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2007/09/27

世論調査という名の世論誘導

今朝の日経朝刊1面には福田内閣発足を受けた世論調査の結果が出ていた。それによれば支持率は59%で最近の政権では高い部類に入るという。ちなみに新聞の世論調査ではこの日経の数字が一番高いようだが、朝毎読の数字もおしなべて高めのようである。
政党支持率も回復基調にあり、また自衛隊によるインド洋での給油継続についても賛成が反対を上回っている。
この世論調査の結果は日経によれば「福田政権にとって一定の追い風」になるそうだ。
なんともはや露骨なまでの世論誘導である。

そもそもなぜ世論調査でこのような数字が出たのか。それはもう間違いなく、自民党総裁選期間中の新聞、テレビによる垂れ流し報道のおかげである。この間の報道量を広告費に換算したならばそれはもう莫大な金額で、とても一つの団体が出せるようなものではない。

ところがこれを「報道」という名の下に「タダ」で垂れ流すのだからたまったものではない。しかも一見、中立を装った御用記者、御用学者、御用評論家が結果的には自民党のイメージアップを一役も二役も買って出てくれるのだからこんなにおいしいことはない。福田康夫なんぞは「背水の陣」などとうそぶいた裏で高笑いをしていることであろう。

私はかねがね思うのだが、メディアなどというものは所詮、中立ではあり得ないのだから御用記者も御用学者も御用評論家もまず自分の支持政党を明確にしてから話をするべきであろう。たとえば田原総一朗などは小泉政権時代に自らしたためた年賀状にはっきりと「小泉改革を支持する」と書いている。で、あればテレビ出演時も最初にそのスタンスをはっきりと表明すべきである。ところが彼は一見、中立を装いつつ巧妙に政権与党有利に誘導するから始末が悪いのだ。ま、これは御用記者、御用学者も同様である。

とにもかくにも与党は今後、マスコミが誘導してくれたこの世論をもとに民主党をはじめとする野党を攻勢をかけてくるだろう。それにさらにマスコミが乗っていくはずだ。つまり小沢一郎が相手にしなければいけないのは与党だけでなく、マスコミ(とくに新聞、テレビ)という超巨大な情報操作機関なのである。しかもこの情報操作機関は、本質的には北朝鮮の報道機関と同じことをしているにもかかわらず、その手法がはるかに洗練されているだけタチが悪い(私は北朝鮮の支持者ではないが、それにしても日本人のヒステリックなまでの北朝鮮嫌いというのは、その深層にある同質感を認めたくないが故の、いわゆる近親憎悪的な感情なのではないかと思っている)。

20年ほど前、西部邁は「マスコミ亡国論」という本を書いたが、その頃よりもさらにマスコミが数段劣化していることは間違いない。

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