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2012/04/28

落とし所としてこれしかなかった判決と
ますます進行するメディアのビョーキ

本や雑誌を読んでいて、時々、「うまいなあ」と思う原稿がある。
もちろん「うまい」にもいろいろな種類があるわけだが、私が反応するのは、きわどい内容をギリギリの線で書きながら、しかしなおかつ、どこから突っつかれても大丈夫という書きようをしているライターの原稿を読んだ時だ(ちょっとわかりにくいけど)。

さて、陸山会の小沢判決。
私はこれまでの経緯を考えると、ひょっとして有罪もあるかも、、、と思っていたが、蓋を開けてみれば無罪という至極真っ当な判決が下った。
2009年3月以来の小沢vs.検察の流れをきちんと捉えていれば、この結論は誰にでも腑に落ちるものだが、その当りまえの結論が当たり前に出るかどうかが不透明だったところに、この国が抱える本質的な問題点が潜む。

私は今回の裁判長がどのような人物かは知る由もないが、おそらく無罪判決を書くには相当なプレッシャーがあっただろう。
一人のまともな法律家としてみればどう考えても無罪。
しかし、自らが身を置く世界をぐるりと見回した時、その当たり前の帰結そのまま文字にするのはためられわれたはずで、そこらへんを郷原信郎氏は、以下のようにツイッターでつぶやいている。

@nobuogohara
小沢氏無罪。あまりに当然の判決だが、その「当然の判決」をすることが、大善裁判長ら3人の裁判官にとっては、とてつもなく大変なことだったのだろうと思う。主文を2回読んだ裁判長の気持ちもよくわかる。裁判官としての矜持に敬意を表したい。

@nobuogohara
今日の「八方美人的判決」の評価は難しいが、おそらく、まず無罪という結論を決め、それをどのように社会的に受け入れ可能なものにするか苦心惨憺した末に、あのような内容になったのだと思う。「小沢排除」の政治的、社会的圧力が高まる中、刑事裁判の最後の良識を守ったと評価すべきだ。

無罪判決以後、マスメディアは鬼の首を取ったように「判決は、小沢氏の政治団体の政治資金収支報告書の内容はうそだったと認めた。」と横一列で書き立て、限りなく黒に近いグレーなのだから「説明責任を果たせ」とわめきたてている(カッコ内はいずれも朝日新聞社説)。

やれやれという他はない。
そもそも、ここに至る発端は、政権交代が確実とされた2009年の衆議院選挙直前、次期総理大臣の最有力候補だった小沢一郎の秘書である大久保隆規氏を検察が政治資金規正法違反で逮捕したことだった。
これが「西松事件」なわけだが、当時、検察側の代弁者としてメディアに出演していた宗像紀夫(元東京地検特捜部長)でさえ、これは入口であって、その先に大きな疑惑があるはずと言っていたものだった。
ところが検察は結局、大久保氏を政治資金規正法違反でしか起訴することができず、しかもその公判は検察側の証人が検察の主張と真逆の証言をして吹っ飛んでしまった。
そうして浮上してきたのが、「陸山会事件」なのである。
まあ、これ以上、私がクドクドと書いても仕方がないので、以下の田中良紹氏のエントリーを読んでいただきたいが、田中氏も書いているがごとく、公判の中では「会計学の専門家である筑波大学の弥永真生教授は石川議員の作成した政治資金収支報告書は虚偽記載に当らないと証言」しているのだ。

・田中良紹の「国会探検」
政治的事件の政治的判決

話を戻すと、今回の判決というのは、郷原氏がつぶやいているように、無罪という後世の評価に耐えうる結論を出しつつ、田中氏が言うところの政治的な部分にも十分に配慮したもので、苦し紛れといれば苦し紛れだが、落とし所としてはこれしかなかったのだろう(ちなみに、この「限りなく黒っぽい無罪」判決が出ることを事前に予想していたのが、八木啓代さんだった)。
であれば私はそれはそれで、うまい判決だと思う。

もっとも、この判決でマスメディアのビョーキはいよいよもって進行している。私はすべてを見ているわけではないが、偶然見た天声人語は以下のごとくであった。

********************
 政治を動かした判決といえばやはりロッキード事件だろう。1983年秋、東京地裁は田中角栄元首相に有罪を言い渡し、闇将軍が表舞台に戻る日は遠のいた。約1年後、田中派の重鎮竹下登らは、分派行動ともいえる創政(そうせい)会の旗揚げへと動く▼だれの時事漫画だったか、元首相が「ああせいこうせいとは言ったが、そうせいとは言っとらん」と嘆く傑作があった。田中は心痛と深酒で脳梗塞(のうこうそく)に倒れ、失意のうちに影響力をなくしていく▼さて、この判決は政治をどう動かすのか。資金問題で強制起訴された小沢一郎氏の、無罪である。大まかな経理処理の方針は承知していたが、うその記載を巡る秘書との共謀までは認められないと▼小沢氏は折にふれ、「今後は一兵卒で」と殊勝な言を重ねてきた。くびきを解かれた兵卒が見すえるのは、秋の代表選か、集団離党や新党か。消費増税の前途多難といい、野田首相は頭が痛かろう▼民主党は、各自の当選を目的とした非自民の選挙互助会でもある。にわか作りの公約が破れ、政策や手法が敵方に似てくるほど、小沢流の原点回帰は説得力を増す。首相の使い捨てが続く中、「なれたのにならない」政治家の凄(すご)みも無視できまい。だが顧みるに、この人が回す政治に実りは乏しかった▼若き小沢氏は心ならずもオヤジに弓を引き、創政会に名を連ねた。以来、創っては壊しの「ミスター政局」も近々70歳。「最後のご奉公」で何をしたいのか、その本心を、蓄財術とともに聞いてみたい。
********************

この原稿を書いているのは、本当にプロの記者なのだろうか?
「この人が回す政治に実りは乏しかった」そうだが、ニセメール事件でボロボロだった民主党を見事に立て直して政権交代を実現したのは、圧倒的な実りではないのか?(でなければ、この筆者にとって政権交代は実りとは真逆のものだったのだろう)
無罪判決後も、その本質を見ようとせず、すべてを政局に結びつけて報道する朝日新聞社こそが「ミスター政局」集団ではないのか?
小沢一郎が「最後のご奉公」で何をしたいのかがこの筆者にはわからないらしいが、それは「国民の生活が第一」という政権交代の本義に戻すことであって、そんなことは私にでもわかる。
そして「蓄財術とともに」という形容。
何の工夫も伏線もなく、ただ思考停止した人間が、感情のままに書きなぐった原稿など、ただのクズ原稿でしかない。

私は最近、愛聴している「久米宏ラジオなんですけど」で唯一不満なのは、一部のコーナーで朝日新聞が
スポンサーになり、天声人語がどうしたこうしたというCMが入ることだ。

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2012/04/25

速報!~ 東京地検特捜部「捜査報告書虚偽記載事件」
最高検察庁に新たな告発状を提出!

健全な法治国家のために声を上げる市民の会は本日、最高検察庁に新たな告発状を提出いたしました。被告発人は、

偽計業務妨害 刑法233条
・佐久間達哉(法務総合研究所国連研修協力部部長)
・木村匡良(東京地方検察庁公判部副部長検事)
・大鶴基成(元最高検察庁公判部部長検事)
・斉藤隆博(東京地方検察庁特捜部副部長検事)
・吉田正喜(元東京地方検察庁特捜部副部長検事)

偽証罪 刑法169条
・田代政弘(法務総合研究所付検事)

犯人隠避罪 刑法103条
・堺徹(東京地方検察庁特捜部部長検事)

です。
告発状は↓をご覧ください。

告発状

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2012/04/23

「陸山会事件」判決直前!
東京地検特捜部、組織ぐるみの「虚偽記載事件」不起訴に
市民の怒りは爆発している

ここ最近、ブログを更新できなかったのは、珍しく仕事が忙しかったということもあるのだが、もう一つの理由は↓にあった。

・八木啓代のひとりごと
その挑発、再び受けて立たせていただきましょう:刑事告発いたします

今週、いよいよ検察審査会による起訴議決の結果、強制起訴された小沢一郎に判決が出る。
しかし、そもそもこの起訴議決に至る過程で、検察が重大な不正行為、すなわち捜査報告書の虚偽記載を行なっていたことが発覚した。
自分たちが起訴できなかった案件を、素人である検察審査員に起訴されるために、虚偽記載満載の捜査報告書を作成したのである。
しかも、これは明らかに組織ぐるみだ。
(※これについては、是非、「世界」(岩波書店)5月号の江川紹子「裁かれるべきは検察か── 小沢裁判で見えた司法の「闇」──」をご一読ください)

陸山会事件がでっち上げられた当初、テレビのワイドショーは「東京地検は最強の捜査機関」と力説していた。しかしてその実態は「最強の冤罪捏造機関」だったわけだ。
法治国家としてはあるまじき、恐るべきことである。
にもかかわらず、捜査報告書に虚偽記載をした実行犯である田代元検事は不起訴になるという。
しかもこれは、身内(東京地検刑事部)が身内(田代)を捜査した結果だ。

これには、さしもおとなしい日本人も怒りが爆発した。
冒頭の八木啓代さんのエントリーに対して、「健全な法治国家のために声を上げる市民の会」への入会希望者が殺到したのである。
そして、この入会申請を受け付ける事務担当が、不肖、私だった、、、
結果、その対応に大わらわ (^_^;) 。

何しろもの凄い勢いで入会申請のメールが来るのだ。このメールは私のところへ転送されるのだが、その数がハンバでなく、Gmailの受信トレイがどんどん埋まっていく。
なんとか対応をして返事を送ると、そのメールを送信しているそばから新たなメールが来るといった塩梅で、正直、「いい加減にしてくれ」と思わないでもなかった。
だが、送られてきたメールに書かれたコメントを読むと、本当に一人ひとりのみなさんが心底、激怒していることがわかる。
となれば、これはもう「やるっきゃない」ということで、メール対応していたのが先週半ばからの状況だった。

考えてみると、前回の総選挙前(麻生政権時)も国民の怒りはマックスに達していた。
だが、当時は民主党というはけ口があり、それが総選挙での歴史的政権交代へとつながった。
だが、今回はそういうはけ口がない。
そうした中で、「もう今回は黙っていられない」という人が増えていることは悪いことではないと思う。
当ブログの以前のエントリーで、「普通の国だったらとっくに暴動が起きている」と書いたところ、「お前は暴動を煽っているのか」という反応もあった。もちろん暴動というのはよろしくないが、しかし真っ当な怒りを表明することは人間として当たり前の行為だ。

小沢一郎はいくつかのインタビューで、「このような政治状況が続くと、社会はおかしな方向へ行くのではないかという心配がある」ということを述べていたと記憶している。
確かにこのままいくと、かなり社会が危ない方向へ行く可能性はあると私も思う。
これを防ぐには、きちんとした形で現状の政治に怒りを表明すること、つまり参加することが大事で、もはや傍観している場合ではない。
日本人はどんな仕打ちをうけてもあまりにもおとなしいから、どんどん権力にナメられていいようにやられるのだ(これは原発問題も同様)。

ということで、、、
「健全な法治国家のために声を上げる市民の会」では、新たな告発状を提出いたします。
乞うご期待。

※現時点で入会申請されると、告発状の参加には残念ながら間に合いません。

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2012/04/17

原発の再稼働こそが集団自殺への道である

********************
仙谷氏「原発動かさないと日本は集団自殺」

 民主党の仙谷由人政調会長代行は16日の名古屋市内での講演で、原発の再稼働をめぐり「原発を一切動かさないということであれば、ある意味、日本が集団自殺をするようなものになる」と述べた。電力不足に陥ったら生活が行き詰まることをたとえた発言だが、藤村修官房長官は同日夕の会見で「その言葉だけをとれば、良い言葉ではない」と指摘した。
 仙谷氏は講演で「日本の経済・社会が電力なしでは生活できないということは、昨年の計画停電騒ぎで明らかだ」とも強調。電力不足を避けるため、再稼働への理解を求めた。
 仙谷氏は大飯原発(福井県)の再稼働をめぐる関係閣僚会合にも出席。再稼働の議論を主導している。
(asahi.com)
********************

いまネット上でも話題になっている仙谷由人のこの発言は、「集団自殺」という言葉がいい悪いという話ではない。
「原発を再稼働しなければ、それほど大変なことになる」という発言の意図こそが問題なのであって、私に言わせれば、この期に及んで原発を再稼働ことこそが集団自殺であって狂気の沙汰である。
にもかかわらず、その言葉の良し悪しだけを切り取って取りざたするのは、実は「再稼働しないと集団自殺だよ」という狂気の推進派集団の恫喝をあまねく国民に広めるためのプロパガンダであり印象操作であると私は断言しておく。

それにしても、仙谷の話を聞いていると、今後、大飯原発のみならず、他の原発も「安全性が確認されれば」どんどん再稼働していくつもりらしい。
供給電力には十分に余力があるにもかかわらず、これだけ拙速に再稼働をさせたがっているのは、個人的には14日のエントリーで書いた、原発が生み出す余剰電力でまかなっていた深夜の割引電力を化石燃料で発電しなければならないことによるコストアップが、電力会社の経営を直撃しているのではないかという推測がやはり正しいのではないかと思わずにはいられない。

しかし、そもそも電力が足りようと足りまいと、原発を再稼働するかしないか、脱原発を即刻実施するかしないかを議論して決定するにあたり、もっとも重要なのはより若い人たちの意見を聞くことだと私はかねて思っている。

・原発の是非は、小学生以上、40歳以下の人たちに問うべきだ

先のない仙谷ごときが関与するような問題ではないのである。
今、原発の是非を国民投票で決めようという動きもある。実は私はそれについてはあまり詳しく知らないのだが、肝心なのは若い人たちの意見であって、もし投票で決めるとしても、私の意見では40歳以上に投票権を与える必要はない(まあまだ未成年の子供のいる人は40代以上でも投票権を与えてもいいかもしれないが)。
そして小学生の高学年以上には投票権を与えるべきだと思う。
(ただし、その投票をする際には、推進、反対の両派がわかりやすく、かつ徹底的に論点を出し尽くす必要がある)

ではわれわれ世代は何をするか。
50歳以上で足腰が動く男性には、社会的地位の差に関係なく、全員に一定期間、福島第一原発での労働を課すべきである。
これはもう国会議員であっても、トヨタ自動車の社長であっても関係なく、とにかく全員。
それぐらいのことをしないと、今、この危機を乗り切ることはできない。

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2012/04/16

仙石由人の古典的恫喝と
原発を知りつくした男が東京電力を辞めた理由

本日の東京新聞によると、仙石由人は、「脱原発依存が実現するまで、真っ暗な中で生活をおくるわけにはいかない」
と述べたそうだ。
かつて自民党政権時代、「原発を停めたらロウソクで生活しなければならなくなる」というようなことを言った政治家がいたが、この手の論理はずっと以前から推進派が使ってきた最単純な恫喝である。

一方、枝野幸男は「七月以降に猛暑が来る可能性がある。それまでに(再稼働の)理解をいただければありがたい」と言ったそうだが、この男はいつから気象予報士になったのか? まさに周りから「そう刷りこまれている」ことを露呈したといえるだろう。

京都大学の小出助教は原発に破局事故が起こる可能性をずっと指摘してきた。
これに対して、推進派の御用学者や政府は「絶対に起きない」と言ってきた。
結果、破局事故は起きた。

そして今、小出助教は「原発をすべて停めても電力不足は起きない」と言っている。
一方、推進派は「原発を再稼働しないと、真っ暗な中での生活をおくることになる」と言い出した。
どちらの言葉が信じるに値するかは火を見るより明らかだろう。

ただ、原発を停めても電気が足りるからと言って、享楽的な生活を送っていいというわけではない。
これまで日本経済は成長一本槍で来たわけだが、これからはほどほどで足れりとしなければならず、相当な我慢も必要になる。
しかし、それは依然として収束のメドすら立っていない原発事故を現在進行形で抱えている国としては、致し方のないことで、それがせめてもの後世の人びとへの償いである。

元東電社員木村俊雄氏:原発を知りつくした男 東京電力を辞めた理由

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2012/04/14

大飯原発再稼働問題
逼迫しているのはオール電化住宅用の
割引深夜電力ではないのか?

大飯原発再稼働の方針が決定された。
TPP、消費税、原発再稼働、、、
これほどまでに国民に対して挑戦的な政権(=霞が関が扱いやすい)があったろうか。
枝野はこれまで2010年参議院選挙の敗北でも、3.11後の「ただちに問題はない」発言による被ばく者の拡大についても一切、責任を取ることはなかった。
その男が口にする「責任」という言葉は空疎という以外にない。

原発再稼働は、もちろん電力会社の意向である。野田政権はそのためにせっせと汗をかいている。
しかし、いま原発を再稼働すれば、またぞろ使用済み核燃料が大量に出てくる。
核燃料サイクルなんてとっくの昔に破綻しているなか、いったいそれをどこで保管するのか?
まして、これから福島第一原発の処理のために想像を絶する放射性廃棄物が出てくる。それだってどこかに厳重に保管しなければならないのだ。しかも、この処理がいつまでかかるかは誰にもわからない。

そんななか、「たかが電気のため」(京都大学・小出助教の言葉)に、なぜ電力会社はこれほどまでに原発再稼働に固執するのか?
これについては、今年1月に書いたエントリー(電力会社が電気料金を値上げしたい本当の理由)と似た内容になるが、私の見解を書いておく。

電力会社が原発再稼働を持ち出す最大の理由は、このままだと夏の電力需要に対応できないという論理だ。政府もこれをまんま同じ理屈で持ち出す。が、実際のところ、その詳しい数字についてきちんと検証していないことは東京新聞が報じているところだ。
実際、小出助教も供給不足が起きることはないと断言している。
つまり夏の電力不足などという理由はウソなのである。
では、本当の理由は何か?

私はこれは割引された深夜電力を利用する、オール電化住宅対策だと思う。
そもそも、深夜電力はなぜ安いのか? これは何度も当ブログで書いてきたが、もう一度書くと、原発が生み出す電気が深夜に余っていたからだ。
原発は出力調整をできないため、いったん稼働すればマックスで運転せざるを得ない。その原発の比率を上げていったため、深夜の時間帯に電力は余ってしまったのである。その対策としてひねな出されたのがオール電化住宅だ。
もともと余っているのだから、料金の割引はできる。それを餌にオール電化を普及させて、電気余り状態を解消しようとしたのである(そのお先棒を担いでいた雑誌の一つが「ソトコト」)。

(※もともと原子炉で生み出される熱のうち発電に使われるのは3分の1で、排熱として海に捨てている。また、原発は発電所から利用地域までの距離があるから、その間に送電ロスが出てしまう。さらにそうまでして作り出した電気が深夜には余るというのだから、目を覆いたくなるほどの非効率である)

ところが、原発が停止したことで余剰電力がなくなった。しかし、オール電化住宅を利用している人はいるわけで(なにしろ電力会社がその市場を掘り起こしたのだから)、その人たちのために電力を作らなければならず、しかもその電力は割引しなければならない

私は少し前に、東京電力にオール電化住宅利用者を装って電話をして、電気料金の値上げについての質問をしてみた。電話口の男性は、こちらがオール電化住宅利用者だと名乗ると恐縮しきって、「申し訳ありません」を連発する。
私が「まさか深夜電力の割引制度自体がなくなるということはないでしょうね?」と訊くと、相手は「まだ決まったわけではないが、すべてを一律に上げる予定なので、深夜電力の割引制度はなくなりませんが、他の時間帯と同じパーセンテージで上がるはずです」と答えた。
「しかし、深夜電力は安いというから導入したんですよ」と突っ込むと、「申し訳ありません」を再び連発しながら、「割引制度自体はなくならないから、他の時間帯よりは安いです」の一点張りであった。

と、こう見ていくと、、、
実は電力会社にとって逼迫しているのは、真夏や真冬の電力需給ではなく、オール電化住宅用の割引深夜電力である可能性が高いと私は思う。
ここを火力で補い、さらに値段を割引くという、まあ言ってみれば逆ざやのような状態、コストアップ分を解消するためにどうしても原発を再稼働し、さらにそれでも間に合わない分を電気料金の引き上げで乗り切りたいというのが、電力会社のホンネ中のホンネなのではないだろうか?

つまり、現状、電力会社は自らが撒いた種でどんどん首を締められている。そこからなんとか脱出するために政治家を使っている。
呆れ果てた話だが、これを認めてしまったら、本当にこの国は終わるのではないだろうか。

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2012/04/13

「相互確証破壊」的観点からすれば
日本はすでに最強の核保有国

マスメディアは「北朝鮮の人工衛星と称するミサイル」を巡って狂乱報道をしていたが、結果的にこの発射は失敗だったとのこと。
私はこの北朝鮮のズッコケぶりに笑ってしまった。ま、北には大変申し訳ないが、所詮、このレベルであって、東京電力の凶暴、凶悪さに比べればお子様レベル、月とスッポンである。
もし、北朝鮮が本気ならば、東電の爪の垢でも煎じて飲みましょう。
発射失敗がすぐにわかっちゃうようでは、情報の隠蔽、秘匿が根本的になっておりません。東電OBを招いて講義でも受けた方がいいでしょう。

一方、福島第一4号機の冷却が停止している問題についてのニュースは、私がテレビを見ている限りではなかったが、世界が注目しているのは、北朝鮮の「ミサイル」よりこちらの方だろう。
なにしろ、一朝、この4号機に何かがあったら日本沈没どころか世界が道連れになる。

で、この事実はよくよく考えてみると、日本がすでにものすごい核兵器を内部に抱えていることを意味している。いまだに「日本は核武装しろ」とアホをぬかしている都知事あたりは、この福島第一4号機の威力を認識すべきだろう。

もちろん、私は核の抑止力とか相互確証破壊などという考え方はバカげているとしか思わない。
しかしその信奉者は少なくない。
で、そういう人たちに言いたいのは、福島第一の4号機というのは相互確証破壊の観点からすれば、最強なんじゃないかということ。
だって、4号機の使用済核燃料の冷却をやめたら、その時点で世界はジ・エンドなのだから。
もし、日本を攻撃しようという国が出てきた場合、「フクイチ4号機の冷却やめていいの?」と言えば、世界中の国が「自分たちも道連れになってはたまらん」と言って、攻撃しようという国を制止にかかるだろう。
これ、最強。

とまあ、少し不謹慎な書き方をしてしまったが、要するに福島第一4号機の問題というのは、それほどにとてつもなく大きな問題なのだ。

日本はすでにアメリカさえもビビる、核の脅威を世界中に与えることが可能な代物を抱え込んでしまったのである。
だとしたら、もうそれだけで防衛は十分。もはや国防のための予算なんていらないし、兵器など買う必要はまったくない。自衛隊は災害救助隊として再編成し、防衛予算はすべて福島第一4号機の安定と、周辺住民の移転費用に回すべきである。

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2012/04/12

福島4号機のプール冷却が停止
第1原発、警報作動

以下のようなニュースか流れています。
北朝鮮の人工衛星に対しては、あれだけ「万が一」を懸念して大騒ぎする政府やマスメディアは、なぜ騒がないのでしょう?

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福島4号機のプール冷却が停止 第1原発、警報作動

 東京電力は12日、福島第1原発4号機の使用済み燃料プールの冷却装置で午後2時44分に警報が作動し、装置が停止したと発表した。現場で水漏れの有無などを確認中。当時の水温は28度で、冷却停止中の上昇は毎時約0・5度とみられ、急激ではないとしている。

 プールの中には使用済み燃料1331本が貯蔵され、熱を発し続けている。装置はプールの水を引き出し、冷やした上でプールに戻す仕組み。警報が作動したのは水を冷やす機器の付近で、水漏れや異物の混入などの可能性が考えられるという。
**********

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北朝鮮のミサイルで大騒ぎをするマッド国家

朝食を食べながらテレビをつけたら、いわゆるワイドショーがどこもかしこも北朝鮮の発射するロケットだかミサイルで大騒ぎをしている。
こういう時でないとお呼びのかからないゲストが、なにやら嬉しさを噛み殺したような顔で解説しているのを見ながら、私はつくづく「日本というのはまことに不思議で妙ちくりんな国だナ」と思わずにはいられなかった。

北朝鮮は衛星ロケットだと主張して、打ち上げ施設を海外メディアに公開してもいる。別に他国を攻撃する意図のない、この程度のことでメディアがこれだけの大騒ぎをしている国は他にあるのだろうか?

石垣島では迎撃態勢を整えているそうで、その映像を見ながら、とある解説者は「抑止力がどうたらこうたら」と言っていた。
しかし、私が思うに日本に攻めて来る国なんて、金輪際、現れることはないし、まして核兵器で攻撃を仕掛ける国なんぞはあるわけがない。
なんとなれば、すでに日本の国土は東京電力の核で救いようがないほど汚染されているのだから。

ま、あるとすれば、日本が「福島第一原発は収束した」と大ウソをつきなから、依然として海、空に放射能を撒き散らかすので、「まだまだ何をやらかすかわからないあの国をなんとかしろ」と言う国際的な非難が沸き起こることで、結果、国連の監視下に置かれるぐらいのことは十分にあり得るだろう。
しかし、それ以外に日本を力ずくでどうにかしようという国はない。
福島県のみならず、首都圏にまで及ぶ広い範囲で放射線管理区域にしなければならない地域がゴロゴロ転がっている、そんな国土を欲しい国があるわけがない。

経済力にしても、確かに昨年の3.11前は、落ちたと言えどもそれなりのものがあったが、ものの数年も
すればこちらの面でも三等国、四等国、いや五等国以下になり下がるだろう。
東電が撒き散らかした放射能の影響がいたるところで顕在化する一方、メルトタウンした3つの原子炉の燃料棒はいつまでたっても行方不明。使用済み核燃料が大量に入っているプールはグラグラ。そんな国の経済が保つはずがない(というか国家として存続できない)。

しかも、政府は被ばくしている住民を放置するという、旧ソ連や現在の北朝鮮も腰を抜かし、尻尾を巻いて逃げ出すほどの狂気をさらけ出している。
挙句の果てに、昨年3月11日以降、「ただちに影響はない」などと言って多くの国民を被ばくさせた、人類史上稀に見る狂気の犯罪政治家集団が、またぞろ原発を再稼働させようと蠢いていることはさして批判もせず(どころかむしろ肯定して)、北朝鮮のロケットやらに大騒ぎをしているのだから、正真正銘のマッド国家だね。

私はかつて2006年に当ブログで、「ちなみにこのソ連邦は崩壊するわけだが、その大きなきっかけの一つはチェルノブイリ原発の事故だ。官僚独裁国家が破局的な原発事故をきっかけに崩壊したという事実は、日本にとってちょっと薄気味悪い前例ではないだろうか」(→北朝鮮についての続き)と書いたが、チェルノブイリの事故からソ連崩壊までは5年。このままの状況が続けば「歴史は繰り返す」と確信している。


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2012/04/11

YouTubeより転載
スイシンジャー 異形編
「怪人小出男」登場と驚愕の結末?

是非、エンディングまでご覧下さい。
それにしても、こういう動画に出演する小出先生、もう大好きだ。
もちろん制作した方々も素晴らしい!」


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2012/04/09

YouTubeより転載
福島第一原発4号機倒壊で首都圏壊滅!?
小出裕章氏

ここ数日、当ブログを更新できなかった。
その間にも、史上最低の現政府は大飯原発を再稼働させようと蠢(うごめ)いている。
本当にどうしようもない国だとしか言いようがない。

以下は、YouTubeにアップされている小出裕章氏のインタビューだが、是非、ご覧いただきたい。
現時点で「2」はまだ視聴回数が2,000回に満たないが、ここで小出氏がおっしゃっていることがとくに印象に残ったので、その部分だけは書き起こしておく。

「私は自分が立ち入る放射線管理区域をできる限りきれいにしてあります。もちろん、放射線管理区域の一部の場所では、放射能があるために被曝が避けられない場所もありますけれども、でもほとんどの場所というのはきれいです。私がそこの床に寝たところで、私の体が汚れないというぐらいにはきれいしてあるのです。ところが、福島原子力発電所の事故で、すでに何万平方キロメートルという広さの大地が放射能で汚れてしまっている。福島県は本当にすごい汚染になっているわけですね。そこで未だに人びとが生活をしているし、子どもたちも生きているし、中には泥んこになって遊んでいる子どもたちだっているんだと思います。そういうところの人たちが被曝をしたくないと思うのであれば、彼らが生きているごく普通の生活をしている場所から、私が管理している京都大学原子炉実験所の放射線管理区域に逃げ込んで来れば、被曝が少なくて済むという、そういう状態なんです。もう本当に信じることができないようなひどいことが今起きているのです

日本の国がまともな国ではないと、ずっと前から思ってきましたけれども、これほどひどかったのかというのは、今になって思います。事故を起こしてしまって、人びとをそのまま被曝地に放置するなんていうことが、どうしてできるのか私には未だにわからないし、再稼働させるなんて言い出すわけですよね。おまけに原発を他国に輸出するなんていうことまで言い出す国なわけで、本当にどういう国なのか理解を越えるほどに驚いています」

「ウラン自身が毒物ですけれども、その毒物を核分裂させてしまうと十億倍の毒物に膨れ上がるのですね。その毒というのを私たち人類はなんとか無毒化できないかと研究してきたわけですけれども、それができないのです。そうなったら仕方がないから、どこかに隔離しようということになっているわけですが、隔離して核分裂生成物が元々のウランの放射能の量になるまでには百万年かかるといっているわけで、そんなことできる道理がないのです。ですから、私たちはたかが電気のために原子力なんていってきましたけれども、そうやることで無毒化できない毒物を日夜つくり続けて、私たちの子ども、孫、そしてその子ども、孫と、人類からすれば永遠という期間にわたって、私たちの享楽的な生活のツケを残すということをやろうとしているのです。それだけ考えても、こんなものはやってはいけないと気がつかなければいけないと思います」

・柳瀬川のほとり
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2012/04/04

YouTubeより転載
元東電社員木村俊雄氏
原発再稼動 わたしはこう思う

元東電社員の木村俊雄氏が、昨日の報道ステーションにVTR出演したとの情報をもらった。

@Shinjukudaisy 様
ありがとうございました!

削除される可能性もあると思うので、ダウンロードをしつつ、貼りつけておきます。
なお、本日より「東京電力に破防法を適用せよ!」というタグを追加しました。


関連エントリー
・削除されまくり?
元東電社員の話を当ブログでも掲載
※追加修正あり!

_toden1


Johoi

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『東京電力福島第一原発事故とマスメディア』


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2012/04/01

ネットに掲載された「震災瓦礫PR記事」を考える
〜 【補足】広告とジャーナルは別のもの
(はてなのセールスシートを読む)

前エントリーで書いた「環境省が推進するがれき広域処理の意味――前編:大量のがれき」というはてなブックマークニュースに掲載された「PR記事」は、ライターが津田大介氏であったため、ネット上で少しばかり物議を醸したようだ。そのせいもあってか、昨日の当ブログのアクセス数は通常より多めに推移した。
そこで、私としては前エントリーに少々補足しておきたいと思う。

まず指摘しておきたいのは、はてなが普段からこのブックマークニュースの枠で広告タイアップ企画をセールスしていること。

株式会社はてな タイアップ事例集
(※はてなが公開しているこの事例集は、もっとページ数が多いのですが、ココログにアップできるPDFのファイルサイズが1Mまでなので、その範囲内になるようページを削除しています。すべてを見たい方は→こちらへ

↑はクライアントや広告代理店に配布する広告媒体資料(セールスシート)で、内容を見れば一目瞭然、この広告企画の効果が列記されている。
つまり、今回の場合も、純然たるタイアップ広告なのだ。

ところが、はてなが「PR記事」という言葉を使っているために、話がややこしくなる。
少なからぬ人が「PR」と入っているけど、これはきちんと取材された「記事」なんだなと誤解してしまうのではないだろうか。

しかし、そうではない。単純に事を整理すれば、

「はてなはブックマークニュースの枠で広告タイアップを売っている」→「そこへ環境省が出稿した」→「津田大介氏がライターとして起用され、クライアントのニーズを満たした広告原稿を書いた」

という、ただそれだけのことだ。
それ以上でも以下でもない。

ちなみに私は、自分も広告営業マンとして雑誌媒体でこのようなタイアップ広告をせっせと売っていた。
広告には純広告とタイアップ広告がある。純広告とはクライアント自身が制作するもので、訴求したいことを許される表現の範囲内ですべて出すことができるが、原稿は広告そのものである。
対してタイアップ広告は各媒体に合わせて一回一回作るもので、手間はかかるが媒体になじんだ構成となるため、純広告に比べるとスキップされにくいという特徴がある。
したがって、近年、クライアントのタイアップ広告志向は強いのだが、今回の環境省の場合で言えば、朝日新聞の2面見開きで純広告をドカンと打つ一方で、このようなタイアップ広告も仕込んでいるわけで、ここらへんはおそらく広告会社のブラニングなのだろう(朝日とはてなの扱いが同じ広告会社かどうかは不明だが、この流れは多分同一ではないかと私は推測する)。

付け加えておけば、私は別に広告原稿を書くことが悪いとは思わない。誰が何を書こうと、それはライター個人の判断だ。したがって今回の場合も、津田氏に対してどうのこうのと言うつもりはまったくない。
ただ、今回の「記事」は広告だということだけは、ハッキリさせておくべきだと思う。

そして広告であるから、取材費(顎足、宿泊があれば枕も)はクライアントから出て、コーディネート、資料もクライアントから提供される。掲載前にクライアントからの原稿チェックがある。これが当たり前のことだ。
そのこと自体にはなんの問題もない。ただしこれはジャーナルではない。それもまた当然のことである。

はてなのセールスシートのファイル名を見ると、「(2012年4-6月版)」と書かれているので、いずれ今回の広告事例も追加掲載されるのだろう(はてなが目的や効果をどのように書くのかは興味がある)。
広告会社やクライアントはそのセールスシートを見て、「なるほど、はてなではこういうタイアップができるのか」と思うわけである。

Johoi

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