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2008/09/11

「独裁官僚+利権・癒着議員=合理化余力」は資産である

自民党総裁選の最有力候補のセールスポイントはこれまでの「経験」だそうだ。この国の現状を見れば、「だったらダメだろ」と思うのは普通の感覚である。
他の候補にしても同様で、与謝野某は「年金・医療制度を守る」のだそうだが、あんたたちがやってきたお陰ですでにこの二つの制度は完全に崩壊してるんですわ。「地方の苦しみを知っている」というのはオタクの世襲偽員だが、地方が大変なのは今に始まったことじゃない。なのに拱手傍観して記者とつるんでカラオケでキャンディーズを歌っているような人間が、いまさら「自分なら地方を守れる」とはなんという言いぐさなのか。「バカも休み休み言え」という類の話である。
が、この国のメディアをそれをとがめることもなく、ダラダラと垂れ流している。
私が見た限り(といってもほとんどテレビは見ていないが)、事故米について、あるいは教員の不正採用について質問した記者はいなかった。教員の問題についていえば、一人一人に「あなたは教員採用の口利きをしたことがありますか?」と聞くだけでいいのだが、どうやら今回は中国新聞のあの記者はいなかったようである。というよりも不意に予定調和を乱すような分子は最初から排除されていたのかもしれない。
一方で候補者の5人が5人とも口をそろえているのが小沢批判で、こぞって財源を明示しろとわめいている。
この財源論についてはマスコミも加わって今後もさらにしつこく垂れ流されるだろう。
対して小沢は腐敗した官僚機構を抜本的に見直すことで財源が生まれると主張している。それについても自民党やメディアは具体性がないというのだろうが、私がここで思い出すのは日産自動車のケースである。

かつて日産という会社は本当に倒産寸前までいったことがある。
長らく続いた労使の癒着、放漫経営のツケで最終的に有利子負債の総額は2兆円に達したと言われている。
そこへ乗り込んで来たのがカルロス・ゴーンで、彼が最初にやったことはこれまでの日本人経営者が誰も手をつけられなかったあらゆるムダ、しがらみを排除することであった。
トヨタは「乾いたタオルをなお絞る」という。それは必ずしも正しいことではないが、しかし日産はずぶ濡れのバスタオルだった。もちろん歴代の経営者の中にはそれをわかっていた人もいただろう。とくにゴーンの前の社長である塙義一氏はそれなりの人物だったと言われている。が、その塙氏でさえ、さまざまなしがらみに絡み取られて身動きが取れなかった。
そこへゴーンがやって来て、「誰が見てもおかしいと思うけれども誰も手をつけられなかったこと」を、なんのしがらみもなく修正していった結果、倒産寸前の会社はあっという間に黒字化してしまったのである。
ずぶ濡れのバスタオルを絞ってみたらお金がドコドコと出てきたわけだ。
ここではっきりしていることは、合理化余力は莫大な資産であるということ。が、この資産を現金化するためにはしがらみのない人間の手による改革が不可欠である。少なくとも、そのしがらみに過去から現在までずっと関わってきた連中に改革は不可能なことは間違いない。
それをまさに証明しているのが今回の総裁選の候補者で、彼らの中の誰一人として小沢のように“官僚機構”というしがみ中のしがらみに言及する者はいない。
となればもう話は簡単である。
含み資産を現金化するためには政権交代をすればいい。

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