2012/12/31

一世代享楽主義はいつまで続くのか?~ 2012年の○と☓

私は昨年の○と☓で、「今年は人生49年でもっともひどい年であった」と書いたが、今年はそれをさらに上回るひどい年だった。

それは福島第一原発破局事故の収束がまったく不明であるにもかかわらず、多くの人びとの関心が薄れ、なかんずく再び原発推進に舵を切る政権ができたからだ。これはつまり、日本で再び原発の破局事故が起きる確率が上がったことを意味する。

29日に福島第一原発を視察した安倍晋三は「民主党が掲げた2030年代の原発ゼロの目標について記者団に「希望の段階では直ちに政策になっていかない。責任あるエネルギー政策を進める」と述べ、見直しを視野に検討する考えを示し」、「安全神話の中で原子力政策を推進してきた反省のもと、我々は大きな責任を背負っている。廃炉に向け、できる限りスピードアップをしたい」(いずれも日経)と言ったそうだ。

「責任あるエネルギー政策を進める」のなら、きっと「1万年後、10万年後まで“美しい日本”であり続けるための責任ある高レベル廃棄物処理案」をお持ちなのだろう。まずはそれをお聞かせ願いたいものだし、「安全神話の中で原子力政策を推進してきた反省」をするなら、まずは2006年、自身総理大臣時代の自らの答弁の責任を自分で語るべきだろう。

吉井英勝:冷却系が完全に沈黙した場合の復旧シナリオは考えてあるのか
安倍晋三:そうならないよう万全の態勢を整えているので復旧シナリオは考えていない
吉井英勝:冷却に失敗し核燃料棒が焼損した場合の復旧シナリオは考えてあるのか
安倍晋三:そうならないよう万全の態勢を整えているので復旧シナリオは考えていない
吉井英勝:原子炉が破壊し放射性物質が拡散した場合の被害予測や復旧シナリオは考えてあるのか
安倍晋三:そうならないよう万全の態勢を整えているので復旧シナリオは考えていない

また「廃炉に向け、できる限りスピードアップしたい」とは具体的にどのよう方策をとるのか? 現状では福島第一の1号~3号炉で溶け落ちた核燃料がどうなっているかはまったくの不明であり、これを取り出すことは至難の業だ。いったいそれをどうやってスピードアップするのか? 是非、これまた自分の言葉に責任をもって説明していただきたい。

ということで、原発推進に針を戻す安倍政権に☓。

また、このような安倍政権を誕生させてしまった、前政権、なかでも野田佳彦に最大限の☓。
およそ野田こそは、史上最低の総理大臣であると私は思う。
2009年の総選挙ではマニフェストに書いてあることしかやらないとウソをつき、自らが政権をとると消費税を増税。この行為は、民主主義国家における政権交代の意味をぶち壊し、国民の政治不信を最大限に高めたという意味で、第一級の犯罪である。

・参考リンク
小室直樹のデモクラシー講座

おそらく今後、2009年のような政権交代の熱気というのは、簡単には起こらないだろう。そうしてしまったすべての責任は野田佳彦にあるが、実はそれこそが野田に課せられたミッションで、故にこの男はこれだけ民主党を破壊したにもかかわらずメディアから批判もされず、自らも恥じ入るところがないのだと私は推測している(これについてはいずれ)。

日本未来の党分裂の件で、相変わらずメディアは小沢一郎を「壊し屋」と書き立てているが、野田こそが超弩級の壊し屋である。が、もう少し敷衍すると、そもそも民主党は、ニセメール事件で前原がぶち壊した後、小沢が建て直し、そして野田がまたぶち壊した。そうしてみると松下政経塾というのは、政・財・官・メディアの既得権益集団に対抗する勢力が出てきた時のための破壊者養成機関なのかもしれない。

しかし、野田に関して言えば、この消費税増税のウソよりもさらに罪が大きいのが福島第一原発の収束宣言という大ウソで、これは歴史に残る。なにしろ現在進行形で続いている史上最大の破局事故を前にして、「収束」とのたまったのだがら大ウソもここに極まる。
この消費税増税と福島第一原発収束という二大ウソに比べれば、「近いうちに解散」などというのはまったくもって大したウソではなく、そもそも総理大臣は解散についてはウソを言っていいとこれまでさんざん言ってきたのはマスメディアである。

ところで、年末の総選挙で、なぜ原発は大きな争点にならなかったのか。
それは国民にとって原発より経済、景気が大事だったからということになっている。
そして、メディアはしきりに安倍政権によって経済が上向くかのような言説を煽っている。

しかし、である。たとえ安倍政権のとる施策によって経済の指標がたとえ多少上向いたとしても、それは一時的なものに過ぎないと私は思う。
なぜなら、福島第一原発の破局事故というのは「東京電力が何度倒産しても、たとえ日本が破産しても足りないほうどの被害」(京都大学・小出裕章助教)をもたらしたのであって、いったい収束までにどれだけのカネがかかるかまったくわからないからだ。
東京電力もそのことはわかっている。だから、補償についてはできる限り何もしないという姿勢を貫いているわけだが、それでもカネが足りないから税金を投入してくれと言い出している。これが人類が経験したことのない破局事故の破壊力であると思う。

では、なぜマスメディアはそれをきちんと伝えないのか。
それは本当のことを伝えると、マスメディアも大変なことになるからだ。
私は今年の秋から日経(電子版)の購読を数年ぶりに再開した。その紙面を見ていてまず何よりも驚いたのは、広告の質が日経といえども下がっていたことだ。
広告というの当たり前の話だが、経済状況が悪化するれば悪くなる。
そしてNHKをのぞくほとんどのマスメディアにとって、広告収入が経営の生命線であることを考えると、経済状況がこれ以上悪化するのは全メディアにとってもよろしくない。

そうしたなかで、「福島第一原発の収束にいくらかかるのか、いつまでかかるのか、さっぱりわかりません。日本の法律をきちんと守るならば関東から東北にかけての広い地域を放射線管理区域にしなければならず、そこで暮らしている人たちは移住しなければなりません」などと本当のことを伝えれば、あっという間に日本経済は大変なことになる。
だったら、そういうことは伝えないことにしようのが、現在のマスメディアの状況だ。
ということで今年も大方のメディアに☓。

ただし、このツケはいずれ必ず来る。
なにしろ、福島第一の処理は何十年もかかる一方で日本の少子化はどんどん進む(出生率にも破局事故の影響はいずれ必ず出るだろう)。原発は永遠に稼働できるものではない以上、いつかは必ず廃炉にしなければならないが、このコストがいくらなのかもしわからない。放射性廃棄物の最終処分地はどこにもない。
したがって、原発問題は将来世代を確実に、かつ非常に苦しめる。
にもかかわらずこの問題を直視せずに先送りして、自分たちの暮らしぶりのことだけを考えるのはエゴという他はない。
かつて55年体制時代の社会党が非武装中立を唱えると、自民党は一国平和主義の平和ボケと批判したものだが、その言葉を借りれば、現在の日本は「一世代享楽主義」の「享楽ボケ」である。

すっかり長くなってしまったので、以下、それ以外の○と☓を簡単に。

まず小出裕章先生にお目にかかって一晩、話をうかがうという贅沢な時間を過ごせたことに○。

健全な法治国家のために声をあげる市民の会による検察審査会への申立の議決がまだ出ないことに☓。
ただし、この結論は来年には必ず出るので、是非とも注目してください。

中日ドラゴンズに☓。落合博満を追い出してうまくいくはずがないのはわかっていたが、それでも今年はまだこれまでの貯金で勝負できたが、来年以降、どんどんチームのタガは緩んでいくがろう。

浦和レッズに一応○。まだまだ本当の力はついていないが、来年は久しぶりのACLが楽しみ。

kindlefireHDに○。
これまでタブレットはiPad2を使用していたが、kindlefireHDを購入以降、外出するときにはKindle、仕事はiPadということになってきた。サイズがいいこと、そして音がいい。ちょっとしたメールチェック、facebookはこれで十分。あと映画鑑賞にも結構いい。

AMラジオは今年も「伊集院光深夜の馬鹿力」「久米宏ラジオなんですけど」に○。
久米宏の相方である堀井美香アナに◎。この人のラジオにおける弾け方はすごい。

吉田照美ソコダイジナトコに○。来春から吉田照美氏は夕方になってしまうそうだが、ちょっと残念。
ちなみに文化放送の朝はフジテレビ出身のアナウンサーがやるそうだが、テレビの人がラジオでうまくいくとは限らない。

ほとんどテレビは見ないのだけど、「梅ちゃん先生」に○。なかでも木村文乃に◎。

今年はあまり落語を聴く機会はなかったが、地元で独演会をやってくれた柳家小三治師匠に○。

母校のラグビー部に、村田亙氏(前7人制ラグビー日本代表監督)が就任したこと、そのポジティブさに○。今年はまだ体力作りの年だったけど、来年以降、必ず強くなるでしょう。

今年も残すところあと11時間あまり。
みなさま良いお年を!


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2012/10/18

池内タオル株式会社
~ 東京電力とは真逆の経営理念を持つ「正しい会社」

今回は久々のラジオネタを(当ブログは元々は政治や原発、メディア問題だけでなく、ブログ主が聴いたラジオの感想などを好き放題に書きなぐっていたのです)。

先週土曜日(12日)の久米宏ラジオなんですけどのゲストコーナー「今週のスポットライト」に、今治市にある「池内タオル」社長の池内計司氏が出演した。
これが大変に面白く、かつ興味深い内容だったので紹介したい。

この池内社長は、池内タオルの二代目。
元々は一橋大学を卒業して松下に入社してテクニクス(かつての松下のオーディオブランド)で12年間オーディオ開発をした後に退社(池内氏はテクニクス・ブランドがなくなってしまったことを大変に残念がって「僕にちょっとお金さえあればブランドごと買い取ったのに」と言っていた)。家業を嗣ぐことになった途端に父君が急逝されたという。

タオル産業というのは、そもそもOEM生産がメイン。したがって、池内タオルもさまざまなデザイナーズ・ブランドのライセンス生産が主力だったそうだ。
しかし、それだけだとアジア勢のコスト競争に打ち勝てないので、自社ブランドを立ち上げることを決意して「IKT」ブランドを設立した。その際のモットーは、

・最大限の安全
・最小限の環境負荷

2つ

「最大限の安全」については、まずオーガニック・コットン(遺伝子操作のなされた種子を使わず、3年間無農薬で育てる)を使用。というのも、綿花というのは食べるものではないので、野菜ではやってはいけない遺伝子操作や農薬使用などが全部やり放題なのだそうだ(枯葉剤も使われているとのこと)。
私はこの話を聞いて「なるほどナ」と思った。
官民あげてコスト第一主義に凝り固まっているこの国では、そもそも食料に対する規制も非常に緩いものだが、さらにやりたい放題となったら、これはわれわれが知らないだけで相当すごいことになっていることは間違いない。
それが巡り巡って国民の健康を害している。ただし、その因果関係を証明することは不可能なので、結果、やりたい放題になるわけだ(ここらへんは原発と同じ構造)。
とはいえ、私にも子どもが2人いて、幼児時代は野菜を中心に食料品にはそれなりに気をつかったが、まま口にするタオルの安全性についてまでは考えもしなかった、、、

「最小限の環境負荷」については、自社で使用する電力を100%風力発電の売電という形で秋田県(能代発電所)から購入。その電気で作られるゆえに、IKTのタオルは「風で織るタオル」と呼ばれている。
といっても、秋田から今治まで送電しているわけではない。能代発電所の発電コストは1キロワットあたり12円。だが東北電力は8円でしか買ってくれないので、その差額の4円分を負担することで、環境負荷分のコストが池内タオルのものになる。
したがって、池内タオルは四国電力(この会社は原発依存率が高い)に電気代を支払い、さらに能代風力発電所に4円のプレミアムを払っているのである。
で、これは久米宏も驚いていたが、このような形で通常より高い電気代を支払うことになった途端、社内で使用する電気の量が40%減ったのだそうだ。というのも、当然のこととして、通常より2割高い電気を買う分をそのままコストに転嫁するわけにはいかない。したがって社員全員でエレベーターに乗らない、あるいはできるかぎり電気を消すといった節電を実行した結果がこれ。
地道な努力をすれば、それだけの節電を実現できるという実例がここにある。

こうして出来上がったタオルは2002年にニューヨークで賞を受賞。その後、2003年初頭の小泉純一郎が総理大臣の施政方針演説で池内タオルのことを触れたり、久米宏のニュースステーションが特集で取り上げたことがきっかけで熱烈な顧客(社長は「IKTマニア」と呼んでいる)を開拓しつつあった。ところがその矢先に卸売先の倒産のあおりを食って連鎖倒産。10億の借金を背負いこむことに。

ところが、この池内社長の凄いところは、ここで会社の売上げの99%を占めていたライセンス生産の事業を捨てて、1%しかなかった「風で織るタオル」一本に絞って会社の再建を決意するところ。
幸いなことにほとんどすべての債権者の同意を得て、以来8年、自社ブランド一本で頑張った結果、見事に会社は立ち直り、かつては1%だった売上げが、現在は倒産前にほぼ戻ったそうだ(倒産時には一般ユーザーから「タオルを何枚買えば、会社が助かりますか?」という問い合わせも殺到したという)。

企業にとって、もっとも重要なことは儲けることである。しかし、それと同じくぐらいか、あるいはそれ以上に重要なのは、いかなる企業理念を持っているかということだ。
かつて本田宗一郎さんは、カネを儲けるために自動車を作ったわけではない。もちろんカネ儲けもしたかったろうが、それ以前に「エンジンは必ず人を幸せにする」という信念があった。ゆえに本田さんはあれほどまでにクルマ作りに熱中したのである。そしてその理念が今日も本田という会社を支えている。

一方、東京電力を始めとする電力会社は(沖縄電力をのぞく)ただひたすら自分たちのカネ儲けだけを追及し、今の自分たちさえ良ければ、国民の生命、あるいは後世のことなど知ったことではないという考えで原発を推進してきた。その結果として起きたのが、福島第一原発の破局事故である。

100%安全なタオルを、できる限り環境負荷を抑えて作る。
それは素晴らしい企業理念であり、それが正しかったゆえに池内タオルは倒産から立ち直った。
こういう経営者がいて、しかもそれを支持する多くのユーザーがいるのだから、日本もまだまだ捨てたものではない。

※ちなみに聴取率調査週間の今週、「久米宏ラジオなんですけど」のプレゼント企画は、この池内タオルのタオルです!

池内タオル会社案内

・ブログ
『風で織るタオル』社長の部屋

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2012/08/11

伊集院光の原発廃止論

久しぶりにラジオネタを(元々、このブログは政治やら原発のことやらばかりを書いていたのではなく、私の好きなAMラジオの話なんども好き勝手に書いていたのである)。

今週、月曜日深夜の関東圏のAMラジオ放送は、すべて「なでしこ対フランス」の試合の中継だった(それも音声はすべて同一。これを伊集院光は「バカですよね」と言っていたが、いたって同感)。
結果、深夜放送のキー局は通常の番組を流さなかったが、ネットしている局向けには通常の番組が放送された(これを「裏送り」ということはラジオマニアの私も初めて知った)。
したがって、私の愛聴番組である「伊集院光 深夜の馬鹿力」も関東では聴くことができなかっのだが、幸いなことに地方の友人が録音してくれて、その音源を貸してくれたので、この「裏送り」の番組を聴くことができた。

とはいっても、やはり関東圏のリスナーに配慮して、今回の放送はいつもやっている通常コーナーはなく(といっても「深夜の馬鹿力」の場合、伊集院のフリートークが圧倒的に長いのだが)、リスナーから来た質問に伊集院が答えていくという形がとられたのだが、そのなかに「最近、原発反対のデモが金曜日に行われていますが、伊集院さんは原発の再稼働についてはどう思われますか?」という質問があった(おそらくこういう質問も、通常放送であれば絶対に読まれないだろう)。
以下が、伊集院のそれに対する答え。

 えーと僕はですね、再稼働するしない、廃止するしないっていう議論より先に、“原発がなくなったほうがいい派”としては、国内の原発のなかで、まずこれはないねというものをすべて廃炉にするから始めたほうがいいと思うんです。
 結局、いまの段階だとゼロか100かみたいな議論に絶対なっていく、これはあまりスピード感があるものとは思えないんですよ。だから真ん中に、頭がいいというか悪知恵が働くというか、うまく揚げ足が取れたりとか理詰めでいける人が、じゃあそのいまある原発のなかで順位をつけてくださいと、いろんな総合的に安全だったり必要だったりしていくと、少なくとも今の稼働率でこの夏乗り切れているということは、いらないものが相当にあるはずなんです。そのいらないものに関して、廃炉の確定をガンガン出していった方がいいと思うんです。そうじゃないとなか、なかちゃんと実利が取れないような気がして……。
 なんでしょうね、今まで原発って安全と言われていたことも危険って言われてきたことも、どれもこれも、危険度ですら、原発を作ってる人側から教わったことばっかなような気がするんだよね。
 だからもう今や、たとえば歴史の教科書が全部ウソでしって言われたのとあんまり変わってないから、どうしていいかわからなんですよ、何か自分の中で原発に関して。ただこんなになくていいことは少なくても確定でいいだろうっていう、それだけでもやっていく価値はある気がするんだよね。
 そうじゃないと裏表ゲームになった時に、全部取られる、全部稼働に近いような状況が起こるような気がするんで、まず少なくとも全廃する、もしくは全稼働するという話をいった置きましょうと。少なくともいらないものを全部壊し始めましょうよという、停めて廃炉にすることをしましょうというのをやるのはいかがでしょうか?

ちなみに、伊集院は昨年3・11以降、つい先日まで奥さんと別居していた。
そもそも伊集院は大変な愛妻家だが、震災や原発の影響を心配して、奥さんを和歌山の実家に帰していたのである。

さて、そういう伊集院の原発廃止論はなかなか面白い。
確かにそういうモノ言いをしてみて、電力会社がどう出て来るかというのは見てみたい気がする。
だが──。
おそらく、こういう案を出しても、原子力ムラは一切、受けつけないだろう。
なぜなら、廃炉にしたら原発を解体しなければならない。ところが、このコストがどの程度になるのか皆目見当もつかないからだ。
しかも、そこから出て来る膨大な放射性廃棄物の最終処分地はどこにもない。
だいたいが、この放射性廃棄物は万年単位での管理が必要だが、なにしろ原子力ムラの連中は、福島第一原発を襲った津波は千年に一度のものだから想定外と言っているのである。そんな連中が万年単位の安全など確保できるはずもないのである。というか、そもそも万年単位の管理が必要という時点で、小出助教がおっしゃるように、それは科学ではない(ところが、実際にはその研究にもジャンジャカとカネが投入されている)。

伊集院も言っているように、現状ですでにこのクソ暑い夏を乗り切れている。ということは、原発はほとんど必要ない。だが、これを停止したが最後、電力会社には天文学的な額の廃炉コストが降りかかってくる。
東京電力について言えば、さらに福島第一原発処理という天文学的額のコストがプラスオンされる。
もし、このコストが降りかかってきたら、電力会社はどこもかしこも大苦境に陥る。
それだけは自分たちの生きている間は避けたい。だったら危険だろうがなんだろうが、とにかく動かしちまえ。後世に生きる人たちのことは知ったこっちゃないというのが、原子力ムラの立場だろう。
要は、自分たちが見たくないものを見ないために、危険を承知で原発を動かそうとしているのである。

昨日は消費税増税の法案が可決された。
野田という日本の憲政史上稀に見るウソツキ男は、「孫子の代にツケを残さない」ための決断だという。
誰が信じるか、そんなこと(財務省 外国格付け会社宛意見書要旨)。

一方、原発は作って稼働してしまえば、万年単位のツケが孫子の代に必ず残る。しかも、事故が起きればさらなる悲劇が起きる。
誤解を恐れずに言えば、たとえ財政が破たんしても山河は残るが、原発が事故を起こせばそれも残らないのである。

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2011/12/31

2011年の○と×

今年は人生49年でもっともひどい年であった。
ということで2011年の○と×、というよりも×と○。

最大の×はもちろん東京電力福島第一原発の破局事故。
私は当ブログで、原子力発電所が破局事故を起こす可能性は十分にあり、しかも電力会社ほどデタラメなものはないということを再三、書いてきた。
たとえば↓

・北朝鮮についての続き

・予定調和国家

・北朝鮮よりタチの悪い会社

・不敬企業、不敬メディア

しかし、それにしても、ここまでの事態(原発3機がメルトスルー、さらに使用済み核燃料のつまったプールのある建屋がボロボロ)が起きると、驚愕、慄然とするより他はなかった。
しかもさらに驚くべきことは、ことここに至っても、マスメディアはほとんどまともな真実を伝えないことである。
私はいまでも事故直後の春先、テレビに流れた東京電力のお詫び広告についてこだわっている。
あの時の広告の実施料金はいくらだったのか?
東京電力はダンピングが激しい広告業界にあって、間違いなく正規料金を支払うクライアントである(なにしろ総括原価方式だから、広告料金の値引き交渉などする必要がない)。その東電が、あのお詫び広告で正規料金をメディアに支払ったとしたら、それは福島県民の補償よりもメディア対策を優先したことを意味する(もちろん広告代理店にもマージンがガッポリ入る)。
そして、調べる手立てはないけれども、3.11後のメディアの状況(とくにテレビ)を見ると、相当に高い確率で正規料金での取引がなされたのだと私は思う(金平茂紀なんぞは、まず自社の広告局へ行って、お詫び広告の料金を調べるべきだろう。なにしろ自分自身の給料の中に東電からのカネが入っている可能性があるのだから)。

・原発広告とメディアの関係(2011年3月2日記)

・広告不況がもたらすマスメディアのもう一つの劣化(2011年2月7日記)

東京電力とマスメディアに最大の×。

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『東京電力福島第一原発事故とマスメディア』
※紀伊国屋BookWebやソニーリーダストアなどへは左のリンクから。

同じく野田政権に最大の×。
私はかねて、少しの例外をのぞいて、「新政権は最悪を更新する」と思っているのだけれども、まあ野田政権はもちろん例外ではない。
しかし、この政権こそ独裁権力としての霞が関にとっては予定通りにできたもだろう。
思うに、ある時期から霞が関は自民党政権の存続を諦め、いずれ政権交代が起きることを視野に入れた。
しかし、ここで小沢一郎に政権を取られてはなんとしても困る。そこで、小沢一郎の“政治とカネ”のスキャンダルを捏造して、次期総理大臣が約束されていた小沢を民主党代表の座から引きずり下ろした。
ここで私は思うのだが、もし小沢が政権交代時にそのまま総理大臣となっていたら、今とはずいぶんと異なった世の中になっていただろう。そして、間違いなく東日本大震災、そして福島原発破局事故に対する対応も違ったものになっていたと思う。
その意味で、あの時に小沢スキャンダルを仕掛けた連中は万死に値する。
ということで検察と検察審査会に最大の×。

以上、こうして見ていくと2011年に起きた不祥事、不幸は、すべて日本のこれまでの権力機構の腐敗に由来していることがわかる。
ところが、依然としてこの体制は続いているのである。そして、そうである限り、私は第二の破局(「野田破局」)が来ると予想している。
なにしろ、放射能による災害は今でも続いているのであって、しかも広まっている。
「来年はいい年にしましょう」とは年末の決まり文句だが、残念ながら核による災害というのはわれわれの人智に及ぶところではなく、これから年を追うごとに状況は悪くなるだろう。

悪い話はこれぐらいにして、あとはサラッと。

ネットメディア、自由報道協会に○。
東京電力の会見を中継し続けた岩上安身氏のIWJは、絶望的なマスメディアと真逆の可能性をますます広げている。

東京新聞に○。2年ぶりぐらいで新聞購読を再開。「こちら特報部」は素晴らしい。

facebookに○。複数の小学校時代の友人を発見。

「久米宏ラジオなんですけど」と「伊集院光 深夜の馬鹿力」に○。
この二つの番組は相変わらず愛聴しているが、とくにラジオにおける久米宏の存在感は圧倒的。番組の企画力も素晴らしい。ちなみにこの二つの番組は同じプロデューサー。

しかしながら、総じてTBSラジオに×。
私は長らくTBSラジオがメインのリスナーだったが、上記の番組以外はもうあまり聴かない(永六輔さんの番組と「宮川賢バカバカ行進曲」「安住紳一郎の日曜天国」は聴くが)。TBSは伊集院に土下座して、日曜の午後に戻ってきてもらったほうがいいです。

逆に文化放送に○。
吉田照美の番組はとくにイイ! その他の番組もなかなかよく、平日につけるラジオはすっかり文化放送になってしまった。

立川談志師匠の訃報に×。しかして落語界のますますの活況に○。
個人的には今年は柳亭市馬を聴いた一年。
その市馬の年末の「年忘れ市馬落語集」に○。
この会に出演していた春風亭一之輔と桃月庵白酒に○。

中日のセ・リーグ優勝に○。そして落合監督の退任に×。
ま、来年のプロ野球はもう巨人で鉄板でしょう。

浦和レッズに×。来年は少しはよくなるかな。

最後に母校のサッカー部に○。
最近、スポーツはすべてダメダメなわが母校。ところが、サッカー部が関東大学リーグで初優勝。
大学選手権(インカレ)も決勝へ。
攻撃的で華麗なパスサッカーで、是非とも初出場、初優勝を!


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2011/08/22

原発関連 ~ 「久米宏ラジオなんですけど」8月20日オープニングトーク

・久米宏ラジオなんですけど
8月20日オープニングトーク。
原発問題については、7分15秒あたりから。

Small
『東京電力福島第一原発事故とマスメディア』

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2011/05/02

TBSラジオ、最後の砦 ~ 4月30日「久米宏ラジオなんですけど」オープニングトーク

いつも書いていることだが、メディアが総崩れ状態のなか、比較的まともなのがAMラジオである。
ただし、かつて私が愛聴していたTBSはひどいことになっており、平日は仕事をしながら主に文化放送を聴いている。といって文化放送がすべてまともかというとそういうことでもない。
作家・小林信彦氏が「週刊文春」に書いていたが、パーソナリティによって内容は異なるわけで、要はどの番組を聴くか?ということが重要になってくる。

4月30日放送の「久米宏ラジオなんですけど」を昨日、ウォーキングをしながら聴いた。全体の番組自体も素晴らしい出来であったが、なかでもオープニングトークは秀逸だった。
久米宏自身、「テレビではできない」と言っていたが、普通のパーソナリティであればたとえラジオであっても放送に乗せることはできないだろう内容。それをサラッと(かどうかはわからないが)喋ることができるところに久米宏の存在価値がある。

久米宏は今回の東日本大震災にあたって2億円の寄付を個人でしたそうだが、大震災とそれに続く原発事故について強い危機感を有し、腹を括ったのではないかと個人的には推察している。
それだけに、番組に対する圧力も強くなっていくだろう。その時、TBSがこの番組と久米宏を守ることができるのか? もちろん現場である番組スタッフの意識が高いだろうが(それは放送から十分に感じられる)、問題は何かあった時に上層部がフラつかないできちんと対応できるかだ。
テレビを含めて凋落の著しいTBSだが、大げさに言えばこの番組を続けられるかどうかに放送局としての命運がかかっている。

・「久米宏ラジオなんですけど」→4月30日オープニングトーク

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2011/03/30

東京電力福島第一原発事故について 〜 その1 圧倒的少数派

実に久しぶりのブログ更新となってしまった。
原子力発電というものにかねてから重大な懸念を持っていた人間としては、今こそいろいろな情報を出していかなければならないのはわかっているのだが、、、

まず、最初に書いておくと、私はとくにどこかへ避難したわけではなく、埼玉県南部の地に留まっている。最初は春休み中だけでも妻の実家へ子供を連れて行こうか、、、とも思ったのだが、この妻の実家の場所というのが浜岡原発から30キロぐらいの場所に位置しており、果たしてそこへ行くことがリスクの回避になるのか判断がつかなかった(11日以降、静岡でも比較的大きな地震があったことも影響した)。
そうしたなか、とくに震災から最初の1週間は、恥ずかしながら相当にうろたえた。
地震とともに原子力発電所の問題が出てくることはまことにもって想定内のことであったが、それでも現実に原子炉が爆発する映像を見ると、心の底から恐怖を感じて慄然とした。
1週間ほどは、やらなければならない仕事もまったく手につかず、ただひたすらネットの情報を見続け、親しい友人と「どうしたらいいのか」という相談もした。
また、幼い子供と妊娠中の奥さんを持つ若い友人からは、「関西方面へ家族を移そうかと考えているのだが、、、」という相談を受けた。私は彼にアドバイスをできるような立場ではない。したがって、「これはあくまで個人的な考えで、いろいろな人に意見を聞いて最終的に自分で判断して欲しい」と前置きをつけた上で、「もし、家族を移せる場所があり、しかも金銭的な負担もなんとかなるのならば、そうした方がいいのではないか。何もなければそれでいい。しかし何かあったら必ず後悔する。子供と身重の奥さんはセーフティファーストを最優先するべきではないか、、、」。
結果的に彼は家族を関西に移した。その決断をした時に親族の中には「テレビで安全だと言ってるから心配しすぎじゃないのか?」と言った人もいたという。しかし、そのテレビは長らく「原子力発電がこのようなことになることは絶対にない」と言ってきたのである。で、あれば、そのような言説を信じること自体がナンセンスである。そして案の定、それからしばらくして、これも想定されたことだが、首都圏でも飲料水の問題が出てきた。

さて、ここまでお読みになっていただいた方はおわかりの通り、その文章は相当にグダグダである。ま、それはいつものことだが、この続きもいつにもましてグダグダで脈絡がなくなるはずだ。この点については、それだけ私が現在も動揺しているということでお許しを願いたい。ということで、これから先は話の脈絡は無視して、頭に浮かんでいることを細切れに書いていこうと思う。

この1週間ちょっとの間、頭の片隅からずっと離れない言葉がある。それは「圧倒的少数派」という言葉だ。これは元東芝技術者の後藤政志氏が、CSで放送している愛川欽也の番組に出演した際に使った言葉である。この番組で愛川欽也は「原子力発電がこれだけ危険なものだということを技術者たちは認識していなかったのか?」というような質問を後藤氏にした。すると後藤氏は「自分は設計のグループ長をしていたが、部下も含めてこのような過酷事故はありえないと言っていた。したがって自分のような人間は圧倒的な少数派でした」と述べた。

 圧倒的少数派

この言葉は私の心に深く印象に残った。そうえいば、原子力関連の本を読めば読むほど、そして政治とメディアと原子力産業の癒着を知れば知るほど、これだけ危険だということが素人でもわかるのに、なぜ多くの人が「原子力をやるのは仕方がない」と思っているのかが不思議であった。親しい友人であっても、こと原子力の問題になると、「この人は反原発」というレッテルを貼られていたような気がする。そして、私のような人間は圧倒的な少数派であり、時には嘲笑されたものである。
しかしながら、その圧倒的少数派が懸念していた重大事故(シビア・アクシデント)が現実に起きた。人知の及ばない放射能による影響が千年、ことによると万年単位で続くという意味で、歴史に残る重大な事故であり、それは通常の戦争によって起こる殺戮とはまったく異なる、しかしながら史上稀にみる災害規模になるだろう可能性が依然として高い。
にもかかわらず、、、
この国においては、それでもやはり圧倒的少数派は依然とし少数派のままである。そうしてテレビでは、「ただちに健康に害は及ぼさない」だの「この程度の放射能は大したレベルではない」という御用学者の言説が垂れ流され、果ては「放射能による被曝は、百姓に土がつくようなもの」と言い放つ人物まで登場する次第である。ちなみに、この発言をした石川迪夫という人物の役職名は「日本原子力技術協会理事長」であることを是非、記憶されたい。

原発が過酷な状況に陥って以来、東京電力や原子力保安院が日々、会見を行っている。ま、どうしうもない内容だが、それにしてもここでの記者と東電や保安院のやり取りは、いま日本人にとってもっとも重要なニュースであると思う(東電や保安院のデタラメぶりを知るというだけでも)。
ところが、この会見を生中継で放送する地上波のテレビ局はない。したがって私はいつもニコニコ生放送か岩上安身氏のUST中継を見ている(もう一つ、私がテレビということで唯一評価するのは、CSで放送されているTBSニュースバードである。この番組は会見があると随時、そちらに切り替える)。
これに限らず、まともな情報がマスメディアにはほとんどないというのは、これまた想定された事態ではあるが、まことにもって驚くべき事態である。
しかも、そうした状況の中で、岩上安身氏がフジテレビから、鳥越俊太郎氏がテレビ朝日から、それぞれ姿を消す。TBSラジオでは上杉隆氏が降板する。まあ、マスメディアのほとんどが腐りきっていることはわかっていたが、その惨状は目を覆うばかりである(ただし文化放送は吉田照美、大竹まことなどの充実が目立っている)。

やはりグダグダと長くなってしまった。
今回のエントリーの最後に、東京電力について書いておく。
私はかねがね、この会社は日本一の不敬企業であり、国賊企業だと思ってきた。
その東電の連中、そして他の電力会社、原子力関連企業や御用学者は口を揃えて「今回の地震は想定外であった」と言っているが、大ウソである。
なんとなれば、この事態を想定していた学者や国会議員はいるのだから。
つまり、彼らはこのような事態を無視していたにすぎない。なぜなら、それを考慮に入れてしまうと桁違いのコストアップになってしまう、、、どころか原子力発電そのものが不可能になってしまうからだ。
私が原子力発電に反対して来た理由は、突き詰めれば一つしかない。それは原子力発電の場合、絶対に安全でなければならないが、その絶対を確保することは不可能だということに尽きる。原子力発電の場合、事故の確率論など意味はないのである。なぜなら、事故を起こしてしまえば破局しかないのだから。
東京都知事は「それでも自分は原発推進派だ」と言ったそうだ。その理由は「原発がないと経済が立っていかないから」だという。福島でこれだけの事故が起きれば、もうこの時点で日本の経済は深刻なダメージを受けて「立っていけなくなる」ということが、この人には理解できないらしい。
誤解を恐れずに言えば、、、
今回の地震による被害に原発事故が含まれなければ、復興は十分に可能だった。もちろんこの地震、津波によって亡くなった方々には哀悼の意を表さずにはいられないが、しかし地震という自然災害を避けて通ることは難しい。だが、自然災害というのは回復が可能な災害しかもたらさない(もちろんそれには長い年月がかかるが)。ところが、放射能による災害というのは、復興をきわめて難しいものにする。なにしろ、一度、事故が起きてしまえば、その付近に住むことすらできなくなるのだから。しかも、これだけ事故の規模が大きくなれば、首都圏への影響だって避けられず、放射能の影響が出始めれば関東圏の地価だって下がるだろう。となれば、これはもう経済的にも一大事である。
とはいえ、、、
いまはこの事故の規模をできるだけ小さくすることに全力集中するしかない。
そこで話を東京電力に戻すと(本当にグダグダで申し訳ありません)、私はこの事故を想定しなかった連中に、事故後の後始末を託すということに、そもそも巨大な「?」をつけざるを得ない。
どう考えても、こういうこともあり得ると考えていた人々に、この事故に関する解析と対策を講じてもらった方が、最悪の中でも結果は少しは良くなると思うのだがいかがだろうか。
というか、そもそも私に言わせれば東京電力はオウム真理教すら足下にも及ばない、巨大な犯罪者集団であって、少なくとも経営者は即刻、逮捕するべきなのである。
その上で、東京電力を政府の監視下において、いま現在、社内でやっている原発対策のすべての会議に第三者を入れるべきだろう。

あまりにもグダグダで、かつ長くなってしまったので、稿を改めます。
本日中に、できればもう一つエントリーを書きたいと思います。

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2011/01/05

平成の大本営発表 ~ メディア総動員による「鬼畜小沢は既得権益集団の敵」

明けましておめでとうございます。
本年もよろしくお願いいたします。

さて、本年最初のエントリーは、昨年の大晦日に見たUSTRAM中継について書こうと思っていた。
が、三が日をグダグダと過ごし、昨日の菅直人の年頭会見を見るに至って、そういうわけにもいかなくなった、、、
私はこの会見を見ていて、「かつて日本が戦争へと向かう坂道を転がり落ちて行った時というのは、こんな雰囲気だったんじゃないかナ」と思い始めている。
マスメディアは、もはや総動員体制で小沢一郎の政治生命抹殺と既得権益集団保護という逆コースに邁進し、そこにはメディア間の姿勢の差はない。どうかすると産経が一番まともな記事を書いていたりすることもあるから、もうわけがわからない状態だ。

・【高橋昌之のとっておき】小沢氏が政倫審出席に応じない理由

・【高橋昌之のとっておき】菅首相退陣のカウントダウンが始まる

一方で、昨年暮、朝毎読の編集委員が菅と会食をしたという。
そして、年が明けると「民主は公約を白紙に」(元旦の朝日社説)、「政権公約全面見直しを」(3日の読売社説)と朝読は見事な同一歩調。

昨日の菅直人の記者会見を受けての本日の朝日の社説のタイトルは「首相年頭会見―本気ならば応援しよう」。書き出しは「まずは「その意気や良し」としておこう。今度こそ、ぶれず、ひるまず、掲げた目標をやり遂げてほしい。」で、結びは「もちろん、その環境を整える責任が首相にはある。首相が二つの政策課題とともに、政治とカネの問題へのけじめを掲げたのは当然だ。その第一歩として、通常国会が始まる前に、小沢一郎氏の政治倫理審査会出席を実現する。それがすべての出発点である。」で終わっている。

同じく本日の読売新聞の社説のタイトルは「首相年頭会見 指導力を発揮して有言実行を」。書き出しは「菅首相は今年こそ、首相・民主党代表として指導力を発揮し、有言実行を貫かねばならない。」で、結びは「小沢一郎元代表の政治とカネの問題で首相は、強制起訴された段階で『出処進退を明らかにして、裁判に専念されるのであればそうされるべきだ』と語った。小沢氏の議員辞職まで想定しているのなら、党代表として、離党勧告などの手順をためらうべきではない。ここでも、首相の『有言実行』が試される。」で終わっている。

まことにもって「鬼畜小沢は既得権益集団の敵」なのだろう。
それにしても、昨日の年頭会見における記者連中の質問の、一人をのぞく、そのくだらなさといったらなかった。

※ご覧にならなかった方は↓で完全視聴可能。
・ビデオニュースドットコム

※ちなみに、この会見を「編集」すると↓のようになる。

その、まともな質問をした唯一の記者がフリーの上杉隆である。私はこれを見ている最中にtwitterで以下のごとくつぶやいた。

******
上杉氏、官房機密費について質問。
posted at 10:08:43

官房機密費、やる気なし!
posted at 10:09:59

官房機密費こそ政治とカネの問題だというセンスは皆無の菅直人。そして地上波のニュースではこの部分はカットするんでしょうな。
posted at 10:12:40
******

で、まあ予想通りメディアは完全スルーだったわけだが、本人が昨日午後、TBSラジオに出演して、この会見について(多少、キレながら?)語っている。

小島慶子キラ☆キラ 2011年01月04日(火) ジャーナリスト 上杉隆さん
※ちなみに、このポッドキャストもTBSラジオのホームページから聴こうとすると、他の番組よりもひと手間多くなっております。

私はこの会見をNHKの生中継で見ていたのだが、会見終了後、スタジオにカメラが戻ると、キャスターと若い政治部の、どことなく自信なさげな若い記者が座ってすぐに解説を始めた。その時の私のつぶやき。

******
NHKの解説も小沢。「菅は踏み込んだ発言」だとさ。もう笑える。
posted at 10:20:24
******

それに対して@hniimi1949さんからいただいたリツイート。

******
会見が終わって2分くらいで政治と金の問題に踏み込んだ、と整理した。あの青二才にそんな能力はなく、上の連中が予め書いた原稿を間違えないで読んだだけだろう。誰か靴でも投げたら何も言えず、面白かったのに。RT “@kappaman: NHKの解説も小沢。「菅は踏み込んだ発言」だとさ。
******

本当にその通りですね。
ま、それはともかくとして、2011年はかくのごとく、メディアと菅政権による予定調和、平成の大本営発表で始まった。

と、ここまで書いて「くろねこの短語」さんの本日のエントリーを読んだら、同じようなことが書いてあった。
みんな思うことは同じということだろうが、是非、↓もご一読ください。

・くろねこの短語
「小沢切り宣言」が新聞のトップを飾る情けなさ。

※こんなの↓もあった。
Top_hon_03


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2010/12/31

今年の○と×

今年もお世話になりました。
締めくくりとして、個人的な○と×をアップします。

まずは菅政権と民主党に過去最大の×。
年末にきて、この政権はついに国民総背番号制の導入を進めることを決めたという。

・低気温のエクスタシーbyはなゆー
年末のドサクサにまぎれて「共通番号制度(国民総背番号制)」導入決定

日本は霞が関による超管理独裁国家であるというのが私の持論だが、国民総背番号はその霞が関の悲願である。来年はこの制度導入のための大キャンペーンがマスメディアを中心に行われるのだろうが、どんなにメリットがあろうとも、現在の霞が関体制においては、独裁の効率化、つまりさらなる国民締め付けの道具でしかない。

・本のセンセのブログ
「日本一新の会」代表 平野貞夫氏による論説~@jaquie35さんの連続つぶやきより編集

マスメディアに×。
もともと日本の記者クラブ制度というのは、霞が関からの情報下げ渡し制度でしかないわけだが、それにしてもここ最近のマスメディアの劣化は凄まじい。おそらくそれは、広告収入の激減による経営悪化と無縁ではないだろう。マスメディアは、これまで濡れ手に粟の莫大な広告収入を得てきた。それが社員の高収入を支えてきたわけだが、もはやその原資がない。かつてのようにマスメディアに気前よく正規料金を払って広告を出してくれるクライアントは、非常に少ない。逆に言えば、いまでも正規料金を払って広告を出してくれるクライアントに対しては最上級のもてなしをする必要がある。ちなみに、政府広報や電力会社の広告というのは、いまでも正規料金である。

TBS(テレビ、ラジオとも)に×。
マスメディアの中でも、とくにTBSの劣化が著しい。テレビはともかく、私はラジオについては評価してきたのだが、今年はアクセスという非常に重要な番組が姿を消した。また、平日の帯の番組も、その内容については「?」がつくものが多い。その結果、録音をして聴く番組以外は、文化放送にダイヤルを合わせる日が多くなっている。ということで文化放送に○。
ただし「伊集院光 深夜の馬鹿力」、「久米宏 ラジオなんですけど」、「安住紳一郎の日曜天国」は今年も○。これまで伊集院、久米は名人だが、安住は実力のある真打だと思っていたが、今年は名人への道を歩み始めたと思う。
TBSに話を戻すと、この会社は横浜ベイスターズの売却にも失敗したことも含めて、経営陣に根本的な問題があるように見える。ちなみに今年、書こうと思って書けなかったエントリーの一つは「TBSの心ある社員のみなさん(とくに若い方)へ」というタイトルであった。これはまた来年に。

radikoに○。

USTREAM、twitter、ニコニコ生放送に○。マスメディアが劣化してもまったく困らないのは、ネットから正しい情報が入ってくるからである。この流れはもはや止めようがない。発言の場をネットに移した小沢一郎の戦略は正しい。

有田芳生さんの参議院当選に○。ダメダメな民主党ではあるが、個々には素晴らしい議員がいる。ここ最近の有田さんの活動を見ていると、選挙を手伝って良かったと思う。

森ゆうこ議員に○。素晴らしいのひとこと。

小室直樹先生の訃報に×。
↓は会社のロッカーを整理していたら出てきた本。目次トビラには先生のサインが入っていた。
この本の中に練馬のアパート時代の小室先生の貴重写真が載っている。最初はスキャンしようかと思ったが、ちょっと考えてやめました(笑)。

Img_0001_new

中日ドラゴンズのセリーグ優勝に○。日本シリーズ敗退に×。
昭和49年、巨人の10連覇を阻止して以来のドラゴンズファンである私にとって、この年の日本シリーズで敗れたロッテに再び負けてしまったのは残念で仕方がない。ただし、落合監督に対する信頼は微動だにしない。落合博満は平成の川上哲治である(関連エントリー→落合博満は“深い”)。

ワールドカップ日本代表に○。岡田監督、悪口を言ってごめんなさい。駒野のPK失敗は、ドーハの悲劇と同じく、サッカーの神様が下した「ベスト8はまだ早い」という裁きなのだと思う。

ザッケローニ新監督に○。ヨーロッパでは「終わった人」という評価もあったが、その風貌を見ていると、「日本もやっとサッカーの本場から監督を招へいできるようになったんだナ」という感じがする。もちろん、オシム監督も素晴らしかったが、ザッケローニにはテレビでよく見るヨーロッパの一流クラブの監督という雰囲気がある。そして、いかにもイタリア人しらいファッション。いずれ男性ファッション誌(「LEON」あたり)の表紙を飾るのではないだろうか。

浦和レッズに×。フィンケ監督の辞任は仕方がないと思う。

最後に自分のことについて。
25年間勤務した会社を辞めたことに△。この判断が正しかったのかどうかは、まだわからない。
ちなみに、すでに少々やっているのだが、来年からは本格的に電子書籍に関わる仕事をする予定です。
また、「ドキュメント出版社」のつづきも当ブログでは折をみて書いていこうと思う。とりあえず今考えているのは、私が創刊から休刊まで広告営業を担当した「VS.」(バーサス)というスポーツ雑誌についてである。

以上、今年の○と×、そして△でした。

ではみなまさ、良いお年をお迎えください。


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2010/12/17

伊集院光、東京都青少年健全育成条例改正案について語る


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