沈没する

そもそも、一般にはまったく知られていない地味な人物が総理大臣候補になるのは、この国の真の支配者がそれを望んでいるからだろう。
私の愛読ブログのブロガーのみなさんは、「野田なんて」と一様に怒っているが、私なんぞはむしろ「いよいよ権力の手持ちのカードが枯渇してるんだナ」と思う。大貧民をやっていて、とりあえずいいカードから出していったら最後の最後にカスしか残らなかったみたいな……。
案の定、舞い上がった野田は早速「大震災は千載一遇のチャンス」などと霞が関の本音を漏らしてしまい、その“資質”のなさを露呈した。これには本来、野田を望んでいる官僚も頭を抱えていることだろう。

で、まあ野田のことはこの際おいておくとして、、、
私がことここに至ってもずっと引っかかっているのは、実は6月2日の民主党の両院議員総会である。
といっても総会の中身についてではなく、NHKの“報道”ぶりだ。
この総会は昼に行われたので、NHKはニュースの時間に生中継をしていた。私はこれを見ていたのだが、菅直人が「一定のメドがついた段階で、、、」と辞任をするんだかしないんだがあやふやに言った瞬間、画面にはニュース速報のテロップが出て、続いて「菅首相が辞任を表明」という文字が流れたのだ。
これには驚いた。なぜなら、私は菅の発言を聞いて「なんだこりゃ? 辞任するつもりなんかないじゃないか」と思ったからだ(実際、私はツイッターで「これ、退陣の表明じゃないだろ。」とつぶやいた)。
ところがNHKは菅の発言内容を吟味もせずに、用意したテロップを即座に流したのである。
これはNHKだけではないが、つまりマスメディアは菅の胸の内など一切、取材することなく、横一線で菅の辞任表明をなんの疑問もなく信じていたわけて、これはつまりそういうシナリオが完璧に出来上がっていたということだろう。
ところが、実際は菅の胸の内は違っていた。それがいいか悪いかはこの際、脇に置いておく(後任が正式に決定していない現時点では、菅直人は史上最悪の総理大臣だったともちろん思う)。
ただ、マスメディアの“取材者”の誰一人として、その菅の胸の内に気づかなかったということは、この国のメディアの体質として特筆に値すると思う。

これまで、小沢政権を阻止するためにさんざん菅を擁護してきたメディアまでが、これを機に一斉に批判に転じたのは、菅が予定調和という秩序を乱したからに他ならない。その意味で、菅は最後の最後のところで、メディアからすると、政治的志向、方向性はまったく違うが、既存の秩序を乱す存在ということでは小沢一郎と同じ側に落ちたのである。
もちろん、だからといって繰り返しになるが、菅を評価することはまったくできない。なぜなら、この男は総理大臣という職をただただ続けたいだけのために、これまで乗っていたバスを降りたに過ぎないのだから。したがって、その一貫してデタラメな政治姿勢はどんなに批判されてもされ過ぎることはない(とくに3・11以降)。

とはいえ、かくなる形で飼い犬に噛まれてしまった権力とメディアにとって、次の総理大臣を選ぶ際の最大の基準は「絶対に秩序を乱さず、完全にコントロールできること」であることは間違いない。

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『東京電力福島第一原発事故とマスメディア』

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2011/07/20

かくも情弱な政治家たち

昨日、帰宅してパソコンを立ち上げると、ちょうど海江田と細野の記者会見が始まるところであった。
会見の内容を事前に知らなかったので、見るとはなしに見始めると、この両人は福島第一原発の収束に向けた工程表の第一段階をクリアしたと発表している。あまりにも素っ頓狂な内容に私は思わずtwitterで、

「ステップ1が完了だと? アフォか。メルトスルーした燃料はどこにあるんだか答えてみろや」

と品のないつぶやきをしてしまった(元々品がないと言われればそれまでだが)。
私はニコニコ生放送でこの会見を見ていたのだが、似たような感想を持っていたのはもちろん私だけではなく、したがってニコ生もtwitterも批判的なコメントが多かったと思う。
つまり――
国民は、もはや工程表の前提が崩れていることを知っているのである。少なくともネットの情報を見ていれば……。

↑の放送で小出先生もおっしゃっているごとく、要するに工程表などというものは作成時の前提がまったく崩れているのであって、もはやこんなものに拘泥することには何の意味もない(1分57秒あたりから)。
つまり、この会見で発表されたことは、最初から最後までウソなのだ。まさに、「平成の大本営発表」である……というタイトルでブログを書こうと思っていたら、すでに同じ表現をされていた方がいらっしゃった。

・世に噛む日々
本日、「工程表第一段階クリア」という「大本営発表」がありました。

私よりはるかに立派なブロガーがお書きになっていることに、もはや付け加えることはなにもない。

それにしても、なぜに海江田や細野、あるいは菅直人は、一般の国民でも知っていることについて、平然とこのような大ウソ会見ができるのだろうか?
少なくとも本当のことを知っていて、かつまともな神経をしていれば、まして国民の命を(一応)預かる政治家なら、このようなデタラメ会見をそう易々とできるわけがない。
それができてしまうのは、彼らが原子力ムラの利害関係者でよほどの大ウソつきか、はたまた官僚や東電が耳元で囁く話以外に情報の入手経路がないかのどちらかだろう。
しかして、菅も海江田も細野も、ついこの間までは野党議員だっただけに、自民党政権時代からどっぷり原発利権に浸ってきた与謝野馨あたりとはタイプが異なる。
とすると――
彼らは原子力利権にどっぷり浸かった人間から以外の情報ルートがないということになる。つまり、情弱(改めて書くまでもないが、「情報弱者」の略)なのだ。

私は先日、民主党の小沢系議員のパーティに出席してみた。もとより頑張って欲しい議員だから出席したわけだが、そこで率直に感じたのは、与党議員の中では頑張っている方だと思う議員でさえ、福島第一原発の破局事故に対する認識がまだまだ弱いのではないかということだった。
いくら非主流の立場にあるとはいえ、与党議員であればできることなどいくらでもあるはずだと思う。しかし、実際に何人かの議員と話をしてみると、もちろんやる気はあるのだが、スピード感が決定的に欠けているのである。
もはや福島第一原発の事故は、地元福島のみならず東日本一帯、食の問題を考えれば日本全体を一刻の猶予もならない事態に陥らせている。にもかかわらず主要大臣が情弱で、政権与党も動きが鈍い。かといって、最大野党は原発利権亡者の集団……。
なんとも八方ふさがりなこの状況の中で、次なる大事故が起こらないことを願うばかりである。

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2011/07/14

菅直人の脱原発 ~ 原発推進派が描いたシナリオの一つの役を演じているだけである可能性はないか?

菅直人が脱原発の方向性を打ち出した。
その評価はさまざまで、私が普段から目を通しているブロガーの意見も、「とにかく方向性は正しいのだから支持する」という人から疑問を呈する人までそれぞれである。
私はと言うと、長らく反原発の立場にあったのだから本来、歓迎すべきであるが、しかして諸手を挙げて賛成する気分に今のところ到底なれない。
それは、菅直人が脱原発に至った理由が自らの延命と切っても切れない関係にある、つまりそもそもの動機がまことにもって不純であるからだ。

3・11以降、やっと多くの人が気づくところとなったが、原子力産業というのは日本が誇る既得権益の中でも図抜けて問題の根が深く、霞が関から財界、政界、マスメディア、そして学界にまで、幅広く原子力マネーが行き渡っている。まさに原発ドランカー状態だが、それだけに連中の結束は固い。
しかも、これだけの破局事故を起こしながら、依然として東京電力に司直の手すら入らないのを見ればわかる通り、原発マフィアはとてつもなく強大な力を持っている。
そういう組織を相手に、総理という立場にありながらも自らの非常に矮小な思惑で「脱原発」を打ち出すのは、かえって原発マフィアにとって思う壺なのではないかと思うのである。

普通に行けば――
菅政権というのは完全な死に体であるから、どんなに本人がクソ粘りを発揮しても、そう遠くない時期に退陣となるだろう。であれば、原発マフィアはその時、菅と一緒に脱原発も永遠に葬ればいい。
もし、そうなったら、国家百年の計である脱原発は、菅直人というお粗末な政治家のお陰で潰され、しかも国民はさらなる不幸とリスクを背負い込むことになる。

あるいはもっとうがった見方をすれば――
そもそも菅直人には脱原発などという意向はサラサラなく、ただ原発マフィアの描いたシナリオの中の「脱原発を言いだす総理大臣役」を演じているだけなのかもしれない。
もちろん、さすがにこれは勘ぐり過ぎだろうが、しかしそれぐらいのことを考えかねないのが原発マフィアであることは肝に銘じておいて間違いはない。
もちろん、私の見方が間違っていれば、それはそれでいい。
しかし、この国のマスメディアが流している情報は頭から信じず、まずはいったん疑ってかかることはとても重要なことだと私は思うのである。

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2011/06/07

田中良紹の「国会探検」〜 「うそつき」の「もがき」

以下、全文転載。

************
 内閣不信任案の否決は菅政権を支持した否決ではない。政治空白を作らずに菅総理を辞めさせるための否決である。そして菅総理が延命のためにもがけばもがくほど自分の首を絞める仕掛けである。ところが案の定と言うか菅総理とその周辺は延命のための「もがき」を始めた。

 鳩山前総理が口頭で今月中の辞任を迫ったとされる合意書には「退陣」の「た」の字もない。しかも内輪の合意書であるため「民主党を壊さない」とか「自民党に政権を戻さない」とかが真っ先に書いてある。これが表に出れば自民党が反発する事は必至である。そこに仕掛けがある。

 その上で不信任案は大差で否決された。大差の必要があったからである。これで菅総理の心に「延命可能」の思惑が生まれた。大差の否決は延命のための「もがき」を誘う。しかしなぜ大差の否決が生まれたのか。それは小沢一郎氏の指示があったからである。「自主判断」の指示がなければ大差の否決にはならなかった。

 合意書には「退陣」が書かれていない。不信任案は大差で否決された。菅総理の表情に笑みが生まれる。そこで菅総理は鳩山前総理との口頭での約束を反故にし、原子炉の冷却停止のめどがつく「来年1月」を退陣の時期と明言した。しかし原子炉の冷却停止が来年1月に出来るかどうかは誰にも分からない。ズルズル延びる可能性もあり、菅総理はいつまでも居座る事が出来る。

 むしろ延命のために冷却停止を引き延ばせば、総理の延命が国家の損失を招く事になる。ところが岡田幹事長や枝野官房長ら菅総理の周辺は「合意書にある事は退陣の条件ではない」と一斉に鳩山発言を否定した。これを鳩山前総理は「うそつき」と呼んだ。現職の総理、官房長官、与党幹事長を「うそつき」と断じたのだから尋常ではない。鳩山発言が本当なら日本は「うそつき」が権力を握った国になる。

 しかし「もがき第一弾」とも言うべき菅総理の発言はメディアにも評判が悪かった。メディアは「総理退陣表明」でニュース速報や号外を出した手前、来年までズルズル居座られると立場がなくなる。「それはないよ」と言う話になった。これを見て鳩山前総理の言う「うそつき」たちは「もがき第二弾」を点火した。退陣時期を8月に前倒しすると言い出したのである。

 民主党代表選挙が9月に行なわれる事から、そこまで菅総理を延命させ、民主党内の菅支持派の体制を立て直そうとしたのである。メディアは「総理周辺が菅離れを起こしている」と書いたがそうではない。菅総理の影響力を削がれまいとする「うそつき」たちの「もがき第二弾」なのである。

 そしてそれも難しいとみるや「もがき第三弾」が点火された。それが「大連立」である。菅総理は鳩山前総理との約束どおり今月中に退陣する。その見返りに「小沢抜き大連立」を図ろうと言うのである。大臣ポストと民主党マニフェストの破棄をエサにして、内閣不信任案で共同歩調を取った自公と民主党内小沢グループの間に楔を打ち込み、菅周辺は生き残り、菅総理も退陣後の影響力を確保しようと言うのである。

 これら「もがき」に共通するのは全く国民の方を向いていない姿勢である。第一弾、第二弾は自分の利益と自分たちの都合だけであった。第三弾は一見与野党が協調する体制を作るかのように見えるが、まったくそうではない。マニフェストの異なる政治勢力が連立を組むためにはそれなりの手続きが必要で、まずは辞めていく総理の側が提案する話ではない。

 自民党の谷垣総裁が「新しい民主党代表が決まらなければその話をする事は出来ない」と言うのはその通りである。それにも増して国民が選んだマニフェストを変えるには国民の理解を得る必要がある。この時期に選挙をやる訳にはいかないから、国会議員が良く良く有権者の意見を聞きながら党内で調整を図っていく必要がある。

 与野党協調の道は「大連立」にあるのではない。これまで協調体制を作る姿勢をまるで見せなかった菅政権に退場していただき、全政治勢力が結集して「復興のための臨時政権」を作る事なのである。マニフェストを変える必要もない。大臣ポストを各党に割り振る必要もない。復興のための組織に超党派で適材適所の人物配置を行なえば良い話である。

 復興のための組織は時限的なもので、復興の道筋が出来れば解散する。しかし現状の菅政権では国民経済にも被災者の救済にも見通しが立たないため、今回の不信任案提出問題が起きた。それが不信任案を可決しようとした与野党の共通認識である。「大連立」を組まなくともすでに与野党には共通認識と協調姿勢があり、政治空白を作らずに復興作業を行う事は出来るのである。

 鳩山前総理の言う「うそつき」たちは「大連立」を提案すれば時間稼ぎが出来ると思っているのかもしれないが、「大連立」で時間を浪費する訳には行かない。しかし「うそつき」たちが「もがいた」ため、ついに自民党の谷垣総裁は菅総理に対して来週中の退陣を要求した。「もがき」によって退陣時期は早まっていくのである。
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2011/06/03

内閣不信任案は「アングル」か?

昨日昼に行われた民主党の代議士会の中継を見ていて私が驚いたのは、菅直人が「一定のめどがつくまで私に責任を果たさせてほしい」と言った瞬間にピロリロリ〜んという音が鳴ってNHKの画面に「菅首相が退陣を表明」という趣旨のテロップが流れたことだ。
菅発言を聞いて私が「とゆーことは、当分、辞めないんだナ」と思っていたら、次の瞬間に真逆のテロップが事前に打ち合わせができてたいかのように流れたのである。
しかし、この菅直人の投げたクセ球で内閣不信任案否決の流れが決まった。

午後、仕事先との打ち合わせまでの間、内閣不信任案の採決の様子をパソコンで視聴した。最後までは見られなかったが、賛成討論の大島理森と石原伸晃の部分は見た。この大島という人物は自民党核融合エネルギー推進議員連盟副会長、自民党電源立地等推進及び原子力等調査会会長、自民党エネルギー戦略合同部会顧問、社団法人原子燃料政策研究会理事、元原子力委員会委員長、青森県六ヶ所村再処理施設誘致推進で、かつ東電株主なのだそうだ(「世に噛む日々」より)。
石原伸晃は菅直人の唯一の功績である浜岡原発の停止要請をヒトラーのようだと決めつけていた。
内閣不信任決議案は圧倒的な大差で否決され、その夜、菅直人は早期退陣を否定した。

もはや素人には理解し難い状況である。

菅直人の頭の中にはたった一つのことがらしかない。それは、とにかくできる限り長く総理の座に居続けること。すでに大震災から3カ月になんなんとしている。その間の政府の対応はお粗末としかいいようがない。そういう状況で、こんな人間が総理ではダメだということで民主党内から不信任決議案への賛成論が浮上してきたわけで、にもかかわらず辞任するのが6カ月先というのではお話にならない。
だが、一方で上記の大島の肩書を見てもわかるとおり、これまで原発の利権にまみれてきた自民党に政権を戻すわけにも絶対にいかない。
つまり、今回の政局の一つのポイントは、菅の首に鈴をつけることと、自民党を復活させないことという二つの解を同時に求める必要があった。

そう考えると……。
今回の落とし所はそれほど悪くはない。
twitterで「今回の菅対小沢の政局は自民党の液状化を狙った、プロレスで言うところの『アングル』ではないか?」というメンションを送ってくれた方(@hatoさん)がいるのだが、なかなか深い読みだと思う。
まずは自民党の息の根を止めて、しかるのちに菅を引きずりおろす。
菅とすれば、自分に不信任を突き付けた相手と連立するわけにはいかない。しかし、一方では与党内に政権を危うくするに十分な数の集団がいる。となれば、政権は弱体化せざるを得ない。

と、ここまで書いたところで……。
田中良紹氏の「国会探検」が更新された。
あとは政治を読むプロにお任せします。

・田中良紹の「国会探検」 菅政権の最期


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2011/06/02

不信任案採決 〜 菅直人を支持する議員に覚悟はあるか?

内閣不信任案が本日午後、採決される。
可決されるかどうかは非常に微妙な情勢らしい(あくまでメディアの報道によるとだが)。

ちょっと馬鹿げた空想だが、もし自分が衆議院議員だったらどうするだろうと考えてみた。
まず明らかなことは、菅直人を支持する理由がないということ。
なぜ参議院選挙、統一地方選挙であれだけの惨敗を喫して菅直人が総理でいられるか。それは一にかかって東日本大震災と東京電力福島第一原発の大事故があったからだ。
つまり、この男は国全体を襲った不幸を千載一遇のチャンスとして政権に居座っているのである。
しかもその結果、事態はどんどん悪化するという二次災害が起きている。
であれば、この人物を信任することはできない。

しかしながら、では不信任をした後にどういう政権を作るのか?
おそらく小沢一郎には深い読み筋があるのだろうが、素人にはこれがとてもわからない。
小沢が原発問題について、真っ当かつ十分な危機感を持っていることは確実だが、そもそも原発を推進してきたのは、内閣不信任案を提出した旧与党勢力、わけても自民党だ。その自民党が政権に復帰していいのかというのもまた問題になる。
ということで、もし自分が投票する立場だったらそれなりに悩むだろう。

しかし、やはり信任はあり得ない。
今回の内閣不信任案の投票行動は、間違いなく歴史の審判を受けることになる。
その時に正しい行動をしたか否かは厳しく問われることになるし、そもそも次の衆議院選挙においても大きな判断材料になる。
菅直人を信任する議員にその覚悟はあるか?

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郷原信郎 〜 「不信任案可決なら解散」が最悪のメッセージ

TwitLongerより全文転載。

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    「不信任案可決なら解散」が最悪のメッセージ

「菅直人首相は不信任案が可決されれば衆院を解散する意向」と報じられている。この姿勢こそが、菅首相に対する不信の最大の原因であることがなぜわからないのか。
震災、原発事故によって危機的な事態であるのに、復旧、復興を担うべき政治が、内閣不信任をめぐる混迷を続けているという異常な事態が生じているのはなぜなのか。倒閣をめざす自民党に同調する小沢グループの動きの背景には、昨年の代表選以来の民主党執行部との確執がある。その根本的な原因は、その代表選を政権交代後の政策論争ではなく「政治とカネ」の呪文による不毛な政争に終始させ、政権与党なのに深刻な党内対立を抱えてきたことにある。しかし、それでも、このような危機的事態において、倒閣の動きが現実化したり、それが多くの議員に支持されることは、本来はありえない。あり得ないこと起きている最大の原因は、「震災、原発事故対応に全力を挙げる」と言っている菅首相に対して、それは口先だけで、実は「何が何でも自分の首相の地位を守りたい」だけなのではないか、という根深い不信感があることだ。震災後の対応の一つひとつから、そのような不信感を生じており、それが、本来であれば、国民としてすべてを託されるべき存在である総理大臣が支持されないという異常な事態を生じさせている最大の原因だ。
そういう意味で、今の菅首相にとって必要なことは、「権力維持」ではなく震災への対応、被災地・被災者の支援を最優先に考えていることを、自らの言葉として明確に示すことだ。
「不信任案可決なら解散」というのは、全く逆のメッセージだ。今の被災地の状況を考えたら、衆議院解散等という選択肢は出てくる余地はないはずだ。直近の日本の国の運営、政治の在り方を決める上で、最も尊重しなければならないのは未曾有の震災で被災し、国の救援、支援を心待ちにしている被災者の”被災地の民意”のはずだ。その被災地での投票は現状では事実上困難なことが明らかだ。それなのに、「不信任案が成立したら解散だ」と言うのは、震災対応、被災地対応より自分の権力維持の方が優先することを「自白」しているに等しい。
菅首相が行うべきは、「震災後の現在のような状況では解散などできない。だからこそ、不信任案を否決してもらいたい。私にすべてを任せてほしい。私は、皆さんの信任を受け、自らの命を投げ打って震災対応に全力を尽くしたい」と自党議員にメッセージを送ることだ。
現在の内閣の危機の本質は「菅首相の権力への執着への不信感」にある。その執着から自らを解き放つ言葉こそが、結果的には内閣を守ることにつながるはずだ。
「身を捨ててこそ、浮かぶ瀬もあれ」菅首相は、今こそ、その言葉を噛みしめるべきだ。
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