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2013/04/25

「ダメ野党でも歯止めにはなっていた政党」すらいない政治の恐ろしさ

以下、本日、facebook版誰も通らない裏道に書き込んだものの転載です。

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『戦後史のなかの日本社会党』という本を仕事で読みました。
私は横浜出身なので子どもの頃は長洲知事、飛鳥田市長でした。また親がレフトだったこともあり、社会党には比較的シンパシーがあり、選挙時に何度か投票したこともあります。
とはいえ、大きな期待をしていたわけではなく、他に投票する党がなかっただけのことです。
今回、この本を読んで、社会党のダメさ加減を改めて実感しました。55年体制の中で万年野党第一党の座に安住し、現実とはかけ離れた路線論争に右から左まで終始。諸外国からもほとんど相手にされていません。
唯一、可能性があり、田中角栄も危機感を覚えた江田三郎は失意の中で党外へ(ちなみに小泉純一郎が「構造改革」と言った時、「そりゃ江田三郎だろう」と思ったのは私です(笑))。
「政権を獲ろうとしない政党はネズミを獲らない猫みたいなもの」と揶揄された社会党は、振り返ってみると本当にどうしようもありません。

しかし、、、
一方で社会党の存在が軍事拡大に一定の歯止めをかけていたことも事実でしょうし、自民党の政治家も、この党の主張を利用してアメリカの圧力を多少なりともかわしていた形跡もあります(当時は自民党の政治家もそれなりの人物だったと思います)。
「なんでも反対」とバカにされましたが、原発に反対し、競争より公正に重きをおき、憲法改正を阻止できるぐらいの勢力は維持していた社会党。
ところが、今日の政治状況はそういう勢力すらがなくなってしまいました。

長年の自民党政治に呆れた末に誕生した民主党政権はあっという間に潰されて、世襲議員の巣窟である自民党政権が復活(思うに安倍晋三が岸信介の孫で安倍晋太郎の息子でなかったら、市会議員にすらなれなかったのではないでしょうか)。民主党に残った残骸議員も自民党となんら変わりなく、維新の会にいたってはチンピラの寄せ集めでしかありません。
そんななかで、粗雑な憲法改正が現実の政治日程に上がりつつあり、原発は再稼働の方向へどんどん進んでいきます。そしてTPPではアメリカの要求に完全屈服、、、
次の参議院選挙後は、この流れにさらなるドライブがかかるでしょうが、その歯止めとなる勢力の萌芽はいまのところまったく見当たりません。


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2013/04/22

検察審査会の議決出る!〜 議決書の内容は?

健全な法治国家のために声をあげる市民の会が検察審査会に申し立ていてた審査に、本日、議決が出ました。
「起訴相当」ではありませんが、「不起訴不当」です。
陸山会事件の元検事に不起訴不当議決 東京第一検察審

以下は、その議決書です。

20130422検審議決書

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2013/04/10

「 収束宣言」が大嘘だったことを証明した
福島第一原発の汚染水漏えい

福島第一原発の放射性汚染水の漏洩問題が深刻化している。

・<福島第1原発>東電、新たな漏えいで保管計画に赤信号

この問題について、京都大学の小出裕章先生は3.11の直後から、汚染水は巨大タンカーに移して、柏崎刈羽原発にある廃液処理装置に移送して処理するべきだと主張してきた。
なぜなら、福島第一原発の敷地内でこの汚染水を保管しようとすれば、早晩、今日のような事態に陥ることは十分に予見できたからだ。
なにしろ現状の福島第一原発は、核燃料がどこに溶け落ちたかもわからないが、とにかく原子炉にどんどこ水をかけて冷やす以外に手がない。

・参考ビデオ「福島第一原発の現状・核燃料を取り出すまでは予断は許されない」
(インタビューに答えているのは、中央大学元教授の舘野淳氏~専門は核燃料科学)

したがって、小出先生はこの提案を政府にもしている(下記リンク参照)

・小出裕章 (京大助教) 非公式まとめ
5月26日 汚染水は至急タンカーで移送を 小出裕章 (NHKラジオ)
(2011年)

・みんな楽しくHappy♡がいい♪
高濃度汚染水「海に放水」について2/16小出裕章ジャーナル(内容書き出し)
(2013年)

だが、政府も東京電力もこれを一切無視した。
おそらくその主たる理由はコストの問題だろうが、結果、ストロンチウムを含んだ汚染水が漏れ出している。
が、これは繰り返すが、十分に予見可能であって、すなわち人災である。

にもかかわらず、2011年12月16日、当時の総理大臣・野田佳彦は福島第一原発事故が冷温停止したと発表し、あわせて福島第一原発事故の収束を宣言した。その会見の冒頭の発言は以下のとおりである。

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 本日は、原発事故に関する大きな節目を迎えましたので、冒頭私から国民の皆さまにご報告をさせていただきます。

 福島の再生なくして日本の再生なし。就任以来私はこの言葉を何度も口にして参りました。福島の再生の大前提となるのは、原発事故の収束であります。3月11日に事故が発生して以来、まずは何よりも原子炉の状態を安定させるべく、国の総力を挙げて対応してきたところであります。原発の外の被災地域では、いまだに事故の影響が強く残されており、本格的な除染、瓦礫の処理、避難されている方々のご帰宅など、まだまだ多くの課題が残っていることは事実であります。他方、原発それ自体につきましては、専門家による緻密な検証作業を経まして、安定して冷却水が循環し、原子炉の底の部分と格納容器内の温度が100℃以下に保たれており、万一何らかのトラブルが生じても敷地外の放射線量が十分低く保たれる、といった点が技術的に確認をされました。

 これを受けて本日、私が本部長を務める原子力災害対策本部を開催をし、原子炉が冷温停止状態に達し発電所の事故そのものは収束に至ったと判断をされる、との確認を行いました。これによって、事故収束に向けた道筋のステップ2が完了したことをここに宣言をいたします。

・平成23年12月16日 野田内閣総理大臣記者会見
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これに対して舘野淳氏は上記のビデオの中で「収束宣言というのは本当に嘘っぱちだったということですね」と言っている(15分あたりから)。

ところが、この嘘っぱち宣言が大飯原発再稼働へ向けての大きなステップとなり、最終的には「自分の責任で判断した」として再稼働にゴーサインを出したというのだから、野田という政治家の罪は万死に値すると私は思う。

↓こちらも有名な大嘘

一方、安倍晋三は総理大臣就任前に福島第一原発を視察し、「政府は(原発事故の)収束宣言をしたが、とても収束したとは言えない状況だ」と述べたという。

・ウォールストリート・ジャーナル
福島第1原発を視察=「事故収束とは言えない」―自民・安倍総裁

もし、本当にそう考えているのなら、このたびの汚染水の漏洩を深刻に受け止めて、すぐさま大飯原発を停止するべきだろう。
といっても、もちろん原発推進論者の安倍晋三に期待するものは何もないが、夫人の昭恵さんには少しだけ期待している。というのも、4月7日の日経に以下のようなインタビューが掲載されたからだ(一部抜粋)。

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――原発政策や環太平洋経済連携協定(TPP)で首相と意見が異なりますか。
「政策に口を出すつもりは全然ありません。ただ福島県富岡町に行って全く人のいない様子を見て、そこに住んでいた子どもやお年寄りの意見を聞けば『代替エネルギーがあればリスクのある原発から変えた方がいい』と誰もが思うのではないでしょうか」
「そのような方向に変えていこう、という意志がなければ変わりません。今の放射線量が本当に危険かどうかは分かりませんが、実際にそれですごく恐れて家に帰れない人もいますし、2度と起こってほしくありません。できれば原発がない社会の方がいいのではないかと思います
(中略)
――首相の反応は。
「ふんふんという感じ。私が『暴れるかもしれない』と言っているので『あまり暴れないでね』と。僕の邪魔しないでね、ということだと思います。ただ、たとえ悪者になったとしても、問題提起していきたいと思っています。確信犯的な面もあります」
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2013/04/05

原発輸出と五輪誘致

本日の日経朝刊には「原発、新興国で初実績 三菱重・アレバ、トルコで受注へ」という見出しの記事がある。
それによると、

 三菱重工業と仏アレバの企業連合がトルコで原子力発電所の建設を受注することが確実となった。中国や韓国などの企業と競合し受注は難しいとされたが、日本政府の後押しなどにより優先交渉権を獲得。総事業費2兆円規模とされる原発プロジェクト参加への道が開けてきた。
 トルコは日本と政治的に親密な関係にある。それが今回の優先交渉権獲得に結びついたとみられる。
 他の日本メーカーも日立製作所が英ホライズンを買収するなど、原発事業の海外展開を急いでいる。ただし日立の受注がほぼ確実となったリトアニアで実施された国民投票で「建設反対」が多数となるなど、先行きには不透明感もある。

ということだ(太字はブログ主)。

有史以来、最大の事故を起こした福島第一原子力発電所の1号機~3号機は、現在も溶け落ちた核燃料がどこにあるかまったくわからず、とりあえず水をかけることでかろうじて温度の再上昇を防いでいる。

こんな状況では、さすがに国内で新規の原発をつくることできず、原発メーカーとしても海外に活路を求めるしかない。
だが、とてつもない破局事故を起こして、いまだ収束させることさえままならない国の原発を導入するというのは、普通に考えれば狂気の沙汰で、いくら政府がOKでも(そこには当然、金銭の動きもあるだろう)、国民感情が許さない。
したがってリトアニアの事例は当然のことだろう。

そんななかで、トルコが三菱重工の原発を導入することが確実になったという。しかもこの記事によれば、競合する中国、韓国に比べて苦戦が予想された商戦だったようだ。
ところが、「政治的に親密な日本政府の後押し」もあって、受注にこぎつけた……。

ところで──。
トルコ(イスタンブール)といえば2020年の五輪誘致に日本(東京)とともに名乗りをあげている国だ。もしトルコで五輪が開催されればイスラム圏初のこと。
それだけにトルコは大変に力を入れており、過日のIOCの開催候補地の視察でも評価が非常に高かったという。

そもそも私は2020年に東京で五輪が開催される可能性は限りなく低いと思っている。
その理由は、こちらに書いたが、2018年に韓国で冬季五輪、2019年に日本でラグビーワールドカップ開催というスケジュールを考えただけでも、可能性は低い。

そして、それは日本の誘致関係者だって十二分にわかっているはずだ。
にもかかわらず、なぜ五輪誘致にこれほどまでにこだわるのか?
その理由は広報予算にあるのではないかと私はこれまで推測していたのだが、今日の日経の記事を読むと、「本命はこっち(原発輸出)だったんだナ」と思う。

五輪誘致に一度も成功したことがないトルコが、オリピック開催を熱望していることは間違いなく、その熱意は東京やスペイン(マドリード)よりずっと上だろう。
私は別に何もしなくても日本が勝つことはないと思うが、それでもオリピック開催を確実なものにしたいトルコに、もし日本から「原発を受注してくれれば、(最後まで形式的に誘致活動はするが)日本はそっと降りる」というサインが来たら、とりあえずこれに「乗る」ことはあるのではないだろうか。
そして、それが故に、日本はオリピック誘致にこだわった。

ちなみに日本の誘致の旗振り役はなんといっても石原慎太郎だったわけだが、この男は誰もが知るゴリゴリの原発推進論者、つまり原発メーカーと密接な関係がある。
となると、こういう原子力ムラの枠組みのなかから、原発輸出と五輪誘致をセットにしたストーリーが練られた可能性は十分にあると思う。
と、まあこれはいつもながらのうがった推測であるが、そのぐらいのことをやるのが日本の原子力ムラであり、一方でIOCが非常に政治的な組織であることもまた周知の事実である。

それだけに五輪誘致をめぐって政治的な取引をすることは、さして難しいことではないだろう。

ただし、こうして2020年の五輪開催地がトルコに決まったあと、トルコ政府が国内で「日本の原発輸入反対」の声に火をつけて国民投票に持ち込み、「建設反対」を可決するという手もある。
そうなれば、トルコの方が政治的には一枚上手ということになる。

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