最高検に告発状を提出 ~ 「一般来庁者出入口」への道は遠かった
昨日、最高検に大阪地検元特捜部検事の前田恒彦を特別公務員職権濫用罪で告発してきた。
以下はそのレポート。
集合は霞ヶ関の地下鉄出口。地裁前には耳かき殺人の判決に備えるメディアの中継車が多数、停まっていた。
われわれはというと、ここで初めて知り合った人も少なくないので簡単にご挨拶。その後、20人分以上ある告発人目録のコピーをとってから最高検のある検察庁合同庁舎へ。
ところがこの場所をきちんと知っている人がいない。みんなグーグルマップで確かめただけなので、途中、警備の人に訊いたりしながらやっとこさ合同庁舎に到着したのであった(笑)。
ビルの入口には門があって(高さは非常に低い)、一人ずつでないと通れそうもない。そこにガードマンが立っている。とりあえずそこでビデオを回しながら用件を話すとしばらくして、、、
ビルの中から何やら血相を変えたガードマンのおじさんがやって来た(門のところにいたガードマンとは制服が違っていたように思う)。
このおじさんという方がなかなかに濃ゆいキャラの方で、私の印象ではその昔の日本映画の喜劇にでも出てくるようなおじさん。
いきなり、「何をやっとるんですか、ビデオとか写真撮影は一切ダメですよっ!ここは法務省の敷地の中なんですからっ!カメラはダメっ!そっちの公道にまで行ってくださいっ!」とゆーよーなことをおっしゃって「しっしっ」と追い払うようにカメラマンを後ろに下げさせる(ま、ディテールは違っているけれども、そんな雰囲気)。
そして門の脇にいたガードマンの人に向かって「つみたちも、そんなことわかってるでしょう。ダメじゃないの!」と叱っている(「つみたち」といったわけではないが、そういう雰囲気だったということ)。
それからおじさんは当方の用件を聞くと、「係の者に伝えてきますから、、、」といってビルの中に戻ってしまった。数メートル先には一般来庁者出入口が見えているのだが、なにしろそこに至るまでの道のりが遠いのである。仕方がないのでここで一発tweet。
「最高検、なかなか入れてくれないなう。」
待つことしばし、、、
「まさか入れてくれないの?」「私たち、一般人以下になっちゃう、、、」「それにしてもあのおじさんはいいキャラだ、、、」などと雑談。
すると少し冷静になったガードマンのおじさんが戻っていらして、、、
おじさん「おたくさまたちはなんかの団体なんでしょうか? ちょっとそれをおっしゃってください。あのー3、4、5、6名様でお見えになったということなら団体の何か?」
告発人代表「団体というとこではないです。告発人が複数名いるということで。しいていいますと、正しい法治国家を守るために、、、」
お「(メモを取りながら)正しい、、、法治国家? 法治国家のなんとか会?」
代表「正しい法治国家を守るために声を上げる市民の会」
お「それは国民救援会とは違うんですか?」
告発メンバー「違いますー」
お「(再び一生懸命メモをとりながら)正しい法治国家を、、、まもるために、声をあげる、、、市民の会。(やっと書き終わって)それはどこにあるんですか?」
代表「任意団体として別に認証を受けているわけではないです」
お「届け出はしてある?」
代表「してないです」
お「はあー」
代表「ですから団体というよりは複数の告発人がいるということです」
お「何名様なんですか?」
代表「25、6名おります」
お「25、6名、、、ね。ではちょっとお待ちくださいね」
とゆーとおじさんは再びビルの中へ入ってしまうのであった。
今回の告発状提出メンバーの中に弁護士がいなかったこともあるだろうが、何しろ一般来庁者出入口まで辿りつけない。で、twitterを見ると、先ほどの私のtweetに↓のようなRTが。
「@orukat24最高に険しいから。 RT @amneris84: ほわい? RT @kappaman 最高検、なかなか入れてくれないなう。」
あ、どもども江川紹子さん。
なるほど、確かにこの道のりは険しい、、、
さらに待つことしばし、、、
お「係の者が来ますからちょっとお待ちください」
メンバー「まさかここでやるんですか?」
お「わたし、よくわかりません。係の者が来て話をしますから」
さらにさらに待つことしばし、、、
やっとこさ慇懃無礼を絵に描いたような中堅と若手の2人組が登場。どうやら事務官らしい。
事務官1「最高検の刑事の第一係長、木下と申します、、、」
メンバー「名刺をいただけませんか?」
事務官1「あっ名刺を持ち合わせていなくて、、、」
代表「このような告発状を持ってまいりましたので、是非、受理していただきたいと思いまして、、、」
事務官1「あのー検察官に渡しておきますので、、、(をいをい、ここで門前払いかっ!)」
メンバー「直接、渡したいんですけどね」
代表「中には入れていただけないんですか?」
メンバー「ここじゃ話にならんでしょう」
事務官1「わたくしの方が窓口になっておりまして、、、では面談室へ行きますかね。検察官は対応しませんで、わたしらが対応します」
メンバー「名刺ぐらい持ってるでしょう?」
事務官1「名刺はいま持ち合わせがないです、、、とりあえずいまここで見てですね、、、」
メンバー「ここで?」
事務官1「いや面談室へどうぞ、、、」
ということで、やっとこさわれわれは一般来庁者となったのであった(笑)。
面談室は1F入口のすぐ正面にあり小さな会議室風。
ここでテーブルに向き合って事務官と話す。2名とも首からかけたIDカードをキッチリ裏返しているのは、このような場合の基本動作か(ちなみに2人とも良さげな腕時計をしてましたなあ)。
そして、再度、来庁の意図と告発状、告発人目録について具体的に説明。書類に不備がないかのチェックをざっと受ける。
日付等に関して若干の修正をしたところで、事務官はこの書類を受け取った。
ただし、これはあくまで受け取っただけで受理ということではないという。
そして、この告発が正式に受理されるかどうかは告発人代表に通知が来るそうだ。その期間は「そんなにはかからない」とのこと。まあ1カ月ぐらいを見ればいいようである。
ということで面談室での会談は正味10分もなし。この間、tweetでもしようかと思ってiPhoneを見たらアンテナが圏外になっているのであった、、、orz(ソフトバンクの電波は霞が関界隈では非常によろしくないことを後でtwitterで知る)。最高検を出てからのtweet。
「検察庁合同庁舎の面談室はソフトバンクのアンテナが立たず。」
以上、全員集合してから合同庁舎を出るまでにかかった時間は約1時間。
いやはや権力というのは慇懃無礼にして頑なであることを実感したが、大変に良い社会勉強になったのであった。
※次のエントリーで告発状をアップします。
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コメント
>IDカードを取り上げてその名前をみんなに読み上げ
いつもなら、やるんですけど。
初対面のひとばっかりだし...事前に、一般ピープル路線ということで意思一致してたもんで。
若干一名、ガン飛ばしてた御仁もいましたが(微笑)。
投稿: 大山千恵子 | 2010/11/02 18:38
告発状提出ご苦労様でした。
検察事務官との会談が10分程度と話されていましたが、大手マスコミの報道がもしも正しいのならば、菅総理は中国首脳と廊下で10分程度の立ち話しか出来なかったのですから、それに比べれば上等かもしれませんよ。(笑)
投稿: | 2010/11/02 16:16
これが「公僕」”コ~ボク”という連中の、「高木」に文句言う民間人への対応、、、弱腰、面倒くさくなって引き下がってしまえば、それでオワリ!
ところが、もしそこの職場に知人が居たとしたら・・・「適当に」受理で、簡単に処理(細かい手続き省略)してくれます、この程度のことでは。要は、ナァナァの世界です、”身内?”には。
投稿: 田村 秋生 | 2010/11/02 11:34
ご苦労様。でも、なんだかびびっている感じ。
上下関係はないんだろう?彼らは我々の税金で養って貰ってるんだから。あなた方はもっと堂々としていてよいのだ。彼らの面前に行ってIDカードを取り上げてその名前をみんなに読み上げるぐらいのことをすればよいのだ。
しかし、兎に角、ご苦労様。
投稿: 山依 | 2010/11/02 11:06