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2011/04/29

御用学者の存在こそが、原発事故=人災の証明である

昔、知り合いが、「日本でもっとも多くの犯罪者を輩出しているのは東大でしょ」と言っていたのを思い出す今日この頃――。
こういう人物このようなクソの役にも立たない研究に対する税金投入は即刻中止すべきである。

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2011/04/28

原発広告とメディアの関係 その2 ~ 東京電力とメディアが事故後の広告料金を開示しなければならない理由

東京電力と保安院の記者会見が一本化されて以降、ブログ「情報流通促進計画 by ヤメ記者弁護士(ヤメ蚊)」の筆者である日隅一雄氏が会見に入れなくなったという。その理由について、日隅氏自身が記している。

・情報流通促進計画 by ヤメ記者弁護士(ヤメ蚊)
会見のテーマと関連のない訴訟の代理人が会見に出られないのはなぜ?~メディアの中立性とは

細野豪志は東京電力から多額の広告料金をもらっているマスメディアについて、

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「大企業でこれまで原発のことでものが言えなかったと言われるような企業やそこに努めている方々もそういう前提を完全になくして判断するような状況になっていると思いますよ」
 「すべての国民がこれまでの前提を白紙にしていろんな議論をすべき時期が来ていると私は思う」(http://www.ustream.tv/recorded/14288549の14分30秒当たりからご覧ください。細野さんの発言は15分15秒から)
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と述べた。
細野の言い分では、「とにかくいまは平時ではない。(広告などの)しがらみでモノが言えないとか、そういう状況を今回の事態ははるかに超えている」とのことだそうだ。
その認識自体に異論はない。

しかし、であれば――。
東京電力が、お詫びや節電のCМを出広するにあたり、テレビ局に対して実績料金(従来、広告主が媒体社に支払う際の広告料金)を支払うなどということはあってはならないことだ。

マスメディアが設定する広告料がその価値を失いつつある今、実際にメディアの広告営業の現場では、とてつもなく安い料金で広告枠が取引されることはザラにある。
広告というのは不思議な世界で、一物(広告枠)に対しての料金がさまざまにある。私が経験した雑誌の例で言えば、定価180万円の広告スペースを8掛けで売ることもあれば、30万円で売ることもあるし、ことによればもっと安く売ることもあった。
そして媒体社や広告代理店にとって、いい客とは高く広告枠を買ってくれるお客だ。しかし、そのいい客は実は高値で広告枠をつかまされている。
おそらく、それは広告主だってわかっているだろう。にもかかわらず、多額の広告料を支払うからには、その見返りがなければならない。
東京電力であれば、その意図は明らかに原発に対する批判封じだった。

しかし、今や東京電力の会社としての信用失墜し、株価は暴落している。にもかかわらず、今後、この会社は多額の賠償金を支払っていかなければならない。
そういう、まさに細野が言うところの「平時ではない、そういう状況をはるかに超えた事態」に、それでも東京電力がマスメディアメディアに対して平時通りの広告料金を支払い、広告代理店が平時通りのマージンを得ているのであれば、これは繰り返しになるが、あってはならないことである。

先日、東京電力に福島の農家の方々が抗議にやってきた映像が流れていた。その怒りは当たり前で、早急に十分な賠償金が支払われるべきである。ところが、そういう農家の方々には十分な賠償金が行かない、あるいはまったく行かないという状況の中、それを取材しているメディアの側には東京電力から多額のカネが流れているとしたら、これはもう本末転倒というか、何をかいわんやという類の話だ。

確かにお詫び広告や節電広告は必要かもしれない。だが、そうであれば東電は、これまでさんざん多額のカネを払ってきた媒体社や代理店に対して、「今回は異常事態であるから、無料で(ノーマージンで)広告を流させて欲しい」と言うべきである。そして、媒体社や代理店もそれを当たり前のこととして受け入れるべきだ。
そもそも、タダのような金額でCМを流している事例など、掃いて捨てるほどあるのだから――。

ところが東京電力は、メディアに対する広告料金を問われて(この質問は確か日隅氏によるものだったと思うが)、「私契約だから答えられない」と言った。地域独占を許されているほど公共性の高い企業が、この期に及んで「私契約」を持ち出すなどということは許されない。
そしてこれは同じく、公共性の高い電波を使って商売をしているテレビ局も同様だ。したがって、東京電力が情報を開示しないのならば、ここは自らが東京電力から受け取った広告料を公開するべきだ。

だが、この両者があくまで「私契約」をたてに広告料金を開示しないのであれば、政府の権限で調査をし、その結果を公表すべきである。
細野豪志には、自らの主張の正しさを証明するためにも、その先頭に立っていただきたい。

※関連エントリー
・広告不況がもたらすマスメディアのもう一つの劣化
・原発広告とメディアの関係

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2011/04/27

東京電力福島第一原発事故について ~ 小出裕章氏「★1-土壌汚染について 2-4号機 地下汚染水濃度高まる」

昨日は久しぶりに若い友人と会って話しこんだ。
彼は妊娠中の奥さんと小さな娘をとりあえず関西方面へ移動させて自分は東京で働いているのだが、その彼はこう言った。
「世の中の人はもう原発のことなんて忘れちゃってますよ」
多分、そうなのだろう。

しかし一方では↓のような話もある。
東電社員「東電は国民を見殺しにしている」と退社し海外移住

間違いなく言えることは、今も福島第一原発では放射能が出続けているということだ。


※小型無人ヘリからの福島第一原発映像。
Flying robots provide video from Fukushima power plant

※【原発問題】推進派vs反対派
平成17年12月25日に行なわれたものだそうです。

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東京電力福島第一原発事故について 〜 小出裕章氏「4/25/月★1情報公開について 2水棺には疑問」

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2011/04/25

東京電力福島第一原発事故について ~ 岩上安身インタビュー 「福島瑞穂社民党党首 2011年4月21日」

社民党については長らく失望ばかりが続き、ここ20年ほどはほとんど投票したことがなかった。
したがって、09年の衆議院選挙でも小選挙区は民主党候補に投票した(比例は新党日本)。
ただ、民主党政権で当初より危惧していたのは、自民党と同様かそれ以上に原発推進を明確に打ち出していたことだ。
その民主党はすでに瓦解しつつある。
では、いったい次の選挙ではどの党を支持すればいいのかと、ここのところボンヤリ思っていたのだが、下のインタビューを見て、本当に久しぶりに社民党に投票してもいいかもしれないと思った。

110421福島瑞穂社民党党首01 from iwakamiyasumi on Vimeo.

110421福島瑞穂社民党党首02 from iwakamiyasumi on Vimeo.

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東京電力福島第一原発事故について ~ 愛川欽也パックインジャーナル4/23(土)「原発事故20キロ以内封鎖」

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東京電力福島第一原発事故について ~ 小出裕章氏「4/21/木★1.東電「クロル38検出は間違えでした」2.海洋汚染 1/2」

動画を貼る前に、4月21日にいただいたK.T.様のコメントにお答えいたします。

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K.T.様

拙いブログを読んでいただきありがとうございます。
さて、「日本社会のレジュームを変革したいと真摯に考えていた人たちが、押しなべて広瀬隆氏や小出先生を信奉してしまった」というご指摘ですが、私個人としては信奉しているつもりはないのです。
とりあえず、物事を考えるにあたっては、「自分の意見は実は間違っているのではないか?」と真逆から考えてチェックすることも、一応、しているつもりです。
その上で、小出先生の意見について言うと、マスメディアに流れている楽観的な論調とはまったく異なることは事実です。しかし、私は今回の大事故については、最悪の方向から事態を捉えるべきだという結論に至り、現在の楽観論については危惧をしております。
その意味で私の立場は↓の神保哲生氏と一緒です。

いま、国民一人ひとりに求められているのは、自分の頭で考えることだと私は思っています。
「原発は絶対に安全だ」と政府や電力会社はずっと言ってきました。しかし安全ではありませんでした。
であれば、彼らの言うことをもはや信じることはできないと思うのですが、しかし少なからぬ人たちが、それでも政府や東電、あるいはその意を受けたマスメディアの流す情報に信頼を置いています。
これではいけないと思います。
より幅広い、多様な情報を得た上で、個人が自分の考えを自力で構築し、それに基づいて今後、どのような行動を取っていくかを選択するべきだと考えます。
当ブログは大したアクセス数があるわけではありませんが、たとえ一人でも二人でも、「なるほど、こういう考え方もあるのか」ということを知っていただければと思っています。
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2011/04/24

東電・保安院会見の一本化 〜 メディアの選別、排除があってはならない!

人間、追い込まれると本性をあらわすが、いよいよこの国を支配する連中もその本性をあらわし始めた。

大震災と原発事故が起こって以降、新聞を購読していない私の情報収集はネット頼みであり、それに少しだけラジオが加わる。
なかでも貴重だったのは、毎日行われている東電や保安院の会見の生中継だ。これはマスメディアはまったく報道しないが、岩上安身氏(IWJ)やニコニコ動画が完全に中継をしてくれていた(あとは私の知るかぎりCSのTBSニュースバードが流すだけだが、これも途中で打ち切る)。
現在、在宅でパソコンを使って仕事をしているため、私はこの中継をできる限り見るようにしていた。
そして、これを見ているだけでもマスメディアがしきりに流している楽観論がいかにデタラメかがわかったものである。
ただし、この会見における記者クラブ所属の記者の質問にはダメなものも少なくなく、フリーランスの記者の質問に圧倒的な迫力があり、それに東電や保安院側が手を焼いていることも明らかだった。だが、私が聞きたいのは、まさにこのフリーの記者の質問の回答なのだ。

ところが、明日からこの会見が明日から一本化され、しかも夕方一度だけとなり(これまでは午前と夕方の二度だった)、しかもメディアの選別をすることになった(事前登録の文書は→こちら)。
これによって、フリージャーナリストとしての岩上安身氏は会見に参加できるが、IWJ(USTREAMの中継スタッフ)は排除されることになったという。
つまり、会見の完全生中継が見られなくなるということだ。
これは、国民の知る権利を侵すものであり、断じてあってはならないことである。

そもそも、なぜこのような世界を震撼させる大事故が起きてしまったのか? それは国や電力会社、そしてマスメディアが一体となって原発情報の操作、隠蔽をして多くの国民を洗脳し、その重大な危険性、リスクから目を背けさせた上で、デタラメ放題をやってきたからである。
にもかかわらず、依然として事故を起こした当事者の連中が主導権を持ってメディアを選別するなどということはあってはならないことだ。
以下に昨晩からの岩上安身氏のツイートを掲載するが、保安院の西山は「自分たちの会見を報道するにふさわしい人を選ぶのはやむを得ない」、「メディアと呼ぶにふさわしい人にきていただきたい」「どういう会社か、実績があるのか、判断する。会社の概要、ページビューなどを提出してください。多くの人に情報伝しているかどうかが、判断基準」などと戯れ言を述べている。
この連中の判断基準によれば、記者クラブメディアは「ふさわしい人」にデフォルトで入るわけだが、バカを言ってはいけない。マスメディアは会見を生中継しないし、ニュース映像として流すにしても、時に2時間近くになることもある会見を数十秒に編集する。
つまり、保安院の基準では「メディアと呼ぶにふさわしい」のは、本当のことを何も伝えない記者クラブメディアということである。

私はかねがね当ブログで、日本は世界でもっとも洗練された、世界中の独裁者が憧れる国であると書いてきた。
これを読んだ方々は「まあ、言わんとすることはわからないでもないが、いくらなんでも、そこまではいかないだろう」と思われたことだろう。
だが、有史以来の最大の国難を前にして、従来から私が主張していたこの国の正体が、いよいよあらわになりつつあると思う。

以下、岩上安身氏のツイート。

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今、青森の弘前市で、トークカフェ。懇親会の最中。そこに東京のスタッフから電話が。来週から、東電と保安院の会見が、統合本部の会見として一本化されるが、その際に、今の官房長官会見同様に、メディアの選別が行われ、組織としてのIWJは、会見の場から排除されることがわかった。

続き。インターネット報道協会に入っているネットメディアは、参加が許されるが、協会に加入していないネットメディアは排除される。フリーのジャーナリストとしての岩上安身は、会見に参加可能だが、IWJとしては参加させないと。今日、スタッフは保安院で食い下がったが、はねのけられた。

続き。私たち、IWJは、3月11日以来、24時間、ずっと東電と保安院の会見を中継し続け、広く国民に一次情報を提供してきた。だが、保安院は、私たちの活動を認めず、排除に動いた。原発事故の情報隠蔽が進むことを懸念するとともに、政府、東電の卑劣な姿勢に、私たちは、断固、抗議する。

ウチのスタッフ原君のツィートをリツィート。日隅さんも外される可能性がある。RT @MrSARU 日隅さん @yamebun の上げたhttp://ow.ly/4FuKG が見やすいです。東電記者会見、フリーはずし詳細

青森にいる私に代わって、安全委員会、保安院会見に出たIWJの原君のツィートをこれから連続でリツィート、RT @MrSARU 月曜日からの一本化の会見、17:00〜18:00の「一時間」という話。いやいやいや、え~…

原君の続き。RT @MrSARU これは本当に不味い。一時間なんて、配布プリントの説明だけで終わる。記者クラブ側も詰め寄る。保安院会見は、今から二分後。窓口は保安院だから、どう説明する?日隅さんも木野さんも、ここ、安全委員会にいる今、保安院で誰が聞く。間に合うか…

原君の続き。RT @MrSARU 保安院着。と、同時に東電でも会見スタート。この計らいたるや…。そういえば、福島東電会見に出ている人が「福島の会見は、東京が遅れれば遅れる。スタートのタイミングは、東京会見に合わせるようになっている」と。非常時にも関わらず、見事な連携プレイ

原君の続き。RT @MrSARU IWJの原です。会見一本化について、保安院西山氏との質疑応答報告を。原「会見一本化について、17:00〜18:00の一時間の会見というのは事実か?」西山「17時からということは決めていますが、一時間にするかどうかは決めていない」

原君の続き。RT @MrSARU 原「今回、保安院も東電もオープンな会見をしてきた。一本化会見参加には条件が付いている。情報の透明性には元々疑問を持たれていた、さらに『メディアを選ぶ』とはどういうことか」西山「メディアと呼ぶのにふさわしい方に聞いて頂きたいと思っている」

原君の続き。RT @MrSARU 原「IWJは、今まで東電、保安院に24時間張り付いてやっている。しかし、提示された条件に該当しない可能性がある。この間、見てくれている人もかなりいる。その人たちのことも考え、我々をまだ会見に出してもらいたい。この縛りにどんな意味が?」

原君の続き。RT @MrSARU 西山「我々のこの会見は報道関係に説明するということ。それにふさわしい人を選ぶのは、ある程度やむ終えない」 原「でしたら、今まで出れていたものに出られなくなる理由は?」 西山「出られなくなるかはわからないが、ふさわしいかどうかを見させて頂きたい」

原君の続き。RT @MrSARU 原「見る手段は?」西山「ご案内させて頂いた条件に照らして」 原「これ(条件)に当てはまらなかった場合、(ふさわしいかどうかを)見る手段は?具体的に」西山「色々ある。一般的に。ここで言うのは難しい」

原君の続き。RT @MrSARU 原「先ほど原子力安全委員会では、会見を一本化したことで、情報開示に支障をきたした場合、改めて個々の会見を開くよう考えるといっていた。保安院の考えは?」西山「我々17時からのは統一でやるが、必要に応じて対応して行く」 @iwakamiyasumi

原君の続き。RT @MrSARU 原「情報開示に支障が出たときは、改善すると?」西山「それで結構です」上出「関連で。東電、保安院、安全委員会も、縛りはなかった。感謝している。縛れば、国民との関係は崩れ、大本営のようになるのではないか。記者クラブとのもたれ合いもあり得る」

保安院に連絡していますが、電話がまだつながらない。横暴な排除への抗議と、IWJというメディアとしての会見参加の申し入れをするつもりです。皆さまのご支援をお願いします。

保安院の西山審議官の、「会見に参加するのにふさわしいかどうか、見させていただく」という高みに立った言葉は、この会見の中で出てくる。また、会見の場は、国民に対する説明ではなく、あくまでメディアへの説明の場という理屈も。編集抜きにストレートに一般国民に届けるネットメディアへの牽制か。

先ほど、保安院のERC広報班と、私のスタッフの間で、連絡がつきました。担当官の言い分。「西山の言ったことを誤解しているので、ここで回答します。どういう会社か、実績があるのか、判断する。会社の概要、ページビューなどを提出してください。多くの人に情報伝しているかどうかが、判断基準」

続き。つまり、担当官の言い分通りなら、ページビューが多ければ、参加が認められるということになる。そうであれば、IWJが排除されるいわれはない。少なくとも震災後の一ヶ月は、私たちの中継は、多くの方々に支えられ、閲覧していただいている。

続き。3月の一ヶ月間だけで、ページビュー261万9182、総合視聴回数377万1199、番組時間648時間。娯楽なし、報道のみに特化して、これだけ多くの方々に見ていただいた。私たちを排除することは、のべ377万人のユースト視聴者を排除するに等しい。

続き。危険な原発を推進し、その結果、国民に多大な損害を与えた当事者である東電、保安院、原子力安全委員会の三者で構成される統合対策本部が、国民にダイレクトに情報伝達を行ってきたメディアである我々を、どうしてこのように居丈高に排除することができるのか、理解できない。

先ほどつぶやいた抗議のツィートと、統合本部が出した「共同記者会見の実施について」というペーパーをUPしました。http://iwakamiyasumi.com/archives/8811
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2011/04/23

今週思ったこと 〜 御用学者の本音、自己責任バカのデタラメ他

「今週思ったこと」をアトランダムにずらずら並べます。

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一昨日の朝、朝食を食べながらテレビ朝日のワイドショーを見ていた。鳥越俊太郎らが下ろされて、他局から人気のアナウンサーを引っ張って以降、ダッチロールしている時間帯だが(テレ朝からすれば、それ以前の番組内容は本意ではなく、こういう他局と一緒のバカ番組をやりたかったということなのだろうが)、一昨日は意外にもそこそこまともなことをやっていた。
それは浜岡原発についてで、その危険性をコメンテーターが指摘していたのだが、解説に出てきた国立大学の名誉教授はグダグダと「津波についての対策を二重、三重に、、、」などとアホなことを言っている。浜岡というのは、津波の問題でなく(もちろんそれもあるが)、東海大地震の予想震源域の真上に原子炉があるということである。
そこでコメンテーターが、「とにかく浜岡は止めるべきではないか」と問うと、名誉教授は「日本の電力の三分の一は原子力で、、、」と答えた。そこで、コメンテーターが「それとこれとは別で、とにかく浜岡は止めるべきでしょう?」と再び問うと、この名誉教授はこう言った。

「そういう意味では浜岡だけでなく、どこも同じように危ないわけです」

「あっ、この人、本当のことを言っちゃった」と思った。
ちなみに、これは私が一度だけお目にかかった故・高木仁三郎氏と同じ意見である。


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東京電力や経団連の会長は、「1000年に一度の津波は想定外」をしきりに強調しているが、一方でこの連中は高レベル放射性廃棄物を万年単位で管理すると言っている
まったくのナンセンスである。
つまり、原子力産業というのは、ずっと以前から「次の世代のことなど知ったことではない、ただひたすら自分たちがカネ儲けができればいい」という基本方針のもとに続いてきたのだ。

その東京電力というのは経団連会長を多く輩出し、経済界の中心会社として数々の提言を行なってきた。
したがって経団連は自由主義経済を終始推進してきたわけで、何かと言えば「自己責任」を強調してきた。
ところがこの「自己責任バカ」企業が起こした大事故の損害賠償をするにあたって、電力料金を値上げする案があるという。しかも、消費税を上げることも検討されているようである。
アホなことを言ってはいけない。まずは「自己責任バカ」が出せるカネをすべて吐き出させることが第一だろう。電力料金や増税はその後の話だ。

・植草一秀の『知られざる真実』
東電勝俣会長が原発損害賠償での経営破たん示唆


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「AERA」の「放射能がくる」という表紙は激しい批判にさらされたが、ではなぜ枝野の福島訪問は批判されないのか?


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20日(水)は八木啓代さんのライブへ行ってきた。なんとゲストが郷原信郎氏である。それもトークに登場するのではなく(Sax)だというのである。これは行かなければなるまい。
もっとも、その前の打ち合わせが長引いてしまったため、1部の最後に滑り込み。したがって郷原氏の演奏は最後のところしか聴けなかった(アンコールもあったが)。
そして1部終了後には八木さんと郷原氏のトークがあった。↓








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これを聞いていて印象的だったのは、郷原氏が「東電という日本を代表する企業のコンプライアンスがあんなにダメだとは、衝撃だった」と言っていたことだ(12分30秒あたりから)。ちなみに郷原氏は東電の株を1000株所持しているそうだが、コンプライアンスを指導する立場の人間の責任として、紙くずになるまで持ち続けるそうだ。
つまり、あの郷原氏にしても、東京電力がここまでデタラメな企業だとは思っていなかったのである。
しかしーー。
原発に反対している人であれば、誰もがそんなことはずっと前から知っていた。
東電(に限らず電力会社)は、自分たちには莫大な利益をもたらすが、一般国民にとってはなんの利益ももたらさない、どころか信じられないほど大きなツケだけを押しつける原発を建設するため、建設予定地の地元の住民を分断して推進派をつくり、カネで横っ面を引っぱたく一方で反対する住民を徹底的に抑えつけてきた。また、原発ができれば、今度は協力企業という名の下請けどころか孫請け、さらにその下請け、孫請け……から人を集め、人権もへったくれもない環境で労働させ、その人たちが被曝をすれば握りつぶすというようなことをえんえんとしてきたのだ。
そして、コスト増の要因となる安全を徹底的に軽視し、原発の危険性を指摘する人のことは歯牙にもかけなかった。もちろん保安院やら安全委員会など、電力会社の息のかかった連中、あるいは原発を推進してきた自民党も同様で、国会などで原発についての質問が出ても、誠意のかけらもない、本当にけんもほろろの答弁しかしてこなっかた。
つまり原子力を推進してきた集団というのは、コンプライアンスもへったくれもない、ただの超トンデモ集団だったのである。
にもかかわらず、あの郷原氏でさえ、そういうことをまったく知らなかったという。私はここに日本のエリート層の弱さを感じるのだ。
もちろん私は郷原氏を批判するつもりはまったくないし、こういう世の中になってしまったなか、ますます貴重な存在だと思っている。検察問題だけでなく、原発の問題にもどんどん切り込んで欲しい。が、それとは別に、これだけデタラメな原子力発電がここまで長きにわたって続いてしまい、結果としてチェルノブイリと並んで人類史上最悪の大事故を起こしてしまった一つの原因として、郷原氏のみならず、多くのエリート層の認識の甘さ(弱さ)があったような気がするのだ。

で、ここからは原発の話ではないが、大阪地検の元検事・前田恒彦の証拠隠滅罪での実刑が確定した。震災と原発の衝撃があまりにも大きかったがゆえ、本来なら大ニュースであるはずの前田の件はひっそりと処理されたわけだが、これは検察にとっては予定外の幸運だっただろう(そもそも、こういう非常には、どさくさに紛れて平時だったら紛糾するような法案を通してしまうようなことをするのが、この国の官僚というものである)。
しかしながら、検察審査会へと舞台を移した前田の「特別公務員職権濫用罪」の告発については、まだなんの結論も出ていない。これまた検審(の裏にいる法務官僚)が、この非常事態に乗じて、引き延ばしを図っている可能性は十分あるだけに、今後もしっかりと対応していかなければならないと思っている。

長くなってしまったが、最後に八木さん、郷原氏のライブの模様を貼っておく。
まず第1部。郷原氏の登場は35分30秒あたりから。ボーカルもあります(ビックリ)。








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そして第2部。ビクトル・ハラの曲を挟んで、「ラブ・ミー・テンダー」の忌野清志郎バージョン(36分30秒あたりから)。私はこれらの曲を聴きながら、「ああ、日本はこういう曲をシリアスな状況の中で受け止めなければならなくなったんだナ」と改めて思った。
なお、アンコールでは再び郷原氏も登場します(56分過ぎから)。








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2011/04/21

東京電力福島第一原発事故について ~ 小出裕章氏「1.計画的避難区域-2.再び水素爆発の恐れは?」

いつも淡々と話している小出氏が怒っている。

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東京電力福島第一原発事故について ~ 小出裕章氏 「★1.作業員からも工程表に疑問-2.Meltdownとは」

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2011/04/20

不景気、大震災、原発事故 ~ 若者たちを襲う困難をどうすべきか?

私の家には就活中の大学4年生の娘がいるのだが、これがまあ大変そうである(そもそも、現在の就職活動の仕組み自体がいびつだとは思うが)。
ただでさえ景気が悪かったのに、この震災と原発事故だ。採用どころではない企業も少なくないだろう。
しかだってこのままいけば――。
おそらく、少なからぬ学生が就職先が決まらぬままに卒業を迎えることになるだろう。
もとより景気が悪いのも震災も原発事故も彼らの責任ではない。にもかかわらず、そのとばっちりをモロに食らってしまうのは、はなはだ理不尽な話である。
しかも、より重要なのは、彼らがこれからの日本の復興を背負っていかなければならない立場にあるということだ。なのに、そういう人材が社会に出て働き場所がないというような事態は、なんとしても避けなければならないと思う。
とはいえ、いまは企業もなかなかそれだけの余裕がない。であれば、国や自治体がなんとかしなければならないと私は思うのである。

そこでたとえば、現在、就活中の学生、あるいは正規雇用の形態ではない若い人や就職したいけれどもできなかった人(30歳以下ぐらいまで?)、あるいは来年、再来年……と就職活動をする学生(もちろん高校を卒業する人たちも含む)を、国や各自治体が震災復興臨時公務員として3年間、あるいは5年間を期限として雇用してはどうだろうか。
財源は、現在の公務員の給与を何割か削減することで捻出する。
そうして、NPOなども入れた上で、彼らを中心とした震災復興チームを政府の組織の中に組みこみ、期間限定で徹底的に復興のために汗を流してもらうのである。
そうして、臨時雇用の期間が終了した人たちは、さらにその経験、ノウハウを生かしてNPOなどを作ってもらい、さらに継続して復興活動をしてもらう(企業だって、そのような経験を積んだ人材は欲しがるだろう)。
次代を担う人材というのは、そうしたなかから出てくるのではないだろうか?

世の中はかつてのように大きな組織の下に小さな組織がぶら下がっていく縦割りではなく、小さな組織が水平に、かつ密につながっていく時代であり、復興にしてもそのような形を取らないと成功しないだろう。
ならばそういう時代に適した人材を養成することこそ、復興に向けた国家の基本戦略の一つにするべきではないかと思うのである。

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2011/04/19

東京電力福島第一原発事故について ~ 戦争と原発事故の違い

相当以前に一度書いたのだが、私の父親はいわゆる戦後民主主義を標榜してきたが、1945年8月15日の呼称については「終戦記念日」でいいと言っている。
というのも、あの頃は勝とうが負けようが何でもいいからとにかく「終わって」欲しかった。それが「終わった」のだから「終戦」はあの時の気分に合っている。まぎれもない敗戦だから、もちろん「敗戦記念日」が正しいが、それを強調すると「もう一度、戦争をやって今度は勝ちたい」などというおかしな連中が出てくる。だから「終戦記念日」でいいンだというのである。
たしかに、この8月15日前後のことを書いた本などを読んでみると、「終戦」で世の中の空気がガラリと変わったことが伝わってくる。もちろん、広島や長崎では原爆による悲惨な状況が続いていたし、東京にしても焼け野原だった。しかし、「やっと終わった」という解放感はあったわけで、その後、日本は焼け跡闇市を経て高度経済成長へと奇跡的な復興を果たした。
私は戦争というのはいかなる形であれ絶対に反対だが、しかして核兵器を使わない限り、人間がやめさえすれば戦争は終わるのもまた事実だ。

3月11日の大震災とそれに伴う原発事故を日本の第二の敗戦だという意見がある。
しかし、戦争と原発事故は本質的に異なる。なぜなら、原発事故というのは、一度起きてしまうと、世界中の人間が止まって欲しいと願っても止まらないからだ。核というのはいったん制御不能になった瞬間から、人智の及ぶところではなくなる。
つまり3・11というのは「始まりの日」なのである。
では、この問題にはいつ「終わりの日」が来るのか?
おそらく、私が生きているうちには終わらないだろう。私の子どもが生きているうちにも終わるかどうかわからない。しかも、これから生まれてくる子どもたちが生きている間にすら終わるかどうかわからない――。

3・11以降、私は「原発事故というのは本当に始末の悪いものだな」と思っているのだが、その最大の特徴はスローパニックであることだ。
たしかに今、福島第一原発の周辺は大変なことになっているわけだが、しかし首都圏にいる人たちは平然としている。私にしても、最初こそうろたえたが、そのうちなんとなくこの状況に慣れ始めてしまった。ネットで情報を集めて東京電力の会見を見ていれば、事故の状況がまったく改善されていないどころか悪化していることはわかる。
だが、外を歩くと街は普通であり、いつも通りに多くの人が歩いている。先日、東日本大震災チャリティ落語会へ行くために久しぶりに息子と一緒に渋谷へ行ったが、その人の多さにはビックリしてしまった(田舎者の息子はグッタリしていた)。
「放射能で人は死んでいない」「煙草の方がずっと有害」という与太話も相変わらずはびこっており、「放射能は安全」などとわめきたてるわけのわからない“芸風”の東大卒と称する医者まで出てくる始末である(逆に「ただちに影響が出ることはない」と繰り返していた政府首脳は、いざ自分が現地へ視察へ行く段になると、防護服で身を固め、まわりの人がマスクしかしていない場所でもフルフェースだったのには失笑するしかないが)。

こうしたなかで、原発を推進してきた電力会社や原子力推進団体、官僚、メーカーなどの人びとは、もはや後世のことなどまったく頭になく、ただひたすら自分が逃げ切れればいいと考えているものと思われる。
そして――。
彼らは原発事故が起きてから大きな被害が顕在化するまでの間に一定の時間がかかることを最初から熟知しており、シビア・アクシデントが起きても時間稼ぎをすれば自分たちは逃げ切れると踏んでいたのではないだろうか。
ただし、その目論見が成功するためには、マスメディアを徹底的に抱き込んでおく必要がある。だから彼らは原発の安全度を高めることよりも、マスメディアに広告費をぶち込むことだけを考えていたのだろう。そして現在までのところ、この目論見は完全に成功している。

小沢一郎は先日のネット会見で、「国民や若い人はもっと行動するべきだ」と言っていた。
この先、国民の政治意識がどのように変化するかはわからないが、もしこのままの状況が続けば、放射能による影響はさらにどんどん拡大する一方で、多くの人がこのままの日常を続けていくのだろう。
そうして5年後、10年後に取り返しのつかない被害が顕在化した時、この事故について責任を負うべき人物はほとんどこの世になく、残された政府や東京電力(この会社がそのまま残っているとは考えにくいが、事業を引き継いだ会社)は、原発事故と被害(たとえばガン)との因果関係を認めようとしないだろう。そして、裁判などをやっているうちにズルズルと年月が過ぎて行き、被害を訴えた人もまたこの世を去っていく、、、
そのようなことになっていくのではないだろうか。

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東京電力福島第一原発事故について ~ 小出裕章氏 「2011/4/18/月★東電の工程表について」

何回でも繰り返すが、私は今回の福島第一原発事故を予見していた人、原発の危険性を事前に指摘していた人を信じる立場にあり、したがって事前に「絶対安全」を繰り返していた人びとの言う「工程表」なんぞというものはまったく信用していない。

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2011/04/18

東京電力福島第一原発事故について ~ 東京電力の英語版HP

いましがた↓のリンクをtwitterで発見。

・ネタ的なニュースちゃんねる
[社会] 東電の英語のHPがすごいと話題に

それで見てみたのが東京電力の英語版HP。

・TEPCO NEWS

↑からは動画もダウンロード可能だが、すでにYouTubeにアップされていた。

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2011/04/17

日本の安全保障の喫緊の課題は菅政権を終了させること

首相官邸のHPに↓のような文書がアップされている。

チェルノブイリ事故との比較

驚くべき内容である。

・痛いニュース(ノ∀`)
「チェルノブイリ周辺の被曝住民、健康に影響なし」「福島はもっと低いので放射線の影響なし」…首相官邸が発表

しかし、さらに驚くべきは、この官邸内の状況である。

・ジャーナリスト 木下黄太のブログ
******
きょうも官邸のスタッフと話しましたが、官邸の中は、とにかく、危険を指摘する話を聞かないことが、正しい状態とされているといいます。細野補佐官が原発情報をまとめていて、彼が総合的に判断して大丈夫だというと、総理以下、大丈夫と追認する状況で、危機につながる発言をする人間が、ほとんどペシミストよりもおかしい人として扱われていると聞きました。

官邸のホームページをみて、驚きました。
******

このような政府に国民の生命が託されていることに、心の底から慄然とせざるを得ない。
とにかく一刻も早く、この無能な政権が退陣することが、この世界を巻き込みつつある大惨事に直面した日本の喫緊の安全保障である。

一方で昨日は小沢一郎がニコニコ生放送に出演した。

小沢一郎元民主党代表vsフツーの市民 〜「東日本大震災」と「福島原発大事故」、第三の建国に向け二つの国難にどのように立ち向かうか〜
(小沢登場は34分から)

このなかで小沢は、「福島第一原発が大変厳しい状況にあること」(大変に詳しく福島第一の状況を理解している)、「地震、津波による震災は復興できるが、放射能汚染がこのまま続くと立て直しが困難になってしまうこと」、「原子力は過渡的なエネルギーであり、自然エネルギー等へシフトすべきであること」「日本人はあまりにも主張しなさすぎること」「いまのような状況を政治がつづけることは許されないのであって、菅が思い切って政策を転換するのならばいいが、そうでないとすれば政治家としてどうすべきかを考えなければならない時期だと思うこと」などと述べた。
非常に真っ当で当たり前の認識だが、だからこそ政・官・財・メディアの既得権益者たちは死に物狂いで小沢一郎を潰しに走ったんだナと私は改めて思った。
そして、だからこそ今、小沢に期待するしかないことを確信したのだった。

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2011/04/16

東京電力福島第一原発事故について ~ 大島堅一立命館大教授インタビュー

以下、岩上安身氏による大島堅一立命館大教授へのインタビューです。
私は晴耕雨読さんのブログに貼ってあったのを見たのですが、拡散の意味で当ブログにも貼っておきます。
ちょっと長いのですが、内容についての書き起こしはこちら(「まんがイラスト ぼうごなつこのページ」)にあります)。









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浜岡原発 〜 心からの叫び!元原発技術者菊地洋一さん中部電力靜岡支店で訴えった

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2011/04/15

東京電力福島第一原発事故について ~ 神頼み国家になった日本(-人-)

若い人はご存じないだろうが、東京・永田町にあるプルデンシャルタワーのある場所には、かつてホテルニュージャパンというホテルがあった。だが私が大学1年の1982年、このホテルで火災が発生し、33名の死者が出るという大惨事が起きた(ホテルニュージャパン火災)。

このホテルは消防庁からさんざん火災時の消火設備の脆弱性を指摘されながら、当時の社長である横井英樹はカネがかかるという理由で一切これを無視し続けた、その末に起きたのがこの大惨事だった。
当然ながらマスメディアの批判も横井英樹に集中し、最終的に横井は逮捕、起訴され実刑判決を受けた。

このホテルニュージャパン火災のスケールを極限まで拡大したのが、今回の福島第一原発事故である。
放射能ではまだ誰も死んでいないって?
冗談を言ってはいけない。永田町で起きたホテル火災で世界中の耳目が集まって、影響を受ける近隣諸国が抗議をすることがあるか? ヨーロッパでその影響が出ることがあるのか? そんなことがあるはずがない。
つまり、今回の福島第一原発事故は、過去の歴史上においてチェルノブイリ原発事故と並ぶ、そしてそれを超える可能性が十分にある、人類史上最大の人災なのだ。
にもかかわらず、なぜこの大事故を引き起こした犯罪者集団の経営者が逮捕もされずに平然と記者会見なんぞをしているのかが私には理解できない。
しかも、この連中はこの期に及んでも放射能の影響を受ける日本どころか世界中の人びとのことよりも、東京電力という会社を守ることに集中し、自分たちに不利になるようなことは詳らかにしない。
さらに驚いたことには、そういう組織に事故の処理を任せているのである(原子力保安院にしても同じ穴の狢でしかない)。しかもこの面々はもともと、「チェルノブイリのような事故は絶対に起きない」と言っていたのである。そういう人間が、どうしてこの難事を解決することができるのか。

菅直人は先日の記者会見で「他の原発を止めることはしない」と言った。そして「事故が起きないための対策を指示した」そうだ。現状、福島第一原発と同様に、他のすべての原発もその事故対策はお粗末きわまりないものであり、いくら指示をしたからと言っても、それが実現するまでには少なからぬ年月を要するだろう。
一方、日本が大地震の活動期に入ったことは、今回の大惨事を予想していた神戸大学の石橋克彦名誉教授の指摘するところである。
つまり、明日、他の原発の周辺で地震が起きる可能性は十分にある。そして、もし地震が起きて今回の福島と同じ事故が他の原発で起きれば、ただでさえ窮地に追い込まれている日本は完全にジ・エンドであるばかりか、近隣諸国、ことによると世界中の国々をジ・エンドにしてしまうことになりかねない。
とくに近い将来、必ず来ると言われている東海大地震の予想震源域は浜岡原発の真上にあるのだ。
それでも原発を止めずに安全対策をするということは、その間、大地震が来ないことをひたすら祈るしかないということである。つまり、日本はもはや科学とはかけ離れた神頼み国家になったわけだ。

(-人-)(-人-)(-人-)

「しかし、原発を止めたら経済が立ち行かなくなるじゃないか」
というのが必ず来る反論だろう。私はそうは思わないが、もしそうなったとしても仕方がない。後世の日本人、あるいは地球上の人びとに甚大な迷惑、被害をかける可能性があるのならば、そのリスクがあるのならば、今、われわれは我慢をするしかないと私は思うのだ。
少なくとも「人間は必ず死ぬ。だから自分が死んだ後のことは知ったことではない」といった態度は許されない(原発を推進して来た連中は、ことここに及んでそういう態度を鮮明にしているように見える)。

それにしても――。
かつてホテルニュージャパンが火災を起こした時には横井英樹の責任を徹底的に追及したマスメディアが、どうして今回は東京電力に対して批判の刃を向けないのか。それは、当ブログでも書いて来たように、メディアが東電に広告という注射をたっぷりと打たれてドランカー状態になっているからだ。
こちらは玉木正之氏のコラムであるが、3月12日にこんな記述がある。

******
長時間の停電は昨晩中に解決。ただしテレビに映し出された光景には唖然。津波の強烈さもさりながら福島の原発事故はヤバイ。あれは天災?人災?東電ではないけど他の電力会社から昨年(代理店を通じて)原発の広報記事への登場を依頼されて「玉木さんの言いたいことを言ってください」といわれたうえにギャラの多さ(インタビュー記事1回500万円)も魅力やったので出てみようかと思たけど「こちらの言いたいこと(原発は基本的に作らない方がいい)」で折り合いがつかずボツになった経緯があった。こちらの言い分を曲げなくて(ギャラの魅力に負けなくて)良かったとつくづく思う。
******
(傍線は筆者)

数日前の東京電力の記者会見で、フリーランスの記者(田中龍作氏か日隅一雄氏だったと思う)が、東京電力のマスメディアに対するお詫びと節電広告の出広金額について質問をしたところ、東京電力側は「私契約なので答えられない」と言った。
東京電力は地域独占のきわめて公益性の高い企業である。そしてテレビ局もまた公共の電波を使用する以上、公共性はきわめて高い。
もちろん、お詫びや節電の広告を流すことも大事かもしれない。だが、この時期にその広告を流すならば、少なくともテレビ局をはじめとする媒体社側は限りなく無料に近い料金でその広告を流すべきだろう(そもそも広告不況の現在、タダみたいな広告なんていくらでもあるのだから)。東電に少しでもカネの余力があるならば、できる限りは被災者に回すべきと考えるのが真っ当な人間の態度である。
しかし、私はおそらく媒体社側は定価とはいわないまでも、相当な料金で広告を受けていると思う。
というのも、もし私がいまでも広告営業をしていて、そこへお詫び広告の話が来たら、上司である広告担当役員や部長は必ず「絶対にまけるな」と言うと思うからだ。これは断言できる。なぜなら、苦しい状況にある媒体社の側も(とくに経営陣は)東電の企業責任とか被災者のことなど知ったことではなく、自分たちに1円でも多くのカネが入ればそれでいいと考えるからだ。
これは広告代理店にしても同様で、できるだけ多くのマージンが欲しい。そして東電側はカネを出すことでマスメディアをこれまで通り買収することができるのなら、多少は値切るにしてもそこそこの金額を出そうとするだろう。つまり東電、広告代理店、マスメディアの間には、見事なまでにWin-Winの関係が築かれているのである。
そうして私はふと思う。もし、そういう状況に自分が置かれたら、どういう対応をしただろうかと。

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東京電力福島第一原発事故について ~ 関連動画(藤田祐幸氏、小出裕章氏)

書きたいことはたくさんあるのだがバタバタしているので、とりあえず動画を貼りつけておきます。小出先生の動画は最新の状況がYouTubeにも日々アップされています。
私は今日の事態を「絶対に起きない」と言っていた人たちと、「十分に起きる可能性がある。だから原発を止めるべきだ」と言っていた人たちのどちらを信じるかとえば後者の方々を信じる立場にあります。

・藤田祐幸2011年4月9日湯布院講演「今、福島原発でなにがおきているのか」








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・【福島原発】2011/4/14/木★汚染水の循環と被曝限度量の基準について 1/2

・【福島原発】2011/4/14/木★汚染水の循環と被曝限度量の基準について 2/2

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2011/04/09

東京電力福島第一原発事故について ~ その12 小出裕章氏の予測

正直、非常に怖い話だけれども、できれば最初から最後までお聴きください(30分)。









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2011/04/07

東京電力福島第一原発事故について ~ その11 青木理 「電力会社と知識人」

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東京電力福島第一原発事故について ~ その10 小出裕章氏の話 「昨日の懸念(再臨界)について質問⇒東電の答え」

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東京電力福島第一原発事故について ~ その9 ビデオニュース・ドットコム 「原発避難地域は犬や牛の群れが闊歩する無法地帯に」

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サッカー日本代表は、南米選手権に出場するべきだ

昨日、↓のニュースを見て胸が熱くなった。

******
サッカー、日本出場辞退再考促す

 【リオデジャネイロ共同】アルゼンチン・サッカー協会は5日、東日本大震災の影響で南米選手権(7月・アルゼンチン)の出場辞退を申し入れた日本に対し、再考するよう促したことを明らかにした。再考期間は10日間としている。5日、日本協会の小倉純二会長が大会開催国の理解を得るため、アルゼンチン協会のグロンドーナ会長と会談した。小倉会長は4日、7月のJリーグ開催で代表チーム編成が困難になったことなどから、大会を主催する南米サッカー連盟のレオス会長に辞退を伝え、了承されている。
******

サッカーの日本代表は南米連盟からの招待を受けて、7月の南米選手権への出場が予定されていた。1次リーグの対戦相手はコロンビア、ボリビア、そしてアルゼンチン! 今年1月、アジアカップに優勝した日本としては、早々は訪れない強化の機会であるだけに、私もこの大会を楽しみにしていた。
ところが、、、
震災の影響からJリーグの日程が厳しくなり、代表を編成できないということで、日本協会は辞退を申し入れたのである。
このニュースを最初に見た時、私はガッカリするとともに、むしろこういう時だからこそ日本代表は南米選手権に出場して欲しいと思ったものだった。そこへ舞い込んだのが冒頭のニュースだ。

で、まあ以下は私のまったく根拠のない憶測である。
アルゼンチン協会とて、日本が未曾有の国内に直面していることは百も承知、二百も合点だろう。にもかかわらず、辞退を申し入れてきた日本協会に対して彼らは「考え直してはどうだい?」と言ってきた。
それは、なんとなれば彼らがフットボールの持つ力を知っている、、、というか確信しているからではないかと。

思えばアジアカップ優勝で日本中が沸いたのは、3.11のわずかひと月ちょっと前のことであった。その余勢をかってJリーグが開幕した直後に東日本大震災が起こった。
暗転。
あまりにも大きな震災の爪跡、そして勃発した信じられないほど大きい原発のリスク。
そうしたなかで3月29日に行なわれた復興支援の日本代表対Jリーグ選抜のチャリティマッチ。
もちろん私もテレビの前で食い入るように見た。多くの人が同じような思いでこの試合を見て、遠藤と岡崎のゴールに喝采を送っただろう。
そうして後半、訪れたカズのゴール、、、、、
いつ以来なのかもわからないほどに久しぶりのカズダンスを見た時、私はテレビ画面の前で「やっぱりキングはキングだったんだ!」と叫びつつ、「真っ当に努力をしている人は必ず報われるんだナ」という当たり前の事実を再認識した。
一方、福島で起きている原発事故は、デタラメのツケである。どこかの知事が「天罰」などとのたまったが、バカなことを言ってはいけない。東京電力はひたすらに利益を上げるため、ムチャクチャなコストダウン=安全マージンの削減を断行し、マスメディアや学会にはカネをバラ撒くだけバラ撒いて買収した。その莫大なデタラメのツケが日本国民どころか世界中の人びとまでをも巻き込むほどの大きなツケをもたらしたのだ。

第二次世界大戦で敗戦国となった日本とドイツの大きな違いは、戦後、日本が経済で復興を目指したのに対してドイツはスポーツで復興をしようとしたことだ、、、という話を聞いたことがある。両国はどちらも見事な復興を果たしたけれども、しかし日本はその経済優先思想のなかで大きな歪みをため込んでいった。その歪みが極限にまで達した末に爆発したのが、今回の原発事故ではなかったか。
ま、これはあくまで個人的な意見であるが、であるとするならば次なる復興は経済優先とは別の道を目指すべきでないかと思う。その時、たとえばJリーグが掲げる百年構想は大きなヒントになるような気がする。
だからこそ、日本代表は南米選手権に行って欲しい。私は切にそう思うのである。

※と、このエントリーを書き終わってネットを見たら、↓のようなニュースが流れていた。
・日本が出場可否再検討、南米選手権
日本協会の英断を望みたい。

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2011/04/06

東京電力福島第一原発事故について 〜 その8 小出裕章氏の話 「再臨界の可能性」

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東京電力福島第一原発事故について 〜 その7 平成の「神聖喜劇」は世界を巻き込み始めている

想像を絶する、言葉を失う海洋汚染が続いている。
メディアは今朝方、「2号機の取水口付近の作業用の穴(ピット)から海に漏れ出ていた高濃度の放射能汚染水が止まった」という東京電力の発表を垂れ流した。
今回はたまさか止まったにしても、すでに海洋は十分に汚染されているわけだし、場当たり的な対応をしている限り再びまた汚染水は流れるだろう。上杉隆はラジオで「(世界から見ると)日本は同情される存在から、放射能テロ国家になった」というようなことを言っていた。まさにその通りとしか言いようがない。

にもかかわらず、それでも「安全」を連呼する御用学者や識者は後を絶たず、一方、このような原発事故が起きることをかねて警告し、さらに海洋汚染が続いたとしても原子炉を冷やすしかないと冷静に指摘する研究者や技術者は地上波にはまったく出て来ない。
私は最初のうち、御用学者の連中を見ると腹を立てていたが、ここ最近は「この人たちが言っていることが真実だったらいいのに、、、」と思ってしまうようになってしまった。
そこで、彼らテレビに出てきて「安全」を連呼する学者にお願いしたいのだが、是非とも外国人記者クラブで自らの主張を展開して欲しいものである。その時、海外メディアがどのような反応をするのか、、、

昨日の東京電力の会見では、汚染水を海洋に放出するについて、「国際条約に触れているかどうかは確認中」だと言っていた。つまり、確認する前に放出したわけである。これに対して韓国が不快の念を示したという。きわめて真っ当な反応だ。
なにしろ、韓国と目と鼻の先にだって日本の原発はあるのだ。日本海沿岸ということでいえば、もうズラっと原発が並んでいる。それが福島と同じリスクを抱えており、なおかつ一旦、事故が起これば政府も電力会社もまったく無能、当事者能力がなく、近隣諸国に黙って放射能汚染水を垂れ流すのである。
そういう国家が目の前にあるのだからたまったものではない。太平洋と異なり、日本海で高濃度の放射能が漏れ出せば、それこそこの海に面した近隣諸国の漁業は壊滅する。

ここで一つのたとえを考えてみたい。
現在、北朝鮮には原子力発電所はないが、もしあったとして、その原子力発電所が福島のような事故を起こしたら日本人はどのような反応をしただろうか?
おそらく日本のマスメディアはそのニュースで埋め尽くされ、口をきわめて北朝鮮を批難、政府もすぐさま抗議をするだろう。そしてテレビに出てくる学者は「こんなことは日本ではあり得ない、考えられないことです、、、」と嘯く、、、
日本は北朝鮮の核に対して国を挙げての大騒ぎをしていたが、なんのことはない、身内であるはずの(私はそうは思っていなかったが)東京電力の核によって壊滅的な打撃を受けてしまったのである。

おがくず、新聞紙、入浴剤の投入、、、
福島で繰り広げられている事態は、まさに平成の神聖喜劇という様相を示している。
汚染水の問題がこれで片付いたわけではないし、今後、食物連鎖による食料品の汚染など、放射能の被害はどんどん深刻になっていくだろう。
まだ、あまり指摘されていないが、放射性廃棄物の問題も出てくる。原発にたまった高濃度の汚染水を移すために清水港のメガフロートが福島へ持って行くという。たしかに汚染水を海洋に垂れ流すより貯留するほうがいいことは間違いないが、しかしその結果、メガフロートは将来、高レベル放射性廃棄物となる。というか、そもそもこのフロートをいったい誰が安全に管理するのか。
かつて「むつ」という名前の原子力船があった。日本で初の原子動力船であったが、早々に放射能も漏れ事故を起こし、以後、長きにわたって日本はその処理に苦しむことになる。メガフロートもおそらく似たような運命をたどることになるだろう。しかも、これで万事、汚染水の問題が解決するわけではまったくない(しかも浜岡で同様の事故が起こった場合は、もうこのフロートは使えない)。
それ以外にも作業員が着ている作業着、作業道具など、放射能を浴びたものはすべて放射性廃棄物であり、たとえ低レベルであっても隔離して貯蔵、管理しなければならない。この放射性廃棄物は莫大な種類と量が出てくるはずだが、いったいそれをどこに貯蔵するのか。引受先はあるのか?

こう考えて行くと、福島原発事故は現時点ですら日本の国力を失うに十分である。
しかも、事態はいったいいつになったら終息するのかもわからない。十年どころではない、五十年、百年という単位ですら終息しているのかも定かではない。その時には日本のデタラメな原発行政を推進してきた政治家、電力会社の経営者、官僚、マスメディアの人間、そして御用学者もこの世から消えているわけで、ツケはすべて後世の人たち、それも日本国内のみならず世界の人びとに残される。その時、彼らは現在の日本人の大人を心の底から呪うだろう(一方、現在、原子力の既得権益にどっぷり浸かった連中は、ただただ自分たちが逃げ切れればそれでいいと思っているはずだ)。
今回の福島原発の事故というのは、これまで人類が経験したことのない、それほどの規模のものなのである。

私は個人的に、原子力発電の問題については普通の人よりも考えて、本も読んできたと思う(といっても大した量ではないが)。
だから、日本の原発がこのような事態に陥るリスクがあることは十分にわかっていたつもりである。したがって、事故が起こった当初はうろたえたが、今は少し冷静になってこの先にどのようになことが起こるかも考えているつもりである。そしてその結果はきわめて悲観的である。
しかし、私のような「だから原発は一度、すべて止めたほうがいい」というような主張は、今の日本では、どうやら「反原発派」の「冷静でない」「いつもながらの主張」ということのようである。
これだけの事故が起こりながら、それでも私のような意見は圧倒的少数派であることに、私は少しく愕然としている。

※現在、私が過去に書いた当ブログのエントリーの中で、原発やメディアについて書いたものを抜き出して電子書籍形式のファイルにしています(T-Time形式)。
今のところ販売するつもりはないのですが、これが出来上がったらいずれお知らせいたします。タイトルは、「福島原発事故とマスメディア」の予定です。

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2011/04/04

東京電力福島第一原発事故について ~ その6 孫正義×田中三彦×後藤政志

下記に紹介する映像のタイトルは「田原 総一朗×孫 正義 対談 ~東日本大震災について~」となっているすが、実際は「孫正義×田中三彦×後藤政志 鼎談」である。
最初は田原総一朗も加わっていたが、話の腰を折る存在でしかなく、まったく不要なキャストであった。ところが、この田原は途中で退席。ここからの孫、田中、後藤の三氏の話には迫力があった。
田中氏、後藤氏というマスメディアではほとんど露出することのない技術者を招いて話を聞くということは、孫氏のように経済界の中に身を置く人としてはきわめて勇気が必要だっただろう(ま、そのクッションとして田原を加えた可能性はある)。
しかも、その孫氏が福島原発事故問題に対して見せた真っ当な見識に、私は深い感銘を受けた(田中氏らが登場するのは25分すぎあたりから。田原が退席するのが2時間26分あたり。せめてそこからだけでも見ていただきたい。ちなみに、動画の最初では、孫氏が今回の震災に対して100億円と今後ソフトバンクから受け取る引退までの報酬を全額寄附をするという発表もあり)。
そして、この動画を見ている最中にtwitterで「ここ十年か二十年見た番組の中でナンバーワンの気がする。」とつぶやいたのだった。

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東京電力福島第一原発事故について ~ その5 稼働中の原発はすべて止めるべきである

「反原発派」という言葉がある。個人的に非常に違和感を覚える言葉である。私は反原発であるが、これまで徒党を組んだことはない(それはそれで問題だが)。ただ、原発問題についてはスリーマイルの頃から関心があり、いくつかの書籍を読んできた。
そして、この産業が頭の先から爪の先までデタラメだらけで、しかもそのデタラメを糊塗するために莫大なカネをメディアから学会にいたるまで、バラ撒いていることを知った。
原子力発電に反対している中には、もちろん党派性のある人も含まれているだろう。だが、それはどんな運動にでも少なからず共通している。ただし、電力会社が原発を誘致することを表明した町で反対運動をしてきた人たちは、自分たちの子ども、土地を守るために手弁当で本当に必死になってやってきたのである。
これに対して電力会社は、そういう町を賛成派と反対派に二分させ、カネで住民の横っ面をひっぱたいてきた。
ここ最近、原発問題というのは、推進派は右、反対派は左という両者の二項対立に陥っており、結果的にそれがこの問題に入りにくく、目をそらすことになってしまったのは不幸だったというような論調もある。
まるで、「反原発派」の存在すらもこの事故の原因の一つであると言っているかのようだ。
しかし、結果的に原子力発電所は、原発に反対する人々が危惧する結果を招いた。しかも、依然としてチェルノブイリを超える最悪の事故にまで突き進む可能性もある。
これだけの問題にもかかわらず、それが「二項対立だから入れなかった」などというのは、なんの言い訳にもならない。もし、そのように見えたのならば、自分自身で確かめれば良かっただけのことで、何冊かの本を読めば電力会社の正体はすぐに見抜くことができたはずである(なにしろ、私ですらわかったのだから)。にもかかわらず、それをしなかった人は、無条件原発肯定派だったとしか私には思えない。

とはいえ、そんなことを今、これ以上言っても意味はない。
問題はこの福島の事故が日本という国が築いてきた文明すらも危うくする可能性があるということである。
4月2日放送の「久米宏ラジオなんですけど」に出演した、立命館大歴史都市防災センターの北原糸子教授は、「自然災害から立ち直ることは可能で、それが過去多くの自然災害を乗り越えてきた現在の日本であるけれども、そこに原発事故というファクターが入ると難しくなる」というようなことを言っていた(この日の「ラジオなんですけど」の内容は、相変わらず素晴らしかった)。
同感である。
にもかわわず、依然として「反原発派が言うように、今すぐすべての原発を止めることなどできるわけがない」という人も多い。
先日、朝の番組で(フジテレビだったと思う)、男性アナウンサーが柏崎原発の防災計画に関するパンフレットをカメラにかざしながら喋っていた。私がその映像を見て仰天したのは、そのパンフレットのあまりの薄さである。
いま、刻々と入ってくる福島の状況を見ていると、東京電力には原発事故時の実効的な防災マニュアルなど存在していなかったことは明らかである。電力会社をリードする東電でさえこの体たらくなのだから、他の電力会社も推して知るべしだろう。
つまり、原発のある地域(実は事故を起こした場合の被災地は広範囲にわたる)では、今後、いつでも福島と同様のシビアアクシデントが起きる可能性があるのだ。
しかし、それでも今、原発を止めることは日本の経済を考えた場合に非現実であるという反論はある。私は、すべての原発を止めても大きな問題は起きないと思っているが、百歩譲って、その結果として経済活動が滞ったとしたら、、、過剰なまでの繁栄とを秤にかけた場合、どちらを優先すべきかは自ずと明らかである。
もちろん、私だっていろいろと欲しいモノは多々ある。しかして、それを手に入れるに際しては製造から手元に入るまでに多くの電気が使用されている。その欲しいモノを手に入れるために原発を動かさなければならないというのならば、それは我慢するしかない。
いや、それでは日本の経済のみならず、優れた技術力も立ち遅れてしまうという意見あるだろう。しかし、それも仕方がない。
日本は戦後、過剰なまでの経済第一主義でやってきた。結果、ヨーロッパの高級ブランドのバッグを二十歳そこそこの若い女性までが手に入れるようになり、またファッション誌にはそういったブランドの新作紹介のページが膨大にあるほどに豊かな国になった。
だが、そもそも日本が得た「豊かさ」というのは、どこか歪んでいるのではないか。あまりにも過剰であったのではないか。
計画停電(これ自体はふざけたものだが)が始まって以来、スーパーやコンビニへ行くと節電のために薄暗くなっている。しかし、それで不便を感じることはないし、私は「これで十分じゃないか」と思うのである。要は今までがあまりにも明るすぎたのだ。

実はこのエントリーは、最初にサクッと「まえがき」を書いて、あとは昨日USTREAMで放送された孫正義氏と田中三彦、後藤政志両氏の鼎談(最初はこれに田原総一朗も加わっていたが)を紹介しようと思っていた。その内容は素晴らしく、私が近年みた放送の中でも特筆すべき内容だったと思うのだが、それは次のエントリーで紹介するとして、もう少しだけグダグダと書く。

週末にテレビをつけると、東京電力のお詫びCMが流れていた。別の局にチャンネルを移すと、そこでもやはり同じCMが流れている。
これを見て、私が即座に思ったのは、テレビ局はこのCMをいくらぐらいの料金でどのぐらいの量、受けたのだろうということだ。
いま東京電力という会社の先行きが危ぶまれている。株価は暴落し、国有化も取り沙汰される。そういう状況の中での広告出稿である。このブログでは何度か書いてきたが、東京電力というのは、マスメディアの広告料金が値崩れするなかで、定価を守ってくれる最上級のクライアントで、それがゆえにメディアへの強い影響力を行使することができた。しかし、今ここでメディアが依然として定価(かそれに近い料金)で、東京電力からの広告を受けるということは、メディアにとって自殺といっても過言ではない。であれば、少なくとも報道局にいる記者たちは、広告局へ行ってこの東京電力の広告料金を聞き出し、場合によっては公表すべきである。
ま、さすがに定価ということはないだろうが、メディアの広告局側から見れば、この苦しい時期に東電のお詫び広告があるのであれば、「できるだけ高くとりたい」という気持ちになるはずだ(私も広告営業をやっていたからその感覚はよくわかる)。しかし、それはメディアとしてはやってはいけないことだと私は思う。

このエントリーの最後に。
どうやら、この国の権力はいよいよもってその正体をさらけ出し、国民を統制の方向へ持っていこうとしているように見える。
テレビやラジオでは「風評」や「デマ」に気をつけろということがさかんに言われる。個人的には「放射能は安全です」「ただちに健康被害はありません」などということをテレビで喋りまくる御用学者こそ、デマゴーグの最たるものだと思うが、どうやら権力の側が言いたいのは、「放射能は危険であるという言説に惑わされるな」ということらしい。そうして、おかしな風評をたてたならば、権力を行使するという報道すらある一方で、防護服の顔写真とともに「放射能がくる」と表紙に打った「AERA」が問題になった。
あるいは、昨日の「安住紳一郎の日曜天国」のコーナーの中で、TBSの女性アナウンサーは「(原発問題で)関東から避難するなどの過剰な反応が問題となっています」とサラッと喋っていた(しかも、その後にコメントとして紹介されたのが某大学の御用学者である)。
戦後の原発推進政策を電力会社と一体となって進めてきた自民党と、その政策をそっくり引き継いで、さらに推し進めようしていた民主党が連立を組むかれしれないという。
この震災と原発事故の陰で、ここぞとばかりにそれまでの懸案事項がひっそりと処理されている可能性も十分にある。
ということで、いよいよもってこの国は息苦しい統制の方向へ向かっていくように思う。
ただし、この体制は数年で必ず崩れだろう。
なぜなら、チェルノブイリ後のソ連がそうだったから。

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2011/04/02

東京電力福島第一原発事故について 〜 その4 岩上安身氏による小出裕章氏インタビュー

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2011/04/01

東京電力福島第一原発事故について 〜 その3 小出裕章氏の話

立場のまったく違う人もいるだろう。それも圧倒的多数。
しかし、ことここに至っては、異なる意見も聞いた上で物事の判断をすることも必要かと思うのである。

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東京電力福島第一原発事故について 〜 その2 マスメディア総崩れのなかで

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 私は新聞社、とくに毎日新聞社が、ナイアガラの滝の縁まで来ていることを知っています。船頭は、必死で船を安全な岸につけようと櫂をこぐ。ところが船の中で続く花見酒の宴会は終わろうともしない。

川内孝著『新聞社―破綻したビジネスモデル』(新潮新書)「あとがき」より
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一昨日の時点では、その日のうちにもう1本、エントリーを書こうかと思っていたのだが、グダグダ書いて読み返しもせずにアップロードした文章があまりにもひどいものだったので、自己嫌悪に陥ってしまい、何も書けなかった。とはいえ、本日も同じことを繰り返すことになるはずなので、なるべく地の文は短くとは思っている。

それにしても、、、

ネットで東京電力や原子力保安院の会見を見る一方、地上波のテレビを見ていると、そのあまりの落差に愕然とする。
今、少なくとも福島第一原発でたたならぬことが起きていることは確実である。

エア・フォト・サービスという会社(新潟県)が、福島原発を上空から無人機で撮影した画像。

上の画像を見れば、福島原発が修復不能なほど深刻なダメージを受けていることは、素人目にもわかる。
実際、検出される放射能の値は日を追って上昇し、すでに食物連鎖による被害の兆候も見え始めている。
このような事故が起きれば、すべては想定内の出来事だ。
にもかかわらず、テレビに出てくる御用学者は口を揃えて「大丈夫」だと連呼する。したがって、私はテレビで学者が喋っているのを見ると、まずは↓のサイトでその名前を確認する習慣ができてしまった。

原発関連御用学者リスト

一方で私がいま一番知りたいのは、この震災の最中に東京電力のカネで会長の勝俣恒久と一緒に中国旅行へ行っていたメディア人の社名と名前だ。

ところが、その後、このことを追いかけるメディアは私の知る限りは皆無である(ご存知の方がいたら教えてください)。
要するに、ことほどさようにマスメディア、あるいはメディアに登場する学者、文化人は電力会社や電事連の注射(カネ)まみれなのである。これはもう、少し前までマスメディアが大騒ぎしていた大相撲の比ではない。完全な中毒症状である。
下記の映像をご覧いただきたい。勝間和代なる人物が恐るべき発言をしている。

この勝間の正体は、こちらを見ていただければ一目瞭然だろう。

図書館で「ソトコト」という雑誌の4月号を見た。この雑誌には以前から東京電力のタイアップが掲載されているが、この号にも4Pのタイアップがある。そして、その最後に↓のようなクレジットが入ってた。

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もはやブラックジョークですらない。

また、これは震災直後のことであったが、某国営放送の朝の番組には、浅草キッドの片割れが神妙な顔をして座っていて、私はそれを見ただけで腰を抜かしそうになった。

、、、とまあ、このように書いていくと、当ブログのいつもの主張に戻ってしまうわけだが、ことによると日本の歴史始まって以来の国難を前にして、国民の大多数の情報源となっているマスメディアは総崩れというか、ドランカー状態である。
ま、逆に言えば、電力会社や電事連は、このときのためにメディアに対して注射を打ってきたわけで、いまその効果が最大限に発揮されているということではあるのだが、、、

これ以上、グダグダ書いても仕方がないので、以下に私が原発関連で書いてきたいくつかのエントリー、なかでもやや古めのものをご紹介させていただきます。
願わくばこういう意見もあるんだということを知っていただきたいと思う次第であります。

・2006/10/27 「北朝鮮についての続き」
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 ちなみにこのソ連邦は崩壊するわけですが、その大きなきっかけの一つはチェルノブイリ原発の事故です。官僚独裁国家が破局的な原発事故をきっかけに崩壊したというのは、日本にとってちょっと薄気味悪い前例なのではないでしょうか。
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詳細は→こちら

・2007/03/20 「予定調和国家」
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 このブログで繰り返し述べていることだが、日本は完璧な官僚独裁国家である。しかもその官僚は各官庁に所属し、しかも彼らは共同体的機能集団の魔力にとりつかれている。彼らは徹底的に自らの省益を追求し、そのためには国益を損なおうが、国民の命を犠牲にしようが関係ないのである。
 そしてこれも以前に述べたことだが、この体制は本当に旧ソ連のそれに似ている。その旧ソ連はチェルノブイリ原発の事故をきっかけとして崩壊したと私は考えているが、ここへきて事故や事故隠しが続々と発覚している日本の原子力発電に、破局的な事故が起きないという保障はない。それどころか、日に日にそれが近づいているようにさえ思えてしまうのである。
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詳細は→こちら

・2007/03/30 「すべては予見されていた」
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 ここにきて北陸電力、あるいは東京電力が過去に臨界事故を起こしていたことが明らかになった。これに対して原発を抱える市町村長などは「信じられない」あるいは「信頼関係が崩れた」などと口々に言っている。が、このようなことが起こりうることは、過去、原発問題に取り組んでいた人ならば十分わかっていたし、それを指摘していた。しかし、その声は結局は大きなうねりとはならなかった。
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詳細は→こちら

・2007/04/05 「北朝鮮よりタチの悪い会社」
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 電力会社というのは表向きは超優良企業である。にもかかわらず実際はきわめて差別的な構造に根ざした下請け業者に過酷な労働をさせておいて徹底的な情報統制をする。これは社会構造として見るならば多くの日本人が大嫌いな北朝鮮とまったく同じである。あるいはいくつかの宗教団体とも。
 しかし私は北朝鮮やいくつかの宗教団体よりも電力会社のやっていることの方がタチが悪いと思う。なぜならば、もし原発が破局的な事故を起こした場合、日本という国そのものが滅亡する可能性がきわめて高いからである。そのような会社のトップだった人間に与えた叙勲などというものはすべて今上天皇の名において剥奪すべきである。
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詳細は→こちら

・2007/12/18 「真っ当でない連中と真っ当な方」
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今日の日経2面を何気なく見ていたら「防衛省改革『官邸主導で』」という見出しの記事が出ていた。
それによると政府は、不祥事が続く防衛省・自衛隊のあり方を議論する有識者会議「防衛省改革会議」の第二回会合を首相官邸で開いたそうである。
総理大臣なる人物は「国民の信頼回復には出直しのための改革が必要だ。改革を思い切って進めて行くには官邸指導で取り組むことが必要だ」と強調したそうである。
で、その有識者会議の座長というのが、、、

元東京電力社長で現顧問の南直哉なのだそうだ。
東京電力といえば今夏の中越沖地震で柏崎刈羽原発の耐震性をめぐって国民的な信頼を失った当事者である。
どんな事故があってもまともにデータを出そうとしない、秘密主義の権化のような会社である。
その会社のトップをつとめた人物を座長にした会議となれば、内容は「不祥事の隠し方指南」以外にない。
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詳細は→こちら

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