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2008/10/28

ピーコの疑問と世論操作

先週の「久米宏 ラジオなんですけど」のメッセージテーマは「最近のテレビってやつは」であった。
14時からのゲストはおすぎとピーコ。この2人が一緒に久米宏とラジオに出演するのは実に久しぶりなのだそうだ。
ちなみに私がおすぎとピーコを初めて知ったのは林美雄(個人)のパックインミュージックあたりではなかったかと思う。つたない記憶では、この林美雄のラジオでタモリという名前も知ったような気がする。
また、当時、おすぎとピーコがしきりに名前を出していたのは、私はまったく知らなかったが明石家さんまという奇妙な名前の芸人であった、、、
とまあそれはさておき。

この番組のなかでピーコが興味深いことを言っていた。いわく、

「(テレビの番組のキャスティングについて)いま東京近郊にはそれなりに名前が知られている芸人が2万人ぐらいいるけど、そのうち毎日テレビに出られるのは77人ぐらいしかいなくて、その77人に入れるかどうかが仕事があるかないかの分かれ目らしい。実際、自分もテレビに出ているからこんなことを言うのはなんだけど、いつでも同じ人がいつでも同じことをいっている気がしない?」
「大きな形で言うとね、国の政策としてね、(電波を)総務省が許可しているんで、国の政策としてモノを考えない人をつくりたい、あんまりいろんなことを考えないでいてくれる人がいる方が国を運営していくなかではラクだと思っているところもあるんじゃないかと勘ぐるぐらい思うときあるよ」

はい、その通りです。
勘ぐりではありません。まさにこの国の独裁権力は国民から思考力、考える力を削ぎ取ることに全勢力を傾けてきたのです。
ひたすらに一部の人間の利益を最優先させるためには、国民が「税金はどのように使われているんだろう?」「年金は大丈夫なのだろうか?」「この食べ物は安全なのだろうか?」などといちいち疑問に持ったり深く考えられては困るのである。
そのための装置としてメディアがある。

今日の朝日新聞によると、世論調査の結果、「解散急がない」が「早くすべき」を逆転したのだそうだ。
その先にとってつけたような分析がなされているが、つまるところこの記事を読んだ人の印象に残るのはトップの見出しである。つまり意図しようとしまいと、朝日は「解散は世論ではない」という刷り込みを行っている。

ここ最近、メディアはこぞって金融危機だの世界恐慌の再来だのと不安をあおり、そうしてさりげなく「こんな時に解散をしている場合ではない」という麻生の言葉を垂れ流していた。もちろん田原総一朗をはじめとする御用評論家がそれをしっかりとサポートしてテレビで「こんな時に解散などできない」と断言する。
こうして圧倒的な量で「いま解散はできない」という刷り込みを国民に行っておいて世論調査をし、「いま解散をやって欲しいという人は少なくなった」と「事実」を「公表」、そうして権力者は「世論調査を見てもいま解散をして欲しい人は少ない」と既定事実化していく。
まったくもって古典的な手法なのだが、しかしいまもってメディアという装置による世論操作はきわめて有効に作用している。
そうしてこのように世論を誘導をする面々は、ピーコが言う77人の芸人と同じく非常に固定化されている。ここで味噌となるのは誘導する方向に批判的な人物を一定数入れることである。そうしておいて巧みに世論の「空気」をある方向へ持って行く。その手法は北朝鮮の幼稚なプロパガンダ放送とは比較にならないほど大きな効果を独裁権力にもたらすのである。

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