祝・ヤンキース優勝&松井MVP-ベースボールと野球はやっぱり違うものだった(2)
(1)のつづき
さて、私の席は4階席であった。日本のスタジアムだと上の方の席というと「なんだかな、、、」という感じになる。
ところが実際に4階席へ行ってみると、客席数も多く、しかもフィールドを見渡せるために「えらい席に来てしまった」という感じはまったくない。
周りはこんな感じ。
今日のヤンキースタジアムも寒そうだったが、この日も風が強くて非常に寒かった。
だが、帰りたいという気持ちにはまったくならない。それはスタジアム全体がイニングの合間や投手交代の時間も含めて、とにかく観客第一主義に徹しているから。その舞台で一流選手が最高レベルのプレーを見せることで、試合全体が第一級のコンテンツとして成立している。
実は帰国してからしばらくして、東京ドームで行われたクライマックスシリーズの巨人-中日戦を観戦したのだが、スタジアムから試合の雰囲気まで、すべての面で彼我の差を感じずにはいられなかった。
クライマックスシリーズでは息子のたっての希望で外野席へ行った。私は東京ドームの外野席に初めて座ったが恐ろしく狭く、その観戦環境の悪さに辟易した。もう観客を詰め込むだけ詰め込んでおり、観戦のしやすさよりも入場料収入を上げること=経済効率しか考えていない。
確かにドーム球場であるから寒くはない。が、逆にいうと外気との気温差があり、そのままでは暑いので上着を脱ぎたいのだが、それを置くスペースがない。一方、ヤンキースタジアムは寒いけれども、それを客はわかっているから防寒対策をしている(中にはいかつい体で半袖の人もいるが、、、)。しかも少々、着こんでいても一席一席に余裕があるから十分に身動きはとれる。
さらに日本独特の集団での応援風景。
正直に告白すると、私も中日の応援に行くと応援団と一緒にメガホンを叩いてしまう。しかし、ヤンキースタジアムの雰囲気を味わった後だとと(これは大リーグであればどこも一緒だろうが)、あの集団での応援というのは違和感がある。とはいえ、各チームの応援団が繰り広げるあの応援風景は、そう簡単にはなくならないだろう。
そうして私は「やっぱりベースボールと野球は本質的に違うんだナ」ということを実感した。
もちろん、もはや古い部類に属する東京ドームと新ヤンキースタジアムを比較するのは多少なりとも東京ドームにとって不利だし(ヤンキースタジアムの建設費は東京ドームの4倍にもなるらしい)、日本にだって甲子園やマツダスタジアム(まだ行ったことはないが)がある。
けれども、日米を代表するチームのホームタウンを比較すると、まだまだ日本はスポーツ興行の後進国だと思う。
と、こんなことを書いている合間に昨日の日経朝刊を会社で見ていたら、吉田誠一記者の連載コラム「フットボールの熱源」のタイトルが「観客に温かいスタジアム」だった。曰く「日本のスタジアムは観戦に付随した楽しみを提供できる場になっていない。Jリーグにはスタジアム基準があって、収容人数や照明の明るさなどを定めているが、ファンのためを思った項目が少ない。Jリーグは基準の見直しに着手している。」。
経済効率優先の思考から脱却して真の豊かさへ。
これは何も政治のみの課題ではない。
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