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2011/08/18

天竜川事故報道 ~ その「熱意」はなぜ福島に向けられないのか?

今朝、朝食を食べながらテレビを見ていると、日本テレビやフジテレビのワイドショーは天竜川の川下り船転覆の事故に長い時間を割いていた。そういえば、昨晩、やはり食事をしながらボンヤリ見ていたNHKのニュース9も同じだった気がする。
もちろん――
死者の出た事故で、未だ行方不明者がいるのだからニュースとして扱う必要はある。
だが、私にはどうしても違和感があるのだ。

このニュースを報じるキャスターやコメンテーターは「安全管理に問題はなかったのか」「事故後の対応に問題はなかったのか」と口々に言い、この船を運営していた会社の会見でも記者たちが同様のことを質問している。放送時間から考えても、大変な「熱意」である。
その同じ「熱意」をなぜ福島にも向けられないのか。
なぜ、彼らは川下り船の会社の経営者を問いつめるように東京電力を問いつめないのか?
なぜ、甚大な放射能災害が起きているのに、その問題について時間を割かないのか?
誠にもって不思議であるが、突きつめれば、要するに小さな会社はいくらでも叩けるが、これまで莫大な広告をもらっていた、そして現に今ももらっている会社の犯罪は伝えにくいということだろう。
そして、それはジャーナリズムではない。

一方、昨日は↓のようなこともっあったという。

・田中龍作ジャーナル
福島の子供が疎開求め政府と交渉―マイク押し付け合い回答避ける官僚たちのお粗末

これについて上記のワイドショーがどのように報じたのか報じなかったのかは定かではないが、おそらくは報じたとしても扱いは小さかったのではないか(ただしテレビ朝日の「モーニングバード」では放送し、またVTRで小出裕章氏や今中哲二氏も出演して、福島の放射能問題についてそれなりの時間を割いていた)。

それにしても、この記事内の官僚の発言というのは実に酷いものだ。
少し前に私はtwitterで「戦争中に当時の子どもを集団疎開させた当時の政府の方が、今よりもまだしもマシなのではないか」とつぶやいた。すると、「当時は将来の戦闘要員確保のために子どもを疎開させていたのだから、大して変わらない」という内容のリツイートをもらったのだが、たとえそうだとしても、やっぱり子どもを疎開させた当時の政府の方が、現在の政府よりもいくらかでもマシなのではないかと思うのであった。

↓こちらの小出先生の話もすごいです。「そんなことだろう」とわかってはいても、呆れる話。
・20110816 たね蒔きジャーナル 京都大学原子炉実験所助教 小出裕章

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『東京電力福島第一原発事故とマスメディア』

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