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2013/03/21

NHKを退職する堀潤氏に期待すること

以下はfacebook版「誰も通らない裏道」に書いたことですが、当ページとしてはわりと閲覧数の多かったものなので転載しておきます。

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NHKの堀潤アナウンサーが退社することがネット上では話題になっています。
この件で私がなによりも期待したいのは、3.11当時、NHKの局内でどのような規制がかけられていたかを具体的に語ってくれることです。

1995年1月17日、つまり阪神淡路大震災の当日、神戸・三宮で講演の予定があった永六輔さんは、地震の後、滞在先の大阪のホテルから知り合いのいるNHKへ行ったそうです(とりあえず地震の様子を知りたかったので)。
すると、当然、ニュースがどんどん入ってくるわけですが、それと同時に「あれは放送してはいけない、これもダメ」という規制もどんどん入ってきたそうです。
これは永さんから直接聞いた話です。

そういう規制が3.11時にどの程度、どのようなレベルで行われていたのかを国民は知る権利があると私は思います。
ただし、堀氏にそれを喋られるのがNHKとしては一番怖いはずですので、必死の対策を講じていることも間違いありませんし、相当に強い引き止め工作をしたのではないかと思います(あくまで推測ですが)。
にもかかわらず退社を決意した堀氏の情報発信に期待したいと思います。
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2013/03/17

オリンピック誘致、遠隔操作ウイルス事件、陸山会事件判決
~ますます退廃するメディア

私は2020年の東京オリンピック誘致が成功するとはハナから思っていない。
なぜなら、東京電力福島第一原発がその時、依然として苦境のままで、おそらくさらに厳しい現実、将来が見えていることは間違いないからだ。
そんなところへ日本人よりはるかに福島の状況をよく知っている、海外(とくにヨーロッパ)のアスリートや観光客が来るわけがない。

ところが、昨日、「久米宏ラジオなんですけど」のオープニングトークを聴いて、オリンピックが東京に来ないもっと大きな理由、最大のネックがあることを知った。
不覚にも私は知らなかったのだが、2018年の冬季オリンピックは韓国の平昌(ピョンチャン)で開催されるのである。
だったら──
その2年後に再び東アジアでオリンピックが開催される可能性などまったくないだろう。
久米宏はこの点にふれて、「これが最大のネックだということを、なんで(マスコミが)言わないのか、不思議なんですよね」といっている。

・久米宏ラジオなんですけど
3月16日オープニングトーク
※オリンピックに関する話は7分過ぎから。

さらに付け加えるならば、2019年には日本でラグビーのワールドカップが開催される。
となると、カレンダーは以下のようになる。

2018年 韓国 冬季オリンピック
2019年 日本 ラグビーワールドカップ
2020年 日本 夏季オリピック

普通に考えれば、このようなスケジュールはあり得ない(ついでにいえば、ラグビーは7人制ではあるが、リオデジャネイロ五輪から正式種目になる)。
そして、メディアを含めて誘致関係者もみんなそれをわかっているはずだ。
にもかかわらず、なぜ誰もそれを言わないか? その理由は「カネの匂いがする」からである。

この不景気のさなか、オリンピックの誘致となれば大きなカネが動く。当然、広報予算もつくわけで、それはメディアへと流れる。そして、この手の予算(政府広告やそれに準ずる広告)は当ブログでは何度も書いているがごとく「定価」で出稿される。

しかして広告を出す方も、「東京にオリンピックは来ない」と本当のことを書くメティアにはカネを出すはずがない。
そこでメディアの側は「どうせ来ないことはわかってるけど、そんなことを言ったらせっかくの広告を取れなくなる。そんな野暮なことはしないで、もらえるものはもらっておこう」となるわけだ。

しかし、、、この五輪誘致の予算も、結局のところ都民の税金だ。久米宏は、「自分の納めた税金を、五輪誘致にだけは使って欲しくない」と言っているが、世界一情報操作されやすく、しかも素直で、かつ諦めのいい国民は、そんなことぐらいでは怒らない。
つまり、徹底的になめられているのである。

それにしても、、、
ここのところのマスメディアの退廃は、ますますもって呆れるばかりだ。

逮捕時点であれだけ大騒ぎして、容疑者のプライバシーを暴きまくった「遠隔操作ウイルス事件」。
だが、その後の経過はほとんど報道されない。
なぜなら、この事件は冤罪の可能性が高くなっているからだ。

逮捕されたK氏は、江ノ島で猫に首輪をつけたと言われた。
警察としては、一度、誤認逮捕をしているたげに失敗が許されない案件。そこに浮上した容疑者には前科があり、しかもその風貌や行動がマスメディアには「久々に叩き甲斐がある」と映ったのだろう。
一斉にスイッチが入り、逮捕前から狂乱の取材合戦を始めた。

では、その逮捕された案件はどうなったのかといえば、拘留期限が来ても警察は立件できず、処分保留で釈放されたが、その後、即座に別件で逮捕された。

この間、メディアはどうしていたかというと、容疑者に佐藤博史弁護士(足利事件で無罪を勝ち取った主任弁護人)、さらに木谷明弁護士(東電OL殺人事件でゴビンダ氏の勾留請求を拒否した元判事)がついたあたりから、ほぼ一斉に撃ち方止めに入った。
というのも、もし容疑者が無罪だった場合に名誉毀損の訴訟を起こされるのが怖くなったからである。

およそ、メディアにとって人権などというのは二の次だが、唯一怖いのがこの訴訟で、逆にいえばそこで負ける可能性がある時にだけ取材に歯止めがかかる。
つまり今回は、メディアから見ても相当に危ない案件なわけで、であれば警察の手法も当然ながら厳しく問われべきだ。
ところが、メディアはそれもしない。なんとなれば、ここで警察批判を書けば情報がいただけなくなるからだ。
かくて彼らはただ沈黙する。

私に言わせれば、この遠隔操作ウイルス事件というのは、検察が西松事件で吹っ飛び、あわてて陸山会事件に転進したがあえなく撃沈。最後は検察審査会への捜査報告書虚偽記載事件で自爆した経緯に酷似している。

そこで、最後はこの陸山会事件について。
先週、石川知裕氏らに対する控訴審判決が出た。結果は控訴棄却。
一審の「推認有罪」を追認した、この高裁の裁判長は、東電OL殺人事件で一審無罪のゴビンダ氏に有罪判決を下した判事の一人である。
そんな人物がまだのうのうと裁判官をやっていることが驚きだが、そういう人物を陸山会事件の裁判長にするシステムは、民主主義的手続きをも飲み込んだ上で成立する霞ヶ関独裁の真骨頂だ。

そして、こういう事実には一切触れぬまま、「しごく当然の判断である。」と社説に「当然のごとく」書く朝日新聞社は、退廃したメディアの象徴だと思うのである。

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2013/03/12

丸2年、そしてあと3年?

3.11から丸2年が過ぎた。
思い起こせば2年前、私は大田区の仕事先で地震に遭遇。
その後、電車が動き出すまで待機し、深夜、動き出した地下鉄に乗って成増まで行き、そこから先の10キロほどの道のりを革靴のまま歩いた。
この間、私がずっと考えていたのは、「原発は大丈夫なのか」ということだった。なので、必死になってその情報をネットで探していた。

12日早朝、とりあえずクルマのガソリンを満タンにした。もし原発に何かがあった場合、水が問題になることはわかっていたのでディスカウントショップへ行くと、安いケースの水が山積みで売られていた。その水を買う人は誰もおらず、私はワゴン車の荷台に載せられるだけの水を買った。

帰宅すると、福島第一原発の状況を知るため、テレビ、ラジオをつけ、さらにネットを見続けた。
すると、午後3時半過ぎ、1号機が爆発をしたというニュースが入ってきて、「これはダメだ」と思った。
この時には「水素爆発」だということがわからなかったが、とにかく破局事故であることは間違いない。

私は書棚にあった『原発事故……その時、あなたは!』を取り出して、書かれていることを実行することにした。
現実問題として子供がいることもあり、即座に移動することは難しかったので、とにかく室内を気密にするため、シャッターのある窓はそれを閉め、そうでない窓には目張りをした。換気扇も濡れたタオルで塞いだ。
子供たちは親が頭がおかしくなったと思ったようだったが、緊張感は最高度に達していた。

【書誌情報】
書名:『原発事故……その時、あなたは!』
著者:瀬尾健
出版社:風媒社
初版情報:1995年6月10日 第1刷
底本情報:1995年8月15日 第2刷
ISBN-4-8331-1038-5

放射能から身を守るには

あれから2年。
昨日、少しだけ見たテレビでは被災地からの中継を各局ともしていたが、原発、放射能についての情報はあまりなかった気がする(あくまでもわずかな印象だが)。
そして、「大震災を忘れてはならない」というフレーズが定型のように使われていた。

たしかに大震災を忘れてはならない。地震、津波の被災地はまだ復興には程遠いのだから当たり前の話だ。
しかし一方で、原子力ムラやメディアは福島第一原発の破局事故を一刻も早く忘れて欲しいと願っている。
なぜなら、その深刻な現状を国民が知ってしまえば、「いったいこの責任を誰がとるのか?」「いま自分たちが住んでいる場所は大丈夫なのか?」「事故は収束していないではないか?」「この処理にどれだけのカネがかかるのか?」「福島第一原発の処理で出てくる放射性廃棄物はどうするのか?」「現在、ある使用済み核燃料はどうするのか?」、、、とありとあらゆる疑問が噴出するからだ。

こうなれば、原発の再稼働などもっての他という当たり前の結論しか出てこない。
そして、そうなれば電力会社はあっという間に経営危機になり、しかも社会的責任を問われることになる。
それだけはなんとしても避けたいたいがゆえに最大限の努力をしているのが、現在の原子力ムラだと思う。

だからテレビをつければ、まるで世の中には放射能の問題などなかったがごとくバカ番組が作られ、そしてPM2.5に大騒ぎをしている。曰く、「子どもや胎児への影響は?」「農産物への影響は?」
もちろんPM2.5も問題ではあろうが、現に福島を中心に東北から関東までの広い範囲に放射能の被害が及んでいるにもかかわらず、こちらについては「問題ない」という御用学者の見解以外はほとんどお目にかかることはない。

ここで注意が必要なのは、「大震災を忘れてはならない」「福島の現状を忘れてはならない」という言葉遣いそのものだ。なぜなら、そのもの言いがすでに「過去のこと」という認識に基いているのだから。

日本は過去にも地震による多くの災害に遭遇してきたが、そのたびに復興してきた。つまり地震国であるがゆえに、これを克服する能力が非常に高い。
ところがこのたびはそこに前代未聞の放射能災害が加わっており、しかもそれが現在も進行している。これが復興をとてつもなく難しいものにしている。
つまり福島第一原発事故は、何も終わっていないし、過去のことでもない。

過去、この状況に類似したケースは歴史上一件のみで、それは旧ソ連のチェルノブイリ原発事故だが、このソ連という国家はチェルノブイリ事故(1986年)から5年後の1991年に国家そのものが崩壊してしまった。
私はこの件について、昨年、小出裕章先生にお目にかかった時に質問をしてみた。すると先生は「ソ連の崩壊には複合的な要因があるだろうけもども、チェルノブイリの重荷は必ずあったはずだ」とおっしゃった。
つまり、原発の破局事故というのは、国家体制を壊すだけの破壊力があるのである。

もちろん、旧ソ連と日本では条件が異なるという意見もあるかもしれない。
が、とても似ている側面もある。

・誰も通らない裏道
北朝鮮についての続き(2006/10/27)

まして日本は1号機~3号機までがメルトスルーして、溶け落ちた核燃料がどこにあるのかもわからない。4号機には大量の使用済み核燃料が厳しい環境のなかで取り残されている。
日本政府は溶け落ちた核燃料も取り出すといっているが、おそらく50歳を超えた私が生きているうちに、それを見ることはないだろう。
そして放射能の影響は万年単位で残る。

これだけの事故が起きながら、福島第一原発の処理は万事うまくいき、放射能の影響など国民にはまるでなく、原発を再稼働してそこからさらに生み出される使用済み核燃料はずっとずっと永遠に安全に保管できてなんの問題もない。そしてこれからも力強い経済成長を続け、2020年には東京でオリンピック開催!

などというストーリーは、到底起こり得ない荒唐無稽なものだと私は思う。
そしてチェルノブイリ事故の事例に鑑みれば、日本にも必ずなにがしかの大きな変化が起きると思うのである。
では何が起きてどうなるのか? これは知る由もないが、厳しいなかでも少しはマシになるのか? あるいはさらに悪くなるのかは、残された時間の過ごし方にかかっていると思う。

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